■次元を超える
Contents
■オススメ度
一風変わった難解そうな映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.10.21(MOVIX京都)
■映画情報
英題:Trancending Dimensions(次元を超える)
情報:2025年、日本、96分、PG12
ジャンル:ある呪術家と修行者、彼らを追う暗殺者を描いたファンタジー映画
監督&脚本:豊田俊晃
キャスト:
窪塚洋介(山中狼介:孤高の修行者)
松田龍平(新野風:暗殺者)
千原ジュニア(狼半蔵阿闍梨:危険な宗教家)
芋生悠(荒木野々花:山中の恋人)
渋川清彦(関屋鉄平:阿闍梨に懐疑的な僧侶)
飯田団紅(団吉:鉄平の仲間)
東出昌大(岡島ヤス:阿闍梨の信者)
板尾創路(高嶋博士:物理学の研究者)
祷キララ(渡邊恵子:高嶋の助手)
窪塚愛流(ラジオの声)
マメ山田(ミスター・ケルマン:惑星ケルマンの統治者)
島津志織(阿闍梨邸の謎の女)
松角洋平(研究所のボディガード)
田中飄(研究所のボディガード)
内藤正記(パンフによると不良)
【その他の出演者(おそらく信者と教団の人たち)】
星野健太郎
村門裕太
峰島健二
篠崎泰二
瀧口亮二
鈴木一史
鈴木理恵
青木彩子
安生てる子
黒川久美
■映画の舞台
日本のどこかの森の奥にある山・狼蘇山
ロケ地:
栃木県:栃木市
出流山満願寺
https://maps.app.goo.gl/rsGTjGwzwTHpXY2R7?g_st=ic
栃木県:鹿沼市
加蘇山神社
https://maps.app.goo.gl/SNDqRc2dwG2br6Kg8?g_st=ic
■簡単なあらすじ
狼蘇山にて信仰を掲げている阿闍梨の元には、各地から人々が訪れ、彼の力によって救われたいと思っていた
護摩壇の儀式に参加する面々には、阿闍梨に懐疑的な者もいれば、陶酔している者もいるし、ある目的を持って近づこうとしている者もいた
そんな中の1人、荒木野々花は、恋人・狼介の行方を追っていて、彼は阿闍梨のところに来て以来、行方不明となっていた
野々花は大金を払って新野という男に阿闍梨の殺害を依頼していた
新野は野々花と共に阿闍梨の元を訪れていて、阿闍梨も彼に何かを感じていた
阿闍梨は一通りの儀式を終え、信者にお茶を立ててもてなした
そんな中、信者のヤスは阿闍梨に相談を持ちかけると、彼は「指を落として宇宙に飛ばせ」と言い出す
懐疑的だった僧侶・鉄平は思わず席を外し、廊下にホルマリン漬けになった指を見つけて身震いをしてしまった
一方その頃、行方不明になった狼介は、とある物理学の研究施設にいた
被験者となって装置をつけていた狼介は、修行僧の脳波測定の手伝いをしていた
彼は意識を別次元に追いやる訓練をしてきたが、「その先」はなかなかハードルの高い者だったのである
テーマ:その先にあるもの
裏テーマ:物語を作り変える方法
■ひとこと感想
なんだかよくわからないというレビューの多い作品で、呪術師と殺し屋が対峙し、行方不明者が絡んでいる内容になっていました
オカルト要素満載の導入から、能力対決など、ちょっと漫画っぽいところもあって、かと思うといきなり宇宙服を着た男が謎の宇宙空間に放り出されたりしていました
そこには謎のおじいさんがいたりして、世界観を掴むのはなかなか難しいように思います
それぞれのキャラがハマり役という感じで、雰囲気だけでなく、哲学的な要素も組み込まれていました
千日回修行僧の脳波を物理的に調べたりするのですが、このあたりの胡散臭さもなかなかのものだったように思えました
縁があってDolby cinemaで鑑賞することになりましたが、冒頭で「Dolby Atomsだけですよ、効果があるのは」という但し書きに笑いそうになりましたね
事実、音響に関してはDolby Atomsで聴けるところの方が臨場感があると思います
物語は、どこからどこまでが「脳内の話なのか」を理解する必要があって、いわゆる現実パートとそうではないパートの色分けというのが難しいと思います
じっくり観察すればわかるのですが、勢いで観てしまう初回ではなかなかハードルが高いかもしれません
ある種の「術」にかかっている時に幻覚を見てしまうのですが、その境界線が不明瞭なのですね
その棲み分けに関しては、パンフレットのシナリオにも載っていないので、自分の頭で考えるしかないのではないでしょうか(パンフのシナリオにはカットされたシーンもありましたね)
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
考察と言うほどのものではないと思いますが、本作のテーマは「精神的な生き直し」の部分があって、自分自身で自分の物語を作り直すにはどうすれば良いのか、と言う問いかけがあると思います
その先にある「その先」と言うのは、精神内に構築された自分の物語であって、そこにたどり着くことで、人間は新たなステージに行くことになるのだと考えられます
とは言え、それを理解しつつも否定するのが暗殺者・新野であり、彼は世迷言を言っている阿闍梨を倒すことで、その扉を塞いでしまうことになりました
新野が阿闍梨から渡された法螺貝を吹くところでタイトルコールが入る作品で、3分の1は過ぎていたように思います
そこから描かれる宇宙の先に狼介がいて、彼は惑星ケルマンの統治者と出会うことになりました
彼はその地点に到達したことで、天から人間が降ってくると言い、自分の中でしか存在しないものを感じていくことになります
人が死ぬと、体は自然の一部になりますが、その後は雨の中に混じったりするものの、魂の部分は他人の脳内に宿っているとも言えます
それが伝承されるのは一世代だけであり、狼介が覚えている人々は、彼の死によって終わりを迎えていきます
多くの人の中に残り、さらに語り継がれる存在になれば魂も生き続けるのでしょうが、そうなる人は稀であると言えます
そう言った世界であることを考えると、自分自身が生き残る世界を求めて内なる世界を旅すると言うのは自然の流れなのかもしれません
その先に何があるのかは分かりませんが、「何もない」と言うのが本当のところにように思えました
■次元とはどこに存在するのか
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■自分の物語を作り直す意義
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/98018/review/05728180/
公式HP: