■ドゥランダル作戦
Contents
■オススメ度
史実ベースの犯罪映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.7.11(MOVIX京都)
■映画情報
原題:Dhurandhar(剛の人)
情報:2025年、インド、206分、R15+
ジャンル:パキスタンの裏社会に潜入するインド人エージェントを描いたクライムミステリー
監督&脚本:アディティア・ダール
キャスト:
ランヴィール・シン/Ranveer Singh(ハムザ・アリ・マザーリー/Hamza Ali Mazari=ジャスキラット・シン/Jaskirat Singh:ドゥランダル作戦を敢行するインド人の男)
Madhurjeet Sarghi(プラブニート・シン/Prabhneet Singh:ジャスキラットの母、回想)
Hitika Bali(ハーリーン・ランギー/Harleen Rangi:ジャスキラッドの妹、回想)
Umarr Navid Nirban(ザヤン/Zayan:ハムザの息子、エンドロール前)
Udaybir Sandhu(ピンダ/Pinda/グルバーズ・シン/Gurbaaz Singh:ジャスキラッドの幼馴染、回想)
【バローチ人組織】
アクシュイ・カンナー/Akshaye Khanna(レヘマーン・バローチ/レへマーン・ダカェート/Rehman Dakait:バローチ人組織のトップ、後の人民平和委員会の党首)
Saumya Tandon(ウルファット/Ulfat:レヘマーンの妻)
Hitul Pujara(ナイーム・バロック/Naieem Baloch:レへマーンの長男)
Azinkya Mishra(ファイザル・バローチ/Faizal Baloch:レへマーンの次男)
Danish Pandor(ウザイル・バローチ/Uzair Baloch:レヘマーンの従弟、バローチ人組織のナンバー2)
Akaisha Vats(ウザイルの妻)
Naveen Kaushik(ドンガ/Donga:ウザイルの手下、偽造武器の管理人)
Rohollah Ghazi(シヤヒ/Siyahi:ウザイルの手下)
ナディム・カーン/Nadeem Khan(アクラーク/Akhlaq:レへマーンの料理人)
Vikramm Bhambri(シャクール・コマンド/Shakeel Commando:バローチ人ギャングの一員)
Gurlal Sadhu(バルウィンダー・サンドゥ/Balwinder Sandhu:バローチ人組織の一員)
Hirav Mehta(ブフ・レベル/Buf Rebel:バローチ人の軍人)
Aaqib Souba(ムジャヒド/Mujahid:バローチ人のギャング)
【パキスタン関連】
サンジャイ・ダット/Sanjay Dutt(チャウドリ・アスラム/S.P. Choudhary Aslam:復職する警視)
Sanjay Mehta(アブドゥル・ブットーヴィ/Abdul Bhuttovi:ラシュカル・エ・タイバ(LeT)の創設者、チャウドリの特殊部隊)
Naginder Gakhar(秘密特殊部隊/ウルドゥ語の教師)
Mohit Dhiman(秘密特殊部隊)
Shriprakash Mishra(秘密特殊部隊)
アルジュン・ラームパール/Arjun Rampal(イクバール少佐/Major Iqbal:統合情報局(ISI))
Ankit Sagar(ジャヴェード・ハナニ/Javed Khanani:RAPの支援者、イクバール少佐の仲間、ジャミールの支援者、実業家)
Mushtaq Naika(アルターフ・ハナニ/Altaf Khanani:ジャヴェードの弟)
サーラ・アルジュン/Sara Arjun(ヤリーナ・ジャマリ/Yalina Jamali:ハザムの恋人、ジャミールの娘)
ラーケーシュ・ベーディー/Rakesh Bedi(ジャミール・ジャマリ/Jameel Jamali:ヤリーナの父、パキスタンの大衆党議員(PAP)の議員)
Gitkka Garghi(シャブナム/Shabnam:ヤリーナの母)
Bimal Oberoi(シラニ・アフマド・バローチ/Shirani Ahmad Baloch:バローチ連合軍(BUF)、反政府勢力の指導者、武器提供)
Pratik Dhote(シラニの甥)
Aakash Ruparelia(シラニの甥)
Harshul Kaul(シラニの甥)
Sanjay Mehandiratta(アキブ・アリ・ザルワリ/Asif Ali Zarwari:パキスタンの大統領)
Mashhoor Amrohi(ナワーブ・シャフィク/Nawab Shafiq:パキスタンの首相)
Raj Zutshi(サムシャド・ハッサン将軍/General Shamshad Hassan:パキスタンの将軍)
【インド関連】
Madhavan(アジャイ・サニヤル/Ajay Sanyal:ハムザを利用するインド情報局長)
Manav Gohil(スシャント・バンサル/Sushant Bansal:IB副局長、アジャイの右腕)
Gaurav Gera(モハメド・アーラム/Mohammad Aalam:ジュース店の店主、ハムザの世話役)
Mustafa Ahmed(リズワン・シャー/Rizwan Shah:アルシャドに潜入している捜査官)
Aliraza Namdar(K・S・ブラール/K.S. Bhullar:R&AW特別長官)
Abhirup Chakraborty(プラティク・スリヴァスタヴァ/Pratik Srivastav:JICのエージェント)
Aditya Nath Uppal(オマル・シャヒード/Omar Shahid:JICの上級幹部)
Suraj Bhardwaj(プラティック・スリヴァルタン/Pratik Srivastav:JICの役人)
Himanshu Gokani(プラシャント・クマール/Prashant Kuma:ウッタル・プラデーシュ州の元警察長官)
Akash Khurana(ジャスワント・シン/Jaswant Singh/デヴァラット・カプール:外務大臣)
【パターン人組織】
Asif Ali Haider Khan(バーブ・ダカェート/Babu Dakait:レヘマーンの父、パターン人組織のトップ)
Abhay Arora(ヤシール・アラファト/Yasir Arafat:バーブの弟)
Ashwin Dhar(アルシャド・パップー/Arshad Pappu:パターン人組織、バーブの仲間)
Naseem Mughal(パップーの手下)
Saurav Khurana(ババ・ラドラ/Baba Ladla/バブラ/Babla:ハムザを襲うパターン人のギャング)
Shrysh Zutshi(ババ・ラドラ/Baba Ladla/バブラ/Babla:ハムザを襲うパターン人のギャング)
【テロ関連】
Faiz Khan(ザジド・ミール/Sajid Mir:ムンバイ同時テロ事件の首謀者)
Vinod Tharani(アザーム・チーマ/Azam Cheema:ラシュカル・エ・タイバ(Let)の情報部長、ムンバイテロ事件の計画者)
Carl Andrew Harte(デヴィッド・ヘッドリー/David Headley:ムンバイテロの実行犯)
Dalvinder Saini(アズマル・カサブ/Ajmal Kasab:ムンバイテロの実行犯)
Vivek Sinha(ザフール・ミストリ/Zahoor Mistry/Zahid Akhund:ハイジャック犯のリーダー)
Rajesh Sangwan(イブラハム・アタール/Ibrahim Athar:ハイジャック犯)
【その他】
Rajat Arora(ムッカ/Mukk:釈放される囚人)
Sunil Sharma(シェイク/Shaukat:解放される囚人)
Danish Iqbal(イブラヒム/Ibrahim:マフィアの元ボス、カラチの寝たきりの老人)
Tarang Chouhan(イクバールに拷問されるエージェントらしき男)
Bhasha Sumbli(ヴィーナ/Veena:国会議事堂のセキュリティ、ハイジャックの人質の女性)
Vijender Singh(アマルジート・シン・ブラール/Amarjit Singh Brar:パンジャブ州の元州議会議員)
Krystle D’Souza(結婚式の「Shararat」のダンサー)
Ayesha Khan(結婚式の「Shararat」のダンサー)
Sachit Murthy(パキスタンのニュースレポーター)
Sidharth Bhardwaj(バルワン/Balwant:インドの元軍人)
Abhishek(映画館の男)
Fazil Khan(砂漠のバローチ人)
Anab Khan(砂漠のバローチ人)
Narendra Rampal(砂漠のバローチ人)
Nargish Rajput(ニュースレポーター)
Shweta Shrivastava(Crpfの兵士)
Naveen Gupta(警官)
Ajay Madhok(カラチの判事)
Vikash Rai(ギャングのメンバー)
Tejasswi Singh Sodhi(パキスタンの警官)
Sumit Patwari(ニュースアンカー:レフマン・ダカイトの死の速報)
Salim Siddiqui(アフマド/Afmad:?)
Gursewak Singh Mander(ラッサン/Lassan:?)
Pratham Jain(?)
■映画の舞台
1999年、
カンダハル空港
2001年、
ムンバイ国会議事堂
2004年、
アフガニスタン:トルハム(国境)
2004年~
パキスタン:カラチ
リヤリ
ロケ地:
インド:パンジャーブ州
ヒマーキャルプラ・デシュ州
インド:ムンバイ
インド:ラダック地方
タイ
■簡単なあらすじ
1999年、インドのカンダハル空港にて、インディアン航空のハイジャック事件が勃発した
交渉の末、インド情報局のアジャイ・サニカルが現場に出向き、犯人の要求通りに囚人の解放と、1000万ルピーの支払いに応じることになった
国際社会からはテロに屈したとなじられるものの、現行のインドの体制ではこれ以上は難しかった
この事件を受け、サニカルはパキスタンに潜入捜査員を派遣する「デュランダル作戦」を決定し、そのエージェントとして、ハムザという男を派遣することになった
アフガニスタンからパキスタンに入ったハムザは、そこで指定されたジュース店に行き、店主のアラームにコントタクトを取ることになった
ハムザはそこで1年近く店の手伝いをしながら、リアリの情勢を観察していく
そこでは、バローチ人とパターン人による権力闘争が勃発し、バローチの獅子として名高いレへマーンは、パキスタン大衆党(PAP)のジャミール・ジャマリ議員を支援していた
だが、その選挙を控えた最中、パターン人の抵抗勢力がレへマーンの息子ナイーム殺害を計画していたことがわかる
ハムザとアラームはケータリング業者に扮して潜入し、ナイームを助けることでレへマーンへ近づこうと考える
だが、相手の攻撃は想像以上に強く、ナイームは命を落としてしまう
だが、息子たちを救おうとしたハムザたちを評価し、ハムザはパターン人組織の一員として迎えられるようになった
だが、そこで彼が見たものは、想像を絶するインドへのテロ計画の一部だったのである
テーマ:正義のための忍耐
裏テーマ:懐に入る方法
■ひとこと感想
実は続編がある作品なのですが、本作だけで200分を超える超大作となっていました
10分間のインターバルがあり、前半はChapter1~5、後半は6~8(Final Chapter)という構成になっていました
映画サイトなどではハムザの正体があっさりとバラされていますが、映画本編だとFinal Chapterの後に「2002年の出来事」として、ハムザの正体というものが描かれていましたね
映画は、1999年の航空機ハイジャック事件、国会議事堂襲撃事件を経て、ムンバイ同時多発テロ事件の裏側を描いていきます
登場する人たちにはモデルがいますが、ハムザのような男がいたのかはなんとも言えません
それでも、戦争状態の両国なので、何があってもおかしくないように思えました
相変わらず誰が誰か識別困難な映画になっていましたが、公式HPにて大まかな人物相関図が載っていましたね
頭に入れるのは難しいと思いますが、ある程度わからないとついていけない部分があるように思います
とは言え、パキスタンのリアリという街の派遣争いをしていることがわかれば何となくついていけるし、テロリストの支援をしているとされるパキスタンをこれでもかという感じに悪として描いていました
さすがにパキスタンでロケはできず、インド国内、タイなどで撮影されていましたね
ほとんどがパキスタン内の話になっていて、画面越しにインドのテロが「実際の映像と音声を使って再現される」というドキュメンタリーのような構成で描かれていきます
ハムザの回想シーンでは、母と妹らしき人が登場し、惨殺されているというイメージになっていて、このあたりの流れが続編で描かれるのだと思います
そして、ポストクレジット的な映像では、おそらくは次作の主人公になる人物が登場していましたね
IMDBなどで調べるとわかってしまうのでアレですが、今年インドで続編が公開され、日本での配給も決まっているので、最後まで見届けることができるのは良かったと思います
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作は全8章の構成になっていて、第1章「THE PRICE OF PIECE(平和の代償)」、第2章「STRANGER IN THE LAND OF SHADOW(影の国の異邦人)」、第3章「THE BASTARD KING OF RYARI(リアリの婚外子王)」、第4章「BULLETS AND ROSE(銃弾とバラ)」、第5章「THE JINN(ジン)」と続き、ここで10分のインターバルがありました
そして、第6章「THE DEVIL‘S GURDIAN(悪の守り手)」、第7章「THE BUTTERFLY EFFECT(バタフライ・エフェクト)」、最終章「ET TU BRUTS(ブルータスよ、お前もか)」へと続いてきます
話の流れとしては整理されていて、「計画の発足」「ハムザ入国」「レへマーンの影響力」「ヤリーナとの出会いとレへマーンへの忠誠」「元警視のヤバいの登場」からの、「レへマーンがカリスマ性を帯びる」「政界再編の序曲」「ハムザの計画」という流れになっていきます
どのようにして、リアリの影の実力者として影響力を持っていくのかが描かれ、レヘマーンの信頼を得て、RAP党を取り込み、レヘマーンの代役的な存在になる、という流れになっています
議員の娘と結婚し、レヘマーンの殉職のそばにいたことで圧倒的な信頼を経ていく様子が描かれ、この流れでどのようにパキスタンを内部から崩壊させるのか、という流れになっています
とは言え、続編は「リベンジ」という物語で、映画のラストに登場したのはハムザの息子だったりするのですね
結構、成人になってからの物語が展開されるのですが、あの見せ方だと「冒頭でハムザ死亡」からの息子の登場、前半のラストで「なぜハムザは殺されたのかのネタバラシ」という感じになると思います
映画がどこまで展開していくのかがわからないのですが、ここから先は史実ベースではないと思うので、思いっきりファンタジー路線に振り切っていくのかな、と思いました
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作は、一連の「パキスタンが絡んでただろう?」というインド目線の映画になっていて、パキスタンの裏社会に潜入して、内部から壊すという展開を描いていきます
選ばれた男は死刑囚ということですが、何をして死刑になったのかは描かれませんし、本作では「死刑囚だとわかるのはラストのラスト」ということになっています
なので、映画のパンフレットに「国家存亡をかけた極秘作戦に送り込まれたのは、死刑囚ただ一人」というのは思いっきりネタバレになっていました
映画は、屈強な男が相手をバッタバッタと薙ぎ倒すというものではなく、意外と泥臭い戦闘が繰り返されていました
ハムザがどのように相手に取り込んでいくのかとか、情報があるけど、その時まで動かないみたいな展開があって、「忍耐」という言葉がたくさん出ていました
おそらく、実際にも「この段階で止めたい」と思ったエージェントもたくさんいたでしょうし、それを誰にも悟られずに行うというのは難しいと思います
ハムザは、レヘマールの息子を助けられなくても、必死に守ったことをアピールするし、レヘマールを殺しておきながら、救急病院まで連れて行って、衆人監視のもとで「彼は英雄を救おうとした男だ」と印象づけるようになります
政治が絡んでいるので、二大政党的な存在にも食い込んでいて、レヘマールをうまく焚き付けて新党を作らせたり、影響力を持つ人物をうまく当てがっていきます
財界にもパイプを持ち、反政府勢力とも繋がりを持つ中で、邪魔になりそうな人物は退場させ、利用しやすそうな人物だけを残していくのは見事だと思います
また、警察権力を支配下に置くために政権に取り込んだり、そこでレへマールを英雄に仕立て上げるために殉死させていく流れもすごいと思います
この流れで「次作がリベンジになる」というのは「どうやったらそう言う流れになるのか」と言う部分があり、ある程度のネタバレを喰らっても楽しみは残ると言う感じになっています
どこまで史実を追っていくのかはわかりませんが、ここから先は思いっきりファンタジー路線に舵を切っていくのかな、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/105207/review/06724399/
公式HP:
