■グレイ・ミッション
■オススメ度
ガイ・リッチーの作品が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.8.25(TOHOシネマズ二条)
■映画情報
原題:In the Grey(灰色の中で)
情報:2026年、アメリカ&イギリス、97分、G
ジャンル:資産家相手のグレーゾーン弁護士チームを描いたアクション映画
監督&脚本:ガイ・リッチー
キャスト:
ヘンリー・カヴィル/Henry Cavill(シド/Sid:レイチェルの秘密工作員、汚職、賄賂担当)
ジェイク・ギレンホール/Jake Gyllenhaal(ブロンコ/Bronco:レイチェルの秘密工作員、破壊工作担当)
エイザ・ゴンザレス/Eiza González(レイチェル・ワイルド/Rachel:グレーゾーンに踏み込む弁護士)
Darrell D’Silva(ブラクストン/Braxton:レイチェルの師匠、弁護士)
Mark Mottram(ジョン/John:ブラクストンの護衛)
カルロス・バルデム/Carlos Bardem(マニー・サラザール/Manny Salazar:冷酷な億万長者、スペイン)
フィッシャー・スティーヴンス/Fisher Stevens(ウィリアム・ホロウィッツ/William Horowitz:サラザールの弁護士)
Marcus Glimne(ゲイリー/Gary:ホロウィッツの護衛)
Mohammed Al Turki(ウォルフガング・クローゼ/Wolfgang Klose:サラザールの会計士)
Rana Alamuddin(ルーバ/Ruba:ウォルフガングの部下、サイコロ賭博の管理人)
クリストファー・ヒビュ/Kristofer Hivju(アクセル・オルソン/Axel Olsson:サラザールの警備主任)
ロザムンド・パイク/Rosamund Pike(ボビー・シーン/Bobby Sheen:「スペンサー・ゴールドスタイン」の幹部)
Gabriella Muir González(ボビーの秘書)
Victor Chaga(スペンサー・ゴールドスタイン/Spencer Goldstein:サラザールに融資している富豪)
Kojo Attah(アンドレ・ベイカー/Andre Baker:ブロンコの右腕、爆発物担当)
Jason Wong(グッチ・レイヤーズ/Gucci Reyes:ブロンコの仲間、技術担当)
Emmett J. Scanlan(ミック・ダン/Mick Dunne:ブロンコの仲間、パイロット)
Christian Ochoa Lavernia(ジョナサン・モレノ/Jonathan Moreno:ブロンコの仲間、ドライバー)
Michael Vu(エド・グローヴァー/Ed Glover:レイチェルの部下、解析班)
Nathalie Fanj(シェリーン/Shereen:レイチェルの部下、解析班)
Gonzalo Bouza(ハビエル/Javier:調達屋)
Cory Douglas Campbell(湾岸監督官)
Karlos Klaumannsmoller(エンジニア)
Alwesam Shigdar(石油採掘設備の安全検査官)
Susan Lawson-Reynolds(NYCの判事)
Silvia Naval(ホテルの支配人)
Max Keene(ヨットの船長)
Peter M. Smith(FBIエージェント)
Alexey Chunaev(FBI のエージェント)
■映画の舞台
アメリカ:ニューヨーク
スペインのとある島
サウジアラビア:ジェッタ
ロケ地:
スペイン:
Santa Cruz de Teherife
https://maps.app.goo.gl/SjQhmXbwuBho3F3n7?g_st=ic
サン・アンドレス島/San Andrés
https://maps.app.goo.gl/AKURUUisrb1mkGHF9?g_st=ic
Playa de Las Tresitas
https://maps.app.goo.gl/mdj5MgevH9c3zsdx6?g_st=ic
デイデ国立公園/Teide National Park
https://maps.app.goo.gl/YtPnjEJ4rRBskfjm9?g_st=ic
Real Casino de Teherife
https://maps.app.goo.gl/dKhtWVUrCicdY86t5?g_st=ic
サウジアラビア:
ジェッダ/Jeddah
https://maps.app.goo.gl/QJTUT2MH5dm2FR3M7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
ニューヨークに拠点を構える弁護士のレイチェルは、師匠的存在のブラクストン弁護士の死に伴い、彼が手掛けていた案件の後始末を行おうと考えていた
ブラクストンは、ゴールドスタインから融資を受けたサラザールの返済に関する業務をこなしていて、サラザールから返済の意思を確認し、書面に起こしていた
だが、サラザールはブラクストンを部下に殺させ、その書面を破棄してしまう
レイチェルはこの案件を解決するとゴールドスタインの幹部ボビーに申し入れる
成功報酬を釣り上げるものの、その金額では決済できないと断るボビーだったが、損失を野放しにはできず、譲歩の末にその申し出を受けることになった
レイチェルは「グレーゾーンの案件」に取り組む特殊な弁護士で、彼女には特別なチームがあった
主に破壊活動などを取り扱うブロンコと金融関係の裏取をするシドを中心としたメンバーで、彼らは綿密な計画を立てて実行に移すことを信条としていた
レイチェルは「法的な部分でサラザールを締め上げること」と「非合法な手段を用いて情報を集めること」を同時に行い、サラザールの弁護士であるホロウィッツとの交渉に入る
さらにサラザールの会計士ウォルフガングにも手を伸ばし、彼らの弱点を暴き、実行のタイミングを図る事になったのである
テーマ:弱点の洗い出し
裏テーマ:物語の組み立て方
■ひとこと感想
章立てとまでは言わないのですが、一応は全4章からなるストーリーになっていました
「PROCEDORAL AND PRACTICAL(法と実務の両責め」「PLANNING AND PREPARATION(計画と準備)」「COFERENIE WITH AN ENEMY(敵との会談)」、そして「THREE MONTH LATER(3ヶ月後)」へと続いていきます
冒頭では「3ヶ月後のあるシーンが登場する」という構成になっていて、「どうしてこうなった?」を紐解く流れになっているとも言えますね
映画は、法のギリギリを攻めるように見えますが、ほとんどがアウトのように思います
その非合法さを用いて情報を洗い出して締め上げるという作戦になっていて、法的に真綿で首を絞めるという展開がうまくハマっていきました
そして、相手を自分と同じ土俵まで引きずり下ろすという攻撃になっていて、それがどこまで通用するか、という内容になっていました
法的な締め上げと、相手本陣での準備が入念に描かれますが、あそこまで色んな準備をしていたら、相手にバレてもおかしくないと思います
その辺りも踏まえた伏線になっていると思うのですが、ラストが少々わかりにくいように思います
誰がどのような思惑で動いていたのか、サラザールとは何者だったのか、みたいな部分があると思うのですが、後付けっぽい感じがしました
一番グレイだったのは誰なのかという映画でもありますが、配役でバレバレでしたね
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
前半は「資産凍結などを含めた合法的な締め上げ」を描いていて、瞬間的に損得勘定ができる金持ちだから成り立っている手法になっていました
それによって、サラザールは交渉の場につくことになりますが、冒頭で「締結を暴力的に破棄する人物」だとわかっているので、合法に話を進めてもうまくは行かないように思います
でも、ガチガチに法律を使って締め上げられると、正規の事業で収益を立てているサラザールとしては、債務返済に応じないわけには行かなくなっています
ラストではマイアミに引き渡されたサラザールが「自分はサラザールではない」というのですが、単なる言い逃れなのか、ボビーが仕込んだものなのかよくわからなかったですね
もし、サラザールという架空の富豪をでっち上げ、その見せかけの資産家に会社の金を提供していたとなると、かなりの大掛かりな詐欺を社内でやっていたことになります
最終的には、レイチェルが「上の階の人と話をつけてきた」と言っていたので、ボビーの雇い主でもあるスペンサーに全てがバレたということなのでしょう
映画では、レイチェル達のチームの仕事がどのようなもので、それをどうやって行うかというのを「予行演習も含めてきちんと見せていた」というのが本筋になっていましたね
冒頭のシーンが誘拐から逃げる瞬間で、そこに至るまでの過程はこんな感じでしたという「説明」を繰り返し見せられていました
それゆえに、途中でオチが読めるとなっていて、最後はドタバタ劇を眺めるだけという感じになっていたように思います
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ボビーが仕掛けた犯罪の全てが解明されたわけではなく、映画的には「サラザールへの資金凍結の解除をしない」「レイチェルへの報酬の支払いをしない」というところまで描かれていて、それらはボビーが仕組んだものの一部だったように思います
サラザールが捕まり、彼がゴールドスタインから融資を受けていたことを白状するとレイチェルは言いますが、彼が本物のサラザールではないとなると話は変わってくるように思います
サラザールはゴールドスタインから何らかの融資を受けていて、彼自身は石油事業などを行なって利益を得ていました
あれだけの規模の事業を展開するためにゴールドスタインの融資を受けたのか、あるいは融資そのものが偽物を使った詐欺だったのかはわからなかったりします
映画では、そう言った部分の説明はなく、彼自身がサラザール本人だということで話は進んでいるし、サラザールのPCや金融資産などをハッキングしていたので、ここまで大掛かりなフェイクは作りようもないのでしょう
それゆえに、「なぜ最後は自分はスミスだ」と言ったのかは意味不明だったりします
ボビーが自身の立場を利用してサラザールへの融資を決済し、それをわざと焦げ付かせて案件を作り出す
そして、その案件をもとに会社から金を引き出すための算段として、ブラクストンを貶め、レイチェルを引きずり出すということも考えられます
レイチェルの有能さというのは界隈では有名だと思うので、サラザールを巻き込みつつ、彼の資産を凍結させるというのもボビーの目論見なのかもしれません
でも、それら全てはレイチェルに看過され、それが「上の階の住人」にも伝わったのでしょう
ラストでは「電話が鳴らなければ」という言葉を残してレイチェルは去りますが、モノの見事にコール音が鳴り響いていましたね
どこまでが会社にバレたのかわかりませんが、サラザールから回収したはずの10億ドル、サラザールの凍結資産、レイチェルへの報酬などを独り占めしようとしていたようにも思えるので、その因果応報がどのようなレベルになるのかは想像もつきません
それでも、その顛末を描かないところが本作の粋なところでもあり、レイチェルサイドの報復よりもより強烈なものがボビーを待ち受けているのでしょう
観たかったようにも思えますが、蛇足にも思えるので、ここで終わっておくほうがスタイリッシュだと判断したのかな、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/106214/review/06883959/
公式HP:
