■青春ゲシュタルト崩壊
Contents
■オススメ度
ストレスを抱える高校生を描いた映画に興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.6.16(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
情報:2025年、日本、105分、G
ジャンル:青年期失顔症を発症する女子高生を描いた青春映画
監督:鯨岡弘識
脚本:三浦希紗
原作:丸井とまと『青春ゲシュタルト崩壊』
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キャスト:
渡邉美穂(間宮朝葉:青年期失顔症を発症した女子高生)
佐藤新(朝比奈聖:朝葉の異変に気づくクラスメイト)
(幼少期:島田泰我)
田辺桃子(金守杏里:朝葉の友人、バスケ部)
福室莉音(若菜:バスケ部の2年生)
水瀬紗彩耶(薫:バスケ部の2年生)
愛来(朋美:バスケ部の2年生)
水橋研二(桑野仁:女子バスケ部の顧問)
新井美羽(中条月加:青年期失顔症を隠さない高校1年生)
河村ここあ(中条光:月加の妹)
濱田龍臣(間宮夕利:朝葉の兄)
戸田菜穂(間宮葉子:朝葉の母)
藤本洸大(山下祈:聖の幼馴染)
(幼少期:藤代翔真)
瀬戸朝香(雨村叶乃:保健室の先生、聖のいとこ)
粕谷亜理紗(有紀:バスケ部、2年生)
齊藤里奈(麻衣:バスケ部、2年生)
水瀬沙彩耶(薫:バスケ部、2年生)
高岡紗羅(真縞:バスケ部、怪我をする1年生)
蒔埜ひな(御岳:バスケ部)
菊池麻衣(楠田優:バスケ部)
具志柊花(立花柊花:バスケ部)
高塚サラサ(城山更紗:バスケ部)
漆畑瑠菜(バスケ部)
兒玉宣勝(月加を運び込む先生)
倉橋秀美(駄菓子屋さん?)
■映画の舞台
平明高校
ロケ地:
神奈川県:足柄下群湯河原町
湯河原中学校
https://maps.app.goo.gl/AnVAnNgHmZUZS5im7?g_st=ic
東京都:町田市
町田市民屋内プール
https://maps.app.goo.gl/AGqL1EvpJnspa1AJ9?g_st=ic
神奈川県:座間市
座間市立立野台プール
https://maps.app.goo.gl/XzB3dDbfgpT1A8dm6?g_st=ic
ふうせん堂
https://maps.app.goo.gl/9n7Jy89QG51Kb4YK8?g_st=ic
■簡単なあらすじ
平明高校に通う間宮朝葉は、バスケ部の中心的存在として、顧問の桑野から絶大な信頼を受けていた
チームの中心で、メンバーの誰からの頼み事も断らない性格だった
ある日のこと、メンバーから「練習がキツすぎるから顧問に行ってほしい」と言われてしまう
朝葉はストレスがピークに達し、そこで廊下の鏡を目にしたところ、自分の顔が映っていないことに気づいた
動揺した朝葉は、鏡にスマホを投げつけて割ってしまい、そのまま廊下に倒れ込んでしまった
それを見ていたクラスメイトの朝比奈は彼女を保護し、保健室へと連れていった
その後、体調が戻った朝葉だったが、鏡に顔が映らない状況は変わらなかった
それから朝葉は桑野のもとに行くものの、彼は全国に出た過去の栄光を持ち出し、「みんなと話し合う機会を持とう」と言われてしまう
後日、部員の前で話をさせられそうになった朝葉だったが、突如、火災警報器が作動し、避難せざるを得なくなった
朝葉はみんなの前で話さずに済んだが、顔を合わせづらくなり、やむを得ず休部することになったのである
テーマ:ストレスと青春
裏テーマ:顔の認識と精神状態
■ひとこと感想
青春期失顔症という架空の病気が題材になっていて、いわゆるストレス過多によって、認識機能が低下している状況になっていました
自分と他の人物との関わりの中で起こるもので、過度な期待、過度な利他的精神というものが悪さをしているように描かれていました
鏡を見ると自分の顔が崩壊するということでゲシュタルト崩壊を引用していますが、これはずっと見ていると認知機能がおかしくなって崩れてくるという現象のことを言います
映画では、自分の中で崩壊が起こっていて、それが視覚情報に異常をきたしているという描かれ方をしていました
朝葉の場合は、本当の自分と見られたい自分の乖離が起こっていて、それによって認知機能が歪んでいることになります
崩壊というよりはモザイクがかかっているという感じなので、もう少し崩壊度合いを具体的に見せても良かったように思いました
物語は、過度なストレスに晒されている高校生を描いていて、部活動がメインになっていました
顧問の熱量と部員の熱量が違うことで起こっているという感じになっていて、先生は生徒をどのように見ているかとか、青春期に起こりがちな精神状態に対する知識をどれだけ思っているかということが試されているように描かれていました
同世代が見るのも良いのですが、先生も観た方が良いのでしょうね
架空の病気だからという理由でファンタジックに思えるかもしれませんが、そこにしか考えが及ばない先生はヤバいと思ってしまいます
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
青年期失顔症ってなんだろうと思いながら見ていて、感情に蓋をすると起こる生理現象の延長線上のように思いました
いわゆる自己嫌悪がヴィジュアル化されたようなもので、自分を見失うとこのように見せてしまうというのをわかりやすく描いているのだと思います
映画には、3人の青春期失顔症を患う人が登場し、それによって部活仲間と関係が悪くなるもの、親友同士の諍いが起こる人、姉妹で険悪になるなどが起こっていました
その症状が出たことがある人にしかわからない悩みがあり、それを想像できない人は少なからず「無意識に人を傷つけている」と言えるように思えます
それぞれが諍いの相手との関係性を修復する流れになっていて、悩みを打ち明けることができないというのが根幹にあるように思えます
病気のこと、悩みのことは人に打ち明けづらくて、それゆえにさらに自分を追い込んでいくのですね
言えないけど気づいてもらえないのですが、それ以上に「周囲の期待に背く」ということを気にしていました
朝葉は「母はがっかりする」と思い込んでいて、これは青春期の自己確立の過程に現れるものだと思います
後半では、モブキャラに思えた兄貴が登場し、「譲れないものがあるから衝突する」という言葉が登場します
これまで、譲り続けてきたことを感じている兄ならでは言葉で、このことに気づけるのが異性というところに視野の違いがあるように思えます
部活の先生は異性だけど、自分ができることは他人にもできると思う人で、彼自身は自分の夢に集中して盲目すぎる故に気づかないという立ち位置になっていたように思いました
■青年期失顔症は本当に架空だろうか
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■ストレスと付き合う方法
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/102094/review/05219919/
公式HP:
