【映画感想】八つ墓村(2026年の映画)【後半:ネタバレあり】

■八つ墓村(2026年の映画)


■オススメ度

 

清水崇作品に耐性のある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.9.22(TOHOシネマズ二条)


■映画情報

 

情報:2026年、日本、117分、G

ジャンル:疎遠の母の死によって生まれ故郷に戻る青年を描いたミステリー映画

 

監督:清水崇

脚本:尾ヶ井慎太郎&清水崇

原作:横溝正史『八つ墓村』

 

キャスト:

尾上松也(金田一耕助:辰弥を探している奇妙な探偵)

 

奥智哉(井川辰弥:将来が見えない大学生)

堀田真由(森美也子:八つ墓村に住む謎の未亡人、金田一の依頼主)

 

小野塚勇人(里村慎太郎:要蔵の甥)

永瀬莉子(里村典子:慎太郎の妹)

 

佐野岳(工藤修平:八つ墓村の青年会のメンバー)

中山慎吾(隼雄:青年会のメンバー)

小林大斗(勇:青年会のメンバー)

 

笹野鈴々音(豊川恵美:フリフリさんと呼ばれる辰弥を敵視する謎の女)

   (幼少期:𠮷田萌果)

永津真奈(豊川真由美:恵美の母)

演者不明(豊川健一:恵美の兄)

 

中島亜梨沙(井川鶴子:要蔵の妾、辰弥の母)

 

川瀬陽太(久野恒実:村の診療所の医者、田治見家の親戚、1人目の被害者)

 

小籔千豊(磯川:八つ墓村の警部)

中村莟玉(矢島:八つ墓村の巡査部長)

今野浩喜(石坂:村の駐在)

 

高島礼子(田治見小竹:辰弥の大叔母)

高島礼子(田治見小梅:小竹の双子の妹)

 

滝藤賢一(田治見要蔵:田治見家の元当主)

八木景子(田治見おきさ:要蔵の妻)

滝藤賢一(田治見久弥:要蔵の長男、田治見家の現在の当主)

 

高嶋政伸(田治見庄左衛門:田治見家の当主、460年前)

たっくー(庄左衛門の従者、460年前)

 

渋川清彦(尼子:出雲国の大名、460年前)

本山力(尼子の落武者)

 

吉見一豊(バスの運転手)

五頭岳夫(山本:農夫)

 

【その他の出演者】

松嶋健太(野村:東京の刑事)

葉月(市川:東京の女刑事)

 

岩井拳士朗(襲われるカップル、男)

中里ゆみ(襲われるカップル、女)

若林秀敏(襲われる村人)

吉見茉莉奈(襲われる村人)

 

中島崇博

一武輝

東田達夫

仲野毅

小澤明弘

浜田隆広

内藤和也

高橋釆音

平井靖

 

中村彩実(村人)

みたにゆかり(村人)

岡部優里

塚本加奈

岩佐好益(村人)

五馬さとし

武鑓亜紀子

今村幸代

佐保歩実

清水理江

三田みらの

木守智子

奥山陽子

加納亜紀

ムラサトシ

河西秀樹

新居直哉

渡辺知晃(村人)

森野忠晋(村人)

馬場えりか

森野くるみ

北野沙衣

是常祐美

新畑典子

岡田日菜子

山崎掌

 

増田広司

宮澤雪

野々村仁

大夢

奥深山新

川島翔太郎

糠信圭佑

榮桃太郎

太田雅之

越中晃一

宮川康裕

宇佐美紗風

岡田ひかる

海田真衣

 


■映画の舞台

 

1566年&現代、

岡山県:舞羽郡

明神下

 

ロケ地:

岡山県:高梁市

三座神社

https://maps.app.goo.gl/SYxjUHqxxg6FazTE6?g_st=ic

 

広兼邸

https://maps.app.goo.gl/kqDFXnJoCRAZ2xU37?g_st=ic

 

宇山洞

https://maps.app.goo.gl/tZwLkypfcgyc8P7u9?g_st=ic

 

亀岡市消防団 旭分団本部

https://maps.app.goo.gl/mHyYXaZNnkLdbr7N7

 

薪窯ピザ庵えん

https://maps.app.goo.gl/gCCs7AXAuUk8SUCa8

 


■簡単なあらすじ

 

ことごとく就職の面接で不採用になってしまう大学生の井川辰弥の元に、ある日、警察がやってきた

聞けば、母親に関することだったが、辰弥は幼い頃に母親に捨てられ、養護施設で育ってきた

「関係はない」と告げるものの、警官は「母親が亡くなったから確認してほしい」と言い、辰弥は仕方なく、指定された岡山県のとある村を訪れることになった

 

警察署で身元を確認した辰弥は、警部の磯川から「母が死んだ場所」を教えてもらう

そこは断崖絶壁の滝の上で、はるか彼方には「大きな屋敷」が見えた

辰弥はそこに何かあるのではと思い、バスでそこに向かうものの、その道中で奇妙な探偵を名乗る男・金田一と出会った

 

金田一は「ある女性の依頼であなたを探していた」と言い、2人はそのまま、依頼主である美也子と共に、いわくつきの屋敷「田治見邸」に赴くことになった

辰弥はどうやら田治見の血を引く子孫であり、腹違いの兄・久弥が弟を探していたという

その場には、大叔母とされる小竹・小梅の双子、いとこにあたる里村慎太郎と妹・典子、村の医者で叔父にあたる久野などが集まっていた

久弥は病床に臥し、当主の座を明け渡すことになるのだが、それが別の血筋に行くことを避け、妾の子どもだが直系である辰弥を当主にしたいと目論んでいたのである

 

テーマ:怨念の連鎖

裏テーマ:怨念の終結

 


■ひとこと感想

 

原作は未読、数々の映画化も未鑑賞という状態で突入

「祟りじゃあ」というセリフは超有名で、金田一探偵の名前も知っていますが、あまり縁がないままでした

清水崇監督作ということで、「八つ墓村」ってミステリーじゃなくてオカルトホラーだったのね、と思いましたが、原作がそういう系統なのかはわかりません

まあ、レビューの酷評さを勘ぐると、オカルトホラーではないのだけはわかります

 

金田一という名探偵が事件を解決する系だと思っていましたが、彼が活躍するのはほんの一瞬で、冒頭の神楽と過去の因縁、現在起きている事件が繋がっている、というのを鑑賞者に知らせる役割になっていましたね

もっとも、ある程度勘が効く人ならば、冒頭の「次々と倒れていく動物の仮面の演者」と、プロローグの辰弥の母が「仮面を被って頭身自殺をした」という段階でわかると思います

この仮面を被るというのを見逃してしまいそうですが、表面の映像から背後に切り替わった段階でツノのようなもの(うさぎの耳)が見えたと思うので、「鬼面か何かを被って自殺した」というのはわかると思います

その後、あの神楽があって、そこで「うさぎの面が真っ先に死ぬ」「2番目の医者もそれに準えて死ぬ」という段階で、「犯人が意図的に神楽と同じ順番で殺している」ことはわかると思います

 

その後、460年前の村の成り立ちみたいなものが「ある女」によって知らされるのですが、あのあたりの「探偵でも一線踏み越えまくってるところ」が「謎解きのためにそれをしたらいかんでしょ」というラインを超えていましたね

とは言え、ミステリー風味のオカルトホラーなので、そういったところは度外視という感じになっています

監督の名前で「まともなミステリーではない」ということはわかると思うのですが、横溝正史作品の映像化となると、違う機体をする人の方が多いかもしれません

また、原作ファン、過去の映画化のファンからすれば「憤慨もの」のようなので、その辺りを俯瞰して眺めるのが正しい楽しみ方なのかな、と思ったりもしました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


■ネタバレ感想

 

本作のネタバレといえば、結局のところ「460年前の怨霊に操られていた」というもので、いわゆる現実的な犯人のいない事件となっていました

元々は「相続関連で殺人事件が起こっている」というもので、今回の犯行を行った人(犯人と言えるかはわからない)は、その人の血筋によって、先祖に操られていたので、「相続とは無関係」という着地点になっていました

久弥(腹違いの兄)は「この連鎖を止めるために一族を根絶やしにすべき」みたいなところがあったので、辰弥を見つけて始末するという目的があったのかもしれません

自分が「怨霊化(先祖と同じ加害側)」する前にと考えていたのですが、それよりも先に相手(被害側)が動いたことになります

 

この完全オカルトシフトというのは賛否両論で、そりゃあ金田一も「私の手には負えない」と言ってしまいます

探偵ではなく、除霊師とかそういったスピリチュアルな人を連れてこないと話にならないのですね

なので、探偵が「自分の出番ではない」と言い切ってしまうミステリーとしては画期的だったのかもしれません

とは言え、金田一の物語でそれを求める人がどれだけいるのか、というところがあって、そっち方面に行ったらダメだろうとは思います

 

結局のところ、ミステリー的には「財産目的で田治見家の辰弥以外の血縁を全て殺して、自分だけは味方だよ~的な感じで辰弥を操る、もしくは関係を結ばせる」みたいな動機になりそうですが、本作ではそう言った部分は一切切り捨てられていました

エンドロール後の映像では、就職した辰弥の後を美也子が追うというショットになっていて、460年前の怨念はまだ絶たれていないことを示しています

今後、怨霊化した美也子が超常的な力で辰弥を襲うのかもしれませんが、そうなると清水崇監督の出番のようにも思えます

ただし、ここで金田一が呼ばれても役には立たないので、金田一ではない誰かが辰弥と一緒に過去の怨霊と戦う続編みたいなものを画策しているのかな、と思ってしまいました

 


■120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

本作は、清水崇監督作品で、予告編を見ると「ホラー要素が強い」ことはわかるのですが、金田一作品をほとんど見ていない私からすれば「金田一シリーズでオカルトホラー系統の小説だったんだ」と誤認してしまうと思います

今更、その修正のために原作を読むということはないのですが、今回の作品がどこまで原作に忠実かという観点だと「ほとんど関連性なさそう」と思ってしまいます

ミステリーとして、探偵が事件に向かう中で、オカルト的過ぎて無理という部分は良いとして、フリフリさんの自宅に無断侵入、証拠品となるノートを勝手に拝借という流れは、いくら探偵者でもダメだろうと思ってしまいます

せめてその場で見てしまって、ポラロイド写真を撮ったぐらいにしないと、持ち出して隅から隅まで読みましたというのはナンセンスのように思います

 

460年前の恨みを末代までもというのが尼子たちの怨念で、美也子は実はその末裔だったということになっているのですが、これって原作準拠なんだろうか、と勘繰ってしまいますね

元々、美也子が犯人だったというネタバレを何処かで喰らったのですが、怨霊の仕業=犯人という図式にはならないと思います

でも、現実路線で「怨霊の仕業ではなく美也子が犯人だ」としても、末裔として生き残って戻ってきた、というのは成立するのだと思います

身辺調査をすればわかりそうなものですが、映画では「美也子が嫁いだ時期と要蔵がとち狂った時期がどのような距離感なのか」というのはわかりません

また、美也子の夫がどの時期に、どのような死に方をしたのかが明示されないので、美也子関連で推理を進めていくというのも不可能に近いと思います

 

映画では、オカルト全振りという目的があったと思うので、これはこれでありなのでしょう

最後の怨霊大活躍からの村人皆殺しのシーンがやりたかったことだと思うので、それはそれでOKだと思います

ラストの美也子は「どちらかと言えば助けてくれなかったことへの怨念」のようにも思えますね

怨霊化してビビった辰弥だったけど、最後は美也子の姿に戻っていました

助けようとして金田一に制されて逃げることになりましたが、この時の「誤解」みたいなものが怨念化して今後につながるのかと思うと、それはそれでアリなのかな、と思いました

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/105477/review/07000716/

 

公式HP:

https://movies.shochiku.co.jp/yatsuhakamura-movie/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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