■プロジェクト・サイレンス
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■オススメ度
韓国のトンデモスリラー映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.3.3(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:탈출: 프로젝트 사일런스(脱出:プロジェクト・サイレンス)、英題:Project Silence
情報:2023年、韓国、96分、G
ジャンル:空港大橋の事故に巻き込まれる行政官が国家の闇にふれる様子を描いたスリラー映画
監督:キム・テグン
脚本:キム・テグン&パク・ジュスク&キム・ヨンファ
キャスト:
イ・ソンギュン/이선균(チャ・ジョンウォン/차정원:大統領府国家安保室行政官)
キム・スアン/김수안(チャ・ギョンミン/차경민:オーストラリア留学を控えるジョンウォンの娘)
ソン・ユヒョン/송유현(ジョンウォンの母、絵本作家、「トントントン」の作者)
チュ・ジフン/주지훈(ジョー・パク/조박:違法レッカーを持つガソスタ店員)
キム・ヒウォン/김희원(ヤン博士/양박사:「プロジェクト・サイレンス」の責任者、研究員)
イェ・スジョン/예수정(ソンオク/순옥:ビョンハクの妻、認知症)
ムン・ソングン/문성근(ビョンハク/병학:ソンオクの夫)
パク・ヒボン/박희본(シム・ミラン/심미란:ユラの姉、マネージャー)
パク・ジュヒョン/박주현(シム・ユラ/심유라:ミランの妹、プロゴルファー)
ク・ソンファン/구성환(バスの運転手)
キム・マンギ/김만기(事故に巻き込まれる不倫カップルの男)
イ・ミユン/이미윤(事故に巻き込まれる不倫カップルの女)
シン・ヒチョル/신희철(事故に巻き込まれるバックパックカップルの男)
クォン・イプセ/권잎새(事故に巻き込まれるバックパックカップルの女)
チョ・ホンウ/조홍우(事故を起こすタンクローリーの男)
ムン・ビョンジュ/문병주(BJ:個人配信する暴走男)
キム・テウ/김태우(チョン・ヒョンベク/정현백:大統領府国家安全保障室の室長、次期大統領候補)
イ・ドゥイク/이두익(室長の執事)
チェ・ジョンウ/최정우(主席秘書官)
ハ・ドグォン/하도권(カン大尉/강대위:「エコー」移送部隊の中隊長)
イ・サンウォン/이상원(リー中尉/이소위:「エコー」移送部隊)
アン・ソンボン/안성봉(アン曹長/안하사:「エコー」移送部隊)
チャン・グァン/장광(国防大臣)
チャン・テミン/장태민(執行役員)
ユ・ヨン/유연(執行役員)
イム・ヨンスン/임용순(国家情報院長官)
パク・ソンマン/박성만(内務安全大臣)
イ・スンプン/이순풍(外務大臣)
ソン・グァンジュ/송광주(統一大臣)
パク・ヘスク/박혜숙(司法長官)
イ・ジョンヒュン/이중현(大統領府の最高政策責任者)
ソン・ヨンオク/손영옥(大統領上級秘書官、民事担当)
イ・ジンヨン/이진영(「清瓦台」の警備隊長)
キム・ジング/김진구(大統領上級秘書官、広報担当)
クァク・ヨンソン/곽영선(大統領上級秘書官、政治問題担当)
パク・ホサン/박호산(情報副司令官)
クァク・ジンソク/곽진석(特殊部隊の司令官)
シン・ミンス/신민수(チヌークのパイロット)
イ・グァンホ/이광호(チヌークの副操縦士)
キム・ヨンホ김용호(情報受信担当官)
クォン・ヒョクソク권혁석(降下部隊の軍人)
キム・スンピル/김승필(降下部隊の軍人)
イ・グァンホ/이광호(降下部隊の軍人)
キム・ドヨン/김도연(降下部隊の軍人)
キム・チャンファン/김창환(空港大橋の管制室のスタッフ)
ぺ・ミンジョン/배명진(空港大橋の管制室スタッフ)
ホ・ドンス/허동수(リポーター)
ユ・イェジン/유예진(リポーター)
キム・ミンヒ/김민희(リポーター)
パク・チョルミン/박철민(大統領選挙のニュースアナウンサー)
チョン・ミンヒャン/정민향(ニュースアナウンサー)
ユ・ハンソル/유한솔(ニュースアナウンサー)
イ・ウンジョン/이은정(ラジオの気象予報士)
チュ・ビュンジュン/추병준(事故に遭う市民)
チョ・ハウン/조하은(事故に遭う市民)
カン・スア/강수아(事故に遭う市民)
イ・ジョンウン/이종운(事故に遭う市民)
チェ・ジャイン/최자인(事故に遭う市民)
キム・ドンイン/김동인(事故に遭う市民)
キム・テヒ/김태희(事故に遭う市民)
キム・セホン/김세헌(事故に遭う市民)
チョン・ヘユン/정혜윤(事故に遭う市民)
ヨ・サンヒョン/여상현(事故に遭う市民)
イ・ユンギョン/이윤경(事故に遭う市民)
ユ・スンイル/유승일(ガソスタのオーナー)
イ・テギュン/이택근(声の出演?)
■映画の舞台
韓国:
仁川空港大橋
ロケ地:
韓国:仁川空港
■簡単なあらすじ
大統領府国家安保室の行政官であるチャ・ジョンウォンは、自身の上司であるチャン・ヒョンベク室長が大統領になるためのサポートを行っていた
現在、韓国では犯人からの要求のないテロ事件が起こっていて、その対応をどうするかという協議に入っていた
そこでジョンウォンは自説を大臣たちの前で語り、室長にはこの局面を利用して支持率を上げようと目論んでいた
ジョンウォンには娘のギョンミンがいて、彼女はオーストラリアへの留学が決まっていた
ヒョンベクは日頃の尽力に感謝し、国家情報院の秘密資金から餞別を渡す
そして、ジョンウォンは娘を送り出すべく、仁川国際空港へと車を走らせた
空港直前のガソリンスタンドに入ったギョンミンだったが、そこの店員が怪しげだったこともあり、支払いをせずに空港へ向かってしまう
店員は店長に金を払わせると言って、ジョンウォンを追うことになった
一方その頃、空港には、ゴルフツアーのために出国しようとするプロゴルファーのユラとその姉ミランがパスポートの期限切れで言い合いをしていたり、認知症の妻に手を焼く夫ビョンハクたちの姿もあった
彼らは空港から観光バスに乗ってソウルに向かっていて、ジョンウォンたちとの車とは反対車線を走ることになった
空港大橋は濃い霧に包まれていたが、視界不良の道を映像配信者(BJ)が運転するスポーツカーが爆走していた
配信をしながらの無謀な運転は、やがて事故を起こし、それによってタンクローリーが横転して化学燃料が流出してしまう
ソウル方面は多重事故で行き場を失っていて、その脇をジョンウォンは通ることになった
素通りしようとする父を戒めるギョンミンだったが、彼らの車線でも事故が起きてしまう
行き場の失った彼らだったが、実はそこに訳ありの車両が同じ事故に巻き込まれていた
それは、国家機密で訓練された軍用犬「エコー」の移送車両で、一連の事故によって、「エコー」は移送車両から逃げ出してしまっていたのである
テーマ:正義と保身
裏テーマ:エゴとエゴのマッチレース
■ひとこと感想
仁川国際空港に向かう橋ということで、おそらくは110号線のことを差すのだと思います
110号線は途中に島がない橋で、北側の130号線には人工島のようなものがあります
110号線は仁川広域市へと続き、そのままソウルへと抜ける道に続いていますね
映画では、ざっくりと「空港とソウルのどっちか」という感じになっていて、わかりやすさを重視したのだと思われます
そんな空港大橋にて多重事故が発生し、さらに軍用犬が逃げ出したというテイストになっていました
映画の冒頭で軍用犬の研究の歴史みたいなものが出てくるので、映画が始まった瞬間から、サバイバルの中身がわかっている親切設計になっていました
映画では、大統領候補に仕える行政官を主役に据え、国民の命と政治との板挟みになる様子が描かれていました
自らが生存者に名乗り上げ、場を支配しようと目論みますが、彼自身の過去の失態(ガソリン未払い)のツケを払わされることになります
追いかけてきたレッカー男の存在が大きく、暗すぎる話になりそうなところをコメディ方面に牽引していましたね
でも、ラストを観ると、一番コメディ色が濃かったのは真面目過ぎる行政官だったというのは笑ってしまいました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
落ちそうな橋の上で軍用犬に狙われるというテイストで、どうやって生き延びるのかというサバイバルムービーのようになっていました
でも、実際には政治情勢と国民の命を天秤にかけられていたことが発覚して、さらに「プロジェクト・サイレンス」の目的と責任者によって、政治的な判断に晒されるという展開になっていました
おそらくは、政治家や公務員(役人)は国民を救うのかというところがテーマになっていて、映画的な結論としては、政治家は常に保身を考えていたという流れになっています
軍用犬云々に関しては、ゾンビでも何でも良かった感じで、それでも犬の方が身近にいて油断しちゃうので怖さが倍増という感じになっています
また、たくさんの人物が登場しますが、基本的にはジョンウォンとギョンミンの父娘、シム姉妹、ソンオクとビョンハク夫婦に加えて、レッカー屋のジョー・パク、ヤン博士が認識できたらOKでしょう
司令部側はチョン室長以外は大した人物は出てこないので、役名にはズラッと並んでいますが、実質は室長判断と丸投げされてしまっていて、生存者VSチョン室長という構図になっています
事件の隠蔽を謀ろうとする政府と、それに感づく生存者という構図になっていて、軍用犬以外にも理不尽な敵というのは多かったように見えてしまいます
チョン室長自身も「国から後始末を任される立場」なのですが、ジョンウォンがいなければ、あっさりと橋をぶっ壊していたように思います
最終的には保身が勝ってジョンウォンから殴られるのですが、どっちにしろいずれはバレていたでしょう
映画では、ラストでE9とその子どもは生きていたエンドになっているので、続編を作ろうと思えば作れますね
でも、おそらくはこの続きは不要にしか思えないので、いわゆる「終わってないよ感」を出すためだけの「いつもの」のように思えます
映画のジャンル的にはスリラーかホラーに近いのですが、個人的には「コメディ」だったように思えました
最後のゲージの滑り込みはおそらく意図的で、笑ってはいけないみたいな感じになっていましたね
■軍用犬について
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■勝手にスクリプトドクター
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103018/review/04841622/
公式HP: