【映画感想】オデュッセイア【後半:ネタバレあり】

■オデュッセイア


■オススメ度

 

古代ギリシアの叙事詩に興味のある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.9.8(TOHOシネマズ二条)


■映画情報

 

原題:The Odyssey

情報:2026年、アメリカ、172分、G

ジャンル:トロイア戦争から帰還した王の帰途を描いたアクション映画

 

監督&脚本:クリストファー・ノーラン

原作:叙事詩『オデュッセイア』

 

キャスト:

マット・デイモン/Matt Damon(オデュッセイア/Odysseus:古代ギリシャ・イタケの王/バシレウス)

トム・ホランド/Tom Holland(テレマコス/Telemachus:オデュッセウスの息子)

   (幼少期:Mickey Shilowich)

アン・ハサウェイ/Anne Hathaway(ペネロペ/Penelope:オデュッセウスの妻)

 

【アンティオノス関連】

ロバート・パディンソン/Robert Pattinson(アンティオノス/Antinous:ペネロペの求婚者、貴族)

   (若年期:Raimy Lang)

Adam Croasdell(アンテイノウスの父)

エリオット・ペイジ/Elliot Page(シノン/Sinon:オデッセウスの従者、アンティノオスの身代わりの羊飼い、トロイの木馬)

   (若年期:Mason Cufari)

Brian Vernel(イルス/Irus:アンティオノスの手下)

Michael Vlamis(バンディット/Bandit:アンティオノスの手下)

 

【イタケ国関連】

ジョン・レグザイモ/John Leguizamo(エウマイオス/Eumaeus:シリア島のクテシアス王の息子、オデュッセウスに仕える盲目の豚飼い)

Sawyer&Nod(アルゴス/Argus:オデュセウスの狩猟犬)

 

ミア・ゴス/Mia Goth(メラントー/Melantho:ペネロペの侍女)

ローガン・マーシャル=グリーン/Logan Marshall-Green(メラティオス/Melanthius:メラントーの双子の兄弟、山羊飼い)

 

ライアン・ハースト/Ryan Hurst(メントル/Mentor:テレマコスの武術の教育係)

ケイト・フグレイ/Kate Fuglei(エウリュクレイア/Eurycleia:オデュッセウスの忠実な奴隷、乳母、回想)

 

【求婚者たち】

コーリー・ホーキンズ/Corey Hawkins(ポリュボス/Polybus:イタカ島出身)

Jarreth J. Merz(レオデス/Leodes)

Niko Nicotera(ペイサンダー/Peisander)

Elyes Gabel(エラトゥス/Elatus:トロイア人)

Iddo Goldberg(アンフィメドン/Amphimedon:メラネウスの息子)

Jamie Harris(アゲラオス/Agelus:ダマストルの息子)

 

【アガメムノン関連】

ベニー・サフディ/Benny Safdie(アガメムノン/Agamemnon:ギリシャ軍の総大将)

ルピタ・ニョンゴ/Lupita Nyong’o(クリュタイムネストラ/Clytemnestra:アガメムノンの妻)

ジョン・バーンサル/Jon Bernthal(メネラオス/Menelaus:ミュケーナイ王アトレウスの息子、スパルタの王、アガメムノンの弟)

ルピタ・ニョンゴ/Lupita Nyong’o(ヘレネ/Helen:メネオラスの妻)

Katerina Antemel Mpa(イーピゲネイア/Iphigenia:ミュケーナイの王女、アガメムノンとメネラオスの母)

 

【オデュッセウスの手下たち】

ヒメーシュ・パテル/Himesh Patel(エウリュコロス/Eurylochus:オデュッセウスの副官)

Jovan Adepo(エルペノール/Elpenor)

アンドリュー・ハワード/Andrew Howard(ポリーテース/Polites)

Josh Stewart(アンティファテス/Antiphates)

ジミー・ゴンザレス/Jimmy Gonzales(ケーペウス/Cepheus)

Jesse Garcia(メネトス/Menetus)

Ryan de Quintal(アイルス/Ilus)

ウィル・ユン・リー/Will Yun Lee(アンチアウロス/Anchialus)

Anthony Molinari(ペリメドス/Perimedes)

Stephen Murphy(フェミウス/Phemius)

Matt Lasky(ペイセノール/Peisenor)

Ian Casselberry(ドリオス/Dolios)

Sean Avery(ラオダマス/Laodamas)

 

【超常的な存在たち】

シャーリーズ・セロン/Charlize Theron(カリュプソ/Calypso:海の女神)

ゼンデイヤ/Zendaya(アテナ/Athena:知恵、戦争、工芸を司る女神)

サマンサ・モートン/Samantha Morton(キルケ/Circe:アイアイエー島で暮らす魔女)

ジェームズ・レマー/James Remar(テイレシアースTiresias:盲目の預言者)

ビル・アーヴィン/Bill Irwin(サイクロプス/Cyclops:一つ目の巨人、ポセイドンの息子)

Barnaby Nolan(ライストリューゴーン族の子ども、海峡の怪物)

John King(ライストリューゴーン族の子ども、海峡の怪物)

 

【その他の出演者(ほぼ登場順)】

トラヴィス・スコット/Travis Scott(吟遊詩人/Bard:物語の語り手)

 

Shiloh Fernandez(シノンを見つけるトロイア兵)

Rafi Gavron(シノンを見つけるトロイア兵)

John Ales(宴に潜り込むイタカの物乞い)

J.P. Manoux(物乞い)

Victor Isaac(音楽家)

Evan Shafran(ペネロペの求婚者)

Jorge Leon(船員)

Nick E. Tarabay(漕ぎ手)

Craig Edgley(漕ぎ手)

Stathis Papadopoulos(漕ぎ手)

Andrei Lenart(漕ぎ手)

Yannis Kokiasmenos(村の老人)

Maurice Compte(メネラオスの執事)

Andreas Vryonis(メネラオスの宮廷の番人)

Xavier Brown(トロイアの住民)

Jessie Cohen(トロイアの住民)

Chess Lopez(トロイアの住民)

Craig Gellis(トロイアの住民)

Artoun Nazareth(トロイアの住民)

Chris Riggi(トロイアの住民)

Tyler Beardsley(トロイア兵、城壁内部)

Daniel Dorr(トロイア兵、城壁内部)

Callan Taverner(トロイア兵、城壁内部)

Kamden Riley(若い農場の働き手)

Mirko Bonanno(群衆)

Joanna Degeneres(群衆)

Douglas Rouillard(群衆)

Colton Castaneda(回想に出てくる家政婦)

Lalania Hudson(回想に登場する宴の発起人)

Yiannos Mpahas(アガメムノンの兵士)

Michal Rachowiecki(キルケの島の全裸男)

Guðmundur Karl Sigurdórsson(冥府の影)

 


■映画の舞台

 

古代ギリシア

イタケ国&スパルタ国

クレタ島

 

ロケ地:

イギリス

 

モロッコ

 


■簡単なあらすじ

 

古代ギリシアにてトロイア戦争が勃発し、その戦禍の中、イタケ王オデュッセウスは、「木馬の中に忍び込んで相手の城内に入る」という作戦を決行し、見事に成功させた

その後、オデュッセウスは戦果を持ち寄って帰国の途につく予定だったが、戦争が終わってもなかなかイタケの地には戻らなかった

妻のペネロペの元には求婚者が殺到し、息子のテレマコスも20歳になっていて、自分が王位を引き継ぐと言い出す

だが、ペネロペは器ではないと一蹴し、王の帰還を信じて待つこととなった

 

求婚者の1人、アンティノオスは紳士を装いつつも、ペネロペを信用させるために策を忍ばせていく

だが彼は、トロイア戦争から逃れるために父の策によって羊飼いのシノンを身代わりに立てた過去を持っていた

そんな折、テレマコスはトロイア戦争に参加したスパルタ王メネラオスの元を尋ね、父のその後の手掛かりを探ろうと密かに出港することになった

 

一方その頃、オデュッセウスはある島に流れ着き、そこにいたカリュプソの尽力にて生き永らえていたが、戦争後の記憶を失っていた

カリュプソは「語ればじきに思い出す」と言い、オデュッセウスは記憶を辿るように戦争について語り始めるのである

 

テーマ:戦争が残したもの

裏テーマ:王としての責務

 


■ひとこと感想

 

ギリシア神話的な要素満載の叙事詩で、ある程度の知識がないと詰む映画でしたね

公式HPには簡単な人物相関図があるので、それぐらいは頭の中に入れておいた方が良いかもしれません

英語版Wikiを読むとほぼわかりますが、原作が超有名なので、後追いで情報を補完するのは難しくありません

先行上映の火曜に観に行ったけど、すでにパンフレットは売り切れ

通常公開に間に合うのかどうかはわからないと思います

 

映画では、オデュッセウスがどうやってトロイア戦争から戻ったのか、を描いていく流れとなっていて、超有名な神話のエピソードが登場します

いきなりファンタジーっぽくなってしまうのですが、アテナが隣で話聞いてくれる世界観なので、意味不明とは思わないでしょう

登場人物の名前が良く似ているのと、初見で字幕追いで覚えるのは不可能に近いので、本当に主要人物は頭に入れ手おくか、俳優さんの顔をしっかり見ておいた方が良いと思います

 

個人的にはIMAX Laserで観ることになりましたが、船の遭難シーンとか、サイクロプスあたりが暴れるシーンは圧巻でしたね

それ以外にも重低音の音楽が体感を揺らすし、「ダン!ダン!ダン!」は一緒に足踏みしたくなります

観ていないと意味不明だと思いますが、観始めるとすぐに意味がわかると思うので、記憶の片隅に置いておけば良いと思います

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


■ネタバレ感想

 

クリストファー・ノーラン監督の最新作ということで、先行上映なるものがあったので「I MAX Laser」で鑑賞してまいりました

入り口で縮小ポスターをもらえましたが、パンフレットは売り切れで入荷待ちとのことでしたね

もしかしたら通常上映開始に合わせて販売するのかもしれません

 

映画は、オデュッセウスのトロイア戦争以降を描いている作品で、彼がどのようにして戦い、どのようにして帰ってきたのかを回想する流れとなっています

求婚者たちの宴の席で楽人が「歌で語る」のですが、その回想というよりは、カリュプソに語るというテイストになっていて、楽人が語るパートはそこまで多くはありませんでした

前半でかなりの伏線を張りまくっている内容なので、後半でいろんな回収のされ方をするのが面白かったですね

トロイの木馬も超有名な話ですが、実際に映像化されると「いや、無理やろ」という感じに思えてしまいます

 

ほぼ神話のような内容なので、サイクロプスとか、海峡の怪物などが登場し、ファンタジー映画のような感じに仕上がっています

オデュッセウスの隣にはいつも「軍神アテナ」がいるのですが、彼女の正体がわかるシーンは象徴的で、それは彼が記憶を失うきっかけになったエピソードに繋がっていました

結局のところ、トロイア戦争に向かった顛末であるとか、トロイの木馬をはじめとした人間の非業というものが描かれていて、この行動に行き着いた「思想」そのものが「海からやってきた厄災」のように描かれていました

 


■120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

国を滅ぼすのは人を戦争に向かわせる王であり、その代償を払うためにオデュッセウスとペネロペは国を追放されることになります

これによって、テレマコスが新たな王となり、戦争のない世界を構築していくことになります

その後の世界史などを知っているとどうなるかはわかると思いますが、人間の歴史って本当に戦争の歴史なんだと再確認できます

 

戦争で功を成した男は英雄なのかという問題があり、これは状況が変われば殺人が肯定される世の中というものへのアンチテーゼにも思えます

オデュッセウスは戦争に勝つためにシノンを騙して木馬にトロイア兵をおびき寄せるのですが、この嘘というものが将としての才覚なのか、という問題提起はあると思います

勝てば官軍とは言いますが、それはその時の話であり、後日談として語られるときに「英雄として扱うこと」は現代的ではないのかもしれません

 

映画では、民を戦争に巻き込み、味方を騙して勝利した責務を負って追放処分を受け入れます

彼らは西の方角を目指すのですが、それは彼らにとっては念願の新天地であるように描かれています

人が行く先に戦乱があるとすれば、違う文化の交わりにおける衝突なのでしょう

そう言った意味において、現代においても異なる文化圏の交流というものは前時代的な野蛮さはなくても、根深い遺恨を生み出してしまうようにも思えてきますね

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/104267/review/06940869/

 

公式HP:

https://odyssey-film.jp/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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