■映画鑑賞まとめ■
8月、第2週(2025.8.11~2025.8.17)
■アイム・スティル・ヒア
■オススメ度
実話ベースのドラマに興味がある人(★★★)
ブラジル軍事政権下に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.12(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Ainda estou aqui(私はまだここにいる)、英題:I’m Still Here(私はまだここにいる)
情報:2024年、ブラジル&フランス、137分、PG12
ジャンル:理由なく監禁された夫を心配する妻とその家族を描いた史実伝記映画
監督:ウォルター・サレス
脚本:ムリロ・ハウザー&ヘイター・ロレガ
原作:マルセロ・ルーベンス・パイヴァ『Ainda estou aqui(2015年)』
キャスト:
フェルナンダ・トーレス/Fernanda Torres(エウニセ・パイヴァ/Eunice Paiva:夫を探す妻、のちの人権弁護士)
(老齢期:フェルナンダ・モンテネグロ/Fernanda Montenegro)
セルトン・メロ/Selton Mello(ルーベンス・パイヴァ/Rubens Paiva:国に連れ去られる元国会議員のエンジニア、エウニセの夫)
ヴァレンチノ・ヘルツァジ/Valentina Herszage(ヴェロカ/Veroca:エウニセの娘、長女、ロンドンへ留学)
(成人期:マリア・マエノラ/Maria Manoella)
ルイザ・コソフスキ/Luiza Kosovski(エリアナ/Eliana:エウニセの次女)
(成人期:マルジョリエ・エスチアーノ/Marjorie Estiano)
Bárbara Luz(ナル/Nalu:エウニセの三女)
(成人期:Gabriela Carneiro da Cunha)
Cora Mora(バビウ/Babiu:エウニセの四女、歯が抜ける末っ子)
(成人期:Olívia Torres)
Guilherme Silveira(マルセロ/Marcelo:エウニセの長男、のちの作家)
(成人期:Antonio Saboia)
Pri Helena(マリア・ゼゼ/Maria José:パルヴァ家の家政婦)
Humberto Carrão(フェリックス/Felix:家族の友人のジャーナリスト)
Charles Fricks(ガスパ/フェルナンド・ガスパリアン/Fernando Gasparian:ルーベンスの友人、ロンドンへ亡命)
Maeve Jinkings(ダルヴァ・ガスパニアン/Dalva Gasparian:フェルナンドの妻、エウニセの友人)
Luana Nastas(エレーナ、ヴェロカの友人・ガスパニアン/Helena Gasparian:フェルナンドの娘)
Dan Stulbach(ベイビー・ボカユバ/Baby Bocayuva:ルーベンスの友人、銀行家)
Camila Márdila(ダラル・アチカル/Dalal Achcar:エウニセとボカの友人)
Daniel Dantas(ラウル・リフ/Raul Ryff:ルーベンスの友人)
Thelmo Fernandes(リノ・マヒャド/Lino Machado:弁護士)
Carla Ribas(マルタ/Martha:エウニスの娘たちのの元教師、テロリストを疑われている女)
Caio Horowicz(ピンパォン/Pimpão:ヴェロカの友人、ヒッピー)
Luiz Bertazzo(シュナイダー博士/Dr. Schneider:パイヴァ家に居座る男)
■映画の舞台
1970年、
ブラジル:リオデジャネイロ
2005年、
ブラジル:サンパウロ
2014年、
ブラジル
ロケ地:
ブラジル:リオデジャネイロ
ウルカ地区
ブラジル:サンパウロ
ブラジル:モジ・ダス・クルーゼス
■簡単なあらすじ
1970年代のブラジルでは、カステロ・ブランコ大統領による軍事政権が樹立していた
共産党は排除され、テロリスト認定される中、元議員のエンジニアのルーベンスは友人たちと共に秘密の書簡の受け渡しをしていた
ルーベンスの妻エウニセは夫の活動については知らぬ存ぜぬという距離感で、5人の子どもたちを家政婦のゼゼと一緒に育てていた
ある日のこと、長女のヴェロカを友人のダルヴァとガスパに託すことを決めたエウニセは、スイス大使の誘拐事件などが頻発する国の行末を心配そうに眺めていた
そんな折、軍人が家にやってきてルーベンスを連れて行ってしまう
さらに、エウニセと次女エリアナも不当に監禁されることになり、ルーベンスが共産党と繋がりがある裏付けを始めていく
だが、夫が何をしているのか知らないエウニセは、軍が見せる容疑者ファイルを見せられても、娘たちの元担任のマルタ以外は知らなかった
その後、2週間ほどして解放されたエウニセは子どもたちの元に戻れたが、ルーベンスの行方は不明のままだった
そこで知り合いの弁護士リノにコンタクトを取り、法的に解放できるように動き始める
さらに友人のジャーナリスト・フェリックスの人脈を使って海外のメディアに現状を訴えることになった
だが、軍部は意に介さぬまま、状況が変わることはなかった
さらに、ルーベンスが不在のために預金を引き出すことができず、一家は生活苦を強いられてしまうのである
テーマ:信念と誇り
裏テーマ:軍事政権が産んだイデオロギー
■ひとこと感想
1970年代のブラジルにて実際にあった事件をベースにしたドラマ映画で、理由なく夫を連れ去られて、いつの間にか殺されていた妻の葛藤を描いていました
エウニセは元は学校関係で働いていたようですが、子どもができてからは子育てに専念、夫の拉致を受けて法曹の道に入ることになりました
映画は、エウニセの半生を描き、認知症で亡くなる寸前までを描きます
子沢山で女の子4人に男の子1人を授かっていて、なかなか賑やかな家庭だったと思います
エウニセに集中しているので、ある家族の出来事は端折られていましたが、一瞬何が起きたのかと思ってしまいました
さらっと説明はされているので安心しましたが、時代が時代なだけにと思ってしまいましたね
物語は、エウニセの静かなる闘志を堪能する映画であり、子どもたちが親の異変に気づいていく様子を描いていきます
どの時点で察したのかはそれぞれ違いますが、語らなくてもわかってしまう中で追求しない優しさというのは、エウニセの教育の賜物なのかもしれません
それにしても、最後の字幕を読むとやるさなさだけが残ってしまいます
↓詳しいレビューはこちらから
*【映画感想】アイム・スティル・ヒア【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/102162/review/05436614/
公式HP:
https://klockworx.com/movies/imstillhere/
■あの夏、僕たちが好きだったソナへ
■オススメ度
純粋な青春映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.13(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:그 시절, 우리가 좋아했던 소녀(その頃、私たちが好きだった女の子)、英題:You Are the Apple of My Eyes(あなたは私の大切な人)
情報:2025年、韓国、101分、PG12
ジャンル:クラスのマドンナとの青春を想起する青年を描いた青春映画
監督:チョ・ヨンミョン
脚本:クァク・ジェヨン&キム・ジンギョン
原作:ギデンズ・コー/柯景騰『那些年,我們一起追的女孩/You Are the Apple of My Eyes(2011年)』
キャスト:
ジニョン/진영(ク・ジヌ/구진우:男友達とはしゃいでばかりいる高校生)
ダヒョン/다현(オ・ソナ/오선아:生成優秀なジヌのクラスメイト、学級委員)
ソン・ジョンヒョク/손정혁(ソンビン:ソウルからの転校生、成績優秀で金持ち、のちの検事)
キム・ヨハン/김요한(オ・ドンヒョン/오동현:食欲旺盛なクラスメイト、のちの音楽プロデューサー)
イ・ミンゴ/이민구(ピョン・テワン/변태완:所かまわず勃起するクラスメイト、変態王、のちのレストランの厨房)
イ・サンウン/이상운(ハン・ビョンジュ/한병주:居眠りばかりするクラスメイト、のちの寝具店の店員)
キム・ミンジュ/김민주(ユン・ジス/윤지수:ダンス好きのソナの親友、のちの振付師)
ファン・ギュチャン/황규찬(ヨンレ/용래:ジヌの大学時代の親友)
イ・ソンミン/이선민(高校の担任、クラシック好き)
シンギル/신기루(後ろに目がついている地理の先生)
チョ・ダルヒャン/조달환(アル中の技術・家庭の教師)
パク・ソンウン/박성웅(ク・ギョンホ/구경호:料理好きのジヌの父)
シン・ウンジョン/신은정(ソン・スンヒ/송승희:酒好きのジヌの母)
■映画の舞台
2002年、
韓国:春川
https://maps.app.goo.gl/fpXLYytKD1Dv64Hn6?g_st=ic
東春川高校
韓国:ソウル
ソウル大学
ロケ地:
上に同じ
■簡単なあらすじ
2002年の夏、東春川高校の2年生だったク・ジヌは、成績優秀なクラスメイトのオ・ソナに恋をしていた
ソナはジヌの親友のテワン、ヒョンジン、ドンヒョンにも好かれていて、ソウルからの転校生ソンビンも同じ想いを抱いていた
だが、その想いを伝えることもなく、高校時代を過ごしていた
ある日のこと、技術・家庭の授業にて教科書を貸したことで、ジヌとソナに奇妙な縁ができてしまう
ソナは助けてくれたお礼に授業をまとめたノートを差し出した
彼女の字がきれいだったこともあってノートを読破したジヌは、焚き付けられて勉強を始めるようになった
その後、徐々に成績を上げていったジヌは、いつしかソヌと同じ大学を目指すようになっていた
ジヌは変わらぬまま子どもじみていて、ソナはもっと大人になってほしいと思っていた
3年になって別のクラスになったふたりだったが、夜間自習で同じ時を過ごす
そして、大学入試を迎えるのだが、ソナは凡ミスをしてしまい、途方に暮れてしまう
ソナを慰めようとするものの、ジヌは気が動転して、つい告白をしてしまった
テーマ:残したい青春
裏テーマ:恋する自分
■ひとこと感想
台湾映画のリメイク作品で、日本でも『あの頃、君を追いかけた(2018年)』というタイトルでリメイクされていました
その作品を見たことはありませんが、青春映画の金字塔のような作品だったと思います
アイドルグループTWICEのダヒョンが主演を務めていることが話題となっていて、高校時代の淡い恋愛というものが描かれていました
親友みんながソナを好きで、そのために誰も抜け駆けしないのですが、ジヌの勘の鈍さは幼稚を飛び越えているように思えます
そんな中で、相思相愛がズレていく様子が描かれていて、どうしてそれが起こってしまったのかが後半でわかるようになっていました
青春を彩る要素としての恋愛は、結局のところ何を彩っていたのかというもので、現代的な恋愛観なのかは何とも言えない部分がありました
ソナ自身も彼らが自分を好きでいてくれることを知っていますが、彼女自身も自分のどこにそんな魅力があるのかと困惑しています
優等生を演じている部分もあって、それが彼女自身を苦しめている部分もあるのだと思います
でも、表面に出ている部分も本当の自分であり、相手が本当の自分を好きでいてくれているという確信も、まやかしのように思えたりします
高校時代に明確な目標や夢がある人の方が少ないと思いますし、勉強を何のためにしているのかわからない人が大半でしょう
良い大学に行くことが目標となっていると、その先にある「どんな自分になりたいのか」というのを見誤ってしまうのですね
その点、ジヌには具体的な何かはなくても「すごい人になる」というイメージがあって、それはソナにとっての憧れだったのではないでしょうか
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*【映画感想】あの夏、僕たちが好きだったソナへ【後半:ネタバレあり:執筆中】
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映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
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公式HP:
■私たちが光と想うすべて
■オススメ度
インド現代の闇いついて興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.13(京都シネマ)
■映画情報
原題:All We Imagine as Light(私たちが光だと想像するすべてのこと)
情報:2024年、フランス&インド&オランダ&ルクセンブルク、118分、PG12
ジャンル:インドのムンバイに生きる女性たちの現在を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:パヤル・カパーリヤー
キャスト:
カニ・クルスティ/Kani Kusruti(プラバ/Prabha:マラヤリ族の看護師)
ディビヤ・プラバ/Divya Prabha(アヌ/Anu:プラバのルームメイト、看護師)
チャヤ・カダム/Chhaya Kadam(パルヴァティ/Parvaty:病院の調理師)
リドゥ・ハールーン/Hridhu Haroon(シアーズ/Shiaz:アヌと秘密の関係を持つイスラム教徒、ヴィトゥラ在住)
アジーズ・ネドゥマンガード/Azees Nedumangad(マノージ先生/Dr. Manoj:プラバに好意を抱く医師)
Anand Sami(溺死しかける男)
■映画の舞台
インド:ムンバイ
ロケ地:
インド:ムンバイ
インド:ラトナギリ/Ratnagiri
https://maps.app.goo.gl/m7hVcFtZXEFLMhRT9?g_st=ic
■簡単なあらすじ
インドのムンバイにて看護師をしているプラバは、生真面目な性格が災いして、仲間の看護師からは浮いている存在だった
彼女には同僚でルームメイトのアヌがいたが、彼女は逆に奔放とした性格をしていて、噂ではムスリムの男性と交際をしていると言われていた
いつも金欠気味のアヌはプラバに甘え、プラバはキツく言うものの、結局はお金を用立てていた
職場には、プラバのことを気にかけている医師のマノージがいた
彼はタミル語圏から来ているようで、ヒンドゥー語には長けていなかった
だが、それ以上に都会暮らしに馴染めず、プラバと会うことが清涼となっていた
ある日のこと、マノージはプラバに詩を認めたノートを手渡した
大会に出すつもりと言うものの、そこには彼自身のプラバへの想いが綴られていて、既婚者であるプラバは困惑してしまう
彼女には見合い結婚をした夫がいて、彼はドイツに出稼ぎに行ったままだったが、帰国を心待ちにしていた
そんな折、病院の調理師パルヴァティの住んでいるアパートが取り壊されることになり、プラバはその相談に乗ることになったのである
テーマ:光と感じるもの
裏テーマ:人生を変える勇気
■ひとこと感想
踊りも歌もないインド映画ということで、かなりドキュメンタリーに近いトーンを感じました
冒頭の数人のモノローグがあって、それらは劇中の登場人物の声ではないという構成になっていました
物語の主人公は一応はプラバということになりますが、アヌ、パルヴァティも同様の視点で描かれていたと思います
プラバが変化する物語ではあるものの、そのためにアヌとパルヴァティの変化が必要となっていて、そのパートの意味を見出せるかによって評価も変わってくるように思いました
村から都会に出てきた3人の女性がメインとなっていて、プラバは生真面目に都会で生きていこうと考えているし、アヌは村に帰りたくないから固執しているように思えます
パルヴァティは亡き夫とずっと暮らしていて、息子はどこかの土地で過ごしているようで、お互いの生活の干渉というものを嫌がっていました
アパートの立ち退き問題でやむなく村に帰ることになりましたが、村で生きていくことを嫌がっているという感じではありませんでした
映画は、彼女たちが「光(希望)」と想うことについて言及していて、この3人が光と感じているものは違うのだと思います
それぞれの光をざっくりと言えば「希望」ということになりますが、それが年齢によって変わってくるとも取れます
若いアヌ、中年のプラバ、壮年のパルヴァティは人生に対して持っている希望というものが違い、それは未婚、既婚、死別と相手との関係が違うことからも比較のために設定されていると言えます
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*【映画感想】私たちが光と想うすべて【後半:ネタバレあり:執筆中】
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公式HP:
■雪風 YUKIKAZE
■オススメ度
太平洋戦争関連の映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.15(MOVIX京都)
■映画情報
情報:2025年、日本、120分、G
ジャンル:駆逐艦「雪風」のミッドウェー以降の活躍を描いた戦争映画
監督:山田敏久
脚本:長谷川康夫&飯田健三郎
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キャスト:
竹野内豊(寺澤一利:「雪風」の艦長、中佐)
(若年期:長谷川幹)
玉木宏(早瀬幸平:先任伍長、上等兵曹)
奥平大兼(井上壮太:若き水雷員、二等水兵)
藤本隆宏(有馬岩男:砲撃長、大尉)
三浦誠己(中川義人:航海長、大尉)
山内圭哉(佐々木伊織:水雷長、大尉)
川口貴弘(藤井道郎:機関長、大尉)
中林大樹(佐藤捨造:主計長、中尉)
當真あみ(早瀬サチ:幸平の妹)
橘ゆかり(早瀬の母)
チャコちゃん(ハチ:サチが預かる犬)
田中麗奈(寺澤志津:一利の妻)
原春奈(寺澤多賀子:寺澤の娘)
(成人期:有村架純)
益岡徹(葛原芳雄:呉の海軍工廠の設計士、一利の義父)
石丸幹二(古庄俊之:軍司令部作戦課長、大佐)
中井貴一(伊藤整一:大日本帝国海軍・第二艦隊司令官、中将)
【雪風乗務員】
片岡久道(池内晋作:航海士兼通信士)
川島潤哉(酒井三郎:水雷員、上等兵曹)
加賀成一(加藤良吉:水雷員、二等兵曹)
【帝国軍主要人物】
田中美央(有賀幸作:「大和」の艦長、大佐)
綱島郷太郎(神宮司克己:「磯風」の艦長、中佐)
鍛冶直人(草鹿龍之介:参謀長、海軍中将)
藤田宗久(栗田健男:海軍中尉、海軍兵学校校長、第二艦隊の司令官)
田代隆秀(小沢治三郎:第三艦隊、小沢艦隊の司令官)
工藤俊作(小野寺久雄:第21駆逐隊司令、大佐)
■映画の舞台
1974年、
太平洋&広島:呉
ロケ地:
茨城県:笠間市
筑波海軍航空隊記念館
https://maps.app.goo.gl/nrpCwoaWxu2iJD91A?g_st=ic
千葉県:野田市
野田市市民会館
https://maps.app.goo.gl/9jhEJ5igEQwARdL9A?g_st=ic
神奈川県:平塚市
神奈川県:茅ヶ崎市
■簡単なあらすじ
1942年6月、日本海軍はミッドウェー海戦にて敗れ、重巡洋艦「三隅」が沈没した
多くの乗員が海に飛び込む中、駆逐艦「雪風」は彼らの救助に向かった
早瀬幸平先任伍長は全員を救出するまで海域に留まり、水雷員の井上壮太を含めた多くの命を救った
その後、雪風は第17駆逐艦に編入され、新艦長として寺澤一利が赴任した
また、井上も水雷員として乗艦することになり、ラバウル沖の戦いが始まる
寺澤は航海長の中川と連携を取り、敵機を回避し、その操舵能力に感服する
一方その頃、早瀬の妹サチは在郷軍人たちと一緒に芋を育てたり、兵器工場での弾丸の検品などを行なっていた
サチは兄が南方の海域にいると知るが、首都で行われていた軍令会議では不穏な作戦が展開されようとしていた
テーマ:次世代に託すもの
裏テーマ:忘却と記憶
■ひとこと感想
駆逐艦「雪風」を取り扱った作品で、戦争映画としてはかなり地味な作品になっていました
迫力の戦闘シーンがあるわけでもなく、基本的には味方を救助して国に連れて帰るというのがメインで、それなりの戦闘シーンはありますが、思いっきりCGでかなり粗いなあと思って観ていました
終戦の日に公開され、その日に観に行くことになりましたが、思った以上に人が多くてびっくりしましたね
最寄りの映画館は箱が小さくて半分以上埋まっていたので、少し遠出してみましたが、思った以上に若者が多かったように思います
この映画で若者が何を得るのかは分かりませんが、戦争の悲惨さというものはあまり伝わらないように思います
戦争映画ではたくさんの人が死にますが、劇中で明確に死のシーンを描いてはおらず、掃射を受けた乗員の前後が描かれるだけでしたね
腕がもげていることはわかりますが、死が呆気ない感じに描かれていました
その意図はなんとなくはわかるものの、それ以外では「日の丸飛行隊」も匂わせと会話で終わりとか、終戦に関しては玉音放送の音声を重ねて終わりだったりします
エンドロール前にダイジェストでこれまでの彼らがUruの曲とともに流れますが、その後はずっと海の音が聞こえるだけ、という演出になっていました
その意図もわからなくはないのですが、いっそのこと主題歌を無くして、彼らの映像のバックに海の音を流し続けた方が良かったように思います
↓詳しいレビューはこちらから
*【映画感想】雪風 YUKIKAZE【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103053/review/05450821/
公式HP:
https://www.yukikaze-movie.jp/
