■役者になったスパイ
Contents
■オススメ度
フィッシュ・スキャンダルに興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.3(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Moskau Einfach!(「モスクワをシンプルに!」というスローガン)、英題:One-Way to Moscow(モスクワへの片道切符)
情報:2022年、スイス、102分、G
ジャンル:1989年に実際に発覚した警察組織などによる国民監視を描いたコメディ映画
監督:ミヒャ・レビンスキー
脚本:プリニオ・バッハマン&バルバラ・ゾマー&ミヒャ・レビンスキー
キャスト:
フィリップ・グラバー/Philippe Graber(ヴィクトール・シュエラー/Viktor Schuler:ヴァロ・フバッハー/Walo Hubacherとして劇場に潜入する捜査官、エキストラからアントニーオ役に抜擢)
ミリアム・シュタイン/Miriam Stein(オディール・ヨーラ/Odile Lehmann:主演女優、オリヴィア役、イリリア国の公爵令嬢)
ピーター・イェックリン/Peter Jecklin(レーマン大佐/Oberst Lehmann:オディールの父)
マイク・ミュラー/Mike Müller(ハンス・マロッグ/Hans Marogg:ヴィクトールに潜入操作を命じる上司)
セバスティアン・クレーヘンビュー/Sebastian Krähenbühl(ベアート/Beat:ヴィクトールの同僚刑事)
ミヒャエル・マールテンス/Michael Maertens(カール・ハイマン/Carl Heymann:ミャウシュピエールハウスの舞台演出家)
シュテファン・シェーンホルツァー/Stefan Schönholzer(クロード・バッハマン/Claude Bachmann:劇場の受付、ラジオ番組「ローラ」のパーソナリティ)
デニス・ビンチュ/Denise Wintsch(モニカ/Monika:ダイナーのウェイトレス)
エバ・バイ/Eva Bay(マルゴット・ピスチェック/Margot Piszek:衣装係)
オリアーナ・シュラーゲ/Oriana Schrage(クラーラ/Klara:演出家の補佐)
Lea Schmocker(ガビ/Souffleuse Gabi:舞台の女性プロンプター)
Stéphane Maeder(舞台美術係/Bühnenbilder)
Urs Jucker(舞台監督/Inspizient)
Ingo Ospelt(キューべ/Küde:食堂の料理人)
ファビアン・クリューガー/Fabian Krüger(レト/Reto:経験の長いエキストラ、警官役)
Vera Flück(ヴァイオラ/Viola役の女優、変装して公爵に使える女性)
Kamil Krejcí(ベルテ/Berti役の俳優、オリヴィアの叔父)
Gian Rupf(オーシーノ/Orsino役の俳優、イリリア国の公爵)
Saladin Dellers(アントニーオ/Antonio役の俳優、セバスチャンの友人)
Heinz Brunner(マルヴォリオ/Malvolio役の俳優、オーシーノ侯爵の執事)
Anastasia Guldener(マーシャ/マルラ/Masha – Marla役の女優、オリヴィアの妻)
Pascal Kehl(セバスチャン/Sebastian役の俳優、ヴァイオラの双子の兄)
Martin Ostermeier(フリッツ/Fritz:カールの友人?)
Thomas Douglas(フリック/Flick:カールの友人?)
Jonas Rüegg(デモ参加者/Demonstrant)
Verena Bosshard(女性鑑賞者/Zuschauerin)
Mila Lewinsky(学生/Schülerin)
Willy Baldi(愚か者/Narr)
Heinrich Müller(voice)
Peter Hottinger(voice)
Isabelle Paris(voice)
Alireza Bayram(voice)
■映画の舞台
1989年、
スイス:
シャウスピールハウス劇場
ロケ地:
スイス:チューリッヒ
チューリッヒ劇場/Schauspeolhaus Zürich
https://maps.app.goo.gl/VNxyHPxxrMiTrUPN9?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1989年10月19日、警察官として「国民の監視活動」に従事しているヴィクトールは、一夜にて、活動家の根城となっていると考えられていた劇団の人間関係を洗い出した
上司のハンスは彼に休暇を与え、劇団のエキストラとして潜入捜査をさせることになった
ヴィクトールはヴァロと名乗り、船乗りのふりをしてオーディションを受けることになった
大人数の1人だと思っていたが、エキストラはまさかの2人だけで、しかもセリフがあるという
ヴィクトールは演出家のハイマンが怪しいと睨み、彼の行動を追うようになっていく
どうやら彼は、主演女優のオディールと関係を持っているようで、それは劇団の公然の秘密のようでもあった
その後、ヴィクトールはエキストラの警官役に扮しながら、劇団のメンバーを調べていくものの、ある疑念が生じてくる
徐々に関係性が判明する中で、彼らの会話に出てくるマークされそうな言葉というものにが監視対象ではないように思えてくる
そんな折、稽古後にオディールと2人きりになったヴィクトールは、彼女が警察や軍隊の前で公演するという予定を聞き出す
ハンスはそれを止めるように指示するものの、ヴィクトールはそれを止めることはできなかった
そこでは、政府批判を盛り込んだ公演がされると思っていたが、実際には警察や軍隊を労う内容であり、オディールはさらに反政府組織に対して過激な言論を行なっていく
この一件はヴィクトールを動揺させ、自身の行なっている諜報活動に疑念を生じさせたのである
テーマ:見たいように見える断片
裏テーマ:自分らしさは一歩先の世界にある
■ひとこと感想
1989年に実際に起きた「フィッシュスキャンダル(Fichenaffäre)」を題材にした作品で、警察組織が民間人90万人を監視対象として、カード(フィッシュ)を記録していたというものがありました
監督自身も10歳で監視対象リストに入っていたとのことで、当時の人口でいえば「10人に1人」が監視対象になっていたことになります
映画では、その業務にあたるヴィクトールが、ある劇団に目をつけて、そこで諜報活動を行う様子が描かれていきました
そこでは、確かにヤバそうな言葉が飛び交い、さらに芸術的な要素が活動家的に見えたりもします
この演出がうまくて、観客は会話の前半を知り、ヴィクトールは後半の会話しか知らずに誤解をするという流れを汲みます
そして、自分の中で疑念を育てて、ありもしない人物相関を作り上げて、自分が見たい世界を構築していくこととなりました
それでも、映画は当時のスキャンダルを糾弾する方向には行かず、正体を隠して近づいたヴィクトールと、そんなことを知らずに気を許していくオディールとの関係を描いていきます
彼の部屋に行った際に「あるもの」を見つけるのですが、彼女自身も「スイス当局の不快な動き」というものを父親から聞いていたために、ヴィクトールの行為をストーカー的ではなく諜報的であると捉えていくことになります
ヴィクトールの中で芽生えた「興味深い」という言葉は、当初の意味とは別の感情を生み出していて、それが1人歩きすることで、さらなる誤解を生むというジレンマを育てていくことになっていました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
当時のスイスを含めたヨーロッパ情勢を知っている方が楽しめるし、劇中で登場するシェイクスピアの「十二夜(Twelfth Night, or What You Will)」のことも知っておいた方が良いと思います
個人的には知らない状態で望んでいたので、すぐさまにはメタ構造になっていたことには気づけませんでした
このあたりは色々と解説サイトなどもあるし、情勢に関しては公式パンフレットで色々と解説されているので、興味のある人は購入しても良いと思います
映画は、基本的にはラブロマンスと捉えて良くて、職業上の秘密が「ヴィクトワールを弥勒的にも見せる」し、それゆえに「微妙な距離感から抜け出せない」という舞台装置にもなっていました
監視対象に恋をするというのはそこまで特別なプロットではありませんが、距離感の絶頂期に秘密がバレて破綻するというのはデフォルトのような展開になっています
劇中劇は「十二夜」ですが、これは男装して公爵に使える女性の物語で、オディールが演じるのは公爵が求愛する伯爵令嬢という役になります
対するヴィクトワールはエキストラの警官役から、その景観がつかまえるアントニーオという役に抜擢されます
アントニーオというのは主人公ヴァイオラ(シーザリオ)の双子の兄セバスチャンの友人という役なので、双子の秘密を知る人物であると言えます
このあたりの詳しいところは英題でググればいくらでも出てくるので、さらっと解説サイトを眺めるだけでも良いのではないでしょうか
■フィッシュ・スキャンダルについて
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■監視対象と恋愛の相関性
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/105037/review/06135340/
公式HP:
https://culturallife.co.jp/yakushaspy/
