【映画感想】君と花火と約束と【後半:ネタバレあり】

■君と花火と約束と


■オススメ度

 

時空超える系アニメが好きな人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.7.23(MOVIX京都)


■映画情報

 

情報:2026年、日本、96分、G

ジャンル:時空を超えた因果に巻き込まれる高校生を描いたファンタジー映画

 

監督:鈴木慧

脚本:森こうへい

原作:真戸香『君と花火と約束と』

キャラクターデザイン:渡辺裕二

制作:Synegry SP&アンサー・スタジオ

 

キャスト:

佐藤勝利(夏目誠:特にやりたいことがない15歳の高校生)

原菜乃華(葉山煌:誠を探していた同級生)

高橋李依(フユ:誠の前に現れる謎の少女)

 

山下七海(ハル:フユの双子の妹)

白石兼斗(葉山稔:ハルの夫、花火職人)

 

横澤夏子(夏目由香利:誠の母)

雪原めい(夏目由芽:誠の妹)

 

小林裕介(小比木祐介:誠の親友、陸上部)

佐伯七海(誠のクラスメイト)

桔梗花香(誠のクラスメイト)

姫宮ゆか(誠のクラスメイト)

 

岡拓哉(長岡高校の先生)

 

上田燿司(大槻親方:花火師)

金光宣明(親方の一番弟子)

 

阿保まりあ(女子生徒)

萩野葉月(女子生徒)

酒井ほのか(女子生徒)

上西哲平(男子生徒)

宮城一貴(男子生徒)

 

大井麻利衣(花火大会のアナウンス)

内野孝聡(花火大会の警備員)

若林佑(花火大会の警備員)

 


■映画の舞台

 

東京都:

調布桜高校

 

新潟県:長岡市

 


■簡単なあらすじ

 

調布桜高校に入学した夏目誠は、親友の小比木とともに進学したが、特にやることがなく帰宅部を選択しようとしていた

入学式を終えた放課後、帰ろうとしていた誠は、見知らぬ女子生徒・葉山煌に声をかけられた

彼女は誠の下駄箱の番号だけを頼りに誠を探していた、という

 

誠を探していた理由を聞くと、故郷のハルおばあちゃんからの伝言が「下駄箱の番号」だった

そして、その下駄箱に主は「煌のために絵を描く」と言っていたとのことで、誠は「それは別人なんじゃないか」と思っていた

だが、煌の魅力に感化された誠は絵を描き始め、約束を果たそうと試みることになって

 

それから1年が過ぎた頃、家族の仕事の影響で煌は故郷の長岡に帰ることになった

誠は居ても立ってもいられずに彼女を追いかけて長岡へと向かった

そこでは花火大会の準備がされていて、煌が転校の準備をしている間に、誠は先に彼女の実家へと向こう

そして、その家に入ろうとしたところ、突然家が崩れ始め、気がつくと隣に見知らぬ少女が倒れていたのである

 

テーマ:過去がつなぐ縁

裏テーマ:衝動を駆り立てるもの

 


■ひとこと感想

 

どこかで聞いたことがある系の話かな、と思って事前予習なしに鑑賞

長岡で行われる花火大会に関わる高校生という感じの作品で、いわゆるタイムスリップものになるのだと思います

でも、タイムスリップするのは主人公ではなく相手ということで、ある縁を持った過去の人間が誠の前に現れることになりました

 

冒頭で、誠を探す少女がいて、その少女は下駄箱の番号をもとに彼を探していました

誠の名前を知っていたけど、どうしてその下駄箱の番号を知っていたのかは不明で、それがどのように回収されるのかを見ていくことになります

結果として、その理由は不明のまま映画は終わるのですが、それ以外にも辻褄の合わないことが多い映画だったと思います

 

整合性云々よりは起承転結で無理が多く、登場人物の動きに不可思議な点が多かったと言えます

主人公の心変わりも唐突ですが、時間経過もかなり雑な感じで動くので、ここまで表現を端折ってしまうと、ストーリーを楽しむ以前の問題であると感じました

話し手は自分で話す内容が理解できているけど、受け手がそれを理解できているかを確認できないのが映画を始めとした創作物なのですね

それゆえに、受け手の理解がどのように推移していくのかを見定めながら物語を構築する必要があって、本作はその部分がとても不十分のように思えました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

本作は、太平洋戦争当時に生きていた姉妹のうち、双子の妹の方がタイムスリップにて現代に来ていました

当初は姉になり切っていたようで、その理由も一応は説明されていました

ハルは花火職人の稔と結婚し、煌の父を出産したようで、ハルがフユから託された遺言のようなものが、世代を超えて煌に伝わったことになります

祖母から直接聞いた言葉を信じて誠を探すことになりましたが、名前を知っていて探したとしても、彼が東京にいることを知っているとも思えず、さらに高校までわかるものを示していたようには描かれていません

 

煌が祖母の話を聞いて誠を探そうとするところまでは理解できても、誠に辿り着くまでの道程はかなり難しいものがあります

両親と一緒に東京に住んでいたけど、母親は自分が産まれたと同時に亡くなっているのですが、シングルファーザーで高校生を育てるのに苦慮する、というシチュエーションも意味不明なのですね

彼女は自分のことは自分でできるし、父親の弁当を作ったりもしています

なので、彼女の家庭が長岡に戻らなければならない理由というものもわからないし、そもそも帰る時に父親が不在(最後まで出てこないし)なのも意味不明でしたね

 

あの状況で転校の手続きをするために別行動するのも意味不明で、他人の家に先に客人がいくと言うのも無茶な行動でしょう

これだけに留まらず、映画内で起こっていることで常識の範囲で許容できる行動はほとんどないと言うのも不思議で、作っている間におかしいと思わなかったのかが一番の謎でしたね

主演の某演技云々よりも、シナリオが崩壊していて、そんなことはどうでも良いと言う感じになっていました

原作を読めば行間がわかると言うのは作品の体を成していないとも言えるので、いくらアイドルを起用しても無理なものは無理、と言えるのではないでしょうか

 


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本作は、好きだった絵をやめた高校生が、美少女との出会いによって再開すると言う流れがありながらも、なぜか花火職人になりたいと言って終わりを告げていました

過去の話を聞いて感化されたのだと思いますが、それが彼にできることなのかはわからないし、その心変わりは唐突すぎると言えます

また、長岡に行ったことがなさそうなのに「あの場所に行けば助かる」みたいな助言をしていたし、身を守るためのバケツには阿吽の呼吸で花火が入っていたりします

そもそも、安全基準にうるさい現代において、あのような花火を追加で上げると言うことは不可能に近いと思います

 

映画なので現実で不可能なことでもOKと言う論調があるかもしれませんが、タイムスリップ以外は現実的な物語になっているので整合性が取れていないと思います

特に心理描写、行動原理がファンタジーになると、それはもう人間ドラマではなくなってしまうので、そこは一貫したものが必要だと言えます

特に、主人公が自分の行動を変える動機というものは丁寧に描く必要があると思うのですね

なので、絵を描こうと思った動機(おそらく煌がタイプだったとか)、好きな絵を描きながらも最終的に花火職人になろうとする動機(たぶん、長岡の花火に感化されたか、煌のルーツに近いから)などは重要だし、そもそも「誠がいつ煌に恋心を抱いたのか」というものがわかりません

 

おそらく一目惚れ的なものだと思いますが、その後の彼は友人からのイジリにも「そんなものじゃない」と否定していたりします

それでも、ノートブックに彼女の絵を描きまくっているくらい好きというものは彼の言動からはほとんど見えてきません

また、煌の方も誠に恋心を抱いているという描写がほぼなく、唐突に両思い状態になっていたりします

これらの心理描写がかなり薄すぎるので、どうしてこうなった?という感覚が拭えず、なんとなく良い話だったなあで終わってしまっているのは「微妙」と言わざるを得ないのではないか、と思いました

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/105462/review/06764259/

 

公式HP:

https://kimi-hana-movie.com/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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