■私たちは天国には行けないけど、愛することはできる
Contents
■オススメ度
韓国のLGBTQ+映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.3.19(アップリンク京都)
■映画情報
原題:우리는 천국에 갈 순 없지만 사랑은 할 수 있겠지(天国には行けないけど、愛することはできる)、英題:No Heaven, But Love(天国はないが、愛はある)
情報:2023年、韓国、112分、PG12
ジャンル:韓国代表を目指す女子高校生と訳あり少女の邂逅を描いた恋愛ドラマ
監督:ハン・ジェイ
脚本:ム・ジョン&ハン・ジェイ
キャスト:
パク・スヨン/박수연(キム・ジュヨン/주영:女子テコンドーの選手)
イ・ユミ/이유미(ナ・イェジ/예지:ロッテリアでアルバイトする18歳の女の子)
シン・ギファン/신기환(ハン・ソンヒ/성희:ジュヨンの親友、女子テコンドー選手)
キム・ヒョンモク/김현목(キム・ミヌ/김연우:ジュヨンの幼馴染)
ヤン・ジイル/양지일(パク・インジ/인데:コーチ)
キム・ヒエ/김희애(ジュヨンの母)
コ・スエ/고수의(イェジの叔母)
チュ・ソンウ/추선우(キャプテン)
キム・ハンナ/금해나(副キャプテン)
ヨ・ホンジャ/여헌정(3年生)
チャ・ジンヒ/차진희(3年生)
パク・ソミ/박소미(3年生)
チョ・ソヨン/조소영(3年生)
パク・ジアン/박지안(2年生)
ソン・サネ/성산의(2年生)
イ・グムジュ/이금주(1年生)
ホン・ジェイン/홍제인(1年生)
コ・スヒ/고수의(ソンヒの父)
イ・スンヨン/이승연(ソンヒの母)
キョン・ヒデ/경희대(ソン・ヒブ/성희부:テコンドー選手)
オ・ミョンエ/오면에(校長先生)
ハン・ヘジ/한혜지(ダヨン/담영:先生)
グァン・グニョン/광근영(ロッテリアの店長)
イ・ダリョン/이다령(イ先生:相談室の同僚)
ファン・ミヨン/황미영(トークバーの店長)
ユン・ジョンウォン/윤정원(トークバーの店員)
アン・フンジン/안흥진(校長室の警官)
キム・グンエ/김근에(校長室の警官)
キム・ヒョジン/김효진(取り調べをする刑事)
ソ・ソクギュ/서석규(協会の通報を受ける刑事)
ヨ・ウォンニ/여원의(協会の通報を受ける刑事)
クァン・ヨンジュン/광연준(テコンドー協会の関係者)
キム・ウィジュ/김위규(ジュヨンの大会の審判)
チョン・ドゥシ/전두식(ソン・ヒブのセコンド)
オ・ガンジン/오강진(学校の警備員)
チュ・ヨンジン/주연진(ロッテリアの客)
クァン・ギュヒョン/광근형(刑務官)
パク・ウンスン/항은순(ラジオ放送のアナウンサー)
ウンソル/은솔(ラジオのパーソナリティ/ニュースのアナウンサー)
■映画の舞台
韓国:ソウル
ロケ地:
韓国:ソウル特別市
冠岳区森林洞
ミリン女子高等学校(高校)
https://maps.app.goo.gl/1RxTWpWTM95ejiYd6?g_st=ic
韓国:仁川市
永宗島(ビーチ)
https://maps.app.goo.gl/dyZMVgtUVxGmtjJJ7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1999年の夏、韓国のテコンドーの女子代表選手を目指しているジュヨンは、元韓国代表のパクコーチの指導を受けていた
親友のソンヒと共に切磋琢磨していたが、ある試合にてわざと負けさせられて、コーチに反発することになった
その態度は部員全員に波及し、主将やチームメイトから嫌がらせを受けるようになっていた
ジュヨンには18年来の友人ミヌがいて、彼はソンヒに恋をしていたが、あっさりとフラれていた
だが、今度はソンヒに似ているという理由でロッテリアの店員に恋をしてしまい、連絡先をジュヨンに託すことになった
新作ゲームを餌に片棒を担ぐことになったジュヨンは、店員のイェジにそれを渡した
その後、街角でチームメイトに暴行を受けたジュヨンは、イェジの機転によって助けられた
もう会わないだろうと思っていたジュヨンだったが、妙な縁が2人を結ぶことになった
それは、母親の仕事の関係で社会復帰支援を手伝うことになり、その対象者としてイェジが自宅に泊まることになった
2人はよそよそしく過ごすものの、そこにミヌまで絡んできてややこしくなってしまう
チームメイトの暴行事件を機に部活動を辞めたジュヨンハ時間を持て余すことになり、よりイェジとの関係を深めていくことになったのである
テーマ:たとえ世界が終わろうとも
裏テーマ:最後まで紡ぐ細い糸
■ひとこと感想
ひっそりと公開されている韓国映画で、珍しくパンフレットの作成がない作品となっていました
それゆえに情報集めが大変で、主要キャストを探すだけでもかなりの時間を要しました
韓国版Wikiもそこまで充実しておらず、最後はChat GPTにてハングルで質問をしまくるという方法で色々と調べることになりました
映画は、まさかの同性愛映画で、社会復帰プログラムの一環で自宅に住むことになった年上の女性に恋をするという内容になっていました
彼女自身は自分の性質に気づいておらず、イェジには特別な感情が湧き上がることだけを理解しています
その気持ちに気づいたイェジがそれに応える流れになりますが、彼女自身がそうなのかは言及されていませんでした
物語は、韓国の代表になりたい生徒たちに無茶なことをしているコーチというものが登場し、その後もジュヨンたちを苦しめていきます
実話ベースかは分かりませんが、こう言ったスポーツ界のパワハラというものはどこにでもあるものなのでしょう
特に勝つことにこだわりを見せる民族性も相まって、逃げ場のない選手がいたりするのは強烈な印象を残していきました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
映画は、1999年を舞台にしていて、韓国でもノストラダムスがブームだったことに驚いてしまいました
日本では五島勉の著作がブームとなったのですが、韓国でも1999年には何かしらが起きると思われていたようですね
ラジオでも繰り返しネタになるようですが、どちらかと言えば2000年問題による余波の方が強調されていました
それでも、キリスト教の国でもあるので、神様を信じていないと天国に行けないよという概念はあったようい描かれていました
イェジは殺人か何かで少年院に入っていましたが、その詳細というものは描かれていません
彼女の叔母となる人も何らかの罪を被っていたこともあって、そこには妙な連帯感も生まれていました
イェジは事故だと主張しても聞き入れない警察に腹を立てることもなく、このままだとジュヨンが捕まってしまうと考えていました
それゆえに罪を被るという結論に至りますが、横柄な警察も大概ですが、イェジとの関係を切り捨てたい母親の思惑が透けて見えているところが恐ろしくもあります
2人の恋愛の障壁はたくさんありますが、最大の難関はジュヨンの母親なのでしょう
おそらくジュヨンは有言実行を果たすために時間を費やし、イェジが出てくるのを待っていたのだと思います
終末は来なかったけど、その分2人でいられる時間も増えていきます
成人した2人を阻むものはないと思いますが、2000年初頭の韓国だと、まだ不寛容な時代だったでしょう
その考えが「天国には行けない」という思考に繋がっているので、今ならば「天国に行ける」と考えられるのかもしれません
■韓国の世紀末
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■不寛容の先にある逃げ場所
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103189/review/04895494/
公式HP:
https://klockworx.com/movies/heaven/