■メモリィズ
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■オススメ度
静かな映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.6.16(MOVIX京都)
■映画情報
情報:2026年、日本、97分、G
ジャンル:撮ることへの衝動を感じる夫を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:坂西未都
キャスト:
柄本佑(山岸雄太:骨折した義父の世話のために妻の実家に向かう男)
穂志もえか(山岸ゆき/南ゆき:雄太の妻、通訳ガイド)
(幼少期:須田凪咲)
井上紫葵(山岸花:雄太とゆきの娘)
イッセー尾形(南誠:雄太の義父、写真館の店主)
香椎由宇(南詩織:誠の妻、ゆきの母、回想)
梅沢昌代(美穂:写真館の客)
北條誠人(佐々木:亡くなる元町内会長、遺影)
伊佐山ひろ子(畑のおばあちゃん)
成田裕介(畑のおじいちゃん)
占部房子(スナックのママ)
金子清文(植木剪定のおじさん)
松浦伸也(草原で手を振る男)
蔡信弘(台湾人観光客、夫婦、写真館来訪)
洸美(台湾人観光客、夫婦、写真館来訪)
大友律(ウエディングフォトの夫婦)
阿蘇小百合(ウェディングフォトの夫婦)
蘇鈺淳(台湾人観光客、書店&寿司屋案内)
土井裕康(寿司屋の店長)
足立博(寿司屋の店員)
加山くみ子(寿司屋の仲居)
渋谷孟樺
李禎
石島樹里
小島央大
後藤宗子
後藤雅人
清水蔵人
後藤陽子
中島彰宏
渡邉慧
豊後富士花(こむぎ:誠の愛犬)
■映画の舞台
大分県:竹田市
東京都内某所
ロケ地:
大分県:竹田市
三代写真館
https://maps.app.goo.gl/eXH5EDxZpjtjaDoi9?g_st=ic
きもとの湯
https://maps.app.goo.gl/YuMCYktFByTBbR7ZA?g_st=ic
水の駅 おづる
https://maps.app.goo.gl/Y1k1UkLCyVcK6hzG9?g_st=ic
常聖天空の杜 Cafe 風と土
https://maps.app.goo.gl/M725mpe6fxpjReAn9?g_st=ic
■簡単なあらすじ
都内在住の山岸雄太は、妻・ゆきの父・誠が骨折したために、2ヶ月ほど彼の世話をすることになった
大分までフェリーで向かうことになり、船着場で妻と娘・花との時間を過ごした雄太は、窓の景色を楽しみながら、船に体を預けていた
大分に着いた雄太は、マンスリーマンションに寝泊まりし、誠の写真館の手伝い、愛犬・こむぎの世話や散歩などを行うことになった
指定された散歩道を行くと、地図に書かれたいた通りに、近くの人たちが声をかけてくる
牧場で手を振る男、畑作業に勤しむ老夫婦などと関わっていく雄太は、リモートで自身の仕事もこなしていった
ゆきは花の保育園の迎えと、自身の通訳ガイドの仕事をこなし、大陸から来た観光客をお目当ての場所へと連れていった
雄太も日々のルーティンに慣れるものの、そんな折、体調不良を心配されていた誠の友人が他界してしまう
誠は彼の遺影を携えて式場に出向き、故人との別れを偲び、友人たちと時間を過ごすことになった
そして、そんな彼らの元に、休みが取れたゆきと花が訪れることになったのである
テーマ:撮りたくなる本能
裏テーマ:緩やかに変化するもの
■ひとこと感想
16mmフィルムで撮影された作品で、いわゆる「何も起こらない系の日常映画」というものになっていました
義父の怪我のために、主に犬の散歩をするために大分まで行くことになったのですが、そこでもリモートで仕事を続けているという多忙な日々を過ごしていました
妻の仕事の都合ですぐに動けたのが雄太という感じで、彼はなぜか妻の実家には泊まらずに、マンスリーマンションに居を構えることになりました
日々のルーティンは犬の散歩と写真館の手伝いくらいで、その他には特にやることがない感じでした
あの場所で何をして過ごすのかという問題はありつつも、あまり退屈はしていなかったように見えました
義父との距離感は結構開いているように見えますが、どちらも寄って行かない性格に見えましたね
そんな二人がスチール写真を見るという流れになり、そこでも大した会話というものは生まれなかったりします
観光客たちが色んなところで写真を撮ったりするのですが、その際に「ここに来たことを思い出すように」という理由を述べていました
総じて「その瞬間を切り取る」という意味合いがあり、そこに装飾が施されるのが写真館が撮る写真のように思えます
観光客の写真も目的がある写真なのですが、誠が壁に飾っているピンボケしたような写真と、ラストで雄太が撮る写真には別の意味があったように感じられました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
普段からどこでも写真を撮る人がいるかと思えば、一切撮らない人もいたりします
私はどちらかと言えば後者の部類で、自分が見返すために撮るということはほとんどありません
何かしらのピンポイントな出来事、ショットなどがあった時に撮るという感じで、ある意味。行動の証明のような部分がありました
自分が写ることはほとんどなく、今の段階だと「遺影」に困るタイプの人のように思えます
本作では、劇的なことはほとんど起こらないように見えるのですが、実際には細かな変化というものが起きています
それが佐々木という元町内会長の人の訃報から起きていて、牧場で手を振っていた男はいなくなるし、自転車で元気に駆け回っていた女性も見かけなくなります
あるトンネルでは幻想的とも思える場所で、自転車の少年たちに追い越されたりするのですが、「向こう側の世界と通じている」と錯覚する場面もあったように思いました
後半にて、誠と雄太が一緒にスライドを見るシーンがあり、そこで雄太は「来たことがあるところかも」と思いを馳せるようになります
そして、誠もまた雄太たちが並んで歩いているのを見て、在りし日の妻との時間に思いを馳せます
過去を見て過去を思い出す、今を見て過去を思い出すという流れになっていて、あるひとつの出来事がきっかけで、付随する様々なものを思い出すというのが人間のように思います
そして、それを思い出すタイミングというものは、その人の人生にとって「今必要」とされるから、なのかなと感じました
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
スマホのフォルダーなどを見ていると、いつの間にこの写真を残しているのだろう、と思う瞬間があります
今では外部ストレージなどにクラウド保存されていて、従来なら古いスマホの中にだけ残っていたもの、というものがあったと思います
これがゆきがラストに聞く母親の留守電の声となっていて、今では消去しなければ、サービス側でずっと保管されているものだったりするのでしょう
フォルダーには年月日や時間などの情報によって「時系列」に整理されていて、たとえば自分で残していた写真たちとは違った掘り起こし方がされます
写真をデータで残していない場合、無造作に保管されていたら、いつどこで撮った写真なのかわからないものも出てくると思います
それでも、今ではGPSデータなどを保存状態にしておけば、それがいつどこで撮られたものかがわかります
ある意味、便利なものだけど、無機質なように思います
無造作に箱の中から大量の写真が出てきたり、あまり整理されていないアルバムなどの写真を見つけると、そこで「これはいつのものだろう」と記憶を遡ることになります
そこでは無駄に思えるほどの過去を紐解くことになるのですが、そこでは「ピンポイントに必要なもの」を思い出さないのですね
なぜか全く別のことを思い出したりして、どのようなつながりがあるのかはわからないのですが、今それを思い出す必要があったのでは、と思わせるものが自分の目の前に現れます
これらは、過去の自分からのサインであり、また未来の自分からのメッセージであるように思います
そこで何がに気づく人もいれば、スルーする人もいると思いますが、「なぜ、今これを思い出したんだろう」と深く考えることも大切のように感じます
そこには超常的な何かがあるというのではないのですが、人の脳というものは面白いもので、そこで起きた想起というものは、意外な未来をもたらすと言えます
経験がある人の方が少ないかもしれませんが、いつかきっとこの感覚に近いものを、誰しもが体感するのではないでしょうか
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/105245/review/06635364/
公式HP:
