■逆火


■オススメ度

 

実話ベース映画の制作に興味のある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2025.7.16(アップリンク京都)


■映画情報

 

情報:2025年、日本、108分、PG12

ジャンル:映画監督を目指す助監督が仕事と家庭で難題を抱える様子を描いたヒューマンドラマ

 

監督&脚本:内田英治

 

キャスト:

北村有起哉(野島浩介:映画監督を夢見る助監督)

円井わん(小原有紗/ARISA:自伝小説の作者、ヤングケアラー)

 

岩崎う大(大沢祥平:映画「ラスト・ラブレター」の監督)

 

大山真絵子(野島幸:浩介の妻)

中心愛(野島光:浩介の娘、高校生)

 

片岡礼子(橘郁美:プロデューサー)

金野美穂(丸岡恵美:アシスタントプロデューサー)

 

岡谷瞳(斉田夏織:撮影カメラマン)

辻凪子(セカンド助監督)

小松遼太(三船蓮:サード助監督)

青波澄(カメラマンのアシスタント)

 

島田桃依(有紗の母)

世志男(有紗の父の兄)

三島ゆたか(有紗の父)

 

柿原桃里(有紗役の女優)

八重澤ひとみ(有紗の母役の女優?)

山田将之(有紗の父役の俳優?)

眞田惠津子(アパートの大家さん役の女優?)

 

小田原さち(大沢監督の母)

吉本凪沙(たくみ:夏織の息子)

 

松原怜香(福田由奈:有紗の同級生)

中島もも(漆原みゆき:有紗の同級生)

田中梨湖(有紗の同級生)

 

有希九美(有紗のアパートの大家さん)

板垣雄亮(有紗のマネージャー)

 

福田温子(坂上:出版社のライツ担当)

 

久田松真耶(宮本文香:ゴーストライター)

 

岩男海史(荒瀬:ニュースサイトのライター)

安部一希(クラブのマネージャー?)

永山愛(由奈の同僚?)

成松修(?)

藤崎ゆみあ(光の悪友)

稲見悠寿(光の悪友)

りぃくす(光の悪友)

星大和(光の悪友?)

白瀬破斗(光の悪友?)

森脇梨々夏(光の悪友?)

 

直井忠道(賞状を渡す作文コンクールの主催者)

水谷悠莉(コンクールの司会?)

 

Stephen Blahut(ヌーベル国際映画祭の参加者)

Mathew Chozick(ヌーベル国際映画祭の参加者)

Motunrayo Omoniyi(ヌーベル国際映画祭の参加者)

Lily White(ヌーベル国際映画祭の参加者)

 


■映画の舞台

 

都内某所

 

ロケ地:

神奈川県:横浜市

ASH 本牧店(美容室)

https://maps.app.goo.gl/YogCeBgiRidmScqb9?g_st=ic

 

横濱倶楽部

https://maps.app.goo.gl/ZTGEXrpKgNvmuV716?g_st=ic

 

神奈川県:横須賀市

マゼラン湘南佐島(有紗の事務所)

https://maps.app.goo.gl/3MJ4NKZgRscLhAb9A?g_st=ic

 

志平丸(海岸)

https://maps.app.goo.gl/tRAd9qjbw5s8G3TY9?g_st=ic


■簡単なあらすじ

 

ヤングケアラーとしての体験を書いた作文が評価され、その後は自伝本の執筆と実業家としての道を歩んでいた有紗は、自身の本が映画化されることになった

大沢監督の下、撮影の用意が進められていて、助監督の野島浩介は多忙ながらも、キャリアを積んで、次こそは映画を撮りたいと考えていた

彼には非正規として働く妻・幸との間に高校生の娘・光がいたが、娘が裏アカを使ってよからぬことを呟いているのを知って以来、ギクシャクした関係が続いていた

 

撮影1ヶ月となったある日のこと、浩介は細部を詰めるために取材に出向いた

有紗の書籍にはあまり父親の話が出ず、それを確かめるために、有紗の父の兄へと取材を敢行する

病気になって以来疎遠で何もわからないと言うものの、弟には墓がないという新しい事実を聞かされてしまう

有紗の母親に聞いても、「娘のために残したお金を自分に使われるのは嫌でしょ」といに介さなかっった

 

その後も、取材を続けていく浩介だが、高校時代に同級生にたどり着くことができ、書籍に書かれていないことも知ってしまう

それは、本で書かれていることは嘘で、有紗は父からDVを受けていて、「早く死んでほしい」と思い続けていたことだった

さらに保険金についても知った時期が違うとか、父親が死んだ日の行動などが違っていたのである

 

テーマ:事実の意味

裏テーマ:逆火の業

 


■ひとこと感想

 

成功したヤングケアラーの過去が実は嘘だったかもしれないと言う内容で、それを知った助監督が右往左往する様子が描かれていました

真実は本人のみ知ると言うところですが、肌感覚でこのまま虚偽を事実認定して世の中に拡大しても良いのかを悩んでいました

それでも、捏造された原作の映画化なので、映画サイドが虚構かどうかを検証する理由があるのかはわかりませんし、なぜクランクイン1ヶ月前にそれをやるのかはわかりません

 

映画を観ていて思ったのは、嘘だとしても「原作の映画化」なので映画制作サイドには何の落ち度もないだろうと言うところなのですね

有紗の父の転落死に対して、警察が動いたとか、裁判で疑われたと言う経緯が掘り起こされたのならまだしも、そういったところはなくて、本の内容に虚偽があったかもしれないレベルでは、企画を止めるのは無茶だと思います

 

浩介が思いとどまったのは、「方法はどうであれ、自分自身の手で逆境を跳ね返した」と言う部分があり、現在進行形で親の影響を受けまくっていると言う部分があったからだと思います

対比となる自分の家族問題にしても、娘は両親の影響をもろに受けています

それがラストに繋がるのですが、この娘の行為こそ「逆火」と呼ばれるに相応しい行動のように思えました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

「逆火」とは、火炎が本来の流れとは逆に、火口や吹管内部に逆流する現象のことで、いわゆる「本来とは逆のことが起こった」と言う暗喩になっていました

良かれを思ったことが逆の結果を招くと言うもので、この「良かれと思ったこと」は、浩介が告発をしなかったことと言えます

さらに、彼の行為は映画を国際映画賞受賞に結びつき、自身のキャリアアップに繋がりました

劇中の言葉を借りれば「お父さんの夢が叶えば、娘さんの見る目が変わるのでは?」と言うことで、それが悪い方向に向かった、と言う意味合いになると言えます

 

娘があのような行動に至ったのは、自分の大切なものを踏み躙られたことに対する復讐であり、父の幸福の絶頂に事を起こすことに意味がありました

浩介の行動が逆火を生み出し、それが見事に噴出した状況となっていて、それが有紗の償いを封印することになっています

正しい事を行なっていればどうなっていたかわかりませんが、浩介は夢のために正義を犠牲にしたわけであり、それが娘から見ればどう映っていたのかはわからないのですね

娘は父親に無関心だと思われがちですが、父が今何の仕事をしているかは知っていると思うし、そこまでバカではないと思います

映画内では言及されませんが、娘は父の夢の犠牲になっていると感じていたので、現在進行形で「父の夢の正体」と言うものに固執していることになります

 

彼女の髪の毛は徐々にカラフルになっていき、最初は一部だけがピンク色に染まっていました

これは入れ込んでいるホストと同じ髪色となっていて、少しずつ彼に近づきたい、同化したいと言う心を描いています

その夢を肯定も否定もしませんが、父が踏み躙ったことは事実で、最後は全ての髪の毛がピンク色になっていました

ラストでは「今度はブルーにしよう」と言って飛び降りるのですが、彼女なりに今の人生が間違っていたことに気づいていて、それを止めてくれる存在は周りにはいなかった事を暗に示しているのだと思います

両親の良かれと思った言動が全て裏目に出ていて、それを象徴するとても大事なシーンだったように思いました

 


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ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


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■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/103507/review/05334952/

 

公式HP:

https://movies.kadokawa.co.jp/gyakka/index.html

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投稿者 Hiroshi_Takata

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