■また逢いましょう
Contents
■オススメ度
介護現場を描いたドラマに興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.7.22(アップリンク京都)
■映画情報
情報:2025年、日本、91分、G
ジャンル:父の急な怪我によって介護施設と関わることになった漫画家を描いたヒューマンドラマ
監督:西田宣善
脚本:梶原阿貴
原案:伊藤芳宏『生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く』
|
キャスト:
大西礼芳(夏川優希:父の怪我によって実家に戻ることになった漫画家)
中島ひろ子(向田洋子:「ハレルヤ」の介護スタッフ、チーフ)
神村美月(向田ルイ:洋子の娘、高校生)
田山涼成(武藤雅治:ハイデガー哲学を取り入れる介護施設「ハレルヤ」の施設長)
筒井真理子(お華さん:理学療法士)
椋田涼(北村:リハビリの先生)
カトウシンスケ(野村隼人:ケアマネージャー)
伊藤洋三郎(夏川宏司:優希の父)
南木宙子(夏希の母、写真)
加茂美穂子(石川なっと:子持ちの介護スタッフ)
高橋隆大(横浜:若手の介護スタッフ)
山下香織(浜野辺:若手の介護スタッフ)
田川恵美子(加納ゆかり:「ハレルヤ」の利用者、元ヤン)
梅沢昌代(東田梅子:ムードーメーカーの利用者、元ダンサー)
坂本匡之(坂本:利用者)
青木成巨(青木:利用者)
古田朋子(孝枝:利用者)
渡辺修(茂作:利用者)
平井きん(利用者)
田中要次(2時間ドラマの犯人役)
成瀬圭人(2時間ドラマの刑事役)
宮﨑優里(萩生田:看護師)
阿部朋子(豊田:宏司の主治医)
■映画の舞台
京都市:右京区
宇多野
https://maps.app.goo.gl/oPgoWrMEp7YeT8Q78?g_st=ic
ロケ地:
東京都:杉並区
ふくろう宮前(介護施設)
https://maps.app.goo.gl/Tn36yiX2xD3zo8xA9?g_st=ic
慈宏寺
https://maps.app.goo.gl/FNCtGx5WfGj1tHd69?g_st=ic
京都市:右京区
鹿王院
https://maps.app.goo.gl/81FqLdQh8AF8Dftu9?g_st=ic
London Books
https://maps.app.goo.gl/WAxd7hm5adZx3uGA6?g_st=ic
Pizeria Otto
https://maps.app.goo.gl/sSwDYLWpeYkVyDB97?g_st=ic
■簡単なあらすじ
東京でアルバイトをしながら漫画家稼業を続けている優希は、父・宏司の怪我によって実家に戻ることになった
主治医からは頚椎損傷と言われ、この3日間がヤマだと言われてしまう
脊髄を痛めているために、命を取り留めても障害が残る可能性があると聞かされた優希は、気が気でないまま数日を過ごした
何とか意識を回復した父だったが、右半身に麻痺が残ってしまい、やむを得ずに通所の介護施設に通うことになった
ケアマネージャーの野村は親身になって手伝い、哲学者ハイデガーの思想を取り入れているユニークな介護施設「ハレルヤ」を紹介した
二人は見学も兼ねて実地を訪れ、そこに通うことを決める
「ハレルヤ」では、所長の武藤のアイデアで「ハレルヤ通信」という利用者たちの身の上話を発表するイベントがあり、父もそれに参加することになった
そんな折、街角で出会った介護チーフの洋子の家に招かれることになった優希は、彼女の娘・ルイの勉強を見たりしながら、プライベートでも関係を深めていく
そして、ケアマネの野村とも良い雰囲気になり、優希は東京から戻ろうと考え始めるのである
テーマ:存在価値の揺らぎ
裏テーマ:幸せの中で逝くこと
■ひとこと感想
介護施設を舞台にしたヒューマンドラマで、まさかの京都・宇多野が舞台になっていました
近くに住んでいたことがあるので懐かしい感じで、嵐電やん!とテンションが上がってしまいますね
優希が描きかけていた漫画「双ヶ丘」も太秦近辺の土地の名前で、施設(彼氏かも)を舞台にしたものを描こうと考えていたのだと思います
映画では、ドイツの哲学者マルティン・ハイデガーが取り扱われ、さらっと西田幾多郎の名前も出ていましたね
ハイデガーの著書『存在と時間(Sein und Zeit)』が登場し、小難しそうな理屈が述べられていました
「存在の問いの必然性」とか、「時間性へと向けた現存在の解釈」などの難しい内容の書籍で、サクッと説明するのは大変のように思います(パンフレットで解説なかったですね〜)
映画では、存在価値の揺らぎというものを自分史を見つめることで静なるものへと導くみたいな感じになっていましたね
自分の人生を客観視することで、自分自身の存在意義、他人の人生に与えた影響を紐解くという感じになっています
その中で、優希は父親の本音を知ることになるのですが、父はあえて声ではなく文字でそれを伝えるのには意味があったように思えました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
映画には、まさかの哲学論議の展開と「いつかしぬ」というインパクトの強すぎる歌が登場していました
さすがに介護施設の劇で歌うのはどうなのよと思いましたが、あえて反応を見せないことで想像にお任せしますという感じに描かれています
あの所長ならOK出しそうですが、野村の方が止めそうに思いますね
でも、押し切られてしまう未来しか見えなかったりします
恋愛パートもありましたが、見た目中年の二人が中学生ぐらいの恋愛をしているのは笑ってしまいます
おそらく洋子の娘ルイの方が進んでいそうな感じで、優希が京都に残る本当の理由を父が聞いたらどう思うのかな、というところは気になってしまいました
悪い人ではないけど頼りないという感じで、動けないので手は出ないけど、口は出まくるのかもしれません
映画では、介護現場の悲痛な叫びとか、障害者の心の声などが直接的に飛び交っていきますが、社会の変化を促していくことの難しさというのはあるのでしょう
障害者は何をするにしても謝らないといけないのか、という訴えは理解できるものの、一部の悪目立ちをする障害者によって良くないイメージがついているのも事実のように思います
それでも、一部を見て主語を大きくしてしまう風潮はあると思うので、障害者への対応よりも先に「主語を大きくすることの弊害」について理解を深めることの方が重要に思えてしまいます
■ハイデガー哲学について
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■死を乗り越えた先に見えるもの
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103835/review/05358635/
公式HP: