■ここが初登場でなければ、何かが変わったのかもしれません
Contents
■オススメ度
MCU関連なら観る人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.12.14(MOVIX京都 ドルビーシネマ)
■映画情報
原題:Kraven the Hunter(死を運ぶ狩人)
情報:2024年、アメリカ、127分、G
ジャンル:百獣の王の力を得た男の活躍を描くアクション映画
監督:J・C・チャンダー
脚本:アート・マーカム&マット・ホロウェイ&リチャード・ウェンク
原作:スタン・リー&スティーヴ・ディッコ『クレイヴン・ザ・ハンター』
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キャスト:
アーロン・テイラー=ジョンソン/Aaron Taylor-Johnson(セルゲイ・クラヴィノフ/Sergei Kravinoff=クレイヴン/Kraven:名家の跡取り、ライオンに襲われて能力を持つ青年)
(若年期:リーヴァイ・ミラー/Levi Miller)
フレッド・へッキンジャー/Fred Hechinger(ディミトリ・スメルジャコフ/Dmitri Smerdyakov=カメレオン/Chameleon:セルゲイの弟)
(若年期:ビリー・バラット/Billy Barratt)
ラッセル・クロウ/Russell Crowe(ニコライ・クラヴィノフ/Nikolai Kravinoff:兄弟の父、マフィアのボス)
Masha Vasyukova(クレイヴンの母の声)
アリアナ・デボーズ/Ariana DeBose(カプリソ/Calypso:ヨーロッパ協会の弁護士、少女期にセルゲイを助けた少女)
(若年期:Diaana Babnicova)
Susan Aderin(クリプソの祖母、ブードゥー教徒)
Rachel Handshaw(クリプソの母)
Odimegwu Okoye(クリプソの父)
アレッサンドロ・ニヴォラ/Alessandro Nivola(アレクセイ・シツェビッチ/Aleksei Sytsevich aka=ザ・サイ/The Rhino:ライノに変身する裏社会の男)
チ・ルイス・パリー/Chi Lewis-Parry(ビッグ・ライノ/Big Rhino:アレクセイの変身後)
トム・リード/Tom Reed(バート/Bert:アレクセイの助手)
クリストファー・アボット/Christopher Abbott(ザ・フォーリナー:クレイヴンを追う謎の殺し屋)
ユーリー・コロコリニコフ/Yuri Kolokolnikov(セミョン・チョーニィ/Semyon Chorney:キーロフギャングのボス、刑務所を牛耳る男)
Michael Shaeffer(アンドレ・ラヴィーン/Andre:密猟者のリーダー)
Murat Seven(オメル・オズデミール/:Ömer Özdemir:アレクセイに雇われたトルコ人暗殺者)
Dritan Kastrati(オレクサンデル/Oleksander:アレクセイに雇われた誘拐犯)
Anita-Jou Uwajeh(アリヤ・キマニ/Dr. Aliya Kimani:クレイヴンの医師)
Damola Adelaja(バハリ・ガマ/Bahari Gama:ニコライの狩猟仲間)
Guillaume Delaunay(マフェ/Mafe:刑務所の同室の男)
Elizabeth Appleby(エリー:貨物機のパイロット)
Roderick Hill(バーナム/Barnum:情報屋)
Greg Kolpakchi(空港の警備員)
Mark Arden(寡頭政治家、ニコライの取引相手、狩猟仲間)
Jack Brady(寡頭政治家、ニコライの取引相手、狩猟仲間)
Alex Batareanu(ニコライの護衛主任)
Christos Dante(タトゥーを入れた囚人、チョーニィの下っ端)
Adam Bowman(タトゥーを入れた囚人、チョーニィの下っ端)
Will Bowden(スナイパー)
Duran Fulton Brown(ライノの護衛、スナイパー)
Tanaka Mandimika(銃を持った誘拐犯)
Robert Hladik(警備員)
Thor Kjartansson(スノーモービルの護衛)
Bradley Farmer(銃を持ったギャング)
Paul Bailey(ニコライの専属運転手)
Alex Skarbek(ロシアの船長)
Ivan Ignatenko(刑務所の外回りの警備員)
Preslav Shipkaliev(刑務官)
Al Nedjari(トルコの警官)
Marie Hogel(墓地の司祭)
Jon Xue Zhang(ロシアの船長)
Elander Moore(法律事務所の受付)
Bailey Patrick(法律事務所の警備員)
Christopher Whitlow(瓦礫を調べる警備兵)
Waleed Hammad(エレベーターのリーマン)
Toto Bruin(居合わせる女)
Maxine Whittaker(ニコライを襲う殺し屋)
Jonny James(ニコライを襲う殺し屋)
Rashid Phoenix(ニコライを襲う殺し屋)
George Surry(ニコライの護衛)
Yusuf Chaudhri(ニコライの護衛)
Andrei Nazarenko(オレクサンドルの護衛)
Doren Farmer(オレクサンドルの護衛)
Douglas Robson(オレクサンドルの護衛)
MichealShaeffer(密猟者のリーダー)
Camilla Aiko(レストランの女性客)
Neil Bishop(しばかれるレストランの男性客)
(マイルズ・ウォーレン:生体学者、ライノを変身された男)
(デイリー・ビーグル:セルゲイに殺されたフォーリナーの師匠、新聞記事)
■映画の舞台
ロシア:
イギリス:ロンドン
北タンザニア
アメリカ:ニューヨーク
ロケ地:
トルコ:
トラブゾン/Trabzon
https://maps.app.goo.gl/3aC1cQNxEYH5UKCh8?g_st=ic
イギリス:ロンドン
ロンドン・ウォール/London Wall
https://maps.app.goo.gl/fuESmAWQy3ZJakGG8?g_st=ic
イギリス:ウェールズ
カーディフ/Cardiff
https://maps.app.goo.gl/4Wn7BXnajc1RwW2Y7?g_st=ic
アイスランド:
ミー湖/Lake Myvatn
https://maps.app.goo.gl/SnPDa2Cc2pzNmACd7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
マフィアの息子として育ったセルゲイとディミトリは、母の死後に引き取られ、裏社会の人間となるべく訓練を受けることになった
セルゲイもディミトリも父親には嫌気を差していたが逆らうことはできなかった
ある日のこと、授業を切り上げて父に呼び出された二人は、そのまま北タンザニアへと連れて行かれることになった
父はザーと呼ばれるライオンを仕留めることを夢見ていて、それがライフワークとなっていた
だが、その狩りの場にてザーと対面することになったセルゲイは、何もできないままに襲われてしまう
ライオンに連れていかれたセルゲイだったが、そこに偶然現れた少女カリプソによって助けられた
カリプソは祖母から貰った秘薬をセルゲイに使い、それによって彼は生きながらえることになった
そして彼は、内なるパワーを獲得し、密猟者たちを始末していくのである
テーマ:生命の頂点
裏テーマ:支配と懐柔
■ひとこと感想
原作のことはほとんど知らずに鑑賞
どうやらスパイダーマンのディランのようで、その誕生譚ということになっていました
百獣の王ライオンの能力を受け継いだという感じに描かれていますが、ライオンの能力って一体なんなんだろうと思ってしまいます
映画は、父親に反発する息子二人を描いていて、長男を跡取りにすることを決めていて、次男が割を食っているという関係になっていました
セルゲイは父と袂を分つことになり、弟は取り残されるのですが、なぜか裏社会の教育を受けているのにレストランのピアニストをしていたりします
そこで歌声を似せられるという特技が登場し、それがのちの能力になるのですが、映画ではそのさわりだけを描いていました
アクション映画ではありますが、地味なドラマの部分が多く、セルゲイが力を発揮するところはあまり多くありません
鳥に話しかけられて意を決するというのもよくわかりませんが、彼が自分を「クレイヴン」と呼んでいる理由がわかりませんでした
どうやら自称のようで、死を運ぶ狩人という意味なのですが、その由来までは語られていません
原作を読めばわかるのかしれませんが、肝心な説明はないんだなあと思ってしまいました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作にネタバレがあるのかは何とも言えないのですが、ともかく敵がしょぼかったというのと、結局のところマフィア同士の抗争に巻き込まれているのが難点でしたね
サブのボスになるフォーリナーはクレイヴンに誰かを殺されていた恨みがあったようですが、いまいち誰のことを言っているのかわかりませんでした
能力はライオンのものを受け継いだという感じに描かれていますが、細い樹木を登る能力がライオンにあるのかはわかりません
ともかく「自然界に生息するすべての動物の能力を有する」みたいな感じなのかはわかりませんが、そのうち飛んでしまうのかもしれません
映画は、男臭さ全開の中にヒロインが登場しますが、まさかの活躍を見せましたね
でも、それで倒される敵ってどうなの?と思ってしまうし、ラストバトルもそこまで激しいものではなかったのは勿体無かったと思いました
ドルシネで観ましたが、ヌーたちの怒涛の足音などの迫力はありましたが、それ以外はそこまで効果がないように思えました
■結局どんなキャラなのか
ウィキなどによると、「クレイヴン・ザ・ハンター」は、スパイダーマンの宿敵の1人であり、MCUのヴィランとして成長していくキャラとされています
1964年の『Amazing Spider-man #15』に初登場し、ロシアの貴族階級出身で、シニスター・シックスに所属しているキャラでした
彼は「世界最強のハンター」を自負していて、「最も困難な獲物を仕留めること」に生きがいを感じています
そして、その最大の獲物がスパイダーマンということになっていました
彼は闇雲に人を殺すような悪党ではなく、「正々堂々と戦う」「自然を敬う」「動物を無益に殺さない」という信念と哲学を持っています
能力的には「動物並みの感覚と運動能力」「超人的な筋力と反射神経」「熟練されたハンターとしての感覚」「薬草学や催眠術などの知識も有する」となっています
彼は武器を使わずにスパイダーマンを狩ることを目的としているキャラなので、そのルーツがこの映画にあった、ということになります
彼がのちに所属することになる「シニスター・シックス」は、スパイダーマンと相対する組織のことになります
初登場は1964年『The Amazing Spider-Man Annual #1』で、ドクター・オクトパスがリーダーとなっています
その他には、ヴァルチャー(飛行スーツを着た老人)、サンドマン(自由に体を砂に変化させる男)、エレクトロ(電気を操る男)、ミステリオ(幻覚・特殊効果を使う男)がいます
クレイヴンは群れるのが嫌いなので単独行動をするそうですが、この映画からは想像できないようなキャラになっていくように思えます
■パパ・レクバについて
本作において、クレイヴンを助けるカリプソが使う薬のようなものが「パパ・レクバ(Papa Leqba)」と呼ばれるものでした
パパ・レクバのポーションを与えることによってセルゲイは復活し、クレイヴンとなりました
パパ・レクバはハイチのブードゥー教における精霊(ロア)のことを意味し、霊界と人間界をつなぐ門番とされています
この薬によって、セルゲイの怪我が治癒するだけでなく、超人的な能力を獲得することになりました
パパ・レクバは「霊界の門を開く者」であり、「鍵、杖、松葉杖、犬、十字路」などが象徴とされています
性格的には賢明で親しみやすく、ユーモラスだと言われ、パパ・レクバにお供えをするときは「ラム酒、葉巻、キャンディー、小銭」などが良いとされています
パパ・レクバは「杖をつく老人」として描かれ、「犬を連れて十字路に立つことが多い」と言われています
この十字路が「選択や変化、霊的な通過点」の象徴となっています
映画では、そこまで深掘りをすることなく、超人的な能力を覚醒させる仕掛けとなっていました
生死を彷徨ったセルゲイに力を与えるのですが、彼はこの十字路にて、パパ・レクバと対話をしたのかもしれません
それによって、彼は生きていた世界に戻ることが許され、それによって「役割」を得たことになります
象徴とは違いますが、もしかしたらあのライオンは仮の姿だったのかもしれませんね
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作は、スパイダーマンのヴィラン誕生というテイストになっていますが、あまりヴィランっぽくは描かれていません
今後、スパイダーマンの宿敵となっていくことで様々なエピソードがあると思いますが、現時点ではまだまだ絡みは遠そうな気がします
次回作に関しては、記事執筆の時点では未定で、今作の興行収入が6200万ドルと低調なために難しいと考えられます
また、ソニー・ピクチャーズはこの結果を受けて、スパイダーマンのスピンオフシリーズの見直しを余儀なくされています
配信になってから一定の人気はあるようですが、ここから話を広げるのも難しい印象がありますね
クレイヴンの能力とヴィランへの道というところにどのような物語性があるかはわかりませんが、キャラに人気がなければ難しいというのが今のところの判断のように思います
個人的にも、記事を書いているのが約半年後になっていて、中身に関してはすっかり忘れていましたからねえ
あまり印象が強くなく、ネタバレあらすじをググっても、カリプソの方が印象が強かったように思いました
スピンオフの作り方というのは難しい部分もあると思いますが、やはり本編に登場した段階で「このキャラの過去を知りたい」と思えるかどうかだと思います
その点では、原作には登場してきたけど、映画としては本作が初出なのだったのは企画の失敗のように思います
出演予定だったとされているのは、『スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム』ですが、そこに登場していたらどうなっていたかわかりません
また、『シニスター・シックス』の企画があったようですが、現在は「無期限延期状態」であると言われています
今後のスパイダーマンに登場して人気を博すことができればわかりませんが、現状では難しいのかな、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99688/review/04559266/
公式HP:
https://www.kraven-movie.jp/