■国宝
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■オススメ度
歌舞伎の世界に興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.6.6(イオンシネマ久御山)
■映画情報
情報:2025年、日本、175分、G
ジャンル:歌舞伎の女形として成り上がる青年を描いたヒューマンドラマ
監督:李相日
脚本:奥寺佐渡子
原作:吉田修一『国宝』
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キャスト:
吉沢亮(立花喜久雄/花井東一郎:父を殺された青年)
(幼少期:黒川想矢)
横浜流星(大垣俊介/花井半弥:歌舞伎界の御曹司)
(少年期:越山敬達)
高畑充希(福田春江:喜久雄の幼馴染)
(少女期:根本真陽)
渡辺謙(花井半二郎:上方歌舞伎の名門の当主)
寺島しのぶ(大垣幸子:半二郎の後妻、俊介の実母)
武田創世(一豊:俊介の息子、少年期)
中村鴈治郎(吾妻千五郎:上方歌舞伎の当主)
森七菜(彰子:吾妻千五郎の娘)
見上愛(藤駒:京都の花街の芸妓)
嶋田久作(梅木:歌舞伎の興行を手掛ける三友の社長)
三浦貴大(竹野:三友の社員)
永瀬正敏(立花権五郎:長崎・立花組の組長、喜久雄の父 )
宮澤エマ(立花マツ:権五郎の後妻)
田中泯(小野川万菊:当代一の女形、人間国宝の歌舞伎役者)
瀧内公美(綾乃:カメラマン )
(幼少期:森千紘)
下川恭平(長崎時代の親友)
芹沢興人(多野源吉:花井一家の番頭、黒子)
田村泰二郎(彫師)
田中壮太郎(インタビュアー)
水間ロン(花井家の運転手)
和田光沙(お勢:花井家の女中)
大沢健(「曽根崎人中」の立役)
峰蘭太郎(?)
森優作(蝶吉:喜久雄の運転手)
辻凪子(花井家の女中)
いわすとおる(?)
松井康真(TV番組のホスト)
北斗(?)
三井善忠(?)
矢崎希菜(?)
宮島實男(浪花屋の受付?)
隅本晃俊(クラブの客?)
堀田貴裕(宴席の客?)
大塚譲(?)
岡田篤弥(?)
東龍之介(?)
大脇あかね(芸者)
■映画の舞台
1964年、長崎
1965年~2014年、大阪&京都
ロケ地:
東京都:千代田区
国立劇場
https://maps.app.goo.gl/sPnQHwGvzunkqQkk8
京都市:中京区
先斗町歌舞錬場
https://maps.app.goo.gl/xfbSvPAi5i47VuXSA
京都市:上京区
上七軒歌舞錬場
https://maps.app.goo.gl/693SzHM5ZUGWufSv5
京都市:南区
DX東寺劇場
https://maps.app.goo.gl/7poRPuLvQrzfaXZd6
滋賀県:大津市
柳が崎湖畔公園びわ湖大津館
https://maps.app.goo.gl/pbKUZzoh29JS3gZo9
京都市:左京区
京都北白川不動温泉
https://maps.app.goo.gl/5kW9He9aVYbz36YGA
大阪府:藤井寺市
道明寺天満宮
https://maps.app.goo.gl/8je6jF3xpnsUrZGj9
どうみょうじ高殿苑
https://maps.app.goo.gl/FbygxNcRoDxBuuxM6
京都市北区
根元かざりや
https://maps.app.goo.gl/PDit8SwJ5v4wYv5w6
■簡単なあらすじ
1964年、長崎にて歌舞伎の名門・丹波屋の花井半次郎は、立花組の宴会に招かれていた
半次郎はそこで「積恋雲関扉」を演じる喜久雄と出会った
見事な女形を演じ切って見せたものの、そこで他の組によるカチコミに遭遇してしまう
喜久雄の父・権五郎は殺されてしまい、喜久雄は半次郎に預けられることになった
喜久雄は半次郎の元で女形の修行を始めることになったが、半次郎の一人息子・俊介は快く思っていなかった
だが、一緒に稽古を積んでいくうちに意気投合し、二人は親友へとなっていく
それから数年後、二人は「二人藤娘」を披露するようになり、人気を博するようになっていった
1980年になり、二人は立派な歌舞伎役者になっていたが、そこで半次郎は事故を起こしてしまう
公園を5日後に控えていて、当初は俊介が代役を務めると思われていた
だが、半次郎は喜久雄を代役にすると言い放ち、それによって二人の仲に亀裂が入ってしまう
俊介は家を出てしまい、その後菊男が部屋子のまま、半次郎を継ぐことになったのである
テーマ:世襲と才能
裏テーマ:血が守り、攻撃するもの
■ひとこと感想
歌舞伎にはそこまで興味がないので、中学校ぐらいに学校の行事で観にいったくらいなのですが、メディアでたくさん報じられるので、簡単なところは知っているという感じで鑑賞してきました
ヤクザの倅が父を失ったことで歌舞伎一家に引き取られるというもので、そこで女形として才覚を発揮していく様子が描かれていきます
前半は高校時代、中盤は半次郎を継ぐ時期、後半は出自発覚後の混乱期という感じに紡がれていて、体感的には「再会」以降のエピソードが長いなあという感じに思えました
紆余曲折を経て、人間国宝になるまでを描いていくのですが、物語のピークは家を出ていった俊介との再会で、そこで披露される「曽根崎心中」でしたね
なので、その後の人間国宝になっていくまでのエピソードは要らなかったように思えてしまいます
物語は、女形として成功していく様子と、出自がバレて転落していく過程を描いていくのですが、恋愛関連のドタバタが結構雑な感じになっていましたね
ちょっと描き切れていないように思えて、春江が俊介に付いて行ってしまう経緯とか、彰子と喜久雄は最終的にどうなったのかなどはうやむやになっているように思えます
原作を余すところなく描いたという感じですが、構成を変えて「回顧録」のようにした方が良かったように思えました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作のネタバレ部分は、人間関係がどのように交錯するかというところで、特に男女関係がどうなっていくのかというところが見どころだったように思います
歌舞伎役者として大成していく様も興味がありますが、複雑な人間関係というものの顛末も重要で、その点に関しては「最低限」で終わらせている感じがしました
なので、俊介を追って消えた春江の心情とか、彰子が喜久雄を疑いながらも尽くしていくあたりの細かな描写が足りないように思います
また、三友の社員の竹野の存在も中途半端で、最後に万菊が喜久雄を探しに来るシーンでも、その関係性の変化(竹野の心情の変化も含めて)もよくわからない感じになっていたように思えます
本作では、喜久雄と俊介の友情がメインになっているので、その別れが最大の見せ場となっています
血筋と才能の激突が人生をどう狂わせたのかというところが描かれていて、その血が狂わせるものというのは強烈なものがあったでしょう
このあたりの物語の濃密さを考えると、恋愛関係はかなりざっくりしすぎなのですね
俊介に対して、喜久雄と春江の関係はどこまで秘匿だったのかとか、そう言った部分が曖昧なままなので、いきなり俊介にくっついていく春江の心情がわからなかったりします
ラストでは、藤駒との間の娘・綾乃がインタビュアーとして登場するのですが、彼女とのメインエピソードである「悪魔との契約」に関しても、アヤコが何を取引したのかというところを明言しないのですね
おそらくは、喜久雄が望んだことよりも強烈な契約がそこにあって、それが彼の人生を狂わせたようにも思えます
それを置き去りにしたまま、親子の再会を描いてしまうので、それで良いのかは不思議でした
あと、予告編で見せすぎている部分があったので、もう少し隠しておいた方が良かったように思えました
■血縁主義と才能
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■人間国宝とは何か
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101370/review/05180158/
公式HP:
