■敵


■オススメ度

 

妄想と現実の区別が曖昧な映画に興味がある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2025.1.20(イオンシネマ京都桂川)


■映画情報

 

情報:2025年、日本、108分、G

ジャンル:Xデーを決めて暮らす元大学教授に訪れる変化を描いたヒューマンドラマ

 

監督&脚本:吉田大八

原作:筒井康隆『敵(新潮文庫)』

 

Amazon Link(原作)→ https://amzn.to/3E0rLp3

 

キャスト:

長塚京三(渡辺儀助:不穏なメッセージを受け取る77歳の大学教授)

 

瀧内公美(鷹司靖子:儀助の教え子、雑誌編集者)

河合優実(菅井歩美:行きつけのバーのマスターの姪っ子、大学生)

 

黒沢あすか(渡辺信子:儀助の亡き妻)

中島歩(渡辺槙男:儀助の親族)

 

松尾諭(樺島光則:儀助の教え子、小道具屋)

松尾貴史(湯島定一:儀助の教え子、デザイナー)

 

カトウシンスケ(犬丸健悟:新しい担当編集者)

高橋洋(望月:旅行雑誌編集者)

 

高畑遊(犬連れの女)

二瓶鮫一(儀助の隣人)

 

戸田昌宏(医師)

唯野未歩子(女医)

 

松永大輔(バーテンダー?)

桜井聖(司法書士)

福井亜希子(湯川の妻?)

 


■映画の舞台

 

都内某所

 

ロケ地:

埼玉県:さいたま市

浦和消化器内視鏡クリニック

https://maps.app.goo.gl/4KwsxNA9PZ7tyxAE6?g_st=ic

 

東京都:荒川区

キムチの高麗

https://maps.app.goo.gl/mhNsmihejZthSP1s7?g_st=ic

 

カフェテラス ウィーン

https://maps.app.goo.gl/6WetTD3aJg7xnHSG7?g_st=ic

 

神奈川県:横浜市

バー グローリー 大倉山

https://maps.app.goo.gl/gTCUigKXWNGyt5Ca7?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

フランス文学の大学教授だった渡辺儀助は、大学から身を引き、妻も他界したために、古民家で一人暮らしをしていた

彼は預貯金と年金、日々の支出などを計算し、「Xデー」なるものを決めていた

身の丈にあった生活を送ることでハリが出るというものだったが、教え子のデザイナー・湯島はその考えに賛同はできなかった

 

ある日のこと、教え子の靖子が家に訪れ、懐かしい話で盛り上がった

夜も更け、終電も間際になった頃、儀助によからぬ考えがよぎってしまう

靖子は何事もなかったかのようにあっさりと帰り、儀助は夢の中でその続きを見てしまうようになっていた

 

そんな折、行きつけのバーにて、教え子の湯川から、マスターの姪っ子・歩美を紹介される

彼女は大学でフランス文学を学んでいて、思わず会話が弾んでしまう

だが、別の日に彼女が授業料を滞納していることを知り、儀助によからぬ考えが浮かんでしまった

 

さらに、パソコンに届く謎のメールが現実味を帯びて来てしまい、「敵」というものを考え始めるようになってしまう

噂話か妄想だろうと思っていたものの、いつしか「敵」は自分の中で「いるもの」として、ふとした会話の中に紛れ込んでしまうのである

 

テーマ:老いと執着

裏テーマ:妄想と現実の相関性

 


■ひとこと感想

 

原作の「敵」を読んだことはなく、予告編の情報だけで鑑賞して参りました

夢と現実が入り乱れる内容になっていて、その線引きは後半になると全くわからなくなります

おそらくは、Xデーを決めた段階から妄想が始まっていて、教え子に関するエピソードのほとんどが妄想であるように思います

 

儀助には先立たれた妻がいますが、今の世の中だと早く死んだ方が良いと思っていたりします

また、自分に都合の良い教え子ばかりが登場し、都合の良いことばかりが起こったりもします

でも、結局は妄想から醒めてしまって、ただ無駄な時間を過ごしただけだったりします

 

老いてもなお、女のことを考えるのはらしいと言えばらしいのですが、妻に執着されることすら妄想するところに独り身の悲哀というものがありますね

「敵」という概念がいつの間にか儀助の中にストンと落ちているように、Xデーの概念もある時に降って湧いたものだったのかなと思います

それでも、順調に思えるものが壊れていき、その起因が女性の行動というところに、儀助の捨てきれないプライドがあるのかな、と感じました

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

完璧に思える終活をしているように見える儀助も、それを破壊したいという願望がありました

でも、自分から壊すのではなく、女性の欲望に巻き込まれたという言い訳を作るところが儀助らしくもありました

妄想と現実は、言い換えれば「文学と現実」というもので、自分がコントロールできるものとできないものというふうに捉えることもできるように思えました

 

儀助にとって「敵」というのは、自分がコントロールできないもので、さらに「急にやってくるもの」となっていました

儀助の人生をゆっくりと終わることを目的としていましたが、それが突然おかしくなっていくのですね

彼を目的から遠ざけるものが「敵」だとしたら、彼の周りには「敵」しかいないことになります

 

さらに妄想の世界になっていますが、自分を追い込んでいるのも「自分自身が作り出したもの」で、おそらく教え子全員が妄想なのだと思いました

自分よりも先に死ぬ湯川は「敵」と言って死ぬのですが、これは「敵=死」であると言えるのでしょう

また、女性二人は過去の自分の良い思い出の続きを妄想し、さらに自分には何らかの価値があるのではないかと思い込んでいるのですね

それを打ち消すのも自分なので、ある意味、儀助にとっての「敵」は自分自身も含めたものだと言えるのかな、と感じました

 


■Xデー設定に効果はあるのか

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■敵に対する反応

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■120分で人生を少しだけ良くするヒント

ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/102459/review/04687995/

 

公式HP:

https://happinet-phantom.com/teki/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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