■帰ってくる場所があるうちはいいけど、いずれは迎えてくれるファン層も変わってしまいますよねえ


■オススメ度

 

テレビドラマのファンの人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2024.5.29(MOVIX京都)


■映画情報

 

英題:ABUDEKA  IS BACK

情報:2024年、日本、120分、G

ジャンル:刑事を引退したバディが探偵として危ない事件に挑む様子を描いたアクションコメディ

 

監督:原廣利

脚本:大川俊道&岡芳郎

 

キャスト:

舘ひろし(タカ/鷹山敏樹:元刑事の探偵「T&Y探偵事務所」)

柴田恭兵(ユージ/大下勇次:鷹山の相棒)

 

浅野温子(真山薫:ニュージーランドで行方不明になっている鷹山の親友)

 

仲村トオル(町田透:横浜港署の捜査課長、タカ&ユージの後輩)

 

土屋太鳳(永峰彩夏:母親を探す依頼人)

吉田志織(永峰夏子:彩夏の母の若年期)

 

西野七瀬(早瀬梨花:町田の部下)

鈴木康介(剣崎未来彦:早瀬の後輩刑事)

小越勇輝(宍戸隼人:早瀬の後輩刑事)

 

長谷部香苗(山路瞳:町田のお気に入りの婦警)

杉本哲太(八木沼大輝:町田の同期の刑事)

 

早乙女太一(海堂巧:カジノ誘致を目論む元銀生会の組長の息子)

深水元基(黄凱/ファン・カイ:海堂が雇う殺し屋)

 

岸谷五朗(劉飛龍/リウ・フェイロン:海堂の協力者)

吉瀬美智子(ステラ・リー:フェイロンのビジネスパートナー)

 

ベンガル(田中文男:情報提供者)

 

新田健太(徐:ファンカイの部下)

佐藤義夫(楊:ファンカイの部下)

鈴木孝之(ファンカイの部下)

小橋秀行(ファンカイの部下)

片方陽介(フェイロンの部下)

塚田智紀(周:フェイロンの部下)

児玉拓郎(フェイロンの運転手)

半田浩平(海堂の側近?)

福田優(海堂の側近?)

大迫一平(海堂の側近?)

 

安部潤(ピアニスト)

マーク・トゥリアン(コントラバス奏者)

デニス・フレーゼ(ドラマー)

ダスターボ・アナグレート(サックス奏者)

 

有賀芳記(王:宝石商)

信太昌之(神奈川県警の本部長)

藤井陽人(神奈川県警の幹部)

中野剛(神奈川県警の幹部)

河野達郎(神奈川県警の幹部?)

川越諒(銀星会のメンバー?)

 


■映画の舞台

 

日本:

神奈川県:横浜市

 

ロケ地:

兵庫県:神戸市

神戸ウォーターフロント

https://maps.app.goo.gl/tbPnbJD6cek45SHBA?g_st=ic

 

神奈川県:横浜市

ニューステージ横浜

https://maps.app.goo.gl/ZsL9Ghap9bWBSW7U9?g_st=ic

 

BAR POLE STAR

https://maps.app.goo.gl/4pxcPteSchtF42Bz9?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

刑事を退職し、ニュージーランドで探偵活動を始めたタカ&ユージは、不祥事を起こしたことで帰国を余儀なくされていた

2人は横浜で探偵事務所を開き、細々と活動を開始することになった

 

ある日、2人の元に母を探しているという彩夏という女性が現れた

横浜時代に交流のあった夏子の娘ということで、タカ&ユージのどちらにも「心当たり」があり困惑してしまう

 

2人は依頼を受けることになり、費用として彼女が母親から貰った指輪を宝石商に鑑定してもらうことになった

だが、それは二束三文の安物だったが、それを機に何者かに襲われてしまった

そこで2人は、背景に潜む組織を追うことになったのである

 

テーマ:変わらぬ絆

裏テーマ:因果と打破

 


■ひとこと感想

 

テレビシリーズは何度か観た記憶がある程度ですが、あまりにも有名で単純なので構成が分かればついていける内容になっています

タカ&ユージのバディが事件を解決するというもので、今回は人探しとして、過去の友人の娘と組むことになりました

 

横浜ではカジノ誘致のためにマフィアが暗躍しているという流れになっていました

案の定、お偉いさんたちが弱みを握られていて手を出せないという状況になっていましたね

お約束のような感じの設定で、無法者が越権行為を行う過程になっていて、それをクリアする仕掛けが用意されていました

 

思いっきりテレビ映画なので、あえて劇場で観る理由はありませんが、過去作を知っている人なら懐古的な感じで楽しめるように思います

それにしても、みなさん老けましたねえ

それであのアクションなので恐れ入りますね

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

映画は、大陸系マフィアが絡むいつもの流れで、警察が動けないので無法者が動くという感じになっていました

とは言え、銃火器に関する制限を突破するための現実的な落とし込みはありましたね

まさかの一日警察署長で業務委託をするというのは笑ってしまいます

 

謎の美女ステラ・リーの正体は誰にでもわかる感じになっていて、夏子の若年期のステージの再現は良かったと思います

結局誰の子だったのかは伏せられていますが、あの2人ではないことは確かなのかなと思ってしまいました

 

映画館で観る意味はそこまでありませんが、往年のファンならば記念に1枚どうですかという感じですね

パンフレットも過去作がたくさん載っていたし、本編でも懐かしの映像がたくさん使われていました

 


あぶない刑事シリーズについて

 

このシリーズは、1986年に始まったテレビドラマ『あぶない刑事』の続編で、当初のドラマは51話制作されたものでした

その後、『もっとあぶない刑事(25話)』と言うドラマシリーズが続きます

劇場映画としては、1987年『あぶない刑事』を筆頭に、1988年『またまたあぶない刑事』、1989年『もっとあぶない刑事』、1996年『あぶない刑事リターンズ』、1998年『あぶない刑事フォーエヴァーTHE  MOVIE』、2005年『まだまだあぶない刑事』、2016年『さらば あぶない刑事』と続いていきます

本作は、劇場版として8作目、8年ぶりの作品となっています

 

物語の構成は本作と同じで、再開発を間近に控えた横浜が舞台で、神奈川県警港警察署の捜査課のタカ(鷹山敏樹)とユージ(大下勇次)が活躍するドラマでした

ドレンディドラマの系譜で、ダンティ鷹山とセクシー大下と言う名前で呼ばれ、都会的なファッション性を盛り込んだ作品になっていました

基本的には1話完結で、戦う相手が銀星会と言う広域暴力団となっていました

タカが色んな銃をぶっ放し、ユージが走りまくりのが特徴的で、本作でもそれは再現されていました

 

脇役も同僚(少年課の刑事)だった真山薫(浅野温子)はタカの悪友で、当初からコミックリリーフ的な役回りになっていました

コスプレを披露するシーンが多く、当初のテレビシリーズでは「オチに登場して薫の顔面のアップで終わる」と言うのが様式美になっていました

また、後輩として町田透がいて、彼は巡査としてタカ&ユージと一緒に捜査にあたることがあり、基本的には女好きのキャラクターで、ナンパばかりしていましたね

ちなみに、本作では透が「瞳ちゃん、お茶」と言うセリフを語っていましたが、これはテレビシリーズの捜査課長・近藤卓造(中条静夫)の定番のセリフで、劇中でも登場する「大馬鹿者!」と一緒に定番のセリフとなっていました

瞳ちゃんは庶務課の巡査から通信室、捜査課長秘書・警部補になったキャラで、当初はユージに気があるキャラクターとして描かれていましたね

 

本作は、当時の面影をそのまま残していたので、シリーズのファンならよく知る名シーンがてんこ盛りになっていたように思います

 


懐古主義で何が生まれるか

 

本作は、かつて栄光を放っていたシリーズの続編になっていて、最近のリバイバルブームに乗っかっているところはあります

新しいものが生み出されていないわけではありませんが、同時進行として旧作の続編が次々と公開されています

これは世界的なムーブメントになっていて、この手の作品は大きく分けると2つのパターンになっています

 

一つ目は「当時のキャラが俳優の実年齢に近く歳を取った状態になっている」と言うもので、もう一つは「当時のキャラの子どもや孫の世代をメインに据える」と言うものですね

本作は、当時のキャラが年齢を重ねて、それぞれの立場が変わっているパターンになっています

最近の公開だと、『ジェラシック・ワールド』のシリーズは人間キャストを総替えでコンセプトは継続になっていて、『ゴーストバスターズ』のシリーズは孫世代が登場し、当時のキャラが加勢すると言うパターンになっていました

また、『オーメン』シリーズのように「前日譚」にて新しい世界線を始めるパターンや、『猿の惑星』シリーズのように「前日譚を遠くに設定してオリジナルまでを埋める」と言うパターンもあります

 

これらの方針は、オールドファンを引き寄せ、彼らの下の世代をも波及させる効果があります

本作の場合だと、オールドファン向けにタカ&ユージがそのまま登場するし、子ども世代向けとして土屋太鳳や西野七瀬などが登場しています

刑事の世代は変わっていますが、彼らは家族と無縁なキャラだったので「実は子どもがいたかも」と言うミスリードにて、当時を彷彿とさせるキャラを登場させていました

敵側も銀星会はそのまま健在ですが、当時のキャラは死んでいるので、その子ども世代がヤバい奴として登場しているし、脇役キャラも警察を退職して情報屋になっているナカさんとかもそのままのキャラで登場していました

 

新しいアイデアを引っ張り出す必要があまりないので楽に思えますが、実際には新しいものを作るよりも難しい部分が多いと思います

当時を知るファンが観たいものを作ると言う前提があって、さらにガジェットなどは現代のものを使用しなければならず、法律関係もアップデートしなくてはなりません

当時の社会情勢で許されたものを精査し、今それを再現するにはどんな縛りがあるのか、と言うことを考える必要があるのですね

なので、刑事を引退している二人にどうやって銃火器を合法的に持たせるのか、と言うのは非常に重要なポイントになっていました

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

本作は、銃刀法を潜り抜けるために「一日署長」のような扱いで、一日だけ現役復帰させていました

実際にできるのかは置いといて、なさそうでありそうと言うギリギリのラインを設定したのは上手いと思います

もともとのドラマがほとんどファンタジーなのでリアリティはいらないのですが、あまりにもファンタジーすぎるとおかしくなってしまいます

タカ&ユージが法規を侵して、バンバン銃を撃ちまくって捕まる路線も無きにもあらずですが、合法に銃を手に入れる方がハードルが高いので、警察の押収品をあてがって、限定で使用を許可すると言うのはナイスアイデアだったと言えます

 

映画は、往年のタカ&ユージを現代の縛りでどうやって蘇らせるのかと言う命題があり、30年前の夏子のライブシーンでは思いっきりCGを使って若返らせていましたね

さすがに技術が追いついていないので違和感がありましたが、いずれはメイクなどを必要とせずに、自由に年齢を動かせる日が来るのかもしれません

『スターウォーズ』で死んだ俳優を甦らせたのにはビビりましたが、物語やシリーズの必要性があって再現させると言うのは増えていくように思います

問題は、肖像権であるとか、俳優がいなくても良くなる問題に発展してしまう可能性があるので、そのあたりがクリアーになれば、動く方向に動くのではないでしょうか

 

日本は、その手の問題は欧米の10年後ぐらいを行っているので当分はなさそうですが、いずれはそう言った時代が訪れるのかもしれません

でも、この手の技術が必要なのは、既存のアイデアを使いまわそうと考えている間だけなのだと思います

そう言ったブームもひと段落すると、既視感のあるものは軽く見られるので、需要を満たさなくなって来るでしょう

今はリバイバルブームで、その当時のファンが劇場に足を運べるから成り立っているので、かなり時限的なものになっています

映画のブームがどのような動きを経ていくかは未知数ですが、常に新しいものを開拓しないと、先細りする未来しかないのは、多くの映画人が感じていることではないでしょうか

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/100647/review/03866703/

 

公式HP:

https://abu-deka.com/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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