【映画感想】ハート・オブ・ビースト【後半:ネタバレあり】

■ハート・オブ・ビースト


■オススメ度

 

犬映画が好きな人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.9.30(イオンシネマ久御山)


■映画情報

 

原題:Heart of Beast(獣の心)

情報:2026年、アメリカ、102分、G

ジャンル:PTSDを抱えた軍用犬と退役軍人の試練を描いたサバイバルスリラー映画

 

監督:デビッド・エアー

脚本:キャメロン・アレクサンダー

 

キャスト:

ブラッド・ピット/Brad Pitt(ジェームズ・ベルモルト/James Belmolt:退役軍人の特殊部隊員)

Uber&Seeka&Ryker&Hondo(オーディン/Odin:トラウマを抱えたジェームズの愛犬、元軍用犬)

 

J・K・シモンズ/J.K. Simons(ワトキンス/Watkins:小舟で旅をする老人)

アンナ・ラム/Anna Lambe(アンバー/Amber:トラックの女性)

 

Justin Melnick(兵士、フラッシュバック)

Shaun Dezern(兵士、フラッシュバック)

 


■映画の舞台

 

アラスカの荒野

チュカティ山脈

ケログ・ロード

 

ロケ地:

ニュージーランド:オタゴ地方

クイーンズタウン/Queenstown

https://maps.app.goo.gl/ZRAhts6tYdm2fTzG9

 

グレンオーキー/Glenorchy

https://maps.app.goo.gl/SyLUEBjnz5EnTMtz8

 

ワカティプ湖/Lake Wakatipu

https://maps.app.goo.gl/hxWycPeHSdpuBgRq8

 

ニュージーランド:サウスアイランド

マウント・アスパイアリング国立公園/Mount Aspiring National Park

https://maps.app.goo.gl/qGo7srWEKUD6egA17

 

ニュージーランド:サウスランド・リージョン

ミルフォード・サウンド/Milford Sound

https://maps.app.goo.gl/neDxoQZ97NQPZ1E59

 

アメリカ:アイオワ州

ジョーダン・クリーク/Jordan Creek Forest

https://maps.app.goo.gl/BrXfaE91hSC6ccEC9

 


■簡単なあらすじ

 

元特殊部隊に所属していた退役軍人のジェームズは、引退した軍用犬のオーディンとともに、アラスカの奥地でキャンプ生活をしていた

小型セスナで気の向くままに色んな土地を渡り歩いていた2人は、ある深林にてワトキンスという老人と出会った

彼は「嵐が近い」と言い、一晩の対話相手を務めたのちに何も言わずに去っていった

 

その後、嵐を避けて別の土地へと向かった2人だったが、ジェームズは突然、胸痛を訴え、そのまま気を失ってしまう

セスナは奇跡的にも湖に不時着するものの、その直前でオーディンは外へ放り出されてしまっていた

水没寸前で意識を取り戻したジェームズは、なんとか脱出して、オーディンを探し始める

 

程なくしてオーディンを見つけたものの、彼は気を失っていた

瀕死の重傷を負っているようにも思え、ジェームズはセスナに戻って、テントなどの物品などを取りに戻る

それから、オーディンの手当をしながら、どうしたら静観できるかを模索することになったのである

 

テーマ:サバイバルに徹する方法

裏テーマ:絆の託し方

 


■ひとこと感想

 

退役軍人と元偵察犬のコンビがアラスカの土地でキャンプをして渡り歩いているという内容で、事故によってセスナを失い、そこからどうやって戻るのか、という内容になっていました

キャンプでの作法など、様々な要素が絡み合っていて、色んな知識を蓄えることができます

その後のサバイバルシーンでも、多くの実用的なことというのが描かれていました

 

アラスカのどこかと言うことになっていましたが、チェカティ山脈(多分架空)、ケログ・ロードというワードが出てきました

その道路に出ればなんとかなるかも、と言う感じなのですが、そのシーンを冒頭で見せるのはどうなのかな、と思ってしまいます

冒頭は2つの解釈ができるのですが、その選択肢をその瞬間に想起できるかは何とも言えない感じでした

 

オーディンは4匹の犬が演じ分けたようですが、まったくわからなかったですね

クレジットで4つ名前があって、「マジで?」と思ってしまいました

オーディンは義足をしていたので、丸太などを渡る時に足を滑らせていましたが、そう言ったものを装着していない犬だと何の苦もなく渡れると聞いて安心しちゃいました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


■ネタバレ感想

 

本作のネタバレはジェームズに関することですが、これに関しては冒頭でも何と無く明示されているし、劇中で彼が読んでいる本でも示されていました

わざわざ字幕表記までして『ザ・ロード』を示していたのですから、関連がないはずはありません

とは言え、その本を読んだことのない人が「あの本を読んでいた!」と言うだけで、ジェームズがどうなるかに気づくと言うのは無茶な話のように思います

 

この『ザ・ロード』という小説は、アメリカの作家コーマック・マッカーシーが2006年に発表した作品で、「世界の終末を描く作品」となっています

詳細不明の厄災に見舞わせた世界で「名もなき父と息子」を描いたもので、舞台は南西アパラチア山脈で、そこから南に向かっていくと言う物語でした

生き残っている人類の多くは「人食い部族」となっていて、父と子はその世界で様々な恐怖心と戦いながら、倫理や理想を捨てることなく歩み続けて行きます

 

映画の中で、ワトキンスは一冊の本をジェームズに残しました

そこには、「彼はこの世の地獄を生き延び、人間の残虐さを知り、耐え抜いた。そして、彼の心に人の愛が根を下ろした。(He had survived the worst the world could throw at him. He had known the cruelty of men, but he had survived. And love for man had taken root in his heart.)」という一節がオーディンを現していると伝えています

実は、この一節は以前からジェームズが読んでいた『ザ・ロード』の一節で、ワトキンスは彼がすでに読んでいた箇所(もしくはこれから読もうとしている箇所)を引用していることになります

「この本を受け取って(Accept This Book)」と言うセリフだったので、ジェームズの持っていた本に書き込みをしたのではないと言うのは奇妙な偶然の一致になっていました

 


■120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

本作は、人生のトラウマを抱えた男と犬が人のいない場所で過ごす様子が描かれています

戦地から遠く離れた場所で、自然音に囲まれることで心の平静が保たれる効果があるとのことで、人と合わない生活を送ることが心の癒しになっていたのだと思います

そんな中で、彼らはワトキンスという老人と出会うのですが、彼もまた同じように人生の終焉を探している男のように思えました

 

2人が同じ本を好んでいるというのは妙なもので、ワトキンスはジェームズの探している答えを持っている人物のようにも思えます

実際には単なる偶然なのですが、もしかしたら彼と会ったことは心が見せた幻影とも取れると思います

これまで暇つぶしに読んでいた本に意味を与えたのがワトキンスとも取れるので、それがラストの「手紙」に向かう糧になっていたように思います

 

冒頭でオーディンを見つけた女性は、彼が残した手紙を読んで、その通りの行動を起こします

まるで『ザ・ロード』に登場するキャラクターのように、オーディンを平穏な世界へと誘って行きます

ジェームズが助からなかった事は残念ではありますが、軍用犬であるオーディンを引き取った先に与えたかったものは、普通の家庭に愛される犬になることだったのかもしれません

ラストでは、オーディンと一緒にオーロラを見ながら息を引き取るのですが、彼にはオーディンにきっと良い飼い主が現れることを確信しているようにも思えます

 

オーディンはジェームズと過ごしたことで、人の心というものを理解するようになったのですが、それは「犬と人の心が通い合った証」であると思います

そう言った意味において、残酷な世界に果てに救いがあったことは、人生は最後まで何が起こるかわからない、ということを体現しているようにも感じました

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/106332/review/07038491/

 

公式HP:

https://heart-of-the-beast.jp/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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