■自分の生活と性格を知れば、それぞれの節約術が見つかる、かも


■オススメ度

 

ポップな時代劇が好きな人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日2023.6.26(イオンシネマ久御山)


■映画情報

 

情報2023年、日本、120分、G

ジャンル:平民から藩主にさせられた青年が、藩の財政を建て直そうとする社会風刺系コメディ映画

 

監督前田哲

脚本丑尾健太郎&稲葉一広

原作浅田次郎『大名倒産(2016年、文藝春秋)』

 

キャスト:

神木隆之介(松平小四郎/松平和泉守信房:平民から突如藩主になった青年、越後丹生山藩の第十三代当主)

   (幼少期:山田暖絆

杉咲花(さよ:小四郎の幼馴染)

   (幼少期:船川燿

 

佐藤浩市(一狐斎/元松平和泉守信房:小四郎の父、先代)

浅野忠信(磯貝平八郎:小四郎の配下、御用人)

梶原善(天野大膳/中膳/小膳:付家老ほか)

小手伸也(橋爪佐平次:小四郎の配下、勘定方)

ヒコロヒー(橋爪しの:佐平次の妻)

 

カトウシンスケ(白田新左エ門:小四郎の家臣)

秋谷郁甫(黒田市ノ進:小四郎の家臣)

近藤良平(長谷川式部:火付盗賊改方・長官)

 

松山ケンイチ(松平新次郎:小四郎の異母兄、庭師、うつけ者)

桜田通(松平喜三郎:小四郎の異母兄、病弱)

 

小日向文世(間垣作兵衛:小四郎の育ての親)

宮崎あおい(間垣なつ:小四郎の実母)

 

キムラ緑子(天元屋タツ:藩の公共事業を一手に受ける商人)

 

勝村政信(板倉周防守:寺社奉行兼月番老中、備中松山五万石の城持ち大名)

石橋蓮司(仁科摂津守:老中首座)

 

高田延彦(小池越中守:結婚に反対しているお初の父)

藤間爽子(お初:新次郎を慕う娘)

 

荒田陽向(小四郎の幼少期の店の客)

佐原悠誠(小四郎の幼少期の店の客)

 


■映画の舞台

 

1840年頃

日本:江戸&越後

 

ロケ地:

京都市:下京区

西本願寺

https://maps.app.goo.gl/SqAyQJA4sR9hdkWQ8?g_st=ic

 

佛光寺

https://maps.app.goo.gl/E5Wmz13RHM1KfcAH8?g_st=ic

 

京都市:右京区

大本山妙心寺

https://maps.app.goo.gl/8o8sJS9XeZCoFetV8?g_st=ic

 

大本山大覚寺

https://maps.app.goo.gl/Xc55bX9RvCLhabax6?g_st=ic

 

宝厳院

https://maps.app.goo.gl/kffn5RbzGrWGey6g9?g_st=ic

 

京都市:山科区

髄心院

https://maps.app.goo.gl/SmgkCH2F6xiZGgXm8?g_st=ic

 

京都市:左京区

詩仙堂

https://maps.app.goo.gl/BBTvxw4YBnfjfPru6?g_st=ic

 

京都市:東山区

建仁寺塔頭霊源院

https://maps.app.goo.gl/8z79NmwttKywtSc38?g_st=ic

 

京都市:中京区

二条城

https://maps.app.goo.gl/rZ5B2rLLshJ9DoFo7?g_st=ic

 

京都府:京丹後市

五十河の里 民家苑

https://maps.app.goo.gl/YtxJ6SgdaYQ9VEsw7?g_st=ic

 

滋賀県:甲賀市

油日神社

https://maps.app.goo.gl/VUc6Rneq3L6QBCmY6?g_st=ic

 

滋賀県:彦根市

彦根城

https://maps.app.goo.gl/cRD5nBVzLn4uPBvg6?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

越後にある丹生山藩は、財政赤字が逼迫していた

ある日、十二代藩主は隠居を宣言する

だが、長男は病死、次男はうつけ者、三男も病床に伏してしまっていた

そこで、奉公に来ていた村娘・さよとの間にできた四男・小四郎に白羽の矢が立ってしまう

 

小四郎は十三代藩主となるものの、いきなり江戸幕府から呼び出されてしまう

聞けば上納金が未払いとなっていて、財政が赤字ではないかと噂されているという

そこで小四郎は家臣たちから聞き取りを始めると、その借金は25万両(現在の100億円)にのぼることが判明する

 

先代は計画倒産を考えていて、その始末に小四郎の切腹を据える算段だった

小四郎は切腹を阻止しようと、節約を始め、莫大に膨れ上がった借金の原因を調べることになったのである

 

テーマ:政官癒着

裏テーマ:民を守るリーダーの資質

 


■ひとこと感想

 

予告編の印象からコメディに全振りした内容だろうと思っていましたが、案の定という感じになっていました

物語は単純明快で、借金の原因もあっさりとわかります

解決策もありきたりなものですが、リアリティがあるかと言われると微妙に思えました

 

物語は、私服を肥やすリーダーから、民のことを考えるリーダーへのバトンタッチになりますが、誰を悪人にするかでキャスティングが決まっている感じになっているので、出オチ感は半端ないと思います

 

映画では、公共事業を一手に引き受けている企業との癒着構図を江戸時代で再現している感じになっていますね

でも、かなりざっくりになっていて、某五輪のグダグダを批判しているのかどうなのかわからない感じに仕上がっていました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

官民癒着によって私服を肥やしている悪者を取っちめるという流れになっていて、開始そこそこで「悪い奴ら」が暴露されていました

物語は、小四郎がいかにして逆転できるか、という内容で、100億の借金の割にやっていることは細かいことばかりでした

結局は、中抜きが20万両というアホな設定になっていて、それでほぼチャラとなっていたのは何とも言えません

 

公共事業を一手に引き受けて、莫大な中抜きをしていた天元屋が黒幕ではありますが、幕府の後ろ盾があったために好き放題していました

先代はそれに巻き込まれたという被害者面をしていて、その関係を一掃するために小四郎を巻き込んだことになります

彼がどの時点で改心したのか、それとも初めからの計画だったのかはわかりませんが、2000千両の隠居費用と引き換えというのはリスクの方が高いように思えます

 

映画は、ガッツリコメディになっていて、中途半端なラブコメとか、使えない節約術のオンパレードになっていました

今風にルームシェアとか、サブスクとか当てはめていますが、この言葉の意味もわからずに使っている感じがしましたね

なので、かなりズレてるなあと残念な気持ちで眺める映画になっていましたねえ

 


官民癒着の成れの果て

 

本作では、官民癒着が描かれていて、それで私腹を肥やしている面々が暗躍しています

官としての江戸幕府の仁科、民としての天元屋がいて、一孤斎は「一応は」間に挟まれてどうしようもなかったという設定になっています

天元屋と仁科のどちらが先に仕掛けたかは分かりませんが、基本的に官から動くよりは、民から動く可能性の方が高いように思えますが、実際には何とも言えないのが現実的に思えてきます

天元屋は両替商ですが、潘の工事を一手に引き受ける「中間業者」としての口利きを行なっていて、いわゆる「派遣元」のような印象を受けます

 

ありえそうな流れとすれば、天元屋から仁科へ「儲け話」を誘いかけ、仁科の後ろ盾を以って一孤斎へと話が行ったというものでしょうか

当初は健全な部分が多かったのでしょうが、藩の収入を上げたい一孤斎と、中抜きを行うことで賄賂を作れる天元屋、それを受け取る仁科という構図になっていて、藩の収入は見かけ上増えて行きましたが、同時に負債も膨らんでいったと考えられます

勘定方もそれに気づいていたでしょうが、天元屋から仁科に金が流れていて、公共事業が独占状態になっていて、天元屋を通さないと人が集まらない、材料が届かないなどの構造になると、一孤斎は黙認させる方向に動いたのではないでしょうか

 

勘定方も今のようにリアルタイムで会計ができるわけではなく、複雑な仕入構造と資産と負債の関係に疎かったこともあって、「なんとなく圧迫しているけど理由がわからない」という感じになっていましたね

全部を洗い出すことで総額がわかりますが、その時はすでに遅しという感じになっています

藩としても、失業率の改善やお金周りが過剰に動いている分、見かけ上の流通は派手に見えます

でも、その金が最終的に行き着く先というものが、庶民や藩ではなく、天元屋で止まる構造になり、そこから仁科に流れていくことになりました

一孤斎はどうやらそこで汚い金には手をつけませんでしたが、自分の茶器などを売って隠し財産を作り、来るべき時に備えていたのだと考えられます

 

官民癒着の流れで一番損をするのは市井の人々で、事業によって個人収入が増えているけれど、実際にはもっと多くの賃金や材料費を享受できたはずなのですね

それを「市井が適度に回る価格に設定している」というところが根が深くて、市井へ平均賃金と生活費の関係をイーブンにすることで、不満を持たせることなく行なってきたのだと思います

それが天元屋にできるのは、両替商というお金の流通のプロだったからで、派手に抜かなくても、徐々に抜いて感覚を麻痺させることによって、最終的には致命的な流通を生み出していたのだと考えられます

 


節約と慣習の関係性

 

藩の財政が逼迫していることを知った小四郎は節約によって藩の財政を建て直そうと考えました

まずは幕府への上納金を納めるために不要と思われるものを売り、その場凌ぎで幕府の疑いの目を逸らせることに成功します

このあたりのアイデアがさよを中心に出ているように描かれていて、いわゆる女性(家計のプロ)目線における「庶民感覚で不要なものの切り捨て」を行なって行きました

藩の武器を売るという行為に出られるのも、戦争を知らない世代だからできることで、小四郎も同じような感覚になっていました

 

現実問題としても、防衛費をどうするかというのは問題になっていて、緊張状態がないように見える段階だと、それを後回しにしても良いのではと考える人が増えます

それを主導する政治家が票を集め、それによって削減の方向に向かうのですが、江戸時代と現在では状況が違うので一概には言えないところがあります

国防に関する費用は安全を担保する上で必要なのですが、日本の場合だと「国内で防衛力を高める基盤を作る」というものではなく、アメリカのお下がりを高額で買わされるために増えているというところがあるので、これは別問題ではありますがナンセンスであると思います

もっと国内で安全のための構造を作ることが命題ではありますが、そのような技術は低賃金で流出するし、材料も外国任せの現状なので、日本の国防はあってないようなものだと考えられます

 

映画では、武器を売る他に「不要とされる慣習にかける費用を削る」という行動があり、わかりやすく「参勤交代は野宿」というものになっていました

参勤交代は国が定めた制度なので変えられず、その方策として「見栄を張らずにまとめる」という行動に出ます

参勤交代が何のためにあるのかよりも、それ自体を不要と考えての行動なので、ある意味造反に近いところはあります

そもそも参勤交代とは、諸大名の力を削ぐためにわざと金を使わせるという意味があったので、その幕府の方針に真っ向から対抗しているのですね

このあたりがスルーなのは「バレてないからOK」というスタンスは笑うところだと思います

 

節約に際して一番重要なポイントは「自分の生活習慣を見直すこと」だと思います

外食が多いと控えるとか、交通機関の見直し、固定費の見直しなど様々なものがありますが、それを単体で見るのはあまり効果がありません

私個人の場合だと、映画のスケジュールを組むときにルールを決めていて、「サービスデイだけを利用」「会員の方が得なら先払いもOK」「移動を減らす」「駐輪場代の節約」などと考えてスケジュールを組みます

自由時間と勤務先(私の場合は日替わりなので)からの移動などを考慮して、固定されているサービスデイを中心に予定を立てて行きます

先週の場合、月曜はブログを書く時間を増やすため(起きないといつまでも寝てるから)に「わざと朝イチに映画を組む」のですが、月曜日は「イオンシネマが1100円」「会員の京都シネマが1000円」「会員のアップリンクが1300円」という料金体系になっています

なので、この3つの劇場から「朝イチ」を選ぶことになります

 

週中では、「イオンシネマは朝イチ回が1300円」「火曜、水曜はTOHOシネマズが1300円(会員とサービスディ)」「火曜、水曜、木曜はT・JOYがKINEZOディとサービスデイで1300円」というふうに決まっています

MOVIX京都は「次回鑑賞クーポン」があればネット予約だと1300円で曜日は不問、京都みなみ会館は頻度が低いので会員にはならずに水曜日のサービスディを利用、という感じになります

交通費だと、京都シネマ(阪急か地下鉄)、アップリンク京都(地下鉄)、MOVIX京都(阪急か地下鉄)で、その他の映画館はダイレクトで行けます

駐輪に関しては、「イオンモール桂川かイオンモールKYOTO」にバイクを停めて、買い物か食事をすればほぼ無料にできます

スケジュールの関係でやむを得ない時はアバンティ京都地下駐輪場だと400円(駐輪時間による)、四条烏丸のバイク駐輪場が550円なので、交通費や天候を加味して、どこに止めれば安く早いかを考えるのですね

 

この移動が決まった段階で、生活用品の購入スケジュール、各種ポイント利用の残高などを考慮して、外食のスケジュールを合わせて行きます

書いているのを読んでいると「うわあ」と思われると思いますが、「これが習慣になると楽」なのですね

なので、節約とは「生活習慣の見直し」と「習慣づけをする」ということで、一週間に1900*7本の映画(プラス駐輪、交通費)約18000円を約10000円ぐらいに抑えることができるのですね

週に8000円変わると、月30000円ぐらい変わります

映画代平均1200円で観ているので25本分、パンフレット35冊分の費用が浮くことになっています

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

映画では、細やかな節約術にはふれていませんが、結局のところ「動かせないもの」と「動かせるもの」というものを明確に分けることで、様々な対策ができると思います

私の移動はバイクなのですが、250cc以上だと「車検代」「保険」「駐車料金」が変わってきます

125cc以下だと、車検もなし、保険はそこそこ、駐車料金は3分の2程度で抑えることができます

原付の場合は駐車がどこでも可能ですが、速度超過の違反確率が格段に上がるので、125ccが最強だと思っています

 

家に駐輪場がありますが、出先の駐輪場代が異様に高いので、車を購入することはありません

イオン系列に止められればかなり抑えが効きますが、全ての映画館に向かうためにイオンを利用するという固定を行うと、スケジュールを組むハードルが上がってしまいます

交通渋滞もかなりのもので、京都市内だとバイクが最強だと思います

 

個人的には「家にいるより外にいることの方が圧倒的に多い」ので、外でのネット環境は必須になっていて、今のところはドコモの5G無制限プランにしていますね

格安も検討しましたが、ドコモ光、ドコモ電話などの割引をマックスに設定しているので、比較的マシかもしれません

これだけ外にいると通信量は月に40GBぐらいは使います

これで月7000円ちょいが高いかどうかは個人差があるのだと思いますが、格安SIMで50GBのプランだと大体5000円は超えてきます

この2000円の差をどう考えるかですが、通信速度や安定性を考慮して、数十年使っているドコモにしていますね

1日あたり66円の違いなら、他の何かで穴埋めできると考えています

 

圧倒的に動かしやすいのは「食費」で、毎日飲む飲み物などのコストは意外とバカにならないものでしょう

私はそこまで食にこだわりがないので、ぶっちゃけ食べるものがほぼ決まっています

職場に持っていく水分として「水出しのルイボスティとアイスコーヒー」は外出先で買うよりは「作って行った方が安価」でしょう

家で飲む飲み物も「炭酸サーバー」などで作った炭酸&カルピス一強だし、家で作る食事も「大体中華で、鶏ガラスープとマジックソルトぶち込み」ですし、シャンプー&リンスはネットで業務用買って使っていたりもします

 

一日のうち、しなければならないことは極力ルーティンにしていて、「帰宅したら水筒を洗う→湯を沸かす」「シャワー浴びて着替える」「少し緩くなった湯でルイボスティーとコーヒーを作る(出かける前に氷ぶち込む)」「簡単な料理を作って、食べる前に調理器具を洗う」「食後はすぐに食器を洗う」「食事の間に洗濯機を回し、食後にすぐに干す」という感じですね

 

ブログ関連の記事作成でも、フォーマットを使用していますし、それぞれの作業の効率化を計りながら、「Ipadの方が速い作業」と「Windows(デスクトップ)の方が速い作業」を分けています

記事作成の際のネックになるのは「クラウド保存のための通信速度」だったりしますし、コピペのしやすさ(マウス使用かタッチパッドか)などがありますね

このような流れ作業的なものをいかに簡略化するかなのですが、「簡略化、簡素化しようと考える習慣をつけること」が壱番大事なのかなと思います

結局のところ、行動を作るのは「思考」なので、本作の場合でも「藩の意識改革をするために、小四郎が先陣を切る」ということをやっていましたね

彼は命懸けだったので待ったなしでしたが、得られる利益というものを漠然ともつことで思考が変わるかもしれません

 


■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384531/review/68553063-1b04-4ec5-a8ab-e72532af4c3e/

 

公式HP:

https://movies.shochiku.co.jp/daimyo-tosan/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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