■ベイビーガール
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■オススメ度
支配関係の逆転構造に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.4.1(TOHOシネマズ二条)
■映画情報
原題:Babygirl(いい子)
情報:2024年、アメリカ、114分、PG12
ジャンル:CEOとインターンの知られざる関係を描いたラブロマンス&スリラー映画
監督&脚本:ハリナ・ライン
キャスト:
ニコール・キッドマン/Nicole Kidman(ロミー・マシス/Romy:ロボットプロセスオートメーション会社「テンサイル社」のCEO)
ハリス・ディキンソン/Harris Dickinson(サミュエル/Samuel:ロミーのインターン)
アントニオ・バンデラス/Antonio Banderas(ジェイコブ/Jacob:ロミーの夫、舞台監督)
エスター・マクレガー/Esther McGregor(イザベル/Isabel:ロビーとジェイコブの娘、15歳)
Vaughan Reilly(ノラ/Nora:ロビーとジェイコブの娘、13歳)
ソフィー・ワイルド/Sophie Wilde(エスメ・スミス/Esme:ロミーのアシスタント)
Victor Slezak(セバスチャン・ミセル/Mr. Missel:会社の取締役)
Leslie Silva(ヘイゼル/Hazel:、マーケティング部門のチーフ)
Bartley Booz(トム/Tom:ロミーの部下、インターンの担当者)
Anoop Desai(ロバート/Robert:ロミーの部下)
Mary Ann Lamb(ハンナ/Hannah:ロミーの部下)
Michael Kirchmann(アリ/Ari:エレベーターで一緒になる社員)
Gaite Jansen(スカーレット/Scarlet:ヘッダ役の女優)
Robert Farrior(スティーヴン/Stephen:ブラック役の俳優)
Gabrielle Policano(メアリー/Mary:イザベルの友人)
Tess McMillan(オフィーリア/Ophelia:近所に住む女の子)
Gabriela Torres(アナ/Anna:インターン)
Izabel Mar(ローズ/Rose:インターン)
Max O’Herlihy(インターン)
Mareau Hall(上半身裸のパーティーの参加者)
Jolena Wu(裸になるパーティーの参加者)
Anthony Berini(パーティー参加者)
Corey Totten(パーティーの参加者)
Dolly Wells(ロミーのセラピスト)
Skylar Matthews(サミュエルに近づく女性)
Molly Price(ホルブロック先生/Mrs. Holbrook:ロミーの主治医)
Maxwell Whittington-Cooper(ジョシュ/Josh:サミュエルの職場の同僚)
Maryann Urbano(メアリーの母親)
Alyriana(クスクス笑う女の子)
Alex Anagnostidis(運転手)
Evan Beard(ロボットのオペレーター)
John Cenatiempo(ダヴィッド/David:?)
Alysa Finnegan(?)
Tyler Johnson(パーティ参加者)
Ariana Maria McCue(ヌードカルトのメンバー)
Christopher Mormando(Uberのドライバー)
Suki Úna Rae(通勤中のサラリーマン)
Laurie Sheppard(家政婦)
Sue Sterling(管理人)
■映画の舞台
アメリカ:ニューヨーク
ロケ地:
アメリカ:ニューヨーク
■簡単なあらすじ
配送工場のロボット部門のCEOのロミーは、劇場監督のジェイコブを夫に持ち、イザベルとノラという二人の娘に囲まれて過ごしていた
彼女の会社ではインターンを採用していて、社員がメンターとして指導することになっていた
ロミーはメンターから除外されていたはずだったが、マーケティング部門のヘイゼルの計らいによって、それに加わることになった
インターンの若者サミュエルはロミーをメンターに指名し、その関係はどこか歪なものになっていた
それは、ロミーと夫の性的不和が根底にあって、そこで満たされぬものをサミュエルにぶつけそうになってしまう
サミュエルはロミーの本質を見抜き、あるパーティで彼女のいるテーブルにミルクを注文して置かせた
動揺する社員をよそにロミーはそれを飲み干し、サミュエルは去り際に「いい子だ」と言い放った
それから面談を重ねるようになった二人は、徐々に性的で変態的な行為を始めてしまう
ロミーはその本質を否定するものの、徐々に抵抗できなくなり、行為を受け入れてしまう
その関係は秘密裏に続くものの、ある日、サミュエルが自宅に来てしまう
ロミーは「家族が全てなの」と言って来ないように言うものの、サミュエルとの間に切っても切れぬものが生まれてしまった
テーマ:オーガズムの正体
裏テーマ:背徳と服従
■ひとこと感想
ニコール・キッドマンが若いインターンとイケナイ関係になると言うエロドラマで、どこまで激しいのかなと思って鑑賞していました
PG12なので直接的な描写はほぼありませんが、察し良い人ならどんなプレイになっているのかはわかると思います
CEOとインターンと言う、ハーレクインロマンスのような設定ですが、サミュエルを彼女の元に送りつけたのは、取締役のミセルのようにも思えてしまいます
男性社会の中で生きるロミーは、常に強さを強調するのですが、実際には「命令されたい人」であり、サミュエルはそれを瞬時に見抜いていきます
それと同時に、性的に満たされていない年齢(映画内のロミーの年齢は40歳代)と言うこともあって、欲しがっている感じが見て取れていました
路上の暴れる犬騒動が二人の面識のきっかけになりますが、そこでサミュエルに服従する犬が自分と重なったのだと思います
この歪に見えるような関係の背景には、ある種の破壊願望があって、それは表面上成功している人に見られるもののように思えます
ある程度築いてきたけれど、どこか満たされないものがあって、でも一からやり直すことなどできない
修正をしたくても何をどうしたら良いのかわからない中で、現実と切り離した空間で、本当の自分探しが始まってしまうのでしょう
ロミーの夫もやや支配的な人間ではありますが、サミュエルのそれとは少し違うようですね
そこにある愛の種類が違うとも言えますが、欲望に従順になれるか、家庭内や社会における役割に縛られているかの違いのように思います
女性の性的絶頂は時には破壊的な衝動にも似ていると思うのですが、そのあたりは公私を完全に切り分けられる世界でこそ成り立つのかな、と感じました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
立場の違う男女が性的立場を逆転させると言うもので、サミュエルの巧妙な話術がロミーを困惑させていきました
会社のCEOに対して最初に質問をするのがサミュエルで、その時は「この工場は持続可能なものか」と言うものでした
その質問は秘書のエスメに遮られてしまい、彼女をメンターにすることで、その続きを聞くことになります
この2回目の会話にて、この工場の設立当初の話になって、そこでロミーは「検索しなさい」と言います
でも、本人の口から聞きたいとサミュエルは言い、ロミーはそれに応えていました
この時の会話にて、「命令されるのが好きなのか?」と言う疑問をサミュエルは持ち、それに動揺するロミーが描かれていました
いわゆる仕事観を聞いただけなのに、どこか本質的なものを抉られたような感じになっていて、その質問は公私の違いを浮き彫らせることになりました
夫は優しい人で、性的な部分においてもロミーを引き立てる役割を担います
それに対して、ビジネスパートナーでもあるミセル氏(後半ではセバスチャンと呼んでいました)との関係はそうではなかったのですね
気の強さを気に入られていたのですが、裏を返せば、その強さをいかにして屈服させるかと言うパワーゲームがロミーとミセル氏の間に生じていたことになります
現段階ではロミーに優勢でしたが、ミセル氏はあの手この手を使って、ロミーを服従させようと考えています
その一環がロミーをメンターに仕立てて、サミュエルを派遣させることだったように思いました
■公私で入れ替わる役割
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■役割の先にある衝動
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/102161/review/04944288/
公式HP:
https://happinet-phantom.com/babygirl/