■システムの信頼が損なわれて暴力だけが残るのは、人間社会が抱える最後の答えのように思えてしまいます
Contents
■オススメ度
インドのアクション映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.12.4(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:Jawan(兵士)
情報:2023年、インド、171分、G
ジャンル:ムンバイに暗躍するテロリストを描いたアクション映画
監督:アトリー
脚本:アトリー&S・ラマナギリヴァサン
キャスト:
シャー・ルク・カーン/Shah Rukh Khan(アーザード/Azad:ベラムヴァダ女子刑務所の看守、ヴィクラムの息子)
(1歳時:Joshith)
(3歳時:Priyansh Vatiani)
(5歳時:Arijit Gaurav)
(10歳時:Yuvan Shetty)
ナヤンタラ/Nayanthara(ナルマダ・ライ/Narmada:フォースワンのリーダー、スージーの母、アーザードの妻)
シャー・ルク・カーン/Shah Rukh Khan(ヴィクラム・ラトール/Vikram Rathore :元コマンドーの大尉、アーザードの父)
ディーピカ・パードゥコーン/Deepika Padukone(アシュワイヤー・ラトール/Aishwarya Rathore:ヴィクラムの妻、アーザードの母)
ビジェイ・セツパティ/Vijay Sethupathi(カリ・ガイクワド/Kalee Gaikwad:武器職人)
【ベーラムワーラー刑務所の6人】
プリヤマニ/Priyamani(ラクシュミー/Lakshmi:三児の母の囚人)
サニャ・マルホートラ/Sanya Malhotra(イーラム/Eeram:元医師の囚人))
ギリジャ・オーク/Girija Oak(イスクラ/Ishkra:アーティストの囚人)
レハール・カーン/Lehar Khan(カルキ/Kalki:農民出身の囚人)
サンジャータ・バタチャリヤ/Sanjeeta Bhattacharya(ヘレナ/Helena:ハッカーの囚人)
アリーヤ・クレイシ/Aaliyah Qureishi(ジャンヴィ/Janvi:元作曲家の囚人)
Arzoo Soni(ラクシュミーの子ども)
Lavya Sheety(ラクシュミーの子ども)
Shaurya Sharma(ラクシュミーの子ども)
Smita Tambe(カルキの母)
Onkar Das Manikpuri(カンブレ:カルキの父)
【ナルマダの組織関連】
スニル・グローバー/Sunil Grover(イラニ/Irani:ナルマダの部下)
Rajan Kavatra(シュリダール/Shridhar:ナルマダの部下)
Viraj Ghelani(ドゥベイ/Dubey:ナルマダの部下)
Ankit Arora(アーラヴ/Aarav:ナルマダの部下、送金確認)
Manahar Kumar(ナルマダの部下)
Ritooja Shinde(ナルマダの部下)
Manika Mehrotra(ナルマダの部下)
Akshay Datta(ナルマダの部下)
【アーザードの家族関連】
Ridhi Dogra(カーヴァリ/Kaveri:アーザードの養母、女子刑務所の元所長)
Seeza Saroj Mehta(スージー・ライ/Suji:ナルマダの娘、アーザードの養女)
Chhaya Kadam(ナルマダの母)
Bipin Nadkarni(アーザードの叔父)
【カリ関連】
Ashlesha Thakur(アーリア・バット/Alia:カリの娘)
Eijaz Khan(マニーシュ・ガイクワード/Manish:カリの弟)
Natalia(カリの妻)
Sai Dheena(カリの手下)
Jaffer Sadiq(スディール:カリの手下)
Sukhi Garewal(ムラド/Murad:カリの手下)
Abhishek Deswal(アブドゥル/Abdul:小柄なカリの部下)
Fahim Fazli(モナー/Moner:大柄なカリの部下)
Leesha Eclairs(カリの秘書)
Peeyush Patil(カリの弁護士)
Manoj Kumar Manchu(カリの弁護士)
Jayant Mangore(アーリアの運転手)
Nimesh Diliprai(ディーン/Dean:Mr Dと呼ばれるカリの取引相手)
【ヴィクラム関連】
Sangay Tsheltrim(ジュジュ/Juju:村の少年、のちに警官となる男)
(少年期:Abiral Limboo)
Debbie Thokchom(ジュジュの母)
Raviraj Kande(プシュクサル・マハジャン/Pushksr Mahajan:ヴィクラムの部下)
Bharat Raj(イライ・アンブー/Irai Anbu:ヴィクラムの部下)
Kenny Basumatary(ナジル・アーメッド/Naazir Ahmad:ヴィクラムの部下)
Utsav Narula(マハヴァール・シン/Mahaveer Jain:ヴィクラムの部下)
Vikram(マッカン・シン/Makhan Singh:屈強な格闘家、回想録)
Prachi Hada(監獄のアナウンサー)
【特別捜査官関係】
サンジャイ・ダット/Sanjay Dutt(マドハヴァン・ナーセク/Madhavan Naik:STFの将校、交渉人)
Vivek Raghuvanshi(アリフ/Commando Alif:特殊部隊のリーダー)
【告発関係】
Ravindra Vijay(ムクンド・メノン/Mukund Menon:ムンバイ市の地区長官)
Anshu Varshney(長官の妻)
Yogi Babu(K・ジョージ:現保健省長官、元保険大臣)
Ashwin Kaushal(マシュハトラ州の保険大臣)
Mukesh Chhabra(保険大臣秘書官)
Rini Pant(保険大臣の妻)
Dhananjay Singh(保険大臣の警護)
Guru Haryani(グル/Guru:公立病院の医師)
Harish Khatri(アシュワンド/Dr. Ashwant:院長)
Jayant Rawal(主任医師)
Rajesh Yadav(調剤師)
Loitongbam Dorendra Singh(内科医)
Nandhita(医師)
シャラド・ヴィヤス/Sharad Vyas(イーラムを裁くムンバイ裁判所の判事)
Sharad Vyas(裁判官)
Birendra Yadav(法医学者)
Prem Nath Gulati(治安判事)
Naresh Gosain(ムラハ・ダース:マシュハトラ州の農業大臣)
Giant Zanjeer(ムラド/Murad:農業大臣の秘書)
Ankush Deshmukh(農林水産大臣)
Harbhajan(サルダール/Sardar:農家)
Sajan Kumar(農家)
Tithee(農家の少年)
Sudhanva Deshpande(国家元首、大統領)
Kamal Chellani(大統領補佐官)
【ムンバイ・メトロ関連】
Kohli Chirjyot Singh(アビジート/Captain Abhijeet:メトロの運転手)
Sandeep Pednekar(アニル/Anil:MMRCのメトロ運行チーフ)
Sabita Mishra(メトロの女性職員)
Hariom Kaushik(メトロの男性職員)
Mohammad Saad(メトロの警備員)
【軍部関連】
Dennis Wu(陸軍大尉)
Ranji Kwatra(陸軍大将)
Himanshu Dokani(陸軍大将)
Shivraj Walvekar(サハヤム/Sahayam:Iasのオフィサー)
Mohd Sahidur Rahaman(Iasのオフィサー)
Manohar Joshi(Iasのオフィサー)
Sanjay Sharma(軍法会議の出席者)
Pradeep Bajpai(軍法会議の出席者)
【刑務所関連】
Siddharth Bhardwaj(新しい看守/New Jailor)
シリ・ハヌマントゥ/Siri Hanumanthu(ベーラムワーラー刑務所の看守、アーザードの部下)
Pooja Satheesh(女性の囚人)
Subadra Vedantham(女性の囚人)
Dayana Jaya Rani(女性の囚人)
Sarumathi Gunachandran(女性の囚人)
Shweta Jayachandran(女性の囚人)
Janani Samanthanam(副看守のアシスタント)
Achint Marwah(刑務所の内線係)
Vishushniya Bharathi(少女の囚人)
Mahalakshmi Raja(少女の囚人)
Shayema Reyaldeen(少女の囚人)
Mythili(刑務所長)
【その他】
Ganesh Gurung(中国軍の司令官)
Devin Lulla(村の少年)
ドレンドロ・ロイトンバム/Dorendro Loitongbam(村の医師、祈祷師)
Mani T.N.S.(葬儀のパンディット)
Astha Agarwal(ナルマダの友人)
Vijay Sanap(VRハウスの警官)
Umakant Patil(銀行員)
Umesh Thakur(駅の切符販売係)
Ayodele Godwin Idowu(出資者)
Parminder Singh(「Kushti」のアンカー)
Melroy Dsilva(プップ/Pappu:アグニの部下)
Reha Sukheja(女性兵)
Sharodiya Choudhury(女性兵)
Happy Ranjit(トラック強盗の警官)
Pixie Mahajan(レポーター)
Sachin Shetty(農家の取り立てに来る銀行員)
Amruta Vedpathak(レポーター)
Emilie(刑務所に来る国連のメンバー)
Flora Jacob(スージーの学校の校長)
Anil Nambiar(レポーター)
Siffat Gandhi(病院のレポーター)
Himanshu Rana(グラフィックデザイナー)
Ian Stock(テロリスト)
Ismail Shaikh(テロリスト)
Ravya Sadhwani(棺桶と一緒にいる少女)
Isha Saraf(レポーター)
Sunil Parashar(エコノミスト)
Deepak Chhapru(エコノミスト)
Ravi Chaudhary(エコノミスト)
Harshad Kumar(「EVM Machine」の教師)
Preetika Chauhan(「EVM Machine」の教師)
Majid Khan(新聞売り)
Goraksha Sakpal(新聞売り)
Pratik Rawal(森の軍人)
Vivek Radha Kumar(森の軍人)
Sunny Sadhwani(工場の軍人)
Nandika Shetty(マリアマル/Mariammal:工場を封印する被害者)
Rahul Raghani(「Climax」の生徒)
Krishna Solgan(「Climax」の生徒)
Rajesh Barsewal(企業の清掃人)
Chandra Shanz(調査委員)
Kulpreet Yadav(調査委員)
Hiytesh Sejpaal(調査委員)
Poonam Dwivedi(医師)
Vikky Kumar(特別なゲスト)
Parminder Singh(アナウンサー)
アトリー/Atlee(本人役、「Zinda Banda」の歌手)
【その他の女性の囚人】
Priya Venkat
Catherine J
Saranya Balakrishnan
Varsha Sivaraman
Gayathri
Evilin
Vibhawari Misquitta
【地下鉄の乗客】
Zeba Hussain
Tarun Chirawdia
Vashishta Lulla
Mandeep
Manjeet
Neha Tiwari
Amit Lekhawani
Saransh Taneja
Shalaka Apte
Abhishek Roshan Verma
Sumit Chandra
Vidhi Khanna
Tanya Sharma
Saurabh Chaturvedi
Riyanka Acharya
Katish Jain
Aditya Patel
Adit Gupta
Dipti Avlani
Anmol Oberoi
Rupali Yadav
Priya Gauttam
【肺炎患者の少年たち】
Jinash Jain
Aditya Raj
Jiyanshi
Vihan Thakur
Darshan
Farisha
Princey
Mohan Kuldeep
Samarth Mahadev
Arnav
Mayanik
Fenny Rathod
Additi Sutar
Shaurya
Avni
Priyanka Gill
Divya
Subek
Zareen
Parth Rawal
Kashish
Chaitanya Shah
Swastik Tiwari
Darshan
Saiyam Jain
Hemlata Bane(肺炎患者の母親)
Suvarna Patil(肺炎患者の母親)
■映画の舞台
インド北東部
ロケ地:
インド:ムンバイ
■簡単なあらすじ
今からおよそ30年前、インド国境付近のとある村にて、全身血だらけの男が発見された
村人たちは彼を介抱し、神に祈りを捧げていた
だが、その村に突如中国兵が現れ、村人たちは無惨にも殺されてしまう
村人たちが惨殺される中、なぜか彼らに介抱された男が突如蘇り、中国兵を蹴散らして村を救った
それから30年経ったムンバイでは、ある男によるある計画が始まろうとしていた
アーリヤという娘を地下鉄に乗せることに成功した一団は、その車両をハイジャックし声明を発表する
それは、借金地獄に陥って農家が次々に自殺しているという状況を訴え、実業家から資金を募って、農家の借金を帳消しにしろ、というものだった
アーリヤは裏社会にも通じる武器職人カリの娘で、その要求はあっさりと飲み込まれた
男の行方を追って警察が動き出し、ムンバイの特殊捜査官ナルマダに白羽の矢が立つことになった
彼女は交渉人として優れた実績を持ち、犯人との交渉に入るものの、男の要求は真っ当なもので、方法は無茶苦茶だが筋が通っているものだった
脅迫によるものとして捜査に入るものの、一向に男の行方は掴めなかった
そんな折、再び男からの声明が届き、彼は自信をヴィクラム・ラトールと名乗った
娘から男の名前を聞いたカリは凍りつく
それは30年前に自分で殺し、国境付近の上空から突き落とした男の名前だったのである
テーマ:正義の執行
裏テーマ:あなたの指に宿るもの
■ひとこと感想
予告編の印象だけだと、テロリストっぽいのが主人公で、悪の政府と戦う系のアクションだと思っていました
大筋としては間違っていないのですが、まさかの二段構えになっていましたね
ネタバレになるのかわかりませんが、一人二役をこなしていて、どうやって合成させているのかわからないくらいに精巧に作られていました
女子刑務所の所長には裏の顔があってというもので、その中から選りすぐりの6人がアーザードの計画に加担しているという構成になっていました
そして、彼を追う役として、警察サイドの交渉人ナルマダが登場しますが、アーザードの交渉の内容から出番が削がれているという感じになっています
このあたりはネタバレではありませんが、映画館で観た方が驚きがあって良いかもしれません
アクションシーンはありますが、いつものスローモーション演出が多用されていて、そこまで激しいものはなかったですね
また、お約束のように歌と踊りがありますが、思った以上に歌ってるなあというふうに思いました
犯罪者と警官が妙な縁で結ばれますが、スージー最強!の映画になっていましたね
あと、犬大好きな人には辛い場面があるので、ダメな人はスルーした方が良いかもしれません
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作は、いわゆるネズミ小僧的な物語ではありますが、その着地点はしっかりとしたメッセージのあるものになっていました
犯人グループが交渉のために奪うのが電子投票箱というもので、インドは進んでるんだなあと思ってしまいましたね
その際にアーザードが訴えかける言葉はとても印象的で、日本国民にも聞かせたくなります
父ヴィクラムは利益供与のある武器職人の儲けの犠牲になっていて、それを正当に告発したところで逆恨みを買うという流れになっていました
軍法会議にかけても、悪人は所詮悪人として、法の外で生きていました
そこから生まれた縁というものが、30年の時を経て繋がるという物語になっていました
5歳までしか母親と一緒にいられなかったアーザードは、その後、女性囚人たちによって育てられ、当時の所長が養母となっていました
そこで培われた教養と正義感が後の行動へと繋がっていきます
12年間の刑務所長時代において、釈放者の再犯がなかったのですが、元々不当逮捕だったものもあれば、所内の教育によって変わったものもあったのかもしれません
それにしてもキャラの多い映画で、なんとかまとめてみたけれど、間違っていたらごめんなさいですね
これ以上は個人の力ではちょっと無理かなと思いました
■インドの投票制度について
インドには、国政選挙(ローク・サバー)、州議会選挙(ヴィダーン・サバー)と言う選挙があり、この他にも地方自治体の選挙、上院(ラージャ・サバー)の間接選挙というものがあります
有権者資格は「18歳以上のインド国民」で、住民登録が必要で、重複登録、偽名登録を防ぐために「有権者ID:EVM=Electronic Photo Identity Card」が使用されます
映画でも描かれるように、電子投票箱(EVM=Electronic Voting Machine)を使用し、識字率の低い人向けで候補者にシンボルマークが付けられます
2013年からは「NOTA(None Of The Above)」という「どれにも投票しない」という選択肢も導入されています
議会は、人民員・下院(ローク・サバー)と上院(ラージャ・サバー)に分かれています
ローク・サバーは議席数最大552で任期は5年、小選挙区制と採用
ラージャ・サバーは間接議会制で州議会の議員などによって選出され、任期は6年となっています
独立機関としての選挙管理委員会(Election Commission Of India)があり、選挙の実施・監督を担っています
世界最大規模の約9億人が有権者として存在し、投票時の簡略化、本人確認が徹底しています
多言語に対応した選挙資料の配布が行われていて、投票は原則として「休日」に行われています
選挙活動にはデジタルやSNSの活用が進んでいて、一定の規制があるとされています
■癒着の果てにある未来
政治癒着と言うものはどこの国でも起こりますが、政治家や官僚と企業や特定利益団体がその構造を作り出しているといえます
政治家が企業に便宜を図ったり、見返りとして企業が政治献金や裏金を提供したり、官僚が規制や許認可を歪めて企業を優遇したり、議会内での不透明な法案の通過などがあります
インドの政治は極めて高コストとされており、1人の議員選出に数億ルピー必要(1ルピー=1.67円、2025.4.25現在)だと言われています
正式な政治献金制度がありますが、不透明な資金提供が横行しているとされています
選挙債(Electoral Bonds)制度も導入されていますが、資金の出所が匿名化されているために癒着の温床になっていると言われています
企業との癒着は政治家が便宜を図ると言うもので、企業が見返りを提供する「クライアント主義」と言うものがあります
これは政治家をパトロンと見たて、支持者をクライアントと定義する構造で、雇用に対する見返りとして投票をするなどの行為のことを言います
これは、多くの有権者が公共サービスに直接アクセスできない状況から「政治家を頼るしかない」と言う構造を生み出しています
これらは、長らく続いたカースト制度などに支えられた「依存と交換」によって支えられており、表向きは「支援活動」に見えると言う特徴を持っています
インドでは、これまでに多くの癒着事件が摘発され、「ボフォース銃取引事件(スウェーデンからの武器購入によるキックバック)」「2G通信スペクトル事件(通信免許を不正価格で配布し、国に巨額の損失を与えた)」「石炭鉱区割当スキャンダル(不正操作の発覚)」「選挙債問題(与党による匿名献金の偏重)」などがありました
これらは、政治家と企業の関係の強さ、貧困状態、有権者の政治への理解度の低さ、法的機関の執行能力不足、と言うものが挙げられています
この字面だけを見ると、日本でも同じようなことが行われていて、政治が決定権を持つ以上、避けられない問題のように思います
これらの改善のためには、情報公開法(RTI法)などによる政府情報へのアクセスの簡易化とその保障、最高裁による司法的圧力の増強、市民活動の活発化、デジタルガバナンスの強化などが挙げられます
日本でも、政治家の政治献金をソートできるソフトを開発したりして、政治資金の透明化を図る動きが「民間から」出てきています
三権分立が形骸化している社会では、法的拘束力そのものの力が弱まるのですが、それは一部の人たちだけ弱めると言う傾向があります
選挙の際に最高裁の裁判官の国民審査などがありますが、そこに該当する人たちが何を裁いてきたのかと言うのもAIによってソートされる時代が来るでしょう
そう言った情報を投票所に持ち込めないと言うところがありますが、それよりも早く「デジタル化」を進めて、余計な経費の削減に向かう方が先のようにも思います
癒着構造は経済活動の一環のように考えている経営者もいるし、政治家もそれをするために出馬しているような人もいます
資金の透明化も必要ですが、これまでの法改正などを含めて、「この政治家は何をしてきたのかが透明になる」と言うのも必要でしょう
また、公約に対する成果の評価軸も必要で、何もしていないのに知名度だけで当選する前職みたいな存在は消えて無くならないので、そう言ったものが広く認知されるような社会の仕組み(メディア改革)が求められているのではないでしょうか
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作は、インドの政治制度に物申す内容になっていて、テロ的な行為がまさかの「デジタル投票箱の強奪」となっています
これらは国民の政治的無関心への警鐘を鳴らす目的があり、政官癒着の象徴でもあるカリクの正体を知らしめる、と言う目的がありました
主人公アサドは政官癒着状態における犠牲者となっていて、父の汚名を晴らすと言う目的もありました
彼は刑務所の看守として働いていましたが、囚人たちと手を取って、国の中枢システムと真っ向から戦うと言う構図になっていました
政官癒着状態は、一部の人間を裕福にするだけで、総貧困化を促進するだけとなっています
普通に考えれば、国全体が栄えた方が上級とされる人々の富も増えるのですが、なぜかどこの体制も、今あるものをできるだけ強奪すると言う方向に向かいます
それが限度を迎えると大規模な抵抗が起きると言うのがデフォで、国が栄えないのは指導者の頭の悪さに起因していると言えます
この構造になるのは、下々の人々がお金を得ると自分の足元を揺るがしかねないと言う恐怖があるからでしょう
なので、ある程度「反旗を翻さない程度の富を与える」と言うことが起こります
それでも、そういったコントロールはほとんど不可能に近く、パワーバランスは「押さえ込む方向」に強くなっていきます
あとは国民性の問題であり、社会的な構造を打ち壊すだけの熱量がどこで沸点を迎えるかなのですね
それは、どれだけの国民が不遇と感じるかと言うパーセンテージの問題で、貧富の差というものが可視化されやすい現代だと、その沸点は非常に低くなると思います
日本ではそう言ったものに無関心な層が多く、それはこれまでの教育制度が関係しているでしょう
でも、そう言ったシステム構造を歪めている人だけが得をする社会であることがわかると一気に噴出するのですね
メディアの多様化というものが生まれている今、自分が知りたい情報は最適化されいくのですが、主導者による最大の敵は最適化をするアルゴリズムだと言えます
それが人為的なのかランダムなのか、ある特殊な構造なのかは分かりませんが、それはコントロールを失っていく時に「沸点」というものが生まれるのかな、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100209/review/04531960/
公式HP:
