■映画鑑賞まとめ■
8月、第1週(2025.8.1~2025.8.10)
■星つなぎのエリオ
■オススメ度
子ども向け映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.2(MOVIX京都 Dolby Cinema)
■映画情報
原題:Elio
情報:2025年、アメリカ、98分、G
ジャンル:孤独を感じる少年が地球代表に間違われてしまう様子を描いたSF映画
監督:マデリーン・シャラフィアン&ドミー・シー&エイドリアン・モリーナ
脚本:ジュリア・チョウ&マーク・ハマー&マイク・ジョーンズ
キャスト:
ヨナス・キブレアブ/Yonas Kibreab(エリオ・ソリース/Elio Solis:宇宙人に地球の大使と誤認される11歳の少年)
ヨナス・キブレアブ/Yonas Kibreab(エリオのクローン/Other Elio)
ゾーイ・サルダナ/Zoe Saldaña(オルガ・ソリース/Olga Solís:エリオの叔母、空軍の少佐、宇宙軌道アナリスト)
レミー・エジャリー/Remy Edgerly(グロードン/Glordon:エリオと仲良くなる外界と閉ざされた宇宙人)
ブラッド・ギャレット/Brad Garrett(グライゴン閣下/Lord Grigon:グロードンの父、ハイラーグ族の王)
ブランドン・ムーン/Brandon Moon(ヘリックス/Ambassador Helix:ファールビナム星の大使)
ジャメーラ・ジャミル/Jameela Jamil(クエスタ/Ambassador Questa:読唇術が使えるゴーム星の大使)
マティアス・シュヴァイクホファー/Matthias Schweighöfer(テグメン/Ambassador Tegmen:テグメゲ星の大使)
岡塚敦子(ナオス/Ambassador Naos:なんでも発明する宇宙人の大使)
渡辺直美(オーヴァ/Ambassador Auva:平和を愛する惑星の大使)
シャーリー・ヘンダーソン/Shirley Henderson(ウゥゥゥゥ/Ooooo:液状のスーパーコンピューター)
ボブ・パターソン/Bob Peterson(ユニバーサル・ユーザー・マニュアル/Universal Users Manual:コミュンバースの百科事典)
ヤング・ディラン/Young Dylan(ブライス/Bryce:アマチュア無線趣味の少年)
ジェイク・ゲットマン/Jake Getman(ケイレブ/Caleb:ブライスの友人)
ブレンダン・ハント/Brendan Hunt(ギュンター・メルマック/Gunther Melmac:陰謀論者、空軍アナリスト、軌道アナリストの通信係)
【日本語吹替】
川原瑛都(エリオ)
佐藤大空(グロードン)
沢城みゆき(クエスタ大使)
松山ケンイチ(グライゴン閣下)
清野菜名(オルガ)
野呂佳代(ウゥゥゥゥ)
マユリカ/中谷(ギャンター・メルマック)
関智一(ヘリックス)
渡辺直美(オーヴァ)
安原義人(テグメン)
子安武人(ユニバーサル・ユーザー・マニュアル)
■映画の舞台
地球:アメリカのNASA
コミュンバース
■簡単なあらすじ
両親を亡くしたばかりの少年エリオは、叔母のオルガの元で暮らしていたが、彼女の人生の邪魔になっていると感じていた
ある日のこと、エリオは航空宇宙博物館にて宇宙船ボイジャーのゴールデンレコードの存在を知った
さらに、オルガたちが宇宙からの発信を受けていることを知り、彼らの隙をついてメッセージを発信してしまった
だが、そのメッセージ送信が基地を停電に追い込んでしまい、オルガは処分寸前になってしまう
エリオの行動を直すために全寮制の学校に入れることになったが、そこには因縁の相手ケイレブがいた
ある夜のこと、ケイレブの企みで襲われたエリオは、キャンプ地へと逃げることになった
だが、そこに謎の光がやってきて、エリオを包んでいく
そして、次の瞬間、エリオは光とともに宇宙の彼方にあるコミュニバースへと送られてしまった
そこは宇宙の多くの大使が集まっているところで、エリオは地球のリーダーだと勘違いされてしまった
さらに、そこにはコミュニバースに所属したいハイラーグ人の王グライゴンもいて、彼は審査に落ちたために実力行使に出始めてしまった
そして、地球に帰りたくないエリオは、地球の代表を偽って、グライゴンとの交渉に向かうことになったのである
テーマ:孤独は自己認知
裏テーマ:壮大な世界を結ぶ術
■ひとこと感想
おそらく子ども向けだろうなあと思っていたら、やっぱり子ども向けでしたね
宇宙に思いを馳せる孤独な少年ということで、当初は母親設定だったオルガは叔母という設定に変わっていました
とは言え、母親のままの方が良かったんじゃないかな、と思いました
それは、エリオとオルガが接していた時間とか、その濃度が全く伝わらず、後半のオルガの本音というものに説得力を感じませんでした
宇宙人のグロードンも孤独という設定ですが、これはエリオとは全く違う意味での孤独で、しかも彼自身は孤独だとは思っていないと思います
この辺りは日本の宣伝の想像力の欠如のようなもので、孤独というものが状況を示す言葉か、心理的状態を表す言葉なのかがわかっていないからだと思います
彼の造形がクマムシみたいな感じになっている意図はわかりますが、予告編で見たときはミャクミャクを初見で見た時のような気持ち悪さを感じました
まあ、グロードンの方は愛おしく見えてくる不思議さがあって、それはビジュアルだけが嫌悪感を構成しているわけではない、というところに繋がっているのだと思います
映画では、地球(ア地球)のリーダーに勘違いされたエリオの暴走によって大変なことになるという物語で、マイルドに描いているけど、多くの宇宙人大使が死んでいるんじゃないかな、と思ってしまいました
絵本的な面白さはあるものの、やはりご都合主義の塊のような物語になっていたので、かなり低年齢でないと楽しめないように感じられます
大人への教訓というものはそこまで無く、アガるとしたらメルマックのシーンなのかな、と思いました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99966/review/05396520/
公式HP:
https://www.disney.co.jp/movie/elio
■入国審査
■オススメ度
実体験フィクションに興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.4(MOVIX京都)
■映画情報
原題:La Ilegada(到着)、英題:Upon Entry(入国するとき)
情報:2023年、スペイン、77分、G
ジャンル:スペインからの移住のためにアメリカに入国したカップルを描いたスリラー映画
監督&脚本:アレハンドロ・ロハス&フアン・セバスチャン・バスケス
キャスト:
ブルーナ・クッシ/Bruna Cusí(エレナ・パミアス・バセーダス/Elena:スペインからアメリカに来たカップル、バルセロナ出身のコンテンポラリーダンサー、抽選ビザに当選したスペイン人)
アルベルト・アマン/Alberto Ammann(ディエゴ・エルナンデス・アルマス/Diego:エレナの恋人、ベネズエラ出身の都市計画家)
ローラ・ゴメス/Laura Gómez(バスケス/Agent Vásquez:捜査官、二次審査官)
ベン・テンプル/Ben Temple(バレット/Agent Barrett:捜査官、二次審査官)
■映画の舞台
2019年2月19日、
アメリカ:ニューアーク国際空港
ロケ地:
スペイン:カタルーニャ地方
バルセロナ
■簡単なあらすじ
2019年、ベネズエラ国籍のディエゴと彼のパートナーのスペイン人のエレナは、マイアミに移住するためにニューアーク国際空港へと降り立った
入国審査を受けるもの、審査官のジェームズは何かを見つけて、ふたりを別の待合へと連れて行った
そこは二次審査を行う場所で、マイアミ行きの乗継便までは2時間しか猶予がなかった
手荷物検査を受けることになった二人は、その後別室に連れて行かれ、バスケス捜査官の尋問を受けることになった
バスケスは事細かなことを聞き、さらにスペイン語にも精通していた
彼女はディエゴの経歴を疑っていて、アメリカに入国するに至った経緯を根掘り葉掘り聞いてくる
そんな中、ディエゴには婚約までこぎつけた相手がいて、ビザ所得も目前だったことがわかる
だが彼は、大使館を訪れることもなく、その所得をスルーしていたのである
エレナはその女性の存在を知らず、何を信じて良いのかわからなくなってきたのである
テーマ:真実の証言
裏テーマ:移民になるためのハードル
■ひとこと感想
予告編の情報だけで鑑賞
その時点でディエゴの秘密が暴かれていく様子が描かれていました
スペインから入国するカップルを描いていて、その関係性というものが伏線となっていました
彼らはいわゆる事実婚という関係で、法的な署名を済ませていました
ディエゴはスペイン国籍の所得途上でアメリカへの移民を希望するベネズエラ人で、この一連の彼の動きを捜査官は疑問視していたことになります
真っ黒とちゃうのかな?と思ってしまう流れになっていて、客観的に観ても「何か隠している」としか思えません
本作の醍醐味は「ラストシーン」なのですが、これがまた何を示しているのかわからない部分がありました
尋問によって知られたくない過去が炙り出されていく怖さもありながら、ここまで暴露する理由はわかりません
でも、「記録されている」という事実は、彼らがアメリカで生きていく上での枷になっていると言えます
ある意味、入国審査とは「マーキング」だったと言えるのかもしれません
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101364/review/05405187/
公式HP:
https://movies.shochiku.co.jp/uponentry/
■アンティル・ドーン
■オススメ度
繰り返し系スラッシャー映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.5(TOHOシネマズ二条)
■映画情報
原題:Until Dawn(夜が明けるまで)
情報:2025年、アメリカ、103分、R18+
ジャンル:失踪した姉を探しに来た妹とその仲間を描いたホラー映画
監督:デビッド・F・サンドバーグ
脚本:ゲイリー・ドーベルマン&ブレア・バトラー
原作:PlayStation5/PC用ゲーム『Until Dawn 惨劇の山荘』
キャスト:
エラ・ルービン/Ella Rubin(クローバー・ポール/Clover:行方不明の姉を探す女性)
マイケル・チミノ/Michael Cimino(マックス/Max:クローバーの元カレ)
オデッサ・アジオン/Odessa A’zion(ニーナ・リム/Nina:クローバーの友人、記帳する鼻ピアス)
ベルモント・カメリ/Belmont Cameli(エイブ/Abe:ニーナの恋人、心理学部生)
ユ・ジヨン/Ji-young Yoo(ミーガン/Megan:クローバーの義理の妹、スピリチュアル)
マイア・ミッチェル/Maia Mitchell(メラニー・ポール/Melanie:行方不明になったクローバーの姉)
ピーター・ストールメア/Peter Stormare(ヒル博士/Dr. Hill:心理学者)
ティボール・ザウアーヴァイン/Tibor Szauervein(サイコ/Psycho:コテージに潜む暴漢、のちにジョシュア・ワシントンと判明)
マリアン・ヘルマニ/Mariann Hermányi(廃墟に住む老婆)
■映画の舞台
アメリカ:ペンシルべニア州
グロア・バレー(架空)
ロケ地:
ハンガリー:ブダペスト
■簡単なあらすじ
失踪した姉メラニーを探すために義理の妹ミーガン、友人のニーナとその彼氏エイブ、元カレのマックスたちと旅をするクローバーは、大した成果もなく、姉のSNSに映っていた店を訪ねていた
そこの店主に姉の写真を見せると、同じように何回も何回も聴かれると言い、この道の先にある観光案内所のことを教えてくれた
5人はそこに向かうものの、突然の豪雨に見舞われてしまう
先の見えない場所だったが、何度か同じ場所を通るうちに天候は回復し、目の前に案内所が現れた
そこの来名簿にはメラニー・ポールと書かれていて、どうやら何度も訪れているようだった
夜になった頃、クローバーに姉の声を聞き、外に出ると雨の向こうに人影が見えた
マックスは彼女を追いかけ、同じころ、ジュリアは洗面台であるものを見つける
ニーナは来客簿の異変を感じ、エイブは壁面の資料の奥に失踪者の写真を見つける
そんな折、彼らもとに、謎の仮面の男が姿を現し、次々と殺していくのである
テーマ:招聘の理由捜し
裏テーマ:因果の先にある邂逅
■ひとこと感想
元ネタがゲームのようで、とある場所に引き込まれる若者たちを描いていました
死んだら元の場所に戻る系のループもので、彼らは「ここに連れてこられた理由」というものを探し始めます
当初は失踪した姉探しがメインでしたが、途中からは「どうやって脱出するか」というのがメインになっていました
死んだらやり直し系だけど、徐々に肉体はおかしなことになっていって、最後にはゾンビになってしまうみたいな感じなのでしょうか
クローバーが姉を探すために友人たちを巻き込んでいるのですが、元カレを連れてきたり、義理の妹がいたりと、意外と関係性がすんなり入ってこないキャラになっていました
姉のSNSを手掛かりに探しているようで、偶然写り込んだ雑貨店を辿るところから物語は始まり、店主に教えてもらった「グロア・バレー」という場所に行くことになりました
周囲をウォーターウォールに囲まれている謎の場所で、いわくつきの観光案内所を探索することになります
このあたりはゲームの設定で、そこで仮面を被った謎の暴漢に襲われるようになります
さらに観光案内所を探索する中で、奇妙な来場者名簿と失踪者のポスターなどを見つけたりします
どうやら観光所周辺は1998年の10月で止まっているようで、そこに迷い込んだという内容になるのだと思います
面白いかどうかは何とも言えないのですが、音で驚かせるとか、その場所で過去にあることがあったとか、そこまでサプライズがある内容ではなかったですね
スラッシャー系ホラーなのでグロ耐性が必要ですが、思ったほどではないという感じに思えました
それにしても、あのオチはどうなんでしょうか
↓詳しいレビューはこちらから
*【映画感想】アンティル・ドーン【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103852/review/05407634/
公式HP:
■美しい夏
■オススメ度
青春時代のグチャグチャな感情に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.7(アップリンク京都)
■映画情報
原題:La bella estate(美しい夏)、英題:The Beautiful Summer(美しい夏)
情報:2023年、イタリア、110分、R18+
ジャンル:年上女性の大人びいた生活に惹かれる16歳の少女を描いた青春映画
監督:ラウラ・ルケッティ
脚本:ラウラ・ルケッティ&グレタ・シチターノ&マリオ・イアンヌッツィエッロ
原作:チェーザレ・パベーゼ『La bella estate(美しい夏)』
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キャスト:
イーレ・ヤラ・ビアネッロ/Yile Yara Vianello(ジーニア/Ginia:洋裁店のお針子、16歳)
ディーヴァ・カッセル/Deva Cassel(アメーリア/Amelia:19歳の自由な女、絵画のモデル)
ニコラ・マウパ/Nicolas Maupas(セヴェリーノ/Severino:ジーニアの兄)
エイドリアン・ドゥビッテ/Adrien Dewitte(ロドリゲス/Rodrigues:アメーリアの画家)
アレッサンドロ・ピアバーニ/Alessandro Piavani(グィード/Guido:ロドリゲスの友人、画家)
コジマ・チェントゥリオーニ/Cosima Centurioni(ローザ/Rosa:ジーニアの親友)
アンナ・ベラート/Anna Bellato(ジェンマ夫人/Signora Gemma:洋裁店の店長)
アンドレア・ボスカ/Andrea Bosca(アンドレア・ウッズ/Dottor Andrea:ダンスパーティーで出会う医師)
■映画の舞台
1938年、
イタリア:トリノ
ロケ地:
イタリア:トリノ
■簡単なあらすじ
1938年、イタリアのトリノでは、16歳の少女ジーニアが洋裁店のお針子として働いていた
大学を休学している兄セヴェリーノと暮らしているジーニアは、時には親友のローザやその恋人たちと余暇を楽しんでいた
ある日のこと、そのグループにアメーリアという年上の女性が加わることになった
彼女は半裸で湖に飛び込むなど奔放な性格をしていて、さらに絵画のモデルをしているという
ジーニアは彼女の存在に憧れを抱き、都会的な生き方に惹かれていくことになった
その後、カフェでアメーリアと再開したジーニアは、彼女の仕事を見たいと言い出す
だが、直前になって怖くなってしまい、中には入らずに覗き込むことになった
それでも興味は尽きず、アメーリアが通っているパーティーなどに足を運ぶようになる
そして、そこで出会った若き画家のグィードと関係を持つようになっていく
だが、彼らとの時間が増えるごとに仕事は疎かになり、ようやく仕事が認められつつあったものの、それをふいにしてしまうのである
テーマ:青春の残像
裏テーマ:誘惑の先にある未来
■ひとこと感想
予告編の情報のみで鑑賞に至ったので、てっきりレズビアンものかと思っていました
その要素は皆無ではありませんが、それ以上に「大人の世界に憧れる面」が強かったように思います
ジーニアとアメーリアは3歳の差があるのですが、声だけを聞いているとジーニアの方が年上に思えてしまいますね
16歳には見えないのはアレですが、演技自体は問題ないと思います
ジーニアがアメーリアに憧れるのは、彼女が大人の女性だからというだけではなく、自分の知らない世界を知っている、ということも挙げられると思います
その世界には「本当の自分を見つけてくれる人がいる」と思い込んでいて、それが視界を曇らせていると言えます
自身のアイデンティティの確立もそうですが、女性としての魅力というものに自信がなかったのだと思います
時代は1938年と、背景でムッソリーニの演説が聞こえる時代ではありますが、あまりそう言った動きは見えなかったですね
現代劇でも問題のない感じで、あえてこの時代を設定したのは、同性愛的な関係がショッキングに思われる時代なのかな、と感じました
映画内でも、薄々とアメーリアとジーニアの関係に気づいている人もいますが、そこまで嫌悪感を持っていませんでしたね
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101511/review/05413746/
公式HP:
https://mimosafilms.com/labellaestate/
■長崎 閃光の影で
■オススメ度
戦争映画に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.7(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
情報:2025年、日本、109分、G
ジャンル:看護学生の視点で綴られる原爆投下から1ヶ月を描いた戦争映画
監督:松本准平
脚本:松本准平&保木本佳子
原作:日本赤十字社『閃光の影で 原爆被害者救護赤十字看護婦の手記』
キャスト:
菊池日菜子(田中スミ:帰郷した大阪の看護学生)
小野花梨(大野アツ子:看護学生、スミの幼馴染)
川床明日香(岩永ミサヲ:看護学生、スミの幼馴染、キリシタン)
水崎綾女(川西トキ子:看護婦長)
坂ノ上茜(幸子:管理室長)
呉城久美(五島キヨ:大村海軍病院の看護師)
田畑志真(洋子:被曝する看護学生)
松尾百華(ヤエ:徳島出身の看護師)
渡辺大(秋山学:救護所で働く軍医)
田中偉登(岸本勝:スミの幼馴染、三菱勤務)
嘉数実華/KAKAZU(ハナ:両目を怪我する妊婦)
暖(空広:ハナの赤ん坊)
加藤雅也(田中幸次:スミの父)
有森也実(田中チヨ:スミの母)
萩原聖人(岩永信行:ミサヲの父)
河村梓月(大野カズ子:アツ子の幼い妹)
利重剛(小川雄一郎:日赤長崎支部の事務局長)
池田秀一(焼き場の少年の祖父らしき人物)
南果歩(南原令子:孤児院「聖母の騎士園」の院長)
山下フジヱ(本人役:長崎の戦争被害者、現代パート、スミのモデルになった人物)
美輪明宏(語り)
■映画の舞台
1945年8月9日、
長崎県:
ロケ地:
長崎県:
山王神社(被爆クスノキ)
https://maps.app.goo.gl/ZGGZ7JL6Q7jdQTAX8?g_st=ic
滋賀県:米原市
世継浜(海水汲み)
https://maps.app.goo.gl/en7EY5pWTp1bcsFd9?g_st=ic
滋賀県:彦根市
彦根城(じゃんけん)
https://maps.app.goo.gl/84XqRqRV7vVRJtvU9?g_st=ic
滋賀県:近江八幡市
旧ヴォーリズ記念病院(修道院)
https://maps.app.goo.gl/3WeCAnBcq1Zxh59g7?g_st=ic
滋賀県:大津市
カトリック大津教会
https://maps.app.goo.gl/meQLyKe1WnXysE1r7?g_st=ic
滋賀県:東近江市
旧中江勝治郎邸
https://maps.app.goo.gl/zpT2ep5QQpqfmYSU8?g_st=ic
湖東町歴史民族博物館(日赤長崎支部)
https://maps.app.goo.gl/1ET89LpYtu1Vd8nP9?g_st=ic
滋賀県:長浜市
旧余呉小学校(国民学校の救護所)
https://maps.app.goo.gl/wz4yGHQ17CrYXoUf7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1945年8月、大阪空襲を受けて、看護学生のスミ、アツ子、ミサヲは地元の長崎に帰省していた
アツ子は日赤長崎支部に向かい、ミサヲは父と共に過ごすことになった
スミは地元の三菱で働いている勝と公認の仲になっていて、二人に茶化されていた
9日のこと、アツ子は日赤にて見学をし、ミサヲは父と共に教会に出向き、スミは勝と再会を果たした後、父の忘れ物を届けるために列車に乗っていた
そして、11時を過ぎた頃、雲間から3機の敵機が襲来し、パラシュートのようなものを降下させたのちに眩い閃光が長崎じゅうを包み込んだ
アツ子のいる病院は爆風で大破し、ミサヲは倒壊した瓦礫の下で目を覚ます
スミは長崎から離れていたために被害はなかったが、地元のことが心配で急いで戻ることになった
アツ子は事務局長の指示のもと、看護婦長とともに診療体制を築く
スミは帰宅途上で軍の車両に乗せてもらい、日赤を目指した
ミサヲは瓦礫の中から父を救出し、救護所を目指していく
3人は無事に再会するものの、長崎はかつての姿を失って、瓦礫の山と化していたのである
テーマ:記憶の伝承
裏テーマ:遠き地で決められた運命
■ひとこと感想
長崎に原爆が落とされてから80年が経ち、その記憶を残していくために作られた作品であると思います
看護学生という視点から、あの時に起きたことを回想するかたちになっていて、原作となる手記には様々な想いが込められているのでしょう
一瞬にして青春が消えた街、何が何かわからないまま、できることだけをして生き延びてきた様子が描かれていました
3人それぞれが違う場所にいて、そのために被害の状況が違うのですが、それが後半の展開にも繋がっていました
多くの声を寄せ集めたものを「3人」に集約させていたのでしょうか
このあたりは原作を読み込んでいれば見えてくるものがあるのだと思います
戦後80年を目指して映画を作成したのだと思いますが、 この節目に伝えたかったのは何だったんでしょう
これまでに多くの戦争映画が作られてきて、ほとんどが語りつくされているようにも思えます
本作の場合は、青春を奪われた看護学生が「戦争に対してどのように向き合ったか」を描いていて、キリシタンであるミサヲは「赦そう」と考えていました
教会に向かう人たちの群れ、後半に登場する孤児院などを考えると、長崎ならではの戦争の捉え方があったのかな、と感じました
↓詳しいレビューはこちらから
*【映画感想】長崎 閃光の影で【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103241/review/05413481/
公式HP:
http://nagasaki-senkou-movie.jp/
■ジュラシック・ワールド 復活の大地
■オススメ度
恐竜系映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.8(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
原題:Jurassic World Rebirth(生まれ変わる恐竜の王国)
情報:2025年、アメリカ、134分、G
ジャンル:恐竜の遺伝子所得のために危険な島に向かう一家と難破した家族を描いたSF映画
監督:ギャレス・エドワーズ
脚本:デビット・コープ
キャスト:
スカーレット・ヨハンソン/Scarlett Johansson(ゾーラ・ベネット/Zora Bennett:秘密の依頼を受ける工作員、元軍人の傭兵)
マハーシャラ・アリ/Mahershala Ali(ダンカン・キンケイド/Duncan Kincaid:チームリーダーの船長、ゾーラの盟友)
ジョナサン・ベイリー/Jonathan Bailey(ヘンリー・ルーミス博士/Dr. Henry Loomis:アラン・グラントの教え子の古生物学者)
ルパート・フレンド/Rupert Friend(マーティン・クレブス/Martin Krebs:製薬会社パーカー・ジェニングス・ファーマシューティカル・エンジニアリングの営業担当者)
マヌエル・ガルシア=ルルフォ/Manuel Garcia-Rulfo(ルーベン・デガルド/Reuben Delgado:海洋旅行中の一家の主)
ルナ・ブレイズ/Luna Blaise(テレサ・デガルド/Teresa Delgado:ルーベンの長女)
デヴィッド・アイアコノ/David Iacono(ザビエル・ドブス/Xavier Dobbs:テレサの恋人)
オードリナ・ミランダ/Audrina Miranda(イザベラ・デガルド/Isabella Delgado:ルーベンの末娘)
フィリッピーヌ・ヴェルジュ/Philippine Velge(ニーナ/Nina:ダンカンの仲間、傭兵&監視係)
ベシール・シルヴァン/Bechir Sylvain(ルクレール/LeClerc:ダンカンの仲間、船頭)
エド・スクライン/Ed Skrein(ボビー・アトウォーター/Bobby Atwater:ゾーラの親友、警備主任)
【恐竜たち】
ティタノサウルス/Titanosaurus(陸地の最大恐竜、DNA採取対象)
モササウルス/Mosasaurus(海の最大恐竜、DNA採取対象)
ケツァルコアトルス/Quetzalcoatlus(崖に巣を作る最大翼竜、DNA採取対象)
アクイロプス/Aquilops(海に生息する小型の角竜、のちにドロレスと名付けられる小さな恐竜)
スピノサウルス/Spinosaurus(島に生息する肉食恐竜、両生類)
ティラノサウルス・レックス/Tyrannosaurus rex(縞模様がある灰色の恐竜、水辺で寝ている大型恐竜)
ディストートゥス・レックス/Distortus rex(Dレックス/ディストートゥス/Distortus:突然変異の巨大ミュータント恐竜)
ミュータドン/Mutadon(突然変異で誕生したミュータント恐竜、ヴェロキラプトルを捕食する肉食獣)
ヴェロキラプトル/Velociraptor(ザビエルを襲おうとする肉食獣)
【日本語吹替】
松本若菜(ゾーラ)
楠木典(ダンカン)
岩田剛典(ヘンリー)
小野大輔(マーティン)
三上哲(ルーベン)
吉川愛(テレサ)
小林千晃(ザビエル)
水瀬いのり(イザベラ)
玉木雅士(ボビー)
高山みなみ(ニーナ)
大西健晴(ルクレール)
■映画の舞台
2008年&2025年、
フランス領ギニア
サン・ユベール島(架空)
アメリカ:ニューヨーク
ブルックリン
スリナム
https://maps.app.goo.gl/6JmVoJcgA2CmEbcb8?g_st=ic
ロケ地:
タイ:クラビー県
カオ・パノムベンチャー国立公園
https://maps.app.goo.gl/Xcw4Swd8tYVgQdyG6?g_st=ic
トラン県
チャオマイ国立公園
https://maps.app.goo.gl/TUfafZJT687Leugk9?g_st=ic
マルタ:カルカラ
https://maps.app.goo.gl/yHDnLZGtioWaaf7a7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
2008年、フランス領ギニアにあるサン・ユベール島では、インジェン社によって、恐竜の遺伝子組み換え実験が行われていた
だが、その研究中に隔離設備が誤作動を起こしてしまい、中で研究していたD・レックスが島に放たれてしまう
研究者たちはミッションを中断し、その島は立ち入り禁止区域として、放置されることになった
それから17年後の2025年、ニューヨークにて製薬会社の幹部マーティンは、元軍人の工作員ゾーラ・ベネットにある依頼をかけていた
それは、サン・ユベール島に生息している恐竜のDNAを採取するというもので、大型であればあるほど希少とされていた
マーティンは大型恐竜のDNAを研究し、人類のための薬を作って儲けようと考えていた
ゾーラは危険すぎるとのことで断ろうとしたが、その報酬は破格のもので、チームを編成して、そのミッションに臨むことになった
ゾーラはスリナムに住んでいる盟友ダンカン・キンケイドを訪ねるも、彼は誰も死にたくないからあの島には行かないという
だが、彼も法外な報酬に目が眩み、船頭のルクレール、傭兵のニーナ、警備主任でゾーラの友人でもあるボビーを連れて向かうことになる
そして、恐竜のDNA採取には、古生物学社のヘンリーが同行することになった
一方その頃、ゾーラたちの向かうすぐ側にはヨットで海洋旅行中のルーベン一家がいた
ルーベンの二人の娘テレサとイザベルと一緒にテレサの彼氏ザビエルも一緒に来ていた
そんな彼らは突然、モササウルスに襲われて難破してしてしまう
彼らは救難信号を出し、その信号をゾーラたちが感知してしまう
マーティンは任務を優先させるものの、ダンカンの判断で彼らを救助することになったのである
テーマ:強欲と傲慢
裏テーマ:新天地への旅立ち
■ひとこと感想
シリーズは大体観ているはずですが、前作のイナゴのイメージが強烈すぎて、それまでの内容がすっ飛んでしまっていますね
ワールドの1作目のワクワク感はパーク1作目には及びませんでしたが、それでも悪くない内容でした
本作はワールドの続編ではありますが、Rebirthと銘打っているように、新しい恐竜と交わる人類を描いていきます
ざっくりした感想としては、ちょっとパークっぽくなったという感じで、賛否両論の遭難一家の存在価値は何とも言えない部分がありましたね
イザベラがアクイロプスにドロレスと名付けて持って帰ってしまうのですが、「赤道周辺しか恐竜は住めない」という冒頭のナレーションがあったので大丈夫なのかな、と心配になってしまいました
とは言え、一家がどこら辺に住んでいるのかはよくわからず、ニューヨークとかじゃなければ良いのかな、と思いました
映画はまあ、Dレックスをどう評価するかというところで、大半の人は「NO」のように思えました
それは遺伝子組み換えで人間が生み出した新種というところで、それはかつての恐竜を再現したというものとは一線を画しています
さらに、その冒頭の事故の顛末があまりにもご都合主義満載だったので、このテイストについていかなければならないのか、とちょっとトーンが下がってしまいました
とは言え、トーンを下げたがゆえに楽しめる映画となっていて、アトラクションムービーだと割り切ればOKなのかもしれません
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*【映画感想】ジュラシック・ワールド 復活の大地【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103408/review/05416201/
公式HP:
■近畿地方のある場所について
■オススメ度
モニュメンタリー系ミステリーが好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2025.8.10(イオンシネマ久御山)
■映画情報
情報:2025年、日本、103分、G
ジャンル:失踪した編集長を追って謎解きを始める雑誌編集者とライターを描いたミステリー系ホラー映画
監督:白石晃士
脚本:大石哲也&白石晃士
原作:背筋『近畿地方のある場所について』
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キャスト:
菅野美穂(瀬野千紘:行方不明の友人を探すオカルト雑誌のライター)
赤楚衛二(小沢悠生:武史の部下、文詠社の編集者)
夙川アトム(佐山武史:行方不明になる「超・不思議マガジン」編集長)
梁鐘譽(佐山理恵:武史の妻)
佐藤京(永野遥:文詠社の社員)
のせりん(目黒裕司:染井文化大学の2回生)
菅野莉央(諸田美弥:霊能力者)
福井裕子(大森日出子:絵本作家)
木村圭作(種村栄作:祠を訪れるバイカー)
ドン・クサイ(塚田正純:目黒を祓う円生寺の住職)
九十九黄助(ヒトバシラ:心霊系ニコ生配信者)
久保山智夏(佐々山千恵:GBNのニュースレポーター)
山田暖絆(高見了:自殺する小学生)
末冨真由(高見洋子:了の母、赤い服の女)
■映画の舞台
都内某所
群馬県:前橋市
近畿地方のどこか
ロケ地:
静岡県:御殿場市
新橋浅間神社
https://maps.app.goo.gl/RPrFyQpZizv3zzBb7?g_st=ic
東京都:板橋区
レストランファニー
https://maps.app.goo.gl/ADfg47a8RHHfY1rW7?g_st=ic
群馬県:前橋市
前橋弁天通り商店街
https://maps.app.goo.gl/Crx97kZGNc291Cgu6?g_st=ic
千葉県:千葉市
本円寺
https://maps.app.goo.gl/nH2dLa52hL78rmYj6?g_st=ic
大阪府:河内長野市
滝畑ダム
https://maps.app.goo.gl/VRmb3gdgdwWTiw8QA?g_st=ic
■簡単なあらすじ
オカルト雑誌のライターをしている千紘は、友人の佐山が編集している雑誌「超・不思議ファイル」の原稿を書いていた
ある日のこと、その編集者の社員・小沢から呼び出されて編集部に向かった千紘は、佐山が失踪したと聞かされる
彼が取材していたデータはパソコンごと無くなっていて、あるのは集めた資料だけだった
千紘と小沢は残された資料を確認すると、近畿地方での失踪少女、団地の危ない遊び、昔話のアニメなどが出てきた
さらにある学生へのインタビューや、ツーリングしているバイカーが見つけた奇妙な祠なども見つかっていく
二人は近畿地方に何かあるのでは?と思うようになるものの、特定できるようなものは何も見つからなかった
そんな折、小沢が編集部で奇妙な行動を取っているところが目撃され、さらに千尋との約束があったにも関わらず単独行動に出てしまう
千紘は彼のパソコンから埼玉にある商店街を訪ねると、そこには何かに取り憑かれた小沢がいて、彼を匿うために自宅に招き入れることになったのである
テーマ:拡散される呪い
裏テーマ:奪還と身代わり
■ひとこと感想
近畿地方在住なので、どこが登場するのかなと思っていましたが、おそらくは行ったことがないところでしたね
ロケ地も色々と調べましたが、やはり行動範囲にはないものでした
原作がある作品で、映画では前半モニュメンタリー、後半はトンデモ展開というミステリーになっていました
怖いというよりは気味が悪い感じで、首吊り屋敷とか、団地の遊びの再現VTRなどに全振りしている感じでしたね
編集者が失踪した友人を追いかけていくのですが、冒頭から流れる千紘のメッセージ動画が編集長ではないことはすぐにわかります
そこからは「何か起こるんだろうなあ」と思っていましたが、案の定という感じでしたね
後半は賛否両論のオチになっていて、ぶっちゃけると嫌いじゃないけどキモいという感じでしたね
ああいったタイプの「ヤツ」はあまり好みではなく、単に気持ち悪いだけでした
あれだと祠に詰め込まれた人形とか、首吊り屋敷の方が怖いと思います
物語はあってないようなもので、推理要素皆無のミステリーでしたね
もっと近畿地方に特化した何かがあるのかと思っていたら、お台場ギャルとか北関東の失踪事件なども出てきて、近畿味がほとんどしないなあと思ってしまいました
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*【映画感想】近畿地方のある場所について【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/103059/review/05420118/
公式HP:
https://wwws.warnerbros.co.jp/kinkimovie/