■ジョン・ウィック去し後でも、ジョン・ウィックは続くのだろうか
Contents
■オススメ度
シリーズのファンの人(★)
■公式予告編
鑑賞日:2023.9.22(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:John Wick: Chapter 4
情報:2023年、アメリカ、169分、R15+
ジャンル:組織に追われる凄腕暗殺者を描くガンアクション映画
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン&マイケル・フィンチ
キャスト:
キアヌ・リーヴス/Keanu Reeves(ジョン・ウィック/ババ・ヤーガ:追われる伝説の殺し屋)
ドニー・イェン/Donnie Yen(ケイン:ジョン・ウィックの旧友、盲目の暗殺者)
エイミー・クワン/Aimée Kwan(ミア:ケインの娘、路上のヴァイオリニスト)
ビル・スカルスガルド/Bill Skarsgård(ヴィンセント・ビセット・ドゥ・グラモント侯爵:ジョン・ウィックを狙う首席連合のトップ)
マルコ・サロールMarko Zaror(チディ:グラモント侯爵の部下)
クランシー・ブラウン/Clancy Brown(ハービンジャー:首席連合の告知人)
ローレンス・フィッシュバーン/Laurence Fishburne(バワリー・キング:ジョン・ウィックを支援する地下犯罪組織のボス)
真田広之(コウジ・シマヅ:大阪コンチネンタルホテルの支配人、ジョンとケインの旧友)
リナ・サワムラ/Rina Sawayama(アキラ・シマヅ:浩二の娘、大阪コンチネンタルホテルのコンシェルジュ)
田代良徳(大阪コンチネンタルホテルのガード)
飛翔富士廣樹/住洋樹(大阪コンチネンタルホテルのガード)
Daiki Suzuki(ダイキ:シマヅの部下?)
シャミア・アンダーソン/Shamier Anderson(ミスター・ノーバディ/トラッカー:ジョン・ウィックを追うバウンティハンター)
イアン・マクシェーン/Ian McShane(ウィンストン・スコット:ニューヨークコンチネンタルホテルの支配人、ジョンの友人)
ランス・レディック/Lance Reddick(シャロン:ニューヨークコンチネンタルホテルのコンシェルジュ)
スコット・アドキンス/Scott Adkins(キーラ・ハルカン:ドイツのディーラー)
ナタリア・テナ/Natalia Tena(カティア:「ルスカ・ロマ」のトップ、ジョン・ウィックの義姉)
Sven Marquardt(クラウス:悪名高い「ルスカ・ローマ」のメンバー)
Raicho Vasilev(ドイツのギャング)
George Georgiou(モロッコの砂漠にいる首席連合の長老)
ブリジット・モナイハン/Bridget Moynahan(ヘレン:ジョン・ウィックの亡き妻、アーカイブ)
Julia Asuka Riedl(首席連合のオペレーター)
Milena Rendón(首席連合のオペレーター)
Ivy Quainoo(首席連合のオペレーター)
Irina Trifanov(首席連合のオペレーター)
Marie Pierra Kakoma(ベルリンのクラブのDJ)
Gina Aponte(ベルリンのクラブのホスト)
Iryna Fedorova(ロシアの老婆)
Andrej Kaminsky(僧侶)
■映画の舞台
ヨルダン
アメリカ:ニューヨーク
フランス:パリ
ドイツ:ベルリン
日本:大阪
ロケ地:
フランス:パリ
ガルニエ宮/Palais Garnier
https://maps.app.goo.gl/jEtKgiU876LETA7x7?g_st=ic
フランス:ベルサイユ
ロックフェラー通り/Avenue Rockefeller
https://maps.app.goo.gl/6em4Q9k24pyQ1dLG9?g_st=ic
フランス:パリ
ルーヴル美術館/Musée du Louvre
https://maps.app.goo.gl/jJT1cpJjj9PgRXqT8?g_st=ic
フランス:パリ
シャルル・ド・ゴール通り/Pl. Charles de Gaulle
https://maps.app.goo.gl/goFgBuSWCeo3b5mn6?g_st=ic
フランス:パリ
リュクサンブール公園/Jardin de Luxembourg
https://maps.app.goo.gl/qbu2qK9q1g6WLx1y9?g_st=ic
フランス:パリ
オペラ広場/Place de l’Opéra
https://maps.app.goo.gl/TixKCZVQ8cYLrkwE6?g_st=ic
フランス:パリ
リラ市庁舎/Mairie des Lilas
https://maps.app.goo.gl/D1WdFTteCNh9E6BU8?g_st=ic
フランス:パリ
スザンヌ・ヴァルドン広場/Place Suzanne Valadon
https://maps.app.goo.gl/Qx8sza1hBrHthDd5A?g_st=ic
フランス:パリ
シテ遺産博物館/Place du Trocadéro et du
https://maps.app.goo.gl/TzsrZ6QTnbF53vAX7?g_st=ic
ドイツ:ベルリン
ケーペニッカー通り/Köpenicker Str
https://maps.app.goo.gl/jWpwi1BN7jvZtfRR9?g_st=ic
ドイツ:ベルリン
シャルロッテン通り/Charlottenstrasse
https://maps.app.goo.gl/n5Q5r4Sa1RFRU7sm8?g_st=ic
ドイツ:ベルリン
ボーデ通り/Bodestraße
https://maps.app.goo.gl/ovxDLSPyGsyVCN146?g_st=ic
ドイツ:ベルリン
フェールベリナー通り/Fehrbelliner Strasse
https://maps.app.goo.gl/g5Gz8F1YcHVK1USG6?g_st=ic
ドイツ・ベルリン
Südostallee
https://maps.app.goo.gl/xv6efk4webXwGhk69?g_st=ic
ヨルダン:
ワディラム/Wadi Rum
https://maps.app.goo.gl/X4mQrDkmxHHgxFLF8?g_st=ic
日本:東京都港区六本木
国立新美術館
https://maps.app.goo.gl/N44tfhHtKnVXHg2W7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
妻と愛犬を殺されて以来、暗殺者として裏のルートを歩むことになったジョン・ウィックは、所属していた首席連合からも追われる身になっていた
多額の賞金が掛けられ、無数のバウンティハンターが集まる中、ニューヨークにて異変が起こる
首席連合のグラモント侯爵はコンチネンタルホテルの業務を停止させ、支配人のウインストンを解任する
ジョンは秘密裏に大阪へと渡り、そこで友人のシマヅと会うものの、そこにも首席連合の追手やバウンティハンターが紛れ込んでくる
シマヅの計らいで逃げ出せることになったジョンは、首席連合と決着をつけるために、友人バウリーの示す道を行くことになった
テーマ:報いの連鎖
裏テーマ:死の先にあるもの
■ひとこと感想
シリーズを通して観てきましたが、ほとんど内容を忘れた状態で鑑賞
とは言え、映画の最初にこれまでのあらすじが流れていたので、「妻、犬、家」だったなあと懐かしく思い出していました
映画は、次から次へと現れる刺客を薙ぎ倒す系で、シリーズで一番殺めたんじゃないかと思うくらいに敵が増殖していました
基本的にガンアクションですが、武道の要素も入っている感じで、それでも「戦闘シーンがもっさりしていてひたすら長い」と感じになっていましたね
アクションシーンが売りだと思うのですが、意外と単調で、スリープタイムのような感じになっていました
物語性はほぼ皆無で、首席連合と決着をつけるために「決闘する」というもので、公爵の代わりに盲目の暗殺者と戦うことになっています
娘が人質になっているのでやむを得ずという感じですが、盛り上がりに欠ける展開のように感じてしまいました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
場面が移動しまくる割にはやっていることはほとんど同じという感じで、大阪っぽいところではアーティスティックな空間でひたすら撃ち合い、パリの凱旋門賞広場では、撃ち合いをしているのに車が停車しないみたいな不思議な空間になっていました
決闘シーンも緊張感があると言えばありますが、殺し屋としての腕が試されているのかどうかわからない感じになっていましたね
エンドロール後にもワンシーンあって、それが次作を仄めかしているのかは分かりません
ジョン・ウィックのストーリーとしては終わった感があるので、この続編ってことは「○○でした」という展開になるのでしょうか
殺し屋としてはピークは過ぎているので、メンター的な感じになるのかもしれませんね
映画は、169分もありますが、そこまで長さは感じません
でも、アクションシーンが長く感じてしまうという感じになっていて、シーンの中で起こることのアイデアが枯渇しているからなのかなと思っています
カンフーとガンアクションが融合している真新しさも、4作目となるとさすがに既視感満載になっていましたね
■前作までのおさらい
2014年、監督はチャド・スタエルスキ&デヴィッド・リーチ
裏社会で名を轟かせたジョン・ウィックは、5年前に出会った最愛の女性ヘレンと暮らすために裏社会から足を洗うことになりました
やがてヘレンは病気で亡くなってしまい、彼の元に妻から子犬が届けられました
だが、愛車を狙った強盗に遭い、その際に子犬も殺されてしまいます
ジョンは裏社会に復帰し、ロシアンマフィア「タラソフファミリー」のボスの息子が犯人であると突き止めます
そして、コンチネンタルホテルに出向き、ウィンストンから犯人の行方を教えてもらい、単身で犯人の元へ襲撃を開始します
↓Amazon Prime Video(字幕版)
【John Wick:Chapter 2(邦題:ジョン・ウィック チャプター2)】
2017年、監督はチャド・スタエルスキ
前作から5日後、タサソフのアジトから愛車を取り戻したジョン・ウィックは、イタリア系犯罪組織のカモッラから依頼を受けます
引退を決意していたジョンは断りますが、その代償として、妻との思い出が詰まった家が爆破されてしまいました
ジョンはやむを得ずに依頼を遂行し、首席連合に就任しようとしていたターゲット・ジアナを殺害します
その口封じとして狙われることになったジョンは、コンチネンタルホテルに逃げ込みますが、多額の賞金を掛けられてしまいます
依頼主サンティアーノと戦うことになったジョンですが、ホテル内で殺してはならないと言う掟を破ってしまいます
↓Amazon Prime Video(字幕版)
【John Wick:Chapter3 – Parabellum(邦題:ジョン・ウィック:パラベラム、2019年)』
2019年、監督はチャド・スタルエルスキ
前作にて、サンティーノ・ダントニーオをコンチネンタルホテル内で殺したジョン・ウィックは、首席連合から「破門」を言い渡されることになりました
彼を追う殺し屋アーネストとの戦いで傷ついたジョンは、裏社会に助けを求めます
その後ジョンは、ルスカ・ロマに出向き、そこで彼の出生についての秘密が明かされます
その頃、ニューヨークでは、ウィンストンとバワリー・キングがジョンを手助けしたとのことで、7日間の猶予とともに辞任勧告をされてしまいます
ジョンはコンチネンタル・モロッコを訪れ、旧友のソフィアと合流することになりました
↓Amazon Prime Video(字幕版)
■『Chapter 5』はどうなる?
映画は、ジョンの死によって綺麗に完結し、これで生き返ったらワイスピ状態になってしまうと言う感じになっています
シリーズとしてはスピンオフの制作と『Chapter 5』の制作が決まっているとのことで、続編にジョン・ウィックが出ないと別の映画になってしまいます
妻の隣に並ぶことになったお墓ですが、劇中でバワリー・キングが「自分の墓はすでに建ててある」と言う壮大なフラグを放っていましたので、生前に作られた墓でした、と言う路線はありだと思います(総スカンくらいそうですが)
ケインと撃ち合った挙句、首席連合のグラモント侯爵を殺したので、首席連合から追われることはなくなります
なので、名実ともに引退をするために死を偽装していると言う路線が濃厚でしょう
そんな彼が表舞台に出るとしたら、エンドロール後の「報い」であり、シマヅの愛娘アキラを巡る物語になるのではないでしょうか
ケインがアキラにやられている可能性は低く、返り討ちに合っていると思うのですが、それによってジョンが再びケインを立ち向かうと言う構図になると思います
ラストシーンの続きが描かれると思いますが、そこで決着がついていないと考えるのが筋かなと思います
あのシーンにミスター・ノーバディが映り込んでいると言う情報もあるのですが、だとすれば「ミスター・ノーバディがアキラを止める」と言うパターンになるでしょう
そして、ケインを殺し機会を伺いながら、再びコンチネンタルホテルで殺しが勃発し、アキラとミスター・ノーバディが追われる身となると予想します
さらに、2人を助けることになるのがジョンの役割で、2人の死を偽装するために立ち上がるのではないでしょうか
ジョンが本当に墓に入る展開もあり得ますが、いずれにせよ、アキラかミスター・ノーバディがジョンの後を継ぐ者になる路線が濃厚でしょう
その場合は「ミスター・ノーバディ(何者でもない)」が二代目ジョンになる可能性が高いと思います
次作以降はもしかしたら、バディものとして、新生ジョン&アキラと言うラインで展開されるかもしれません
以上、10分ほどで適当に考えた続編案でした(絶対違うと思うけどなあ)
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作の邦題の副題は「コンセクエンス」となっていて、映画内では「報い」と言う言葉が充てられていました
思えば、犬を殺された復讐、家を爆破された仕返しの延長線上に、ホテル内殺人で敵を作りまくると言う展開になっていました
因果応報の連続で、その中でジョンは生き残ってきました
本作では、首席連合と手打ちをするために決闘をして、それによって「ケインに殺される」と言う報いを受けます
でも、それはフェイクで、グラモントを誘き寄せるためのものでした
ジョンの報いの連鎖はこれで終了に思えるのですが、シマヅの命と引き換えに助けられた恩というものがあって、それが果たされないまま映画は終わりを告げています
なので、この報いの連鎖が生きている以上、ジョンは墓には入らないということになると考えられます
ジョンが墓に入るときは、彼自身が誰かの報いになるということになります
それを考えるとアキラしかいないのですが、アキラ単体では弱いので、ミスター・ノーバディと組ませるという路線になりそうなのですね
そのように動くかは置いておいて、それぐらいしかテーマを継承するシナリオというものが思いつきません
映画はガンフーと呼ばれるカテゴリーを生み出していたので、ナイフで全てが終わるということは考えられません
可能性があるとしたら、リナ・サワヤマの身体能力を活かす戦い方になると思われ、新たなガン・アクションが生まれるのかなと思います
でも、リナ・サワヤマは歌手なんですよね
なので、融合される可能性が高いのはダンス(踊れるかは知らんけど)ということになるのかもしれません
アクション系の映画はその戦い方が「ダンスのようにクルクル回っているだけだ」とバカにされるシーンがあったりするのですが、それが極まったらどんなものになるのかなという期待はあります
また、ミスター・ノーバディを演じたシャミア・アンダーソンは詠春拳の訓練を受けているので、中国拳法やカンフーを主体とした肉弾的な戦い方ができると考えられます
キアヌ・リーヴス抜きでジョン・ウィックが成り立つとは思えませんので、本来ならば綺麗に終わらせてから、新しい物語を紡ぐべきだと考えます
なので、2代目みたいな流れは微妙なのですが、ジョン・ウィックが指導者になるという路線はアリと言えばアリなので、そう言った関わりをしていくのかもしれません
何が正解かは数年後にわかると思いますが、その時にこの記事を読み返すのが楽しみでなりません
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
公式HP: