■秋が来るとき
Contents
■オススメ度
阿吽の呼吸系のヒューマンドラマが好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.6.2(MOVIX京都)
■映画情報
原題:Quand vient l’automne(秋が来るとき)、英題:When Fall Is Coming(秋が来るとき)
情報:2024年、フランス、103分、G
ジャンル:すれ違う母娘とあるアクシデントを描いたヒューマンミステリー映画
監督&脚本:フランソワ・オゾン
キャスト:
エレーヌ・バンサン/Hélène Vincent(ミシェル・ジロー/Michelle Giraud:田舎暮らしをする元娼婦、80歳)
ジョジアーヌ・バラスコ/Josiane Balasko(マリー=クロード・ペラン/Marie-Claude Perrin:ミシェルの親友)
リュディビーヌ・サニエ/Ludivine Sagnier(ヴァレリー・テシエ/Valérie Tessier:ミシェルの娘、パリ在住)
ガーラン・エルロス/Garlan Erlos(ルカ/ルーカス・テシエ/Lucas Tessier:ヴァレリーの息子、ミシェルの孫、小学生)
(18歳時:Paul Beaurepaire)
マリック・ジディ/Malik Zidi(ロラン・テシエ/Laurent Tessier:ヴァレリーの夫、ドバイにて出張中)
ピエール・ロタン/Pierre Lottin(ヴァンサン・ペラン/Vincent Perrin:マリー=クロードの息子、服役中)
ソフィー・ギルマン/Sophie Guillemin(警部)
Pierre Le Coz(巡査部長)
Michel Masiero(バーナード/Bernard:悪態をつくバーの客)
Vincent Colombe(ミッシェルの主治医)
Marie-Laurence Tartas(救急病院の医師)
Sidiki Bakaba(神父)
Adam O-H(教会の子ども)
Isabelle Mazin(ヴァレリーのアパートの住人)
■映画の舞台
フランス:ブルゴーニュ地方
フランス:パリ
ロケ地:
フランス:
ドンジー/Donzy
https://maps.app.goo.gl/fMxbMLmoX8FNoyo37?g_st=ic
ヌーベル/Nevers
https://maps.app.goo.gl/kxUK9E72dGnWetsY7?g_st=ic
コーヌ=クール=シュル=ロワール/Cosne-Cours-sur-Loire
https://maps.app.goo.gl/RRoxcCLgQX4T2PVKA?g_st=ic
■簡単なあらすじ
フランスのブルゴーニュ地方に住んでいるミシェルは、娘ヴァレリーと仲が悪く、いつも悪態をつかれていた
ヴァレリーには息子のルカがいて、ミシェルの楽しみは孫と会うことだった
彼女には親友のマリー=クロードがいて、パリに住んでいた頃からの親友で、彼女の息子ヴァンサンは麻薬の密売で服役中だった
ある日のこと、ヴァレリーとルカが休暇のためにミシェルの家へとやってきた
夫のロランはドバイに出張中で、電話越しに口喧嘩をしている
経済的に厳しいようで、500ユーロ支援して欲しいと言い、ミシェルの家の名義を自分に変えたいと言い出した
その後、三人は夕食を取ることになったが、キノコを食べたヴァレリーにだけ異変が起きた
毒キノコを誤って入れてしまったようで、ミシェルとルカが出かけている間に昏睡状態に陥っていた
ヴァレリーは何とか自力で救急車を呼ぶことはできたが、その後意識不明になっていた
一命は取り留めたものの、ヴァレリーは「殺されるところだった」と言い放ち、それ以降、ミシェルの電話に出ることはなかった
そんな折、ヴァンサンが釈放されて帰ってきた
息子同然の彼に庭の手入れを頼むことになったミシェルは、1時間15ユーロの賃金を払っていく
ヴァンサンはお金を貯めて自分の店を開きたいと思っていたが、マリー=クロードはまた何か問題を起こすのではないかと心配していた
テーマ:良かれと思ったこと
裏テーマ:連鎖する嘘
■ひとこと感想
フランソワ・オゾンの作品で、仲の悪い母と娘のいさかいを描いていきました
キノコによる「事故」によってさらに険悪となり、さらに関係性が悪化していきます
そんな彼女らのもとに、ヴァレリーが良い印象を持っていないヴァンサンが帰ってきてしまい、さらに「事件」が起きてしまいます
映画は、次々とややこしいことが起こりますが、決定的なところは見せない仕様になっていて、本当に起こったことは何なのかは想像にお任せしますという感じになっています
それでも、何となくやったよねと思わせる部分がありました
映画の冒頭にて、神父は「ルカによる福音書の7章36~50節」の一部を引用し、「罪深い女」と言ったところでミシェルの顔がアップになっていました
愛しかたを知っていれば罪が赦されるという内容に何かを悟ったような表情をしていました
この時に感じた罪とは過去のことだと思いますが、彼女自身はヴァレリーを不幸にさせないために「娼婦」としてお金を稼いでいました
でも、かなり高齢まで(孫が生まれる前=10年前まで)行っていたようで、それはヴァレリーを傷つけ続けて来たのだと思います
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
映画の冒頭にて「マグダラのマリア」の逸話が神父によって語られるのですが、これが本作のテーマに連動していたように思います
ミシェルたちはその後「罪」を犯すことになるのですが、マグダラのマリアの愛しかたを模索するかのように、隣人を助ける嘘を重ねていきます
キノコの食中毒も「認知入ってきたから間違えた」のか、「わざと入れたのか」わからない感じになっていました
その後に起こるヴァレリーの部屋での顛末も目撃者がおらず、その場にヴァンサンがいたということ以外は明示されません
ヴァレリーの転落の現場にいながら逃げたのか、他人を装ったのかはわかりませんが、墓場まで持っていく話を母に話したことで、秘密が連鎖することになります
マリー=クロードも死の間際に抱えきれずに伝えるのですが、「良かれと思って」というのは「ヴァンサンがヴァレリーに会いに行ったこと」に掛かっているのだと思います
実際にあの場所で何が起きたかはわかりませんが、ヴァンサンが「刑務所に戻るわけにはいかない」というセリフとか、その後のルカまで嘘をついていくというところに「一連の何か」を感じざるを得ません
ルカがヴァンサンとすれ違ったときのことを覚えていると思いますが、あの「間」によって、自分の答えが何を意味するのかに気付いたのでしょう
あの年齢で察しが良すぎるように思いますが、ルカとしても「今の生活を壊したくない」という思いがあったのだと感じました
■連鎖する「良かれと思って」
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■実際には何が起きたのか
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103416/review/05168640/
公式HP:
https://longride.jp/lineup/akikuru/
