■わたしたちも、人類という個体の「はたらく細胞」なのかもしれません


■オススメ度

 

体内について興味がある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2024.12.13(イオンシネマ京都桂川)


■映画情報

 

情報:2024年、日本、110分、G

ジャンル:不摂生な父とそれを心配する娘の体内を描いたアクション映画

 

監督:武内秀樹

脚本:徳永友一

原作:清水茜『はたらく細胞(講談社)』

原作:清水茜&原田重光&初嘉屋一生『はたらく細胞BLACK(講談社)』

 

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キャスト:

永野芽郁(赤血球AE3803:酸素を体内に届ける役目を担う不器用な赤血球)

   (赤芽球期:鈴木凛子

 

佐藤健(白血球/好中球1146:ウイルスなどを排除するベテラン白血球)

   (骨髄球期:草刈桜空

 

芦田愛菜(漆崎日胡:父を心配する高校生)

   (幼少期:野田あかり

阿部サダヲ(漆崎茂:日胡の父)

遊井亮子(漆崎祐子:日胡の母)

 

加藤清史郎(武田新:日胡の憧れの先輩)

 

鶴見辰吾(七條健太郎:血液の専門医)

光石研(運送会社の社長、茂の上司)

三浦マイルド(茂の同僚ドライバー)

 

山本耕史(キラーT細胞:リンパ球、免疫細胞の主力部隊)

仲里依紗(NK細胞:異物除去の先陣、単独攻撃可能)

松本若菜(マクロファージ:抗原、免疫情報探知、赤血球指導員)

染谷将太(ヘルパーT細胞:侵入者対策を決める司令官)

板垣李光人(輸血で移動する新米赤血球)

加藤諒(体外に排出される先輩赤血球)

マイカ・ピュ(血小板のリーダー)

深田恭子(肝細胞:解毒担当のリーダー)

 

片岡愛之助(肺炎球菌:毒性の強い細菌)

新納慎也(化膿レンサ球菌:常在菌)

小沢真珠(黄色ブドウ球菌:感染症を引き起こす細菌)

 

Fukase(謎の細胞)

 

DJ KOO(神経細胞)

中島洋二(アドレナリン)

Almaz of Cario(ドーパミン)

 

塚本高史(白血球の指導員)

鳳蘭(赤色脊髄のシスター)

平田敦子(文句を言う細胞)

海原はるか(お礼を言う細胞)

 

一ノ瀬ワタル(外肛門括約筋のリーダー)

荒岡龍星(内肛門括約筋)

 

岩川晴(白血球1146に憧れる骨髄芽球)

 

MANINA G(新しい骨髄)

湯本柚子(血小板)

天野叶愛(血小板)

佐藤恋和(血小板)

石塚七菜子(血小板)

泉谷星奈(血小板)

英茉(血小板)

大迫鈴(血小板)

堂口環那(血小板)

磯村アメリ(血小板)

 

高橋りな(制御性T細胞、ヘルパーT細胞の助手)

中西美帆(?)

栗田芳宏(劣悪環境の赤血球)

湯沢勉(劣悪環境の赤血球)

丸井大福(?)

白髭善(骨髄球)

中村朗仁(骨髄球?)

中村悠人(骨髄球?)

高根沢光(インフルエンザウイルス)

須森隆文(インフルエンザウイルス)

山本真莉(インフルエンザウイルス)

白畠真逸(インフルエンザウイルス)

山川真里果(?)

松原冬真(?)

松本研也(?)

遠藤雄斗(?)

三浦健人(赤血球)

山城秀之(?)

安部康二郎(?)

 

中田絢千(看護師?)

宇崎ゆい(看護師?)

関口華恵(看護師?)

宇乃うめの(看護師?)

 


■映画の舞台

 

漆崎父娘の体内

 

ロケ地:

山梨県:甲府市

幸せの丘 ありあんす

https://maps.app.goo.gl/TC9phRkAi8xwqStR6?g_st=ic

 

神奈川県:横浜市

新横浜ラーメン博物館

https://maps.app.goo.gl/xW27KMq1fbffu4y76?g_st=ic

 

千葉県:松戸市

松戸高校

https://maps.app.goo.gl/h8SYuKUEHyKqLF7n9?g_st=ic

 

千葉県:鴨川市

鴨川シーワールド

https://maps.app.goo.gl/qBTai31Xcqbuz48HA?g_st=ic


■簡単なあらすじ

 

母を亡くしてから父・茂と暮らしてきた日胡は、不摂生を正すために食生活を気にかけていた

勉強して医学部に入るという夢を持ちながら、先輩の武田に恋をしていた

 

そんな日胡の体内では、赤血球や白血球が常に働いていて、病原菌が侵入しては追い払うという日々を送っていた

一人前の赤血球になろうと努力するAE3803は不器用ながらも酸素を細胞へと運んでいたが、彼女の周囲では常に病原体の攻撃が止まなかった

 

そんな時には、白血球1146が現れて敵を倒し、時にはヘルパーT細胞の命令でキラーT細胞が現れ、またある時には単独で敵を攻撃するNK細胞などもいた

思わぬ怪我をした時には、血小板グループが膜を張り、そこに赤血球と白血球がくっついて防御壁になったりと、彼らは休む間もなく働き続けていた

 

そんなある日、白血球になり損ねた細胞を巡り、ある事件が勃発してしまう

それによって、日胡は倒れてしまい、病床に臥すことになったのである

 

テーマ:繋がれていく意思

裏テーマ:体を労る方法

 


■ひとこと感想

 

アニメも原作も知らぬまま、予告編の情報だけで鑑賞

親子が登場していて、どっちの体内の話かなとか思っていましたが、面白いように切り替わっていきました

知っていることもあれば知らないこともあるという感じで、大人でも新しい発見がある作品になっていました

 

映画では、細胞の寿命とかは無視した状態で進んでいきますが、そこはツッコンではダメなところだと思います

なまじ知識がありすぎると違和感があるのですが、メッセージ性を考えると、あえてそうしていることがわかります

むしろ、リアルに作りすぎると物語にはならず、単なる工場見学になってしまうのですね

 

物語は、不器用な赤血球目線で話が進み、体を守るための様々な細胞たちが登場します

エキストラの数がすげえなあと思いながら、CGでマシマシにでもしないと統率が取れないように思えました

 

鑑賞後にはちょっと節制したくなりますし、体を労わりたくなってしまいますね

煙とアルコールに塗れている人にとっては、耳の痛い映画になっているので、無理にでも家族一緒に鑑賞した方が良いんじゃないかなあと思ってしまいました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

映画では、細胞がどのように活躍し、どのように困るかというのが描かれていて、そんな中で「白血病」というドストライクな病気が登場することになりました

非常にわかりやすい設定になっていて、抗がん治療の影響、放射線治療の影響からの骨髄移植に至る流れというものを細胞目線で見ることになります

多少誇張している部分はあると思いますが、無差別にミサイルが飛んでくるというのはイメージに近いものがありますね

 

不摂生な父を正す娘が病気になるという理不尽さがリアルで、母親も何らかの疾患を抱えていたので、おそらく遺伝的なものなのだと思います

いろんな病気を描くこともできて、シリーズ化できそうに思いますが、心不全で死んでしまう瞬間を同じテイストで描けるのかは何とも言えません

 

細胞の勉強に限らず、自分の今の生活が体にどんな影響を与えているかを考えるだけでもタメになると思います

この漫画が小学生の時にあれば良かったなあと思いつつ、漫画やアニメで学べるようになった時代背景というものも感慨深いものがあるなあと思いました

 


細胞はどうなっている

 

本作では、いろんな細胞が擬人化されて登場し、子どもでもわかるように説明がなされていました

突っ込んだら負けというところはありますが、擬人化されて「感情を有している」というところが最大のツッコミどころなのだと思います

細胞に感情があるかはわかりませんが、粛々と役割をこなすという印象が強いように思います

 

細胞は様々なパーツで構成されていて、

細胞膜(外と中を分けて必要なものを通す)

細胞質(細胞内の液体成分、反応が起こる場所)

核(DNAを保存している細胞の司令塔)

ミトコンドリア(エネルギー(ATP)を作る)

リボソーム(タンパク質を合成する)

小胞体(粗面/滑面)(タンパク質や脂質の加工と輸送)

ゴルジ体(物質をパッケージして輸送)

リソソーム(不要なものを分解)

という役割があります

 

また、人間の体にはたくさんの細胞のバリエーションがあり、

赤血球(酸素を運ぶ)

白血球(免疫・病原体と戦う)

神経細胞/ニューロン(電気信号を伝えて、思考・動作を制御)

筋肉細胞(体を動かす)

皮膚細胞(外界から体を守る)

肝細胞(解毒・代謝)

腸上皮細胞(栄養を吸収)

幹細胞(必要な細胞に変化(分化)する「予備細胞」)

などを含めて、約37兆個の細胞があり、これ以外にも200以上の種類があるとされています

 


少しでも負荷を減らす方法

 

細胞への負荷を減らすというのは、言い換えれば「体の細胞ができるだけ長く健康で機能し続けられる」ということになります

いわゆる老化の抑制とか病気の予防ということになり、以下のことに気をつけることで、負荷というものを軽減できると考えられます

 

ひとつめは「質の高い睡眠をとる」というもので、それは「睡眠中に細胞が修復され、不要な老廃物(例えば脳のアミロイドβなど)が排出されるから」なのですね

細胞のメンテナンス時間として、7〜8時間の深い眠りが推奨され、深睡眠の時間帯には「成長ホルモンが分泌され、細胞修復が活性化する」とされています

 

ふたつめは「抗酸化作用のある食事を心がける」というもので、「活性酸素(細胞を傷つける分子)を除去する成分を摂取する」というものになります

これによって、「酸化ストレスによる細胞ダメージ」を防げると言われています

具体的な食品だと、ビタミンC(柑橘類、ブロッコリー)、ビタミンE(ナッツ、アボガド)、ポリフェノール系(緑茶、ブルーベリー、カカオ)、オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油)などが挙げられます

 

みっつめは「慢性的なストレスを避ける」というもので、特に強いストレスは「細胞の炎症や免疫機能を低下させ、テロメア(染色体の末端)を短くする」と言われています

マインドフルネス、深呼吸、軽い運動などで「副交感神経を優位にする」という習慣を持つことで効果があるとされています

 

四つ目は「適度な運動をする」というもので、運動自体に「ミトコンドリアの機能を活性化し、細胞のエネルギー代謝を健全に保つ」という効果があります

特に「有酸素運動」は細胞の再生を促進させるとされていて、具体的にはウォーキング、ジョギングなどが挙げられます

 

五つ目は「過食を避けて、適度に空腹を取り入れる」というもので、断続的男色(16時間ほど断食する)、腹八分目などの食事習慣によって、オートファジー(細胞の自食作用)を活性化させ、古くなった細胞をリサイクルできると言われています

これらは「細胞の掃除」を促進させ、老化を防ぐと考えられています

 

六つ目は「有害物質を避ける」ということで、喫煙や古城なアルコール、トランス脂肪酸などは、細胞膜やDNAにダメージを与える原因となります

身体が有害物質の解毒にエネルギーを使うことになり、細胞に余計な負荷がかかってしまいます

 

七つ目は「ミトコンドリアを元気にする」というもので、ミトコンドリアは細胞の発電所のような役割を担っています

コエンザイムQ10、L-カルニチン、マグネシウムなどの栄養でサポートできるとされています

 

細胞を正常に保つために生活に特別なものはなく、心の状態を穏やかにして、不要なものを避けることが最短だと言えます

そういったことを心がけるだけでも変わってくると思うので、無理のない範囲でトライするのは良いのかな、と思いました

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

本作には、不摂生をする父・茂と、病気にかかる日胡が登場し、後半は主に日胡の体内の物語になっていました

いわゆる「自分で何とかなる問題」と「自分だけでは何とかならない問題」という構造になっていて、父に関しては「生活習慣を見直す」だけで改善されるものがありました

逆に日胡に降って湧いた病気のようなものは、普段の生活改善だけでは何ともならない部分があります

それでも、心の状態が影響を与えている部分もあるので、父の不摂生が日胡のストレスになっている部分もあるので、人は連鎖する生き物である、と言えると思います

 

人間社会は人が単体で生きていると思いがちですが、一人一人は人類を構成する細胞のようなもののように思えます

なので、誰かの行動が誰かを救い傷つけることもあるし、同じマインドと役割を持った人が集まれば、より良い生活が送れるとも言えます

人間の中で起こる癌化というのは、人類全体で言えば異常な分子が増殖して攻撃している状態に見えます

何が異常かというのは個々の視点で見てもわかりませんが、人類を俯瞰すると見えてくるものがあると言えます

 

本作は、自分の体の中を擬人化させている映画ですが、それはそのまま自分たちにも置き換えられると思います

自分自身が細胞の中のどんな要素なのかということを考えると、それはそれで面白いでしょう

人類を傷つける側にいるのか、他の細胞を攻撃する側にいるのか

それとも、栄養素を届ける存在なのか、他の細胞に活力を与える存在なのか

この観点で考えると、俯瞰して利他的な行動を起こすことが、人類にとって最もより良い生活への糧になるように思えます

 

現代社会は、直接的な関わりが減り、SNSなどを通じた間接的な関係が多くなってきました

そこで発せられる発言が毒素なのか栄養なのかは個々の考えがあると思いますが、俯瞰して自分の発言を考えると、自己肯定に無理があることも感じられると思います

敢えて異常分子である必要もないし、排除される側になる意味もないのですが、自己承認とか自己実現でその要素になってしまう人もいます

それも細胞を活性化させる要素ではあると思いますが、それよりは調和の中にあって、一緒により良い生活を送ることのほうが有意義に思えてしまいますね

人類の存続は人智の及ばないところにあるので、その時(寿命)が来るまでは、少しでも長生きしたいなあというのが落とし所のように感じられます

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/99128/review/04556433/

 

公式HP:

https://wwws.warnerbros.co.jp/saibou-movie/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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