■大統領暗殺裁判 16日間の真実
Contents
■オススメ度
韓国の史実ベースのドラマに興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.26(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:행복의 나라(幸せの国)、英題:Land of Happiness(幸せの国)
情報:2024年、韓国、124分、G
ジャンル:1979年に起きた大統領暗殺にまつわる軍事裁判を描いた法廷ドラマ
監督:チュ・チャンミン
脚本:ホ・ジュンソク
キャスト:
チョ・ジョンソク/조정석(チョン・インフ/정인후:テジュの弁護士、モデルはテ・ユンギ/태윤기を含む弁護士数名)
(幼少期:へ・ロウン/해로운)
イ・ソンギュン/이선균(パク・テジュ/박태주:中央情報部の秘書室長、モデルはパク・フンジュ/박흥주)
ユ・ジェミョン/유재명(チョン・サンドゥ/전상두:合同捜査チームのリーダー、少将、モデルはチョン・ドゥファン/정두환/全斗煥)
ウヒョン/우현(イ・マンシク/이만식:弁護団の代表、キム・ヨンイルの弁護士)
チョン・ペス/전배수(ブ・ハンミョン/부한명:メガネの弁護士)
ソン・ヨンギュ/송영규(チェ・ヨンナム/최용남:離脱する弁護士)
イ・ヒョンギュン/이현균(チョ・サンチョル/조상철:インフを引き入れる弁護士)
イ・ウォンジョン/이원종(チョン・ジヌ/정진우:陸軍参謀総長、戒厳司令官、モデルはチョン・スンファ/정승화)
パク・フン/박훈(キム・オリョン/김오룡:副参謀長、中佐、モデルはイ・ジュチョン/이주천&キム・オラン/김오란)
チェ・ウォニョン/최원영(ペク・スンギ/백승기:検察官)
キム・パブレ/김법래(キム・ヨンヒョン/김영현:軍事裁判の裁判長、中将、モデルはキム・ヨンソン/김영성)
チン・ギジュ/진기주(チョ・スンジョン/조순정:インフの恋人、モデルはチョ・スンドク/조승덕)
カン・マルグム/강말금(オク・ジョンエ/옥정애:テジュの妻)
キム・スヒョン/김수형(イェジン/예진:テジュの娘、次女)
チョン・イェナ/정예나(イェソン/예선:テジュの娘、長女)
ユ・ソンジュ/유성주(キム・ヨンイル/김영일:KCIA長官、事件の首謀者でテジュの上司、部長、モデルはキム・ジェギュ/김재규)
イム・チョルヒョン/임철형(ハン・ホソク/한호석:KCIAの課長)
キム・ジェチョル/김재철(ジン・テゴン/진태곤:合同捜査暖の課長、サンドゥの部下、インフをボコる軍人)
ピョ・ソンギュン/표성균(一般裁判の判事)
パク・ノシク/박노식(キム・スナム/김스남:労災訴訟の依頼人、ギプス男)
パク・ギルス/박길수(ギプス男の同僚、班長)
キム・ジョンホ/김정호(インフの父)
ユ・ジノ/유진호(看守)
イ・スンウォン/이순원(チョ大佐/성대령:陸軍本部憲兵監督室、企画課長、室長)
イ・ジュウォン/이주원(ホ・デリョン/허대령:国軍保安司令部、情報処長)
ソン・ソキュ/서석규(イ・テムン/이태무:証言する運転手)
ハ・ドンジュン/하동준(ハ弁護士/하변)
チャン・ミョンガム/장명감(チャン弁護士/장변)
キム・ヒョンギュン/김현균(キム弁護士/김변)
ユン・ソンウォン/윤성원(ソン弁護士/성변)
ユン・ジョンヨル/윤정열(チョン弁護士/정변)
パク・ギョングン/박경근(キム・ジウォン/김지원:大統領秘書室長)
ファン・ギソク/황기석(イ・ギサン/이기성:宮井洞の警備長)
キム・ヨンボム/김용범(ユ・ソスル/유석술:宮井洞の警備員)
イ・テイル/이태일(キム・テホ/김태호:宮井洞の警備員)
イム・ギフン/임기흥(タクシー運転手)
ヒ・ウォンギョン/희원경(レザージャンパーの男、拉致実行犯)
ユ・ジョンホ/유정호(ウ中佐/우중령:陸軍幹部)
チャン・セウォン/장세원(専任憲兵)
シン・ユンソプ/신윤섭(告訴人)
チャン・ナムス/장남수(憲兵隊長)
イム・ソンミ/임성미(ジョギングするボクサー)
パク・ウンス/박응수(ボクシングのコーチ)
ソン・ドクホ/송덕호(陸軍本部の警備憲兵)
ムン・ソンボク/문성복(陸軍本部の警備将校)
ファン・インボ/황인보(記者)
ハンジン/한진(宮井洞の警護員)
イ・ホンギュン/이봉균(宮井洞の警備員)
ハン・スンホン/한승헌(連絡室の記録係)
シ・ビョムシク/시범식(接見室の憲兵)
ぺ・ウジン/배우진(総長室の副士官)
ヒ・ジョンウォン/희정원(伝達係)
チェ・ソンヒョク/최성혁(陸軍本部の相関)
キム・ヒョクジョン/김혁종(伝達係)
キム・ウキョン/김우현(犯罪捜査官)
ペク・ソンチョル/백성철(霊安室の医師)
ハン・ドンウォン/한동원(霊安室の係員)
ファン・ミンヒョン/황민형(隠れ家の副士官)
チョン・ミンソプ/정민섭(隠れ家の警備将校)
キム・テフン/김태훈(保安捜査官)
ソン・ユハ/송유하(保安捜査官)
パク・ギマン/박기만(ホ大佐:33憲兵隊の幹部)
キム・ミンソン/김민성(歩兵師団)
ソ・ジュソン/서주성(歩兵師団)
キム・シンヨル/김신열(歩兵師団)
ソン・ドヒョン/성도현(公館警備の副士官)
チョン・ウンジョン/전운종(公館警備の将校)
チョン・ドングェン/정동근(公館の案内係)
ウイ・オンミョン/의원명(ゴルフ場の警備兵)
ホ・スンウン/허승운(ゴルフ場の警備兵)
オ・チウン/오치운(パク・テジュの兄)
カン・ミンジェ/강민재(パク・テジュの弟)
ヒョン・ソジュン/현서준(パク・ヨセフ/박요셉:テジュの父?)
キム・ヒョイン/김효인(軍の検察部)
ファン・スヒョン/황수현(軍の検察部)
クォン・ジェウォン/권재원(軍事裁判の審判官)
チェヨン/최영(軍事裁判の審判官)
パク・フガン/박부건(軍事裁判の審判官)
ハン・ジェヒョク/한재혁(法務士)
キム・ジョンスン/김정승(書記官)
イム・セチャン/임세찬(陸軍本部の憲兵)
カン・ソンウク/강성욱(陸軍本部の憲兵)
カン・ヒセ/강희세(陸軍本部の憲兵)
イ・ドヨン/이도영(陸軍本部の憲兵)
ユン・サンウォン/윤상원(陸軍本部の憲兵)
ヤン・スンホ/양승호(陸軍本部の憲兵)
キム・ソンジェ/김성제(陸軍本部の憲兵)
クォン・ソンイル/권성일(陸軍本部の憲兵)
パク・シンウ/박신우(陸軍本部の憲兵)
ゴ・ドギュン/고도균(陸軍本部の憲兵)
イ・サンヒョン/이상협(陸軍本部の憲兵)
チョン・ホンギュ/정헌규(陸軍本部の憲兵)
■映画の舞台
1979年10月26日~
韓国:ソウル
ロケ地:
韓国:ソウル
■簡単なあらすじ
1979年10月26日、韓国・ソウルにてパク・ジョンヒ大統領暗殺事件が勃発した
KCIAのキム・ヨンイル長官の秘書室長を務めていたパク・テジュ大佐は部下たちとともにその事件に関与したとされていた
チョン・サンドゥ保安司令部合同捜査班長の指揮のもと、ヨンイルを含めた8名は捉えられ、唯一の軍人だったテジュのみ軍法裁判にかけられることになった
軍法裁判は単審で終わり、控訴をすることはできなかった
テジュの弁護人選考は難航を極めたが、ヨンイルの弁護をする弁護団長のマンシクは、勝つためには手段を選ばないチョン・インフに依頼することにした
インフは有名になれると仕事を引き受けるものの、単審ではなく一般裁判に持ち込もうと考えていた
だが、テジュは軍法裁判から引き下がらず、テジュは法廷にて裁判長たちに訴えることとなった
テジュはヨンイルの命令を受けて実行したものの、検察官は相手が大統領であることを知っていたかと執拗に問うた
テジュは「軍人ならば命令に従う」と一貫した主張を貫き、インフは命令ならば罪ではないと主張しようとしていた
だが、裁判の裏側ではある意思が蠢き、徐々に国の情勢を変えつつあったのである
テーマ:裁判で得るもの
裏テーマ:弁護士の目指すもの
■ひとこと感想
韓国の闇の歴史をベースにしたドラマで、全てのキャラクターの名前が差し替えられていました
冒頭でも「フィクションです」と強調されていますが、思いっきり史実ベースで物語が進んでいきます
それでも、フィクションらしい演出が多々あるし、実在のインフのモデルとなった弁護士は事件当時60歳で既婚者だったとされています
映画では、堅物のテジュと折れない軍部を相手に裁判を進めていきますが、弁護団は人命を優先し、事件の背景を追うということはしません
薄々感じていたでしょうが、それよりもテジュを極刑にしないという判断があって、それがベースで裁判が動いていきました
これらの事件の顛末は後の歴史で語られるものですが、映画では「テジュの裁判のみ」にフォーカスを当てていました
メインヴィランとなるチョン・サンドゥのモデルは全斗換なのですが、『南山の部長たち』『ソウルの春』を観てきた人にとっては、その間のピースを埋める物語になっていると思います
韓国の近代史を本作を含めた3本で網羅することはできませんが、これを機に正しい歴史を知るというのも意味があるように思います
映画では、勝つ裁判をするインフがテジュの裁判に関わる中で、勝利よりも大事なものがあることに気づいていきます
父親に似ていて、頑固で信念があるところは間接的にインフの核心を暴露するものでもありました
軍事政権の最中ということもあって、弁護士ではどうしようもできないものがあり、大局の中でバタついているだけに見えるのも、未来を知っているからなのかは何とも言えない部分がありました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作のネタバレは「裁判がどうなったか」でありますが、史実を知っている人だと驚きは少ないのかもしれません
軍部内の権力闘争が原因となっていますが、それを知るのはサンドゥぐらいなもので、この混乱に乗じて支配するのではということが「海外のメディアがすでに報じている(日本の新聞が登場)」という皮肉がありました
事件の真相は映画では描かれませんが、大統領暗殺を機に動き出した軍事クーデターというものがあって、中止になったはずの暗殺が「何者かによって行われた」のですが、その犯人にまでは言及しません
裁判の後、異例と言って良いほどに早く刑が執行されるのですが、何かを隠したかったサンドゥの仕業だと言えるのでしょう
劇中では、拉致られたインフがボコられるのですが、その時にいた軍人はゴルフ場にいたサンドゥの部下でしたね
そのあたりも含めて「真っ黒」だし、計画を聞きつけて乗じたのもサンドゥの仕業なのでしょう
映画では、事件そのものの解決は描かないのですが、それは揉み消されるものであるということが明白だったからでしょう
情報部によって計画されたことは揺るがないことなので、それを利用されたと主張しても裏付けることができません
暗殺事件そのものを捜査している側が加担しているという構図になっていて、そんな中でも「巻き込まれた人を助けられないのか」という問題提起がなされていたのだと思います
■事件の背景について
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■その後の歴史について
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/104041/review/05494766/
公式HP:
https://daitoryoansatsusaiban-movie.jp/
