■映画鑑賞まとめ■
2月、第2週(2026.2.9~2026.2.15)
■トゥギャザー
■オススメ度
物理的にキモい映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.11(TOHOシネマズくずはモール)
■映画情報
原題:Together(一緒に)
情報:2025年、アメリカ&オーストラリア、101分、G
ジャンル:ギクシャクしているカップルが謎の現象に巻き込まれる様子を描いたホラー映画
監督&脚本:マイケル・シャンクス
キャスト:
デイブ・フランコ/Dave Franco(ティム・ブラッシントン/Tim:ミュージシャン志望の35歳)
アリソン・ブリー/Alison Brie(ミリー・ウィルソン/Millie Wilson:小学校の英語教師、ティムの恋人)
デイモン・ヘンリマン/Damon Herriman(ジェミー・マッケイブ/Jamie:ミリーの新しい職場の先生)
■映画の舞台
アメリカ:ワシントン州
ロケ地:
オーストラリア:ビクトリア州
メルボルン
■簡単なあらすじ
35歳になるティムは、歌手で大成する夢を諦めきれないまま、恋人のミリーに支えられて生きてきた
2人は郊外に引っ越すことになり、仲間たちと送迎パーティーを行う
ミリーは「ずっと一緒に」とプロポーズの真似事をするものの、ティムは戸惑ってフリーズしてしまった
その後、2人は田舎町の戸建てに引っ越した
ミリーは近くの小学校に赴任し、親切そうな教師・マッケイブ先生と交流を持つ
これまでは都会の雑多な小学校だったが、今度のクラスは人数も少なく、子どもたちに向き合えると前向きに考えていた
ティムは静かな環境で曲作りを始め、ミリーの弟のバンドのサポートベーシストを兼任することになっていた
ある日のこと、マッケイブ先生から森への探検を勧められたミリーは、ティムとともにハイキングコースを歩くことになった
だが、コースと呼べるものはなく、ティムは奇妙な紋様の入った鐘を見つけた
それはどこかに向かうかのような道標になっていて、2人はそれを頼りに森の奥へと入っていく
そうこうしているうちに大雨に遭遇した2人は立ち尽くし、そしてティムは洞窟に続く窪みの中に落ちてしまった
そこには飲めそうな水のある泉があり、ティムはそれを飲んでしまう
そして、一夜をそこで過ごした2人は、何とか家に戻ることができた
だが、その日からティムの体は不調を来たし、夢遊病のように意識を失う時間が増えてきてしまうのである
テーマ:全てを委ねる意味
裏テーマ:融合における基盤
■ひとこと感想
予告編の段階で「ヤバい」ということはわかっていましたが、それでも「目を瞑る用意をしながら」鑑賞することになりました
とある理由で体が引き合うカップルを描いているのですが、この2人が実際に夫婦というのは何とも言えません
破綻しかけのカップルを演じる上で、公私混同にならないのか心配してしまいます
映画では、とある洞窟にある「謎の水」を飲んだことによって、体同士が引き合うという流れになっていて、当初はティムの方にだけ異変が起こっていました
ミリーの方は何ともなかったのですが、ある場所で「水」を飲んだことによって、彼女の体にも異変が生じてきます
冒頭で行方不明になったカップル、「水」を飲んだことで異変を生じた二匹の犬、そして屋根裏から見つけた「あるもの」など、直視できないものが多かったように思います
物語としては、別れを切り出すところまで破綻が迫っているカップルを描いていて、男性側の精神的不安定さというものが事態を悪化させていきました
35歳にもなって芽が出ないミュージシャンということで、会話の中ではデビュー自体はしたことがあるけど鳴かず飛ばずの立ち位置にありました
ミリーの弟のバンドのサポートメンバーをすることで生活ができるのかはわかりませんが、ミリーの収入に頼っているというのは彼自身のアイデンティティを深く抉っているものと思われます
そして、それらが悪化したのはティムの両親の「事件」となっていて、それがティムに結婚を戸惑わせる要因にもなっていました
前半はジャンプスケア的なホラーになっていますが、中盤からはグロテスクホラーとなり、最終的にはそういったシーンも見え方が違ってきますね
ラストに関しては解釈が分かれそうですが、個人的には「ミリーにとってはハッピーエンド、ティムにとってはビターエンド」だったのかな、と思いました
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/104389/review/06165734/
公式HP:
■たしかにあった幻
■オススメ度
人の喪失について考えたい人(★★★)
日本の臓器移植の最前線を知りたい人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.12(イオンシネマ高の原)
■映画情報
英題:Yakushima‘s Illusion(屋久島の幻影)
情報:2025年、日本、115分、G
ジャンル:恋人の失踪と臓器移植の捉え方に悩むコーディネーターを描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:河瀨直美
キャスト:
ヴィッキー・クリープス/Vicky Kripes(コリー:フランスから来日した医師、臓器移植のコーディネーター)
(幼少期:Iris Monzini)
寛一郎(迅:コリーの恋人)
(幼少期:岸本樹彦)
尾野真千子(めぐみ:弁当屋さん)
北村一輝(亮二:弁当屋さん)
中野翠咲(石山瞳:ドナーを待つ患者)
土屋陽翔(石山翔:瞳の弟)
松尾翠(裕子:瞳の母)
中川龍太郎(瞳の父)
中野旺士郎(山内久志:ドナーを待つ患者)
岡本玲(山内由美:久志の母)
吉年羽響(羽響:ドナーになる少年)
永瀬正敏(羽響の父)
早織(早織:羽響の母)
平原テツ(平坂先生:移植外科医)
山村憲之介(水野先生:移植外科医)
小島聖(浜野:レシピエントコーディネーター)
亀田佳明(沖田先生:移植外科医)
光祈(光先生:移植外科医)
林泰文(小児科医)
重利剛(英三:迅の義父)
中嶋朋子(幸江:迅の義母)
■映画の舞台
兵庫県:神戸市
神戸国際医療センター
鹿児島県:屋久島
ロケ地:
兵庫県:神戸市
甲南医療センター
https://maps.app.goo.gl/zmpkGAdcYMtmewak8?g_st=ic
順心神戸病院
https://maps.app.goo.gl/k2Hg7S7P7bLvfZe66?g_st=ic
大阪府:吹田市
国立循環器病研究センター
https://maps.app.goo.gl/Q6j6opD4WJfx86Du9?g_st=ic
兵庫県:芦屋市
三条八幡神社
https://maps.app.goo.gl/XJhAMmfKX3X8M5788?g_st=ic
■簡単なあらすじ
スペインから日本の移植現場の実情視察のために訪れたフランス人医師のコリーは、日本との価値観の違いに戸惑いを見せ、現場のみならず、教育から見直さなければならないと考えていた
現場は常にギリギリの人数で回していて、臓器移植を待ちながらも、その提供に対して素直に喜べない家族などの心情を突きつけられていく
日本の移植医とのカンファレンスでも埋められるものはなく、ドナーを待つ子どもたちや家族たちとの対話の中で、進むべき方向性を見誤りつつあった
彼女は数年前の屋久島旅行にて、青年・迅と出会い、その後、彼の誕生日にて再会を果たすことになった
同棲生活を進める中で家族の話になった2人は、気まずい雰囲気の中、一晩を過ごすことになった
コリーは日々募っていくストレスと、これと言った活動を起こさない迅に苛立ちを見せ始めていく
そんなある日、帰宅したコリーは、部屋がきれいに掃除されていることに違和感を覚えていく
部屋のどこにも迅の姿はなく、辺りを探しても姿は見えなかった
コリーは気を取り直して日常に戻ることになったが、彼女の心はぽっかりと何かが抜け落ちていたような感覚が付き纏っていく
そんな折、元警察官の弁当屋・亮二に相談をしたところ、衝撃の事実が突きつけられることになったのである
テーマ:どこかで繋がっている命
裏テーマ:喪失を埋める幻
■ひとこと感想
臓器移植のリアルが描かれている内容で、冒頭から心臓移植の一幕が描写されていました
移植関連はドキュメンタリーにも見え、コリーと迅の関係はふんわりとしたラブロマンスのように描かれていました
屋久島の自然とそれを受ける音響が素晴らしく、ついつい耳真似をしたくなります
映画は、ドナーを待つ患者のリアルとそれに向き合う医療従事者たちが描かれ、さらにヨーロッパと日本の死生観に挟まれるコリーが描かれていました
臓器移植に関しては文化の違い、ひいては宗教観というものが強くあると思います
それを一言では表せませんが、宗教的な観点だと「神と一対一で対話をする」のか、「そこにあるすべてに包まれている」のかという違いがあるように思います
映画では、「失踪と臓器移植」という「本人の意思確認のない状況で生死が判定される」という状況を描いていきます
一見すると無関係に思えるものではありますが、「死」を規定するという観点だと同じ概念になってしまいます
そんな中で、目の前から見えなくなった命に対して、どのように向き合うのか、ということが描かれていたように思えました
↓詳しいレビューはこちらから
*【映画感想】たしかにあった幻【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/104391/review/06170766/
公式HP:
https://happinet-phantom.com/maboroshi-movie/
■FREWAKA/フレワカ
■オススメ度
アイルランドの神話などに興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.12(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Fřewaka(「根/Fréamhacha」由来の言葉)
情報:2024年、アイルランド、103分、G
ジャンル:ある老女の介護にあたる女性を描いたホラー映画
監督&脚本:アシュリン・クラーク
キャスト:
クレア・モネリー/Clare Monnelly(シュー/シヴォーン/Siubhán Ní Bmroin/Shoo:老婆の介護に訪れた介護士)
ブリッド・ニー・ニーチテイン/Bríd Ní Neachtain(ペグ/Peig:介護を必要とする老女、脳卒中にて片麻痺あり)
(若年期:Grace Collender)
アレクサンドラ・ビストルツィストカヤ/Aleksandra Bystrzhitskaya(ミラ/Mila:シューのパートナー、妊婦)
オルガ・ワーリー/Olga Wehrly(ディアドラ/Deirdre:介護センターの職員)
Mícheál Óg Lane(ダヒ/Daithí:ペグの元夫)
Tara Breathnach(シューの母親)
Oisín Ó Maoileoin(村の不思議な子ども)
Jim Cunningham(ショーン/Seán:寡黙な老人)
ドロシー・ダフィー/Dorothy Duffy(メイヴ/Méabh:赤い服を着た村人)
Clare Barrett(エリシュ/Éilis:小売店の店主)
■映画の舞台
1973年~現在
アイルランド:ラウス州
https://maps.app.goo.gl/dey6w2jFNnaueHmP6?g_st=ic
ロケ地:
アイルランド:ラウス州
クーリー半島
カーリングフォード
https://maps.app.goo.gl/s85U6gyjNJrCYKCV8?g_st=ic
レイヴンズデール
https://maps.app.goo.gl/R9wiKSBSADNX8AD56?g_st=ic
■簡単なあらすじ
1973年のある夫婦の婚礼の儀にて、新妻のペグが失踪するという事件が起きた
夫のダヒは立ち尽くしたまま、それから数十年の時が過ぎていた
舞台は変わって、現代のアイルランドのとある村では、脳卒中の後遺症に苦しむペグの姿があった
退院するためには介護士を雇うことが必須とされ、介護センターからシューという若い女性が派遣されてきた
シューにはパートナーのミラがいて、母親の後片付けを押し付けたまま、ペグの介護に従事することになった
ペグは警戒心の強い老女で、シューはやむを得ずに窓ガラスを壊して中に入った
彼女は「奴らが来る」と言って怯えていて、地下に続くドアには夥しい数の鍵が備え付けられ、何かの儀式のようなアイテムが家中に置かれていた
シューは食事の用意、買い出しなどを行い、介護センターのディアドラとの面談を行なっていく
センターとしてはシューは微妙な人材だったが、シューは「アイルランド語を話せること」を強みにして、職にしがみついていく
そんな折、シューは街角に現れる奇妙な少年を気にかけ、さらに村人の噂話から、この土地に根付く奇妙な風習に直面することになったのである
テーマ:文化に根付く男尊女卑
裏テーマ:文化の外側に逃げた顛末
■ひとこと感想
アイルランドのホラー映画ということで、その土地にまつわる何かが「見えない敵」のように描かれていました
象徴的に山羊が登場し、冒頭では山羊に扮した老人(のちにショーンと判明する)などが奇妙な風習を伝統させていることがわかります
それでも、かなり説明を省いている作品なので、意味がわからないまま進むシーンが多かったように思います
冒頭の婚礼の儀はペグの新婚時代のもので、彼女はダヒという青年と結婚していました
それは「望まぬもの」と表現され、ペグはそれ以上の説明を拒んでしまいます
シューはアイルランド出身だけど、土地とは疎遠の存在であり、それゆえに彼女の目線では何が起きているのかはわかりません
この視点が観客の視点と同じなのですが、ある時期を境にして、観客は「客観的に」シーンを見ていくことになります
説明がほとんどなく、映像で様々なものが表現されている世界であり、ある意味、この村の文化圏の風習に詳しくないと意味がわからないまま進むと思います
シューが同性愛者のミラと付き合ってて、友だちに助けてもらった妊娠によって、出産間近とされていました
映画の始まりから、シューの母親の首吊り自殺が引用されるのですが、それらの正体が判明するまでに相当な時間を要している映画だなあ、と思ってしまいました
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*【映画感想】FREWAKA / フレワカ【後半:ネタバレあり:執筆中】
■関連リンク
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公式HP:
■クライム101
■オススメ度
息を吐かせぬ犯罪映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.13(イオンシネマ久御山)
■映画情報
原題:Crime 101(犯罪の教科書)
情報:2026年、アメリカ&イギリス、140分、G
ジャンル:ルールにこだわる宝石強盗を巡る周囲の思惑を描いた犯罪映画
監督&脚本:バート・レイトン
原作:ドン・ウィンズロウ『Crime 101』
キャスト:
クリス・ヘムズワース/Chris Hemsworth(ジェームズ・デイヴィス/Davis:101号線沿いで強盗を繰り返す男、偽名はマイク)
マーク・ラファロ/Mark Ruffalo(ルー・ルベスニック/Lou:成績不振の刑事)
Jennifer Jason Leigh(アンジー/Angie:ルーの別居中の妻)
ハル・ベリー/Halle Berry(シャロン・クームズ/Sharon:保険会社「L&V」の営業)
Patrick Mulvey(フィル/Phil:シャロンの同僚)
Paul Adelstein(マーク/Mark:シャロンの上司)
Crosby Fitzgerald(マデリン/Madeleine:シャロンの後輩社員)
Nick Nolte(マネー/Money:デイヴィスの仕事仲間)
バリー・コーガン/Barry Keoghan(オーモン/Ormon:暴力的なバイカー)
Devon Bostick(デヴォン/Devon:デイヴィスの情報屋)
モニカ・バルバロ/Monica Barbaro(マヤ/Maya:デイヴィスの事故の相手)
Payman Maadi(サミル・カッセム/Sammy Kassem:宝石を奪われる「ゴールデン・ローズ宝飾店」の店主)
Peter Banifaz(ベン・ハダッド/Ben Haddad:宝石の運び屋)
Babak Tafti(アリ/Ali:宝石の運び屋、ベンのいとこ)
Tate Donovan(スティーヴン・モンロー/Monroe:宝石コレクターの富豪)
Andra Nechita(エイドリアン/Adrienne:モンローの婚約者)
Corey Hawkins(ティルマン/Tillman:ルーの相棒刑事)
Matthew Del Negro(スチュワート/Stewart:ロス市警の署長)
■映画の舞台
アメリカ:カリフォルニア州
ロサンゼルス
ロケ地:
上に同じ
■簡単なあらすじ
アメリカのロサンゼルスでは101号線を中心としたルートにて貴金属の強盗事件が相次いでいて、ロス市警も対応に苦慮していた
スチュワート署長率いる捜査班が犯人の行方を追うものの、いまだに尻尾を掴むこともできない
犯人は現場に何一つ証拠を残さず、それは病的なまでの特徴となっていた
その犯人であるジェームズは、入念な準備を経て犯行に臨む男で、情報屋のデヴォンから仕入れたものでターゲットを決め、相手を傷つけることなく、目的のものを奪っていた
戦利品はマネーと名乗る捌き屋の手に渡り、彼から次のターゲットを指定される
だが、ジェームズは良くない予兆を感じていて、次の目的であるサンダバーバラの宝飾店の仕事は乗り気ではなかった
マネーはその仕事をオーモンに投げ、彼はデヴォンから情報を無理やり引き剥がして宝飾店を襲った
そこで派手な立ち回りを見せ、その犯行の様子はニュース映像となって全米を駆け抜けた
自分の仕事を奪われたジェームズはマネーに怒りを向けることとなる
そんな折、ジェームズは追突事故に巻き込まれ、マヤという女性と交流を持つことになった
一方その頃、刑事のルーは先の宝飾店での事件を受けて、保険屋が保険の支払いを渋っているという話を聞きつける
担当のシャロンに接近したルーは、彼らの会社が被害者の自作自演であると考えていて、被害者を嘘発見器にかけて欲しいという依頼をする
ルーはその手法に疑問を抱きながらも、捜査の進展のために協力していく
そして、シャロンとの対話の中で、人には隠しきれない行動パターンがあると聞かされ、この一連の犯罪にも何かしらのパターンがあるのでは?と思い始めるのである
テーマ:美学と行動原理
裏テーマ:人としての結露
■ひとこと感想
渋い原作があるクライムムービーで、犯罪者が主役として扱われ、ほぼ群像劇的な感じで、追う刑事、関わる保険屋などが描かれていきました
犯罪者は集団というよりは補完の関係になっていて、マネーは仕事の源泉を見つけ、ジェームズが計画をプロデュースして、必要な情報を得るという流れになります
そんな彼らとは一線を画するところにいるのがオーモンで、彼自身の存在をジェームズは知る由もありませんでした
映画では、乗り気ではない案件を別人に奪われるジェームズを描き、その綻びから様々な軋轢が生まれていく様子が描かれていきます
事故によって生じたマヤとの関係、刑事のルーも妻アンジーとの関係が破綻し、シャロンと関わることになりますが、こちらはあくまでもビジネスライクの関係に留まっています
これらが一点に集中するという感じに描かれますが、本当に「感じ」で終わるところに、本作のシナリオの妙というものがありました
フィクションだと、これらの関係性を無理やり結びつけるために無理なエピソードを描くことになり、本作だとジェームズとシャロンをどこかで会わせたりします
でも、本作ではそれをしないことで人間関係の広がり方がスムーズで、最後まで存在を知らないままに物語は収束していきます
原作準拠だとは思いますが、主要なキャラを無理に結びつけないというところが、フィクションなりのリアリティを保っているように感じられました
同様の関係は、マヤとルーが絡まないところも同じだと言えます
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/104952/review/06173628/
公式HP:
■ブゴニア
■オススメ度
ヨルゴス・ランティモス監督作品が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.2.14(イオンシネマ久御山)
■映画情報
原題:Bugonia(ギリシャの言い伝え:牛の死体から蜂が生まれると言う伝説に因んだもの)
情報:2025年、アイルランド&イギリス&カナダ、118分、PG12
ジャンル:誘拐されるCEOと陰謀論者を描いたブラックコメディ映画
監督:ヨルゴス・ランティモス
脚本:ウィル・トレイシー
原作:チャン・ジュナン『지구를 지켜라!(邦題:地球を守れ!)』
キャスト:
ジェシー・プレモンス/Jesse Plemons(テディ・ガッツ/Teddy:陰謀論者の養蜂家、兼「オークソリス」の倉庫作業員)
エイダン・デルビス/Aidan Delbis(ドン/ドニー/Don:テディの従弟)
アリシア・シルバーストーン/Alicia Silverstone(サンディ・ガッツ/Sandy:テディの母)
エマ・ストーン/Emma Stone(ミシェル・フラー/Michelle:誘拐される「オークソリス」のCEO)
スタブロス・ハルキアス/Stavros Halkias(ケイシー・ボイド/Casey:テディの自宅を訪れる警官、テディの幼少期のベビーシッター)
■映画の舞台
アメリカのどこか
ロケ地:
イギリス:
オクショット/Oxshott
https://maps.app.goo.gl/x7my7o6t6cTUqj9Y9
ハイ・ウィカム/High Wycomble
https://maps.app.goo.gl/hYt2qwLbC1yFefWTA
アメリカ:ジョージア州
アトランタ
ギリシャ:
サラキニコ海岸/Sarakiniko Beach
https://maps.app.goo.gl/saVu9mRuoVyNvkY57
■簡単なあらすじ
製薬会社「オークソリス」のCEO・ミシェルは、世界的に有名な経営者として名を馳せていた
そんな彼女を「地球を滅ぼしにきたエイリアン」と断定する養蜂家のテディは、従弟のドンとともに「ある計画」を企てていた
テディは、ミシェルを誘拐し、地球を救うことを夢見ていて、そのためには自身とドンを「科学的去勢状態」にすることも厭わなかった
ある日のこと、自宅に戻る途中のミシェルを拉致した2人は、彼女に「エイリアンであること」を自白させようとする
ミシェルは否定するものの、全く話が通じないこともあって、状況を変えるために彼らの話に付き合うことになった
だが、彼女が認めてもテディは信じず、電流を流す拷問などをする中で、ミシェルの言葉の信憑性を感じていく
さらに、テディの中にある概念は「ミシェルをアンドロメダ星の王家」であると規定し、態度を軟化させていく
だが、晩餐にてテディの母サンディの話題になると、状況が一気に悪化してしまう
テディはミシェルを殺そうと首を締め、暴力は暴力を生んでいく
そして、そんな彼らの元に、地元の警官ケイシーがやってきてしまうのである
テーマ:信じる者は救われない
裏テーマ:盲信の先に見えてしまうもの
■ひとこと感想
エマ・ストーンにエイリアン疑惑が浮上すると言うもので、髪の毛を切った状態だと、普通に宇宙人に見えるのは面白かったですね
最後までどっちが正しいの?と言う感じに進んでいて、ミシェルはストックホルムシンドロームを演じているのかどうかわからない、と言う感じに描かれていました
冒頭にて、働き蜂が女王蜂を見捨てると言うテディの妄想がありましたが、それを踏まえるとオチは秀逸だなあと思ってしまいます
映画では、テディの妄想と暴走に巻き込まれるミシェルとドンがいて、テディは陰謀論者として、かなり危険な人物に見えています
ミシェルもそれを察していて、これ以上の抵抗は危険だと察知していました
そこで「宇宙人だ」と彼の論理を肯定するのですが、それがさらに「疑念」を増幅させています
陰謀論者に限らず、テディのような思考回路だと「自分が納得する答えを自分が見つけるまで」その方向性は変わらないと言えます
彼が態度を変えるのも「自らが見つけた答え」が彼を支配したからであり、このプロセスで他人が干渉するのは不可能に近いのですね
なので、ミシェルの立場だと、何を言っても刺激をするだけで方向性は変わらないことになります
さらにドンの立場だと常識的なものや倫理観と言うものが邪魔をして、現実逃避を行うことになります
それが彼の行為の原点となっていて、追い込みすぎるとああなってしまうのはやむを得ないことのように思えました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/104405/review/06177200/
公式HP:
