■ブラックバッグ
Contents
■オススメ度
会話劇が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.10.2(TOHOシネマズ二条)
■映画情報
原題:Black Bag(違法捜査、流用された費用)
情報:2025年、アメリカ、94分、G
ジャンル:NCSCの内部スパイを炙り出す様子を描いたミステリー映画
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
キャスト:
マイケル・ファスベンダー/Michael Fassbender(ジョージ・ウッドハウス/George Woodhouse:イギリス国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)のエージェント、ミーチャムより内部スパイ捜索を命じられる)
グスタフ・スカルスガルド/Gustaf Skarsgård(フィリップ・ミーチャム/Philip Meacham:ジョージの上司)
カエ・アレキサンダー/Kae Alexander(アナ・クー/Anna Ko:フィリップのパートナー)
ケイト・ブランシェット/Cate Blanchett(キャスリン・セント・ジーン/Kathryn St. Jean:ジョージの妻、諜報員、信号運用部長)
ピアース・ブロスナン/Pierce Brosnan(アーサー・スティーグリッツ/Arthur Stieglitz:キャスリンの上司)
トム・バーク/Tom Burke(フレディ・スモールス/Freddie Smalls:ケースオフィサー、クラリサの彼氏)
マリサ・アベラ/Marisa Abela(クラリサ・ドゥボース/Clarissa Dubose:衛星画像専門家、データ抽出係)
レゲ=ジャン・ペイジ/Regé-Jean Page(ジミー/ジェームズ・ストークス/Col. James Stokes:防諜担当の諜報員)
ナオミ・ハリス/Naomie Harris(ゾーイ・ヴォーン医師/Dr. Zoe Vaughan:ジェームズの彼女、精神科医、局内カウンセラー)
Ambika Mod(アンジェラ・チャイルズ/Angela Childs:NCSCの下級諜報員、アーサーの部下)
Orli Shuka(アンドレイ・クリコフ/Andrei Kulikov:ロシアの反体制派の活動家)
Daniel Dow(ヴァディム・パプリチェク/Vadim Pavlichuk:反体制派のロシア人将軍)
Bruce Mackinnon(衛星画像を監視する少佐)
Dane Juler(分析官)
Reena Dusila(分析官)
Alex Magliaro(グリーン氏/Mr. Green:カフェでメモを受け取る謎の男)
Martin Bassindale(NCSCの警備員)
Megan Kimber(ゾーイの受付)
Paul Bailey(キャスリンの運転手)
Summer Knox(パブの魅力的な女性)
Joel Meakin-Collins(パブの客)
■映画の舞台
イギリス:ロンドン
ロケ地:
イギリス:ロンドン
イギリス:バッキンガムシェア
シャーデルス湖/Shardeloes Lake
https://maps.app.goo.gl/y63afphwcdYDb2Az6?g_st=ic
スイス:チューリッヒ
Hotel Storchen
https://maps.app.goo.gl/coUSi2FPEUL6cNzc6?g_st=ic
■簡単なあらすじ
イギリスの諜報機関NCSCに所属するジョージ・ウッドハウスは、上司のフィリップ・ミーチャムから「ある依頼」を受けることになった
それは、NCSCが開発した「セヴェルス」というマルウェアが盗み出されたというもので、内部に裏切り者がいる、というものだった
ミーチャムは容疑者5人をリストアップし、その中にはジョージの妻・キャスリンの名前もあった
ジョージは彼らを知るために食事会を開き、ケースオフィサーのフレディ・スモールスとその恋人の衛星担当のクラリサ、防諜担当のジェームズ・ストークスと彼の恋人でメンバーのセラピストでもあるゾーイを招くことになった
得意の料理を振る舞うものの、呼ばれた面々は普通の食事会ではないことを見抜いていた
そこでジョージは「ゲームをしよう」と言って、「右隣の人物の誓いを立てる」というゲームを始めてしまう
1人ずつ右隣に座る人物の誓いを立てていく中、クラリサはフレディに対して「彼女と会わないこと」という誓いを立てた
それはフレディが誰かと不貞行為を行なっていることを示唆し、彼はそれを全力で否定する
だが、ジョージはフレディがとあるホテルをお気に入りにしていることをバラし、クラリサは激情して、テーブルナイフを彼の腕に刺してしまった
ジョージは妻にも何かあると感じていて、自宅に捨てられていた映画チケットに嫌疑を持ち、同じ映画を観ようと提案する
彼女がそれを初めて観ているのかを確認していたが、有力な何かが見つかることはなかった
そんな折、ジョージに命令を下したミーチャムが死亡したという知らせが入るのである
テーマ:多重の罠
裏テーマ:嘘と感情
■ひとこと感想
なんだかよくわからないというレビューは多い作品で、楽しめたのは「ミステリーよりも心理サスペンスだと思って鑑賞した人」のように思います
劇中で起こっていることは「メルトダウンを起こせるマルウェアの入ったデバイス」が盗まれたために、その犯人を探すという内容なのですが、その犯人探しはほぼ会話劇という辛い状況になっていました
前半と後半で同じテーブルに着くのですが、前半は探り、後半は暴露となっていて、嫌疑のあるメンバーの前で犯人を追い詰めるという内容になっていました
ミステリー部分はそこまで複雑ではありませんが、とにかくわかりにくい暴露の仕方をしていると思います
彼らに色恋沙汰の話を振っては動揺させるというアプローチをするのですが、それによって「関わっていたかどうか」を見抜くという流れになっていました
そんな中で、この一連の事件には「二つの思惑がある」と看過したジョージが、犯人の思惑を逆手に取っていく様子が描かれていきます
映画のタイトルは「Black Bag」ですが、これには二つの意味があります
ひとつめは「不正な捜査」という意味で、もうひとつは「流用された資金」というものでした
首謀者の策略を逆手に取ることで、2番目の意味がラストで明かされるのですが、それに気づける人がどれだけいるのかなあと思ってしまいます
ひとつめの意味については映画内でセリフとして登場していましたが、ふたつめは難易度が高めのように感じました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
映画の骨格は「ミーチャムの依頼を受けたジョージが容疑者5人を調べる」というもので、その理由は「メルトダウンを起こせるマルウェアの入ったデバイスの奪還と犯人探し」となっていました
黒幕はキャスリンの上司であるスティーグリッツで、彼の命令を受けてフレディが動いていました
フレディは秘密裏にジョージに機密事項を報告し、キャスリンが怪しいと植え付けていきます
そして、ジョージが衛星のタイムラグを使うと見込んで、同時刻にドローンによって、ロシアの反政府組織の要人を殺していました
このドローンで攻撃すべきと進言したのはキャスリンですが、それも相手の思惑通りだったということになります
結局のところ、スティーグリッツは組織の中で最重要人物になるためにフレディを使って、自分に危険が及ぶ相手の始末をしようとしていたことになります
そこでジョージとキャスリンの夫婦がターゲットになってしまうのですが、この夫婦は一筋縄では行かなかった、というオチになっていました
彼らはお互いが別の罠にハマっていたことに気づくのですが、それが些細なところから綻びを見せていましたね
それが杜撰な映画の半券というざっくりしたものになっていて、ジョージに妻を疑わせるために他のメンバーも動かされていたことになっています
最後のテーブルでジョージがほとんど解説していて、その推測を「銃を手にして担保するフレディ」という構図になっていましたね
このあたりはわかりやすいのですが、ジョージとキャスリンが自分が罠に掛かっていることに気づく流れはかなりわかりづらかったように思いました
反政府の人間をジョージの主導で逃したこと(衛星切替)にして、キャスリンがその後始末を「夫のためにするだろう」と思われていて、それに引っかかってしまったのですね
それが「侮辱的」であり、最後の芝居でギャフンと言わせることに成功したと言えるのではないでしょうか
■タイトルの意味
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■夫婦生活の円満のコツ
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103599/review/05639008/
公式HP:
https://www.universalpictures.jp/micro/black_bag