■魔法が奪ったものを考えると、神様が与えた試練の意味がわかるのかもしれません


■オススメ度

 

ジョージア映画に興味のある人(★★★)

からだ入れ替わり系に興味のある人(★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2023.3.10(アップリンク京都)


■映画情報

 

原題რას ვხედავთ როდესაც ცას ვუყურებთ?、英題:What Do We See When We Look at the Sky?(空を見上げたら、何が見えますか?)

情報2021年、ドイツ&ジョージア、150分、G

ジャンル:呪いによって姿が変わった男女を描いたラブコメ

 

監督&脚本:アレクサンドレ・コベリゼ

 

キャスト:

アニ・カルセラゼ/Ani Karseladze(リザ:変身後、露店のウェイトレス)

オリコ・バルバカぜ/Oliko Barbakadze(リザ:変身前、薬剤師)

 

ギオルギ・アンブロラゼ/Giorgi Ambroladze(ギオルギ:変身後、カフェ手伝い)

ギオルギ・ボッチョリシビリ/Giorgi Bochorishvili(ギオルギ:変身前、サッカー選手)

 

バフタング・バンチュリゼ/Vakhtang Panchulidze(カフェのオーナー)

Vakhtang Panchuliduze(カフェのバリスタ)

 

Sofio Tchanishvili(マイヤ:リザのルームメイト)

Sofio Sharashidze(アナ:リザの友人?)

 

Irina Chelidze(ニノ:写真家)

David Koberidze(イラクリ:ニノの仲間、写真家)

 

Oleg Sanaja(サッカーのコーチ)

Budu Zivzivadze(ギオルギの友人)

Tazo Sharvashidze(ギオルギの友人)

Luka Mikaia(ギオルギの友人)

 

Tako Sinatashvili(カフェのウェイトレス)

Tako Modebadze(サッカー選手)

Viadmir Ptskialadze(カメラのアシスタント)

Lasha Chikaberidze(リザの隣人)

Nia Managadze(リザの隣人)

Ana Managadze(リザの隣人)

Tiko Nemsadze(婦警)

Tamaz Gogadze(庭師)

Misho Khantadze(書く少年)

Miranda Dvalishili(マイアの友人)

Lika Mishvidze(マイアの友人)

 

【子どもたち】

Nini Lomtadze

Valerian Karanadze

Nika Sulamanidze

Levan Kurasbediani

Besarion Tkeshelashvili

Saba Bitsadze

Nini Kashiashvili

Tekla Vardzakova

Nana Gorgasalidze

Mariam Poladashvili

Chota Tchuradze,

Sandro Saladze

Mate Makhatadze

Meri Mjavia

Irine Bitsadze

Aleksi Tutberidze

Nikoloz Tutberidze,

Saba Losaberidze

David Svanidze

Saba Kepuladze

Temur Cheishvili

Mariam Tsintsadze

David Dvalishvili

Ani Turabelidze

Nini Managadze

Tekla Natsvlishvili

Elene Kakhiani

 

【お菓子づくりの人々】

Koba Matkava

Giga Gubeladze

Gela Natsvlishvili

Nino Zautashvili

Zura Chakhunashvili

Lana Amoeva

Mariam Shatberashvili

Ana lakobashvili

Tamar Shubitidze

Moritz Friese

David Chkhaidze

Irine Jorjadze

Ketevan Kapanadze

Beka Natsvlishvili

Ani Mrelashvili

Rocío Diaz Freire

Giorgi Koberidze

 

【映画に出演するカップル】

Lali Grigolava

Mariam lobidze

 

Nikoloz Jangavadze

Saba Nucubidze

 

Lia Shatberashvili

Maka Jebirashvili

 

Giorgi Shatberashvili

Ludwig lakobashvili

 

Nargiz Danelia

Tamaz Danelia

 


■映画の舞台

 

ジョージア:クタイシ

 

ロケ地:

ジョージア:

クタイシ/Kutaisi

https://maps.app.goo.gl/cioLT2HJbRhznMUc6?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

ジョージアの古都クタイシの住むリザとギオルギは、ある日二度も同じ場所でぶつかってしまう

運命的なものを感じた2人は、「今度、白い橋のカフェで逢いましょう」という約束を交わす

 

その夜、不安になったリザはルームメイトのマイアにおまじないをしてもらうが、翌朝目覚めると、リザもマイヤも別人の姿になっていた

マイヤがいたためにリザは普通の生活を送れたが、医学の知識が消えてしまい、働いていた薬局を辞めざるを得なくなる

一方のギオルギもサッカーができず、また彼を証明する人はいないこともあって、チームから追われることになった

 

2人は日々の暮らしを確保するためにできそうな仕事を探し始める

リザは白い橋の近くにあるレストランで働き始め、ギオルギは白い橋の近くにあるカフェの店主に救いを求めた

彼はカフェの店主を手伝いながら、道ばたに雲梯を設置し露店を始めることになったのである

 

テーマ:魂は再会を望むか?

裏テーマ:数奇の先にある恋心

 


■ひとこと感想

 

ジョージアの映画ということで、どんなテイストなんだろかと興味を持って参戦

呪いか何かで姿が変わることによって、物凄く近くにいるのに、お互いが認識できないというラブロマンスになっていました

その呪いが全く意味がわからない感じで、それがどうやって解消されるのかを観ていく映画かなと思いました

 

映画は、とにかくテンポがスローすぎて、意味があるのかわからないシーンが数多く登場します

いわゆる雰囲気映画に近いものがあって、どことなくヒーリング映画のように思えました

 

映画の情報が驚くほどなくて、文化もわからなければ、解説は薄いパンフレット頼みという感じですね

ともかく2人の姿が変わってから、カフェで遭遇するまでに1時間くらいかかるので、よほど心に余裕がある時でないとキツいと思います

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

ネタバレというのが何を指すのかわからないのですが、ともかく2人が入れ替わりに気づくまでを、クタイシ観光ムービーのような感じで描いていきます

理由は全くわかりませんが、ひたすら足元だけを映すショットが多く、フレーム外で物語が起こっているように思います

 

おそらくは同じカフェのオーナーの下で働いているように思えるのですが、人間関係がどうなっているのかよくわかりません

ワールドカップに盛り上がり、メッシを崇拝している少年たちも登場しますが、どこまで関係あるのかわからない感じになっていますね

 

たくさんの人々が登場しますが、IMDBのキャスト欄はスカスカで、また全編モノローグの多用によって、眠気すら湧き起こってきます

ともかくは、変わった映画を観たいという人向けではありますが、150分という長さと全編スローテンポなので、体感時間は倍以上に感じるようになっていますので、覚悟のほどをお願いいたします

 


クタイシはどんなところ

 

クタイシはジョージアの中央やや西側にある内陸の街で、イメレティ州の中心的な都市となっています

旧ソビエト時代はグルジア(現ジョージア)の工業都市として二番目の主要都市として自動車工業が盛んな都市でした

古代ギリシアの時代において、コルキス王国の首都であり、972年から1122年までグルジア共和国の首都でもありました

ジョージアは、1810年にロシア帝国に併合され、1991年のソビエト連邦の崩壊とともに独立しています

 

町にはユネスコ世界遺産に登録されているバグラティ大聖堂やゲラティ修道院があります

ちなみに映画で登場する「白い橋」は「White Bridge」と言って、クタイシの中心を流れるリオニ川にかかっています

映画には登場しませんが、この橋の近くに「White Stones」というオシャレなカフェがありますね

また、この橋の北西側に「Garden of Love」という名前の公園があって、ギオルギが鉄棒を移動させられた場所になります

 

ちなみにクタイシには「FC Torpedo Kutaisi」というフットボールのチームがあって、グルジアやソ連の大会などで優勝した経験もあります

ギオルギが所属していたチームがそのチームかは分かりませんが、フットボール熱は結構高いようですね

ジョージアのサッカーリーグは「Umaglesi Liga」が最高峰のリーグで、16クラブが戦っています

上記の「FC Torpedo Kutaisi」も2023年の時点ではこのリーグに所属していて、2022年のチャンピオンだったりします

 

後半のカップルの写真を撮る公園は、クタイシの北西にあるツカルトゥボというところで、Tskaltubo Central Parkという場所になります

公園内にはTskaltubo Local MuseumやSpring 6という温泉施設のようなものがありますね

 


足元を映しているショットの意味は何か?

 

映画では、足元を映しているショットがたくさんあり、出会いのシーンも足元のシーンでした

そこで交錯するリザとギオルギを描き、リザが落とした本を拾うという行為が2人を運命づけていきます

足元を映すシーンは監督のこだわりで、パンフレットにも少しだけ言及がありました

映画は、姿が変わった2人のラブロマンスになっていますが、2人は相手のことがわかりません

 

彼らが会話を交わすまでに相当な時間があり、それぞれが姿が変わった状態の生活に馴染んでいく様子が描かれます

個人的な感覚だと、足元すなわち「歩様」というものがその人を表すのかなと感じました

映画では「空を見上げるシーン」「足元を映すシーン」で構成され、登場人物の遠影というものが多くあります

普段、私たちの視界には入らないところを強調していて、それが映画というフィルターを通した段階で、これまでに見えていたものが反転する、という構造になっていました

 

人は歩き方でその人を認知できると言い、それは隠せない特性のように思えます

また、空を見上げるという行為は、足を止めないと難しくて、その瞬間は特性が消える瞬間でもありました

映画は2人の上半身だけを映し、足元には言及されませんので、フィルムの外側には真実があった、ということになるのかなと思います

鉄棒にぶら下がると足元が無くなりますし、それも足元の特性を消すという効果があったのかな、と考えています

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

映画は、足元に本が落ちただけで運命を感じさせ、その運命は魔法によって、短絡的な物語になりません

この魔法を解くのが映画で、魔法にかけられた状態が現実なのか夢なのかによって、解かれた映像の意味が変わります

物語は、この魔法によって「非現実」に入る2人を描いていますが、それは徐々に現実にとって変わっていきます

そして、2人の中で「非現実が現実になった瞬間」に邂逅がなされるという流れになっていました

 

そこから「お互いに心の中に別の人がいる」という状態の中で関係性が進むために、この関係が恋愛には動いていきません

もしかしたら、2人が同時に諦めてしまったら、その関係は恋愛に動いたかもしれません

でも、2人の映画の立ち位置(映画の中の映画)は恋人とは思えない距離感があって、それでも写真家(映画監督になるのかな)は2人を恋人だと感じていました

この誤認がどのようにして起こるのかといえば、写真家がフィルター越しに2人を見ているからだと思います

 

要は、リザとギオルギが互いに見えている姿とは違ったものが写真家には見えている、ということなのですね

写真家が2人の何を見てそう思ったのかはわかりませんが、ひょっとしたら「2人の足元」を見ていたのかもしれません

心理学をかじった人ならば、足の向きが心の向きを表すということを知っていると思います

 

彼女から「医学」の知識が消えたのも、ギオルギが「足の特技」を失ったのと同じ理由だのでしょう

この喪失が意味するのは、恋愛におけるアイデンティティは社会性や役割を重要視するなということで、それぞれが素の男女として分かり合えるか、を神様が試したように思えます

それをクリアした2人にギフトが与えられ、その魔法を解くための魔法というのが映画というところに面白さがあります

 

映画では、その後の2人を描いておらず、元の姿に戻ったのかはわかりません

おそらくは元に戻っているとは思いますが、肉体は魂の入れ物であって、魂レベルで惚れ合った2人ならばどっちでも良いのかもしれません

とは言え、社会的なことを考えると、リザは医学の知識が戻った方が良いし、ギオルギもチームに復帰できた方が良いでしょう

なので、映画のテイストを考えると、あの映画によって魔法は解けて、本来の2人として再会し、恋愛が続くことになったのだと感じました

 

物語はほんわかとした優しさがありますが、とにかく長いので、優しさと許容できる心の余裕が必要になりますね

体感時間は3時間を超えてくるので、のんびりとクタイシで起こる日常を眺めるヒーリングムービーだと思って、定められた時間を心の洗濯に充てたら良いのかな、と思いました

 


■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/379356/review/e0f4eef5-2f5c-4078-bc68-9587f701e35e/

 

公式HP:

https://georgia-cafe.com/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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