■美しい夏


■オススメ度

 

青春時代のグチャグチャな感情に興味がある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2025.8.7(アップリンク京都)


■映画情報

 

原題:La bella estate(美しい夏)、英題:The Beautiful Summer(美しい夏)

情報:2023年、イタリア、110分、R18+

ジャンル:年上女性の大人びいた生活に惹かれる16歳の少女を描いた青春映画

 

監督:ラウラ・ルケッティ

脚本:ラウラ・ルケッティ&グレタ・シチターノ&マリオ・イアンヌッツィエッロ

原作:チェーザレ・パヴェーゼ『La bella estate(美しい夏)』

 

 

キャスト:

イーレ・ヤラ・ビアネッロ/Yile Yara Vianello(ジーニア/Ginia:洋裁店のお針子、16歳)

ディーヴァ・カッセル/Deva Cassel(アメーリア/Amelia:19歳の自由な女、絵画のモデル)

 

ニコラ・マウパ/Nicolas Maupas(セヴェリーノ/Severino:ジーニアの兄)

 

エイドリアン・ドゥビッテ/Adrien Dewitte(ロドリゲス/Rodrigues:アメーリアの画家)

アレッサンドロ・ピアバーニ/Alessandro Piavani(グィード/Guido:ロドリゲスの友人、画家)

 

コジマ・チェントゥリオーニ/Cosima Centurioni(ローザ/Rosa:ジーニアの親友)

マッテオ・アカルディ/Matteo Accardi(ピーノ/Pino:ローザの恋人)

フェデリコ・カリストリ/Federico Calistri(フェルッチョ/Ferruccio:アメーリアの友人)

ガブリエル・グラハム・ガスコ/Gabriele Graham Gasco(マッシモ/Massimo:セヴェリーノの友人、弾き語る青年)

チアラ・ツゥレッタ/Chiara Turetta(ティナ/Tina:マッシモの恋人)

 

サルヴァトーレ・ジト/Salvatore Zito(ピットーレ/Pittore:アメーリアをモデルにする高齢の画家)

 

アンナ・ベラート/Anna Bellato(ジェンマ夫人/Signora Gemma:洋裁店の店長)

ブリクシルダ・シャカルシ/Brixhilda Shqalsi(マルタ/Marta:洋裁店の同僚)

マリリナ・スッコ/Marilina Succo(アトリエのベテラン裁縫士)

 

アリシア・エディタ・フライドリシャク/Alicia Edyta Frydrysiak(レニャーニ:アトリエの顧客)

 

アンドレア・ボスカ/Andrea Bosca(アンドレア・ウッズ/Dottor Andrea:ダンスパーティーで出会う医師)

 

レオナルド・コンテ/Leonardo Conte(カフェのバリスタ)

 


■映画の舞台

 

1938年、

イタリア:トリノ

 

ロケ地:

イタリア:トリノ


■簡単なあらすじ

 

1938年、イタリアのトリノでは、16歳の少女ジーニアが洋裁店のお針子として働いていた

大学を休学している兄セヴェリーノと暮らしているジーニアは、時には親友のローザやその恋人たちと余暇を楽しんでいた

 

ある日のこと、そのグループにアメーリアという年上の女性が加わることになった

彼女は半裸で湖に飛び込むなど奔放な性格をしていて、さらに絵画のモデルをしているという

ジーニアは彼女の存在に憧れを抱き、都会的な生き方に惹かれていくことになった

 

その後、カフェでアメーリアと再開したジーニアは、彼女の仕事を見たいと言い出す

だが、直前になって怖くなってしまい、中には入らずに覗き込むことになった

それでも興味は尽きず、アメーリアが通っているパーティーなどに足を運ぶようになる

そして、そこで出会った若き画家のグィードと関係を持つようになっていく

 

だが、彼らとの時間が増えるごとに仕事は疎かになり、ようやく仕事が認められつつあったものの、それをふいにしてしまうのである

 

テーマ:青春の残像

裏テーマ:誘惑の先にある未来

 


■ひとこと感想

 

予告編の情報のみで鑑賞に至ったので、てっきりレズビアンものかと思っていました

その要素は皆無ではありませんが、それ以上に「大人の世界に憧れる面」が強かったように思います

ジーニアとアメーリアは3歳の差があるのですが、声だけを聞いているとジーニアの方が年上に思えてしまいますね

16歳には見えないのはアレですが、演技自体は問題ないと思います

 

ジーニアがアメーリアに憧れるのは、彼女が大人の女性だからというだけではなく、自分の知らない世界を知っている、ということも挙げられると思います

その世界には「本当の自分を見つけてくれる人がいる」と思い込んでいて、それが視界を曇らせていると言えます

自身のアイデンティティの確立もそうですが、女性としての魅力というものに自信がなかったのだと思います

 

時代は1938年と、背景でムッソリーニの演説が聞こえる時代ではありますが、あまりそう言った動きは見えなかったですね

現代劇でも問題のない感じで、あえてこの時代を設定したのは、同性愛的な関係がショッキングに思われる時代なのかな、と感じました

映画内でも、薄々とアメーリアとジーニアの関係に気づいている人もいますが、そこまで嫌悪感を持っていませんでしたね

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

本作のネタバレは、二人の関係がどうなるかというところで、その障壁となるのは「病気」ということになっていました

サロンで知り合ったウッズ医師によって病気が発覚し、それによって優先的に治療が受けられるという運の良さもありました

女性との性行為で感染したというセリフがあり、アメーリアがバイセクシャルであることがわかります

ジーニアの方もバイセクシャルのように見えますが、アメーリアへの感情は憧憬によるものだったと思います

 

彼女は不埒な世界に足を踏み入れることになってしまうのですが、それによって本来の生活基盤というものが崩れてしまいます

夜遊びをするようになって、頼まれていた仕事もおざなりになってしまう

そうして信頼を失うことになるものの、彼女にはお針子の道しかありませんでした

店主のジェンマに頭を下げ、下っ端からやり直すことになるのですが、目が覚めるまでに随分と時間を要していたように思いました

 

映画では、大人のシーンはやや控えめで、ジーニアとアメーリアの関係もそこまで深くはなりません

アメーリアの方は病気になったために距離を置きたがりますが、治癒した後にどうなるのかはわかりません

でも、ラストシーンが現実だったのかは何とも言えない部分がありました

治らない病気ではないとは思いますが、なんとなくジーニアが見た幻想のようにも感じられました

 

それは1938年の段階で、ペニシリンが梅毒の治療法としてはまだ確立されていなかったからなのですね

まだ、それで治るかどうかわからない段階で、ペニシリンを使ったのかもわからない

なので、彼女が梅毒に打ち勝ったという時代的な根拠に乏しいところに「含み」があるように思えました

 


■大人の階段に憧れる理由

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■この時代が選ばれた理由

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■120分で人生を少しだけ良くするヒント

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/101511/review/05413746/

 

公式HP:

https://mimosafilms.com/labellaestate/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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