■映画鑑賞まとめ■
2月、第3週(2024.12.12〜2024.12.18)
■Firebird/ファイアバード
■オススメ度
LGBTQ+の映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.12(MOVIX京都)
■映画情報
原題:Firebird
情報:2021年、イギリス&エストニア、107分、R18+
ジャンル:空軍パイロットと二等兵の禁断の恋を描いた自伝映画
監督:ペーテル・レバネ
脚本:ペーテル・レバネ&トム・プライアー&セルゲイ・フェティソフ
原作:セルゲイ・フェティソフ/Sergey Serebrennikov『ローマンについての物語(Firebird:The Story of Roman)』
Amazon Link (洋書)→ https://amzn.to/49xJRZT
キャスト:
トム・プライヤー/Tom Prior(セルゲイ・フェティソフ/Sergey Serebrennikov:ソ連軍の若い二等兵)
(少年期:Romek Uibopuu)
オレグ・ザゴロドニー/Oleg Zagorodnii(ローマン・マトヴィエフ/Roman Matvejev:新しく赴任する戦闘機のパイロット)
Diana Pozharskaya(ルイーザ:セルゲイの友人、軍部の記録係)
Jake Henderson(ヴォロージャ:セルゲイの親友)
Margus Prangel(ズベレフ少佐:セルゲイたちを監視するKGB)
ニコラス・ウッドソン/Nicholas Woodeson(クズネツォフ大佐:基地の責任者、司令官)
Kaspar Velberg(セレノフ:ローマンを敵視するパイロット)
Henessi Schmidt(オルガ:ルイーザの友人、赤ん坊の母)
Gregory Kibus(ディーマ:セルゲイの幼少期の友人)
Ester Kuntu(マーシャ:セルゲイのモスクワ時代の友人、女優)
Deni Alasaniya(イリヤ:セルゲイのモスクワ時代の友人、俳優)
■映画の舞台
1900年代前半
ソ連領エストニア
ロケ地:
マルタ共和国
エストニア
ロシア
エストニア:
ソンパ/Sompa
https://maps.app.goo.gl/MnLEWWSM6GRNVSK76?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1900年代、ロシア領エストニアにて、少年セルゲイは、友人のディーマを海で亡くしてしまう
それから十年後、セルゲイは空軍に入り、司令官クズネツォフ大佐の元で働いていた
大佐は軍に残ることを切望していたが、セルゲイは故郷に帰って、母の面倒を見たいと考えていた
彼には書記係をしているルイーザとヴィロージャという友人がいたが、その関係はパイロットのローマン・マトヴィエフの赴任によって大きく変わってしまった
二人のマドンナ的存在だったルイーザはローマンと親密になり、セルゲイはその関係を恨めしそうに眺める
だが、それはルイーザを奪われたことではなく、ローマンが異性と親密になっていたことが原因だった
ある日、ローマンと共に劇場に出かけた帰り道、二人は距離を劇的に縮めてしまう
だが、当時のロシアは軍部内の同性愛は懲罰の対象として厳重に監視されていた
そして、KGBへの密告を機に、二人の間に障壁ができてしまう
やがて、舞台に感銘を受けたローマンはモスクワの芸術学校に入学し、ローマンは軍への申し開きと言わんばかりにルイーザと結婚してしまう
セルゲイは彼女への愛が本物かを疑っていたが、それを確かめる術はもうなかったのである
テーマ:愛と衝動
裏テーマ:禁断の果実
■ひとこと感想
ポスタービジュアルからガッツリ同性愛映画であることがわかり、R18+ならではの過激な絡みがたくさんありました
最近は慣れてきたのでノンケでも嫌悪感はありませんが、いつも思うのは「美男子同士だから観るに耐えるのだろうな」というルッキズム全開の考えなのですね
かつて、アダルトグッズ売り場で働いていた経験からすれば、最近のLGBTQ+は美化されすぎていて、それで良いのかどうかは悩んでしまいます
とは言うものの、ガチのLGBTQ+だとノンケの人は瞬間で劇場を出てしまうと思うので、映画として成立させるには、このようなルッキズムに傾倒しなければビジネスとしては成功しないのでしょう
物語は、上官に恋をした二等兵の目線で描かれていて、これは実際にセルゲイの中の人が書き残した回顧録をベースに物語が作られています
なので、彼目線でローマンを見ながら、彼に降りかかる理不尽さと激情を体感するようなつくりになっていました
LGBTQ+の映画ではありますが、『エゴイスト』に近い印象があり、たまたま好きになった人が同性愛者だった、と言う延長線上で綴られていましたね
なので、特別視する必要はなく、純粋なれない映画として鑑賞するのは問題ないと思います
↓詳しいレビューはこちらから
【映画感想】Firebird/ファイアバード【後半:ネタバレあり】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/98671/review/03478127/
公式HP:
https://www.reallylikefilms.com/firebird
■風よ あらしよ 劇場版
■オススメ度
伊藤野枝に興味のある人(★★)
ドラマを劇場音響で堪能したい人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.12(MOVIX京都)
■映画情報
情報:2024年、日本、127分、G
ジャンル:女性の人権運動に従事した伊藤野枝の半生を描く伝記映画
演出:柳川強
脚本:矢嶋弘一
原作:村山由佳『風よ あらしよ(2020年、集英社)』
Amazon Link(原作本:Kindle 上下巻)→ https://amzn.to/3uwoWr8
キャスト:
吉高由里子(伊藤野枝:婦人解放活動家、文筆家)
(幼少期:湯本柚子)
永山瑛太(大杉栄 :無政府主義者の思想家、後の野枝の内縁の夫)
山田真歩(堀保子:社会運動家、大杉の内縁の妻)
金井勇太(和田久太郎:アナキスト、大杉の同志)
芹澤興人(久板卯之助:アナキスト、大杉の同志)
松下奈緒(平塚らいてう:婦人解放活動家、文筆家、青鞜社の創始者)
成田瑛基(奥村博史:画家、平塚の夫)
美波(神近市子:婦人解放活動家、ジャーナリスト、大杉の愛人、青鞜社の同人)
栗田桃子(保持研 :俳人、青鞜社の同人)
高畑こと美(尾竹紅吉:青鞜社の同人)
福田ユミ(中野初:俳人、青鞜社の同人)
玉置玲央(村木源次郎:アナーキスト、大杉の同志)
音尾琢真(甘粕正彦:憲兵大尉)
石橋蓮司(渡辺政太郎:野枝と大杉を引き合わせた社会運動家、辻潤の知り合い)
山下容莉枝(渡辺八代 (政太郎の妻)
稲垣吾郎(辻潤:思想家、翻訳家、野枝の高校時代の教師で夫)
朝加真由美(辻美津:潤の母親)
那須嶺(辻一:辻と野枝の息子、1歳)
池田倫太朗(末松福太郎:野枝の許婚)
渡辺哲(福太郎の父)
みのすけ(田村記者:新聞記者)
池津祥子(立花秀子:旅館の女将)
前原滉(近藤:大杉を見張る巡査)
加藤柚凪(大杉魔子:大杉と野枝の娘)
岩川晴(橘宗一:大杉のいとこの息子)
■映画の舞台
明治44年〜
福岡県:糸島郡今宿村
東京都:上野
栃木県:下都賀郡谷中村
神奈川県:三浦郡葉山村
ロケ地:
東京都:豊島区
自由学園 明日館講堂
https://maps.app.goo.gl/6aJXt23jJyP91Dh9A?g_st=ic
東京都:渋谷区
青山壱番館
https://maps.app.goo.gl/BFnCbLdcuYcEzmrx5?g_st=ic
東京都:文京区
根津神社
https://maps.app.goo.gl/2KH3nKLYZp3NgdJ16?g_st=ic
栃木県:鹿沼市
旧粟野中学校
https://maps.app.goo.gl/YbCAUtB2Hc5BQWA58?g_st=ic
栃木県:栃木市
渡良瀬遊水地
https://maps.app.goo.gl/NP6j4z1ke3LJxxSi7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
明治44年、福岡に住む野枝は、15歳で勝手に結婚を決められ憤慨していた
結婚しても、夫は敬意など示さずに、奴隷のように扱うだけ
野枝はそのような生活に耐えきれず、恩師・辻潤の言葉を信じて、単身で上京することになった
この行動を起こさせたのは、辻の授業で取り扱われた平塚らいてうの言葉であり、野枝はその言葉を胸に「新しい女」と言う概念を体現しようと思い始めていた
平塚は「青鞜」と呼ばれる婦人月刊誌を出版していて、野枝は平塚の勧めでそこで働き始める
だが、徐々に辻との思想が合わなくなり、ある講演会を機に、二人の仲は最悪の状態になってしまう
その講演会には、アナキストの思想家・大杉栄も傾聴していて、彼は「本物がでた」と感銘を覚える
その後、渡辺政太郎の引き合いで会うことになった二人は、思想以外のものを引き合わせていく
そんな二人が気に食わない辻は、さらに野枝へのあたりを強め、その溝はますます深まっていくのであった
テーマ:思想と信念
裏テーマ:権力闘争の悲劇
■ひとこと感想
伊藤野枝と言えば甘粕事件と言う印象で、彼女の激動の歴史を紐解くと言う流れになっていました
NHKのBSのドラマで全3話だったものを編集してまとめたもので、いわゆるTVドラマと言うカテゴリに入ります
なので、映画的な過激な表現などはほとんどなく、甘粕事件もさらっとしかふれていませんでした
基本的にドラマの延長線は観ない主義なのですが、まるまる映画でやるならば良いかな、と思って鑑賞
パンフレットも作られていたし、予告編から吉高由里子の演技が良い意味でやばそうなので期待していました
映画としては、かなりダイジェスト感が強く、野枝の半生の中の男女問題と青鞜にフォーカスしていた印象があります
かと言って、この映画で野枝の何がわかるのか?という感じになっていて、ドラマだけ見ると貞操観念の低い女性を自由恋愛だと擁護しているようにも見えます
当時の男尊女卑が垣間見えるとは言うものの、野枝が何を成した人なのかと言うのは伝わりきらず、甘粕事件もあったのかなかったのがぼやけたような印象になっていました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100592/review/03478128/
公式HP:
■夜明けのすべて
■オススメ度
助け合いの意味を考えたい人(★★★)
静かでリアルな映画を堪能したい人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.13(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
情報:2023年、日本、119分、G
ジャンル:PMSを抱える女性とパニック障害を抱える男性の出会いを描いたヒューマンドラマ
監督:三宅唱
脚本:和田清人&三宅唱
原作:瀬尾まいこ『夜明けのすべて(水鈴社)』
Amazon Link(原作小説) → https://amzn.to/48fcmKW
キャスト:
松村北斗(山添孝俊:やる気がなさそうに見える美紗の同僚。パニック障害)
上白石萌音(藤沢美紗:PMS(月経前症候群)を患う女性)
渋川清彦(辻本憲彦:山添の前の職場の上司)
山田忠輝(稲垣賢治:辻本の息子)
芋生悠(大島千尋:山添の恋人)
りょう(藤沢倫子:美紗の母)
藤間爽子(岩田真奈美:美紗の友人)
光石研(栗田和夫:山添と美紗の上司、栗田科学の社長)
斉藤陽一郎(栗田康夫:和夫の弟)
久保田磨希(佐川雅代:先輩社員、経理)
足立智充(平西謙介:先輩社員、営業)
大津信伍(鈴木譲:先輩社員、デザイン)
矢崎まなぶ(鮫島博:先輩社員、開発)
中村シユン(猫田欣一:先輩社員、技術)
宮川一朗太(美紗の主治医、婦人科医)
内田慈(山添の主治医、精神科医)
丘みつ子(ピアサポートの参加者、マッチングアプリにチャレンジ)
サニーマックレンドン(取材に来る高校生)
嶋貫妃夏(取材に来る高校生?)
■映画の舞台
東京都内のどこか
ロケ地:
東京都:西東京市
佐々総合病院
https://maps.app.goo.gl/DukMAGMs1GidoDDU8?g_st=ic
東京都:荒川区
あらかわレディースクリニック
https://maps.app.goo.gl/bx3imEPYNGtrp9v59?g_st=ic
東京都:港区
肉BISTRO TONO
https://maps.app.goo.gl/NmcLseN3CjLM4WLA8?g_st=ic
東京都:品川区
CROVE Cafe&Green
https://maps.app.goo.gl/xRzqUwYCBWaLZqDw6?g_st=ic
東京都:渋谷区
TODAY SAGARA YOGA STUDIO
https://maps.app.goo.gl/n9RCpiZw27rjrcJRA?g_st=ic
東京都:大田区
久ヶ原風月堂
https://maps.app.goo.gl/DaSreyjPEfmm8wkC6?g_st=ic
千葉県:佐倉市
佐倉市役所(警察署)
https://maps.app.goo.gl/9Wgh2BEFtiBuRPDK9?g_st=ic
ユーカリが丘南口ロータリー(冒頭のバス停)
https://maps.app.goo.gl/9qefeH2wJ4E6FhVk9?g_st=ic
■簡単なあらすじ
PMSにより、生理前にイライラが止まらない美紗は、職場で度重なるトラブルを起こしていた
漢方薬主体から新薬に切り替えても状況は変わらず、副作用によって、まともに動けない時間が募っていった
それから5年後、美紗は子ども向けの科学商品を取り扱っている栗田科学で働いていた
小さなプラネタリウムや小道具を製作する会社で、社長を含めて数人で経営している中小企業は、美紗の発作に寛容的で、それらの対処もしてくれていた
そんな会社に、大手企業から転身してきた若者・山添が入ってくる
彼は淡々と仕事をこなすものの、どこか無愛想でやる気がないように感じられる青年だった
彼はパニック障害を発症して前職を辞めていて、恋人・千尋に支えられてきたが、その病状が変化することはなかった
そんな折、山添のパニック障害の発作が起きてしまい、美紗は彼が自分と同じものを抱えているのでは、と思い始める
だが、二人の病は種類が違うもので、それによって距離が縮まることはなかったのである
テーマ:人付き合いの難しさ
裏テーマ:助け合うということ
■ひとこと感想
PMSとパニック障害という、発作が起きると自分の体を制御できなくなるという病が描かれていて、そんな二人がどのように接近していくのか、というものがメインで描かれていました
病気に関してはそこまで詳しくはありませんが、他人事ではないと捉えることができるかで、配慮ができることもあるように思えます
映画は、原作をかなり変えているようで、勤め先が金属工業から科学商品を扱うものになっていたり、恋愛を感じさせるシーンが極力カットされています
病気への簡単な解説はあって、それに対する二人の治療の様子が描かれていますが、この二人の主治医の対応も共通点がありましたね
物語としては、実に淡々と丁寧に積み上げていくという感じになっていて、ラストに向かって「星の秘密」がわかっていく部分は良かったと思います
原作を読むともっと違う印象があると思いますが、映画としてはこれでOKなんじゃないかな、と感じました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/98942/review/03483139/
公式HP:
https://yoakenosubete-movie.asmik-ace.co.jp/
■ジェントルマン(2022年の韓国映画)
■オススメ度
スリリングな犯罪映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.14(T・JOY京都)
■映画情報
原題:젠틀맨(紳士)、英題:Gentlman
情報:2022年、韓国、123分、G
ジャンル:ある事件に巻き込まれた興信所の男が敏腕検事になりすまして事件を解決する様子を描いたクライムミステリー
監督&脚本:キム・ギョンウォン
キャスト:
チュ・ジフン/주지훈(チ・ヒョンス:仕事完遂率100%の興信文化センターの所長)
パク・ソンウン/박성웅(クォン・ドフン/マイケル・クォン:ファニュ法律事務所の代表)
チェ・ソンウン/최성은(キム・ファジン:イカレ女と揶揄される凄腕検事)
カン・ホンソク/강홍석(チョ・チョンモ:ヒョンスの仲間、撮影担当)
イ・ダル/이달(チョ・ピルヨン:ヒョンスの仲間、追跡担当)
パク・ヘウン/박혜은(イラン:ヒョンスの仲間、凄腕ハッカー)
クォン・ハンソル/권한솔(ジュヨン:ヒョンスに犬探しを依頼する女性)
イ・ソファン/이서환(イ班長:ファジンをイカレ女だと紹介する刑事)
イム・ソンジェ/임성재(チャ刑事:ソウル警察の刑事、尋問に同席)
パク・ジフン/박지훈(ソン・ミョンホ:闇クラブのマネージャー)
イ・ヒュンギュン/이현균(カン検事:ヒョンスと入れ替わられる検事、ソウル中央地検)
ソン・グァンジョ/송광주(屋台のオーナー/大将)
■映画の舞台
韓国:ソウル
ソクチュ/束革
ピョンチャン/平令洞
ロケ地:
韓国:ソウル
■簡単なあらすじ
ソウルにて、興信所を経営しているヒョンスは、ある少女からの依頼にて犬探しをすることになった
少女がある館に入っても戻らず、その後を追ったヒョンスは何者かに襲われてしまう
目覚めると、そばにはナイフが落ちていて、ヒョンスは少女の誘拐犯として傍を通りかかったカン検事に捕まってしまった
だが、その車両は大事故を起こし、ヒョンスは命からがら脱出する
ヒュンスは病院に運び込まれるものの、なぜかカン検事と間違われてしまい、彼はそのまま検事になりすまして、自分をハメた男を追う事になった
そして、その捜査線上にて、少女は人身売買組織に関わっていて、大手法律事務所の代表クォン・ドフンによって中央検事長が顧客にいるのではないかと疑われた
これによって、「イカレ女」ことファジン検事も加わり、ヒョンスはチームを結成して犯人を追う事になった
テーマ:捜査に向かう心意気
裏テーマ:自意識過剰の盲点
■ひとこと感想
かなり入り組んだ物語になっていますが、振り返ると冒頭からおかしな事だらけで、色々仕組まれていたものが一気に判明する後半は爽快な感じがしました
事前知識をほぼ何も入れなかったのが正解で、ネタバレはない方が楽しめる映画となっています
ひょんなことから検事に間違われた興信所の男が、自分をハメた犯人を追っていく中で、事件の担当検事と遭遇するという流れになっています
この担当検事が相当の切れ者で、「イカレ女」という異名がついているほどの凄腕でした
映画は、イカレ女ことファジンと主人公ヒョンスの頭脳合戦になっていて、難敵ドフンをどう攻略するか、という内容になっていました
存分まで楽しむためにも、本当にネタバレは踏まないことをおすすめいたします
↓詳しいレビューはこちらから
【映画感想】ジェントルマン(2022年の韓国映画)【後半:ネタバレあり】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100873/review/03486445/
公式HP:
https://klockworx-asia.com/gentleman/
■一月の声に歓びを刻め
■オススメ度
監督の自伝的映画に興味がある人(★★★)
前田敦子のファンの人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.15(アップリンク京都)
■映画情報
情報:2024年、日本、118分、G
ジャンル:3つの島を舞台に、性被害の影響を受けた女性を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:三島有紀子
キャスト:
【北海道:洞爺湖パート】
カルーセル麻紀(マキ:娘を亡くした父)
片岡礼子(美砂子:マキの娘、長女)
宇野祥平(正夫:美砂子の夫)
長田詩音(さら:美砂子の娘)
【東京:八丈島パート】
哀川翔(誠:酪農家、海の父)
松本妃代(海:誠の娘)
原田龍二(龍:誠の友人)
【大阪:堂島パート】
前田敦子(れいこ:真歩の娘)
坂東龍汰(トト・モレッティ:レンタル彼氏)
とよた真帆(真歩:れいこの母)
■映画の舞台
北海道:洞爺湖・中島
東京:八丈島
大阪:堂島
ロケ地:
東京都:八丈島
https://maps.app.goo.gl/YqtF9rNRmETmj6s9A?g_st=ic
大阪市:北区
マヅラ喫茶店
https://maps.app.goo.gl/SsNeDK6ezoEqVpp89?g_st=ic
北海道:洞爺湖町
グランヴィレッヂ洞爺・大和旅館アネックス
https://maps.app.goo.gl/ZEDj4BQcwJanBcQ57?g_st=ic
■簡単なあらすじ
北海道・洞爺湖にある町では、父マキがおせち料理を作り、娘とその夫、孫が訪れて団欒を囲んでいた
マキは次女を幼い頃に亡くしていて、その後悔がいまだに抜けきれずにいた
重苦しい年末年始は、娘夫婦をもいたたまれない気持ちにしてしまっていた
東京の八丈島で牛飼いをしている誠は、友人の龍とともに慎ましやかな暮らしをしていた
そんな彼の元に娘・海が帰ってきた
海はある男の子どもを身籠もっていたが、男は結婚届と離婚届を一緒に送りつけてきていた
大阪・堂島で暮らすれいこは、幼い頃に性的虐待を受け、自暴自棄なまま日常を送っていた
ある日、父の葬儀の後に母と再会したれいこだったが、自分勝手な母に辟易するしかなかった
その後れいこが町をぶらついていると、レンタル彼氏をしているというトトという男にナンパされてしまう
テーマ:傷のない人生
裏テーマ:もしもの先にある未来
■ひとこと感想
てっきりモノクロ映像の前田敦子演じる女性の物語かと思っていましたが、れいこという女性繋がりの3つのオムニバスになっていました
北海道、八丈島、大阪を舞台にしたもので、それぞれに「れいこ」という女性が出ているとされていました
実際には八丈島パートにはれいこという女性は登場せず、このパートの必要性というのはかなりわかりづらいものになっていたと感じました
映画は、かなりの長回しが特徴的な作風ですが、そのためにかなりテンポが悪く、睡眠不足だと快眠できる内容になっています
オムニバスのつながりが「船」ぐらいしかなく、第二部のれいこはパッと見ではわからない感じになっていますね
牛なのか亡くなった妻なのかという想像ができますが、おそらくは亡き妻であるように思います
北海道のれいこは娘に自殺された母、八丈島のれいこはこの世にはいないれいこ、大阪のれいこは自殺原因と同じ性被害者という構造になっているのだと思いますが、その必要性があるのかはわかりません
とにかく眠気との戦いになっていたので詳細を覚えていないので、本記事を書くまでに再度鑑賞する予定にしてあります
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100393/review/03489168/
公式HP:
■梟 フクロウ
■オススメ度
李氏朝鮮時代のサスペンスに興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.15(アップリンク京都)
■映画情報
原題:올빼미(フクロウ)、英題:The Night Owl(夜のフクロウ)
情報:2022年、韓国、118分、G
ジャンル:李氏朝鮮時代の後継争いに巻き込まれる盲目の鍼灸師を描いたスリラー映画
監督:アン・テジン
脚本:ヒョン・ギュリ&アン・テジン
キャスト:
リュ・ジュンヨル/류준열(チョン・ギョンス:盲目の鍼治療師)
ユ・ヘジン/유해진(仁祖:朝鮮第16代の王)
チェ・ムソン/최무성(イ・ヒョンイク:王室の御医)
アン・ウンジン/안은진(チョ・ソヨン/昭容:仁祖の側室)
チョ・ソンハ/조성하(領相/ヨンサン:朝鮮の外交相、清国との和平派)
アン・ソンボン/안성봉(チョン・サシン:清国を侮辱する通訳)
パク・ミョンフン/박명훈(マンシク:ギョンスの案内係)
キム・ソンチョル/김성철(ソヒョン世子:殺された仁祖の息子)
チョ・ユンソ/조윤서(カン・ビン/カン世子婿:ソヒョンの妻)
イ・ジュウォン/이주원(ソクチョル/若殿様:仁祖の孫、ソヒョン世子の息子、10歳)
キム・ドウォン/김도원(チョン・キョンジェ:ギョンスの病弱の弟、10歳)
■映画の舞台
1645年、
朝鮮王朝(現在の韓国)朋党政治時代
ロケ地:
韓国:各都市
南漢山城
https://maps.app.goo.gl/P3AFkAaf2SqyXX2v9?g_st=ic
昌徳宮
https://maps.app.goo.gl/eJSX7R6YBQQD6t5C6?g_st=ic
ソウル歴史博物館
https://maps.app.goo.gl/6dkecRFGAr2xTyZ78?g_st=ic
龍仁大蔵金パーク(民俗村)
■簡単なあらすじ
李氏朝鮮時代の韓国では、清との関係をどう築くかで明暗が分けられると考えられていた
仁祖は清から戻ってきた領相の助言を聞き入れるものの、仁祖の息子・ソヒョン世子は反対の立場を取っていた
一方その頃、市井にて鍼灸師として活躍していた盲目の男ギョンスは、仁祖の御医ヒョンソクにその力量を認められ、王宮に招かれる事になった
ギョンスは盲目ゆえに仁祖の側室・チョ昭容などの施術を任され信頼を経ていく
ある日、ギョンスはヒョンソクとともにソヒョン世子の治療に出向く
だが、ヒョンソクはソヒョン世子に毒鍼を仕込んで殺してしまう
一部始終を見てしまったギョンスだったが、誰もギョンスが夜だけはぼんやりと見える事を知らなかった
テーマ:後継争いと国交政治の犠牲
裏テーマ:鍼灸師としての矜持
■ひとこと感想
昔の朝鮮の実話をベースに描かれているスリラー映画で、目が見えない鍼灸師が事件現場にいた、というテイストになっています
当時の朝鮮の状況を知っていなくても楽しめるように作られていて、主要人物もキャラが立ってわかりやすいものになっていました
実話であること、物語の舞台設定などはさらりと紹介していますが、調べるほどに当時の状況がわかってくる印象ですね
韓国の歴史ドラマが好きな人なら知っていることも多そうですが、個人的にはその手のドラマをほとんど見たことがなかったので、詳細についてはわかりませんでした
とは言え、朝鮮王国の国王と息子の意見が違って、それによって暗殺事件が起きるという構図さえわかればOKかなと思います
同じような格好をしている人物の見分けが大変なのと、主人公が活躍するのが夜がベースになっているので、思った以上に目が疲れる映画になっていました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100650/review/03489167/
公式HP:
■ボーはおそれている
■オススメ度
アリ・アスター映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.2.16(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:Beau Is Afraid
情報:2023年、アメリカ、179分、R15+
ジャンル:母の葬式のために戻る息子を描く不条理スリラー
監督&脚本:アリ・アスター
キャスト:
ホアキン・フェニックス/Joaquin Phoenix(ボー・ワッサーマン:怪死した母の元に戻ろうとする息子)
(10代:Armen Nahapetian)
(少年期:James Cvetkovski)
パティ・ルポーン/Patti LuPone(モナ・ワッサーマン:怪死するボーの母)
(若年期:ゾーイ・リスター=ジョーンズ/Zoe Lister-Jones)
Stephanie Herrera(マーサ:モナのメイド)
Bill Hader(死体を発見するUPSの男)
エイミー・ライアン/Amy Ryan(グレース:ボーを助ける実業家)
ネイサン・レイン/Nathan Lane(ロジャー:グレースの夫、外科医)
カイリー・ロジャース/Kylie Rogers(トニ/ネイサン:グレースとロジャーの娘)
Denis Ménochet(ジーヴス:グレースたちが面倒見ている退役軍人)
Hayley Squires(ペネロペ:トニの友人)
パーカー・ポージー/Parker Posey(エレイン・ブレイ/Elaine Bray:ボーの想い人)
(10代:Julia Antonelli)
スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン/Stephen McKinley Henderson(J・フリール医師:ボーのセラピスト)
Richard Kind(コーエン博士:モナの弁護士)
■映画の舞台
アメリカのどこか
ロケ地:
カナダ:ケベック州
モントリオール
https://maps.app.goo.gl/yfx6Z4q8A3jr1dyA9?g_st=ic
サン=ブルーノ=ド=モンダルヴィル/Saint-Bruno-de-Montarville
https://maps.app.goo.gl/7YBdw2KtwVJmBBU28?g_st=ic
■簡単なあらすじ
とある治安の悪い町に住んでいるボーは、父の命日に母モナの住む街に戻ろうと考えていた
飛行機のチケットを手配し、万全の準備をしたものの、夜中に何度も叩き起こされ、それによって致命的な寝坊をしてしまう
急いで準備をしていると、差しっぱなしにした鍵と荷物を何者かに奪われてしまう
母にすぐに行けないことを告げると、母は落胆した声でボーを慰め、「正しいことをしなさい」と言い残して電話を切った
ボーは何とかしようと考えるものの、セラピストから新しくもらった薬を飲むときに起きたトラブルによって、部屋の外に閉め出されてしまう
翌朝、外で目覚め、壊された玄関を通って部屋に戻り、母に電話をかけた
だが、その電話に出たのは見知らぬ男で、彼は荷物を届けにきて、顔無しの死体を発見したという
ボーは呆然としながら、母の元に帰る準備をしていると、なぜかバスルームの天井に男が張り付いていて、その男と揉み合いの末に、全裸で外に出てしまう
警官に銃を突きつけられてパニックになったボーは逃げ出すものの、車に轢かれて気を失ってしまった
テーマ:抑圧と悪い想像
裏テーマ:畏れの先にある本音
■ひとこと感想
3時間のアリ・アスター映画ということで、かなり気合を入れて鑑賞しましたが、流石にぶっ飛んだ世界を3時間というのは拷問に近いものがありました
怪死した母親の元に帰るというだけの物語が、こうも無茶苦茶な展開になるのだなあと恐れ入ってしまいます
映画は、おおまかに4部構成になっていて、危険な街パート(NY?)、医師夫妻パート、森の劇団パート、母親の実家パートという感じになっています
とにかく情報量が多いので、頭がパンクする可能性が高いと思います
物語性はそこまでありませんが、とにかく会話量も膨大で、登場人物も恐ろしく多いので、ハシゴをするのは無理だと思います
それにして集中力を持たせるのが大変な映画なので、仕事前に観るのはやめた方が良いと思います(てか、そんな人いるのかな?)
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99338/review/03492157/
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