■ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女
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■オススメ度
ナチス関連の映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.2.13(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Stella. Ein Leben.(ステラ、その生涯)、英題:Stella. A Life. ,Arbeistitel: Last Song for Stella(ステラ、その生涯:(仮題)ステラに捧げる最後の歌)
情報:2023年、ドイツ&オーストリア&スイス&イギリス、121分、PG12
ジャンル:ホロコーストから逃れるためにユダヤ人同胞を売り飛ばした女性の半生を描いた伝記映画
監督:キリアン・リートホーフ
脚本:マルク・ブルーバウム&キリアン・リートホーフ
キャスト:
パウラ・ベーア/Paula Beer(ステラ・ゴルトシュラーク/Stella Goldschlag:ジャズシンガーを目指す18歳のユダヤ人女性)
(1984年時:Irene Rindje)
【ジャズバンドの仲間】
べキム・ラティフィ/Bekim Latifi(アーロン・サロモン/Aaron Salomon:ステラのバンド仲間、ギター)
ダミアン・ハルドン/Damian Hardung(フレート/マンフレッド・キューブラー/Manfred Kübler:ステラの恋人、バンド仲間、トランペット)
ジョエル・バズマン/Joel Basman(ジョニー/Johnny:バンド仲間、ドラム)
メイブ・メテルカ/Maeve Metelka(インゲ・ルスティグ/Inge Lustig:バンド仲間、バックコーラス)
Nadja Sabersky(リロ・ストレザック/Lilo Streszak:バンド仲間、バックコーラス)
Konstantin Gries(テオ/Theo:バンド仲間、トランペット)
Alexander Martschewski(フリッツ・ギュンター/Fritz Günther:コントラバス奏者)
Leon Fiedler(トランペット奏者)
【ステラの家族】
カーチャ・リーマン/Katja Riemann(トニ・ゴルトシュラーク/Toni Goldschlag:ステラの母、元歌手)
ルーカス・ミコ/Lukas Miko(ゲルト・ゴルトシュラーク/Gerd Goldschlag:ステラの父、音楽家)
【偽造関連】
Joshua Seelenbinder(サムソン・ツィオマ・シェーンハウス/Cioma Schönhaus:ユダヤ人グラフィックアーティスト、身分証明書の偽造請負)
Max Schimmelpfennig(ミッキー・ヘルマン/Mikki Hellmann:偽造パスポート提供者、ツィオマの同胞)
ヤニス・ニーヴーナー/Jannis Niewöhner(ロルフ・イザークゾーン/Rolf Isaakson:偽造パスポートの調達人、ステラの2番目の夫)
Markus Schleinzer(パウロ・レーゲンスブルガー/Paul Regensburger:ステラが道で声をかけるユダヤ人男性、ロルフの知り合い)
Moritz Führmann(フォアマン・コスロフスキー/Vorarbeiter Koslowski:偽造身分証の運び屋)
Steffen Münster(マルウィルスキー/Marwilsky:地下鉄の紳士、偽造パスポート購入者)
Robin Sondermann(クンツェ/Kurz:偽造パスポートの作業員)
Katja Bürkle(ベルタ・ヴァイス/Bertha Weiss:路上で将校を漁る売春婦、トイレで鉢合わせる女)
【潜伏先関連】
Julia Anna Grob(ハンシ・マイヤー/Hansi Meyer:潜伏先の同居人)
Jeanette Spassova(ロトホルツ夫人/Frau Rotholz:2つ目の潜伏先の家主)
Peter Miklusz(ハインリッヒ/Vermieter Heinrich:片腕の家主、3つ目の潜伏先)
Hendrik Arnst(両親の潜伏先のフロント係)
Christoph Luser(ラクマス/Lachmuth:潜伏先の同居人?)
Werner Wilkening(コンラーディ/Conradi:ベルリンのアパートの下の階の住人)
【ゲシュタポ関連】
Gerdy Zint(ウォルター・ドッベルケ/Walter Dobberke:ドイツの将校、キャンプの責任者)
Max Krause(アブラハムソン/Abrahamsohn:親衛隊の捜査官、ドッペルケの部下)
Rony Herman(ハインツ・ゴットシャルク/Heinz Gottschalk:親衛隊の捜査官、ドッペルケの部下)
Max Wagner(ウェルナー・テレマン/Werner Telemann:ゲシュタポの下士官)
Heike Jonca(クララ・シェーネ/Clara Schöne:ウェルナーの秘書)
Mathis Reinhardt(ウィルフリード・アーレンス/Wilfried Ahrens:ステラを捕まえる親衛隊)
Nikolai Will(クロプス/Gestapo Klops:親衛隊の捜査官)
Niklas Mitteregger(シュヴェーベル/Schwöbel:親衛隊の尋問官)
Ulrich Schmissat(シュライヤー/Polizeizahnarzt Dr. Schreyer:親衛隊の歯科医)
Anke Fuenfstueck(歯科助手)
Johannes Nendwich(保安警察)
Sebastian Barnstorf(高射砲兵)
【裁判関連】
Felix Römer(ステラの弁護士)
Martin Reinke(リヒター/Richter:裁判官)
Michaela Allendorf(裁判でアーロンの隣に座る人)
【ユダヤ人その他】
Vincent Koch(イリヤ・ゾンターグ/Ilja Sonntag:ステラたちの友人、工場管理者)
Roland Silbernagl(収容所の老人)
Gabriele Schulze(老いた囚人)
Valentin Mirow(モリッツ・ザイドマン/Moritz Zajdmann:ユダヤ人囚人)
Benjamin Morik(回転ドアで捕まる男)
Ruth Marie Kröger(回転ドアで捕まる女)
Nils Burkhardt(ユダヤ人囚人)
Natalia Romanova(ユダヤ人囚人)
Patrick Simons(ユダヤ人囚人)
Artur Sorokin(ユダヤ人囚人)
Christian Tillmanns(ユダヤ人の親戚)
Daniel Holzberg(ユダヤ人の家族を持つ男)
Christian Skibinski(労働者)
■映画の舞台
1943年、
ドイツ:ベルリン
ロケ地:
ドイツ:ベルリン
ドイツ:ルートヴィヒスルスト
https://maps.app.goo.gl/RKzHRojcr5AGW31C7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1940年8月、アメリカに渡ってジャズシンガーになる夢を抱えるユダヤ人歌手のステラは、親友のアーロン、恋人のフレートたちとバンドを組んでいた
ゲシュタポによるユダヤ人迫害が迫る中、なんとかショーを成功させた彼らは、興行師のエリアス・コーエン・Jrの名刺をもらうまでになっていた
だが、本格的な戦争の波には逆らえず、ステラたちの夢は途絶え、鉄工所で働かされることになった
そんな折、内情を知る友人たちから危険を知らせてもらったステラとその家族は、なんとか工場から逃げ出すことに成功し、潜伏先を転々とすることになった
その先々で偽造の身分証を手に入れるために奮闘し、バンド仲間のジェニーの紹介にて、ロルフという男と出会うことになった
ロルフが作った罹災証明書は身分証の代わりに使え、それを2000マルクで売り捌く日々が始まった
それから、ステラは「白紙の証明書」を奪うために親衛隊の連中を虜にしていくものの、親友だと思っていたインゲの密告によって捕まってしまう
ステラは拷問の末に、ユダヤ人が隠れているところを教えることになり、さらに誘き出すための囮にもなっていく
その行動はユダヤ人の中で広がりを見せ、金髪の魔女などと言われるようになっていった
テーマ:生存を賭けた取引
裏テーマ:自尊心の崩壊が招く結末
■ひとこと感想
名前ぐらいは聞いたことがある人物で、ナチス下において、同胞を売ったことで有名な女性でしたね
映画はフィクションではありますが、1946年のソ連の軍事法廷の記録と、1957年のドイツの裁判記録をもとに構成されていると言います
なので、細かな部分の脚色はあっても、概ね史実に近い内容になっていました
伝記映画なので、歴史に詳しい人ならば顛末を知っていると思いますが、物語の展開的には意外な方向へ向かいます
当初は被害者だったステラも、加害者側の役割を背負わされるようになり、最終的には「加害者なのに被害者面をする」という典型的な人物に変わっていったように思います
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
ステラの半生を描いている作品ですが、裏切りから裁判までの流れで終わらせていた方が良かったように思います
ラストは1984年の自殺未遂の様子が描かれますが、そこに至るまでの30年間を描かないので、唐突な感じがしましたね
史実に則っているとは言え、余計なシーンだったように思います
映画は、ユダヤ人狩りが行われる中で、うまく立ち回って逃げていくステラを描くのですが、彼女以外にも多くの裏切り者がいました
劇中で登場するのはステラとインゲですが、もう一人のステラとトイレで鉢合わせた女も、劇中で親衛隊を拐かしている女性だったと思います
単にお金が欲しかったのかはわかりませんが、ステラ同様に捕まっているところを見ると、利用される側に回ることになったのかな、と感じました
基本的にはナチスが悪いのですが、命を賭けて同胞を守るのかどうかというところは何とも言えない部分があります
文化や慣習、宗教や人間関係など、様々な要素が絡み合っているので、同胞を売るぐらいなら死ねという考えがOKなのかはわかりません
そういう糾弾をする人も当事者になればどんな行動をするのかわからないのが人間であり、崇高な思想と貫徹できる意思がある人の方が少ないように思えます
■ステラはどんな人だったのか
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■命を天秤に賭けて成し遂げる意味
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/102811/review/04769336/
公式HP:
https://klockworx.com/movies/stella/