■コメント部隊
Contents
■オススメ度
実際の事件をモチーフにした映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.2.20(アップリンク京都)
■映画情報
原題:댓글부대(コメント部隊)、英題:Troll Factory(迷惑行為増産工場)
情報:2024年、韓国、109分、G
ジャンル:世論操作の犠牲になった記者の奮闘を描いたミステリー映画
監督&脚本:アン・グクジン
原作:チャン・カンミョン/장강명『The Comments Army』
キャスト:
ソン・ソック/손석구(イム・サンジン/임상진:大企業の横暴を暴露して干される新聞記者)
キム・ソンチョル/김성철(チン・フォッキング/찡뻤킹:世論操作の窓口になる男)
キム・ドンフィ/김동휘(チャッタッカッ/찻탓캇:アマチュア作家)
ホン・ギョン/홍경(ペプテク/팹택:ゲーマー)
【唱更(チャンギョン)新報】
イ・ソンヒ/이선희(ピョ・ハジョン/표하정:新しい社会部の局長)
チェ・ドクムン/최덕문(チェ・ピョンホ/최평호:社会部の局長)
ユン・セウン/윤세웅(社会部の副局長)
ミン・ムジェ/민무제(社会部の副局長)
オ・ギュテク/오규택(経済局部長)
キム・ソンヨン/김성용(政治局部長)
【ウソンデータ】
イ・ソファン/이서환(パク・ウソン/박우성:ウソンデータの社長)
エ・オミジャ/엄지아(ウソンの妻)
キム・ソミン/김소민(ウソンの息子)
ソン・ヒヒョン/성희현(ウソンの娘)
ムン・ヒョンドン/문형돈(ウソンデータの実証実験スタッフ)
キム・ファンヨン/김환영(ウソンデータの作業員)
チョン・ヒョンジュク/정재혁(ウソンデータのエンジニア)
パク・ヨンソン/박선옹(ウソンデータのエンジニア)
カン・ドンヒョン/강동현(ウソンデータの社員)
ボク・セフン/복세훈(検査会場管理者)
ナム・ジンボク/남진복(道路工事管理者)
イ・ジェホ/이재호(道路工事職員)
カン・ジョンホ/강정호(道路工事役員)
ホギョン/호경(道路工事役員)
【ローソク会】
イ・チャンユ/이찬유(悪魔/중학생、中学時代)
(成人期(イ・ソンチョル/이성철):イ・ムニョン/이무념)
マ・ユンウ/마윤우(悪魔の弟、幼稚園時代)
(成人期(イ・ソンモク/이성목):ソン・ムンヨン/손문영)
キム・ミリム/김미림(悪魔の母)
チョン・ファンウク/정환욱(ローソク会参加者)
【その他】
キム・ヒウォン/김희원(イ・ソンウ/이선우:映画監督)
リー・デイビッド/이다윗(イ・ダウィット/이다윗:「模範刑事」の映画作業員)
キム・ジュンハン/김준한(ナム・ギホン/남기홍:世論調査チーム長を名乗る謎の男)
オ・イェジュ/오예주(イ・ウンチェ/이은채:学生会長を目指す大学生)
イ・ヒョン/이현(カフェのマダム)
キム・ギュベク/김규백(Informer X/情報提供者X:世論調査チームの実態を暴く男)
ク・ユジュン/고유준(殴る男)
イ・スンチョル/이승철(経済専門家)
Cray Koo(ピアニスト)
ジュ・ファジュン/주화준(ドラマー)
オ・ソンテク/오성택(ベーシスト)
キム・ソンワン/김성완(サクソフォン)
シム・ヨンミン/심영민(「万全」の本部長の声)
■映画の舞台
韓国:ソウル
ロケ地:
韓国:ソウル
鍾路区三清洞
https://maps.app.goo.gl/oALNmW8vdDU8t4uaA?g_st=ic
■簡単なあらすじ
韓国・ソウルにある唱更新報の記者・イム・サンジンは、大手企業「万全」絡みの事件の記事を書くものの、それが誤報とわかり、職を干されることになった
サンジンは裏取り捜査を進めることもできず、謹慎明けに職場に戻るものの、復職を約束してくれた局長はおらず、新局長からは復帰を認められることはなかった
その後、インターネットにて情報を探っていると、この誤報記事が拡散された経緯を知る人物からのコンタクトがあった
メッセージの主はメディア専攻の教授のようで、サンジンは彼の指定するカフェに出向くことになった
だが、そこにいたのは二十代くらいの若者で、彼は友人と結託して、この一連の誤報騒動を拡散させて炎上させたのだと言う
彼は自分たちの存在を世に残したくて、それで情報提供をしたいと考えていて、サンジンはとりあえず取材を進めることになった
彼はチャッタッカッと言う名前で活動していて、アマチュア作家として小説を書いていた
仲間のチン・フォッキング、ペクテクと共に様々な案件に関わり、女子大生の自殺騒動も引き起こしたと言う
そして、彼らは実力を認められ、「万全」グループからコンタクトがあったと言うのである
テーマ:情報の精度
裏テーマ:真実に見せるための嘘
■ひとこと感想
SNS全盛の時代に、世論調査を行う部署があったと言うネタを元に構成された物語で、原作者曰く真実は80%ぐらいとされています
名誉毀損にあたる可能性があるために企業名などは伏せられていますが、元ネタを辿ることもなく、韓国内では周知なぐらいの大企業であると言われています
映画は、かなり複雑な構造になっていて、何が真実なのかよくわからないと言う感じになっていますね
ネタバレのところで詳しく書くことになりますが、まずは前提として「この映画全てがサンジンの取材を元にして書かれた記事である」というところからスタートしています
そして、取材の中で自分が体験したことを綴っているのですが、ざっくりと「サンジンの体験=真実」「それ以外は嘘」ぐらいで観ていく方がわかりやすいと思います
元ネタは国家情報院から、インフルエンサー自殺、大企業の世論調査(操作)チームなどが登場し、それらに関与していた青年3人が登場しますが、どこまでが本当かを見極める目が養われると思います
普通に観ていても「あれ?」と言うところに気づけると思うので、そこまで難しく考えずに、真贋を感覚で捉えたら良いのではないかと感じました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
映画の構造は多重構造になっていて、一番外側が「ネットに投下されたサンジンの取材記事」となります
そして、チャッタッカッがサンジンに語った話は全部嘘と言うことになるのですが、実際にはどこまでが嘘かと言うのはわからない部分があります
冒頭で登場する悪魔少年のネタはサンジンが記事の導入に使った全く無関係の事件で、その後、自分の体験談としての誤報事件が描かれます
この誤報に関する流れと、自身が休職を余儀なくされ、かつ追加記事を書いて干されたと言うところが真実に当たります
その中で、3人組の物語を聞く流れになっていますが、その物語には「本当のエピソードもあるけど、実行者は違うし、関連づけられた無関係の事件もある」と言う感じに描かれています
チャッタッカッの話を否定する情報提供者Xは、彼と組んで一連の事件を起こしたと言いますが、彼自身の告発は「万全には世論操作をする部署がある」というもので、その話に真実味を持たせるためにサンジン自身が「嘘と真実を絶妙に混ぜた」という流れになっています
真実にあたるのが「記事は小説のパクリだった」と言う部分で、インターネットミームに気づいたところから深淵に近づいているのですね
掲示板の書き込みとして「この記事で陰謀論になってしまった」と言うのが情報提供者Xの書き込みになりますが、彼との取材が本当なのかはわからない部分があります
個人的には「チャッタッカッと会ったこと」「誤報を出して干されたこと」「追加記事でハメられたこと」の3つだけが真実で、それ以外は嘘(あるいは盛ったエピソード)だと思うのですね
なので、この一連の話(記事)に真実味を持たせるために「Xとの物語」を作っているようにも思えます
最後に「この作品はフィクションです」とデカデカと字幕が出るのですが、それは映画が名誉毀損にならないための言い訳として敢えて記しているものなので、それは物語を否定するものではないと考えられます
■元ネタ事件について
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■真実と真実味を持たせることの違い
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
ただいま、鋭意考察中にて、今しばらくお待ちください
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103164/review/04796843/
公式HP:
https://klockworx.com/movies/comment/