■黒牢城


■オススメ度

 

時代劇ミステリーに興味がある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.6.19(イオンシネマ久御山)


■映画情報

 

情報:2026年、日本、147分、G

ジャンル:籠城中の城で起きた事件を紐解く城主と敵方の軍師を描いたミステリー映画

 

監督&脚本:黒沢清

原作:米澤穂信『黒牢城』

 

キャスト:

本木雅弘(荒木村重:籠城作戦を決行する城主)

菅田将暉(黒田官兵衛:囚われの天才軍師)

 

吉高由里子(千代保:村重の側室)

 

青木崇高(荒木久左衛門:荒木家の家老)

 

吉原光夫(瓦林能登入道:瓦林越後入道の新族、村重の家臣)

坂東龍汰(北河原与作:村重の先妻の縁者、開城を打診)

近藤芳正(中西新八郎:荒木家の武将)

矢柴俊博(池田和泉:荒木家の武将)

木原勝利(野村丹後:荒木家の武将)

 

柄本佑(雑賀下針:雑賀衆の鉄砲放)

渋川清彦(雑賀孫六:雑賀衆の頭領)

渡辺いっけい(高山大慮:高槻衆、高山右近の父)

 

上川周作(寺男:事件の目撃者)

荒川良々(無辺:廻国の僧)

 

前田旺志郎(栗山善助:官兵衛の家臣)

坂東新悟(織田信長:天下統一を目論む武将)

 

オダギリジョー(郡十右衛門:御前衆の組頭、「五本鑓」の一人)

ユースケ・サンタマリア(秋岡四郎介:「五本鑓」の一人、刀の達人)

河内大和(伊丹一郎左衛門:「五本鑓」の一人、鉄砲)

宮舘涼太(乾助三郎:「五本鑓」の一人、怪力)

吉岡睦雄(森可兵衛:「五本鑓」の一人、槍裁きの名人)

 

三浦健人(堀弥太郎:織田軍の武士)

積木悠人(安部自念/荒木自念:殺される人質)

 

越村友一(地下牢の牢番)

阿佐辰美(村重の近習)

 


■映画の舞台

 

1578年(天正6年)、

有岡城(伊丹城)

 

ロケ地:

兵庫県:丹波篠山市

篠山城大書院

https://maps.app.goo.gl/Gq1NMGDdkLN1WLSFA?g_st=ic

 

滋賀県:彦根市

彦根城

https://maps.app.goo.gl/bvZrq7Gz1x4zAa8C8?g_st=ic

 

兵庫県:姫路市

姫路城

https://maps.app.goo.gl/dTVGBtSgE9D6HmSd8?g_st=ic

 

三重県:伊賀市

伊賀上野城

https://maps.app.goo.gl/kLtfBR36CM3yUYZd9?g_st=ic

 

兵庫県:明石市

明石城

https://maps.app.goo.gl/5JU9cCJbRtsQBh9Q9?g_st=ic

 

京都市:東山区

東福寺

https://maps.app.goo.gl/UDza6U4uRoLAhHcq5?g_st=ic

 

京都市:右京区

大覚寺門跡

https://maps.app.goo.gl/1bTSULxAcyaZoRoG6?g_st=ic

 

京都府:長岡京市

楊谷寺

https://maps.app.goo.gl/w9GYfyjsdjjTnt6z8?g_st=ic

 

滋賀県:大津市

日吉神社

https://maps.app.goo.gl/tgusEo61hzCVsqaYA?g_st=ic

 

京都府:宇治市

萬福寺

https://maps.app.goo.gl/hqZq1PJjzZdZeDFSA?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

1578年(天正6年)7月、織田勢として秀吉の軍に属していた荒木村重は戦線を離脱し、有岡城に戻って籠城し、信長に対して謀反を起こした

そして、彼を説得するために、信長の軍師・官兵衛が訪れるものの、村重は意に介さず、官兵衛を監禁することとなった

村重は毛利軍が自分たちに加勢してくることを望んでいたが、それどこから人質を取っているのにも関わらず、寝返る者は後を絶たなかった

 

だが、村重は人質を殺すことなく幽閉し、安部自念は何度も武士として殺されることを望んだ

それから数日後、自念は何者かによって殺害され、それは矢傷だったものの、肝心の矢は回収されて見つからなかった

そこで村重は事件の真相を探るべく家臣たちから聞き取りを行い、それをまとめたものを官兵衛に見せた

官兵衛は意味深な歌を詠い、家臣の乾は「その歌には本歌がある」と言う

 

そこで、本歌から官兵衛の真意を確かめることになり、自念は灯篭の隙間から矢を放たれて殺され、その矢は雪面を擦ることなく回収されていたことがわかる

そして、その時にその場所にいたものを特定すると、犯人は「村重が殺さないことに反抗した」と供述する

家臣たちは処刑を望むものの、村重は殺さずに「働いて殊勲をあげよ」と言い放つのである

 

テーマ:殺さずの先にあるもの

裏テーマ:民衆を縛る宗教的観念

 


■ひとこと感想

 

時代劇はあまり興味がなく、黒田官兵衛は知っているけど荒木村重て誰?状態で鑑賞しました

信長に反旗を翻した武将ということで、史実だと「城を捨てて逃げた卑怯者」みたいな感じになっていましたね

その行為がどのようにして起こったのかを描いている作品で、時代劇ミステリーというよりは、黒田官兵衛との関わりの中で変化した荒木村重の物語だったように思えました

 

個人的には、謎解きの4章立ての途中で強烈な眠気に誘われる作品で、その謎解きも「それが答えなの?」みたいなポカーンとするものが多かったですね

聞き取りの情報を読んだだけで答えがわかってしまう黒田官兵衛が超人的過ぎますが、むしろそれがわからない現場のレベルはヤバいなあと思ってしまいます

「冬:自念」から始まり、「春:首」「夏:寅申」「秋:天罰」へと続く物語で、「自念の死の真相」「討ち取った首の正体」「高価な壺の行方」「全体の黒幕の正体」みたいな流れになっています

 

高度な心理戦というよりは、ある目的のためにみんなが動いたというレースで、そのみんなをどのように動かしたのかという感じになっています

それがどのように起こったのかが「セリフで終了」というのがナンセンスで、そこまで暴露するなら、黒幕の思惑が行動した者にどのように伝播したのかを描く必要はあったように思います

そう言ったところは端折っているのに147分と長く、半分ぐらいのシーンが牢屋内の会話劇なので、荒木村重に興味が持てないとキツい映画だったように思いました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

本作は時代劇ミステリーというカテゴリーになると思いますが、ミステリーとして面白いかと言われると微妙だったと思います

ネタバレ上等で描きますが、自念の死の真相も「本人が死にたがっている」という気持ちを汲んだとか、城主として殺さなければならないという手下たちの配慮によって起こっているのですが、それを「犯人がわからないように細工する」という意味がわからないのですね

むしろ、こっそりと脇差を渡してあげた方が丸く収まったと思うので、ここまで大掛かりで自身の安全を考えるというのが武士道っぽくないように思えます

 

首に関しては、手柄を上げなくても良い人物が敵将の首を取っていたというオチになっていて、それが何になるのかと言う感じでしたね

そもそも出陣する必要(籠城しているんじゃなかったっけ)があったのかがよくわかりませんでした

 

高価なツボに関しても、天罰を誘発させたものの、死体を調べれば一瞬で銃殺をわかるので、それがわかった段階で「天罰にカラクリがあった」となってしまうので逆効果になってしまうように思います

それらをいかにして隠すかというところまで頭が回っておらず、自念のケースを考えるとツボの件に関してはかなり杜撰に思えました

これらの真相を牢屋の中で「供述だけを頼りに推理する」のが黒田官兵衛なのですが、現場検証すら必要もないし、そもそも城に来てすぐに捕まった割には城の中庭の構図とかを良く覚えているなあと思ってしまいました

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

ミステリーは「犯人探し」と「カラクリ探し」がメインとなり、それをどのように観客の紐解くのが鍵となると思います

その観点だと、本作の一番の謎は「書かれているもので推理ができるのか」というところで、官兵衛が読んだものがどのようなものだったのかが観客には全くわからないというジレンマがありました

これを映像で見せるのは難しいのですが、官兵衛が読む→その脳内想像を映像化という順序で組み立てれば、観客も参加できたのかな、と思いました

 

参加できない場合でも、推理する人がどれだけ有能かを描くことになると思いますが、本作ではその部分が全く伝わらず、真相の難解さというのもありません

むしろ、聞き取り書面だけというハードルがあったことは事実ですが、ことの真相を知るためには「登場人物の属性を知っているかどうか」に掛かっているのですね

それは、側室がどのような出自で、何を考えて生きてきたのかを知っていたかどうか、というところになります

 

これが最後の「天罰」演出に繋がるのですが、官兵衛が側室のことをどこまで知っていたのかはわかりません

信長の悪行(回想される処刑シーン)のあの場に側室がいて生き残ったという関連がある方がわかりやすいように思います

実際には、彼女が人生の中で苦しめられたものがあって、それが「ある僧が言った言葉」となっていて、その言葉が民に我慢を強いて来たという歴史がありました

このことを官兵衛が知っていたと言うのならば真相に行き着く可能性は否定しませんが、最後まで牢屋の中だし、その中にいて「別の目的があった」と言う流れになっているので、官兵衛的にも「真相はどうでも良かった」となっているのは微妙だったと思います

 

どのキャラの目線で映画を見るかによりますが、本作は明らかに荒木村重目線になっていると思います

でも、物語の核は黒田官兵衛目線なので、このバランスの悪さが気になってしまいます

官兵衛と側室が全く関わっていないのに彼女の気持ちがわかると言う飛び道具が炸裂しているのは置いておいても、なんだかなあと言う感覚が拭えないのですね

そこに監督のチューニングが悪目立ちしているのかはわかりませんが、個人的にはあんまり合わないなあと思ってしまいました

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/105427/review/06644027/

 

公式HP:

https://movies.shochiku.co.jp/kokurojo-movie/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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