■いろは
Contents
■オススメ度
姉妹のいざこざ映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2026.5.28(アップリンク京都)
■映画情報
情報:2026年、日本、94分、G
ジャンル:妊娠した姉に振り回される妹を描いたヒューマンドラマ
監督:横尾初喜
脚本:藤井香織
キャスト:
川島鈴遥(時田伊呂波:実家暮らしの22歳、佐世保のAIU)
森田想(時田花蓮:伊呂波の姉)
田川隼嗣(風間翔太:花蓮の1人目の彼氏、親が金持ちのサークル男)
山口森広(ひーたん/朝比奈光:花蓮の2人目の彼氏、マッチングアプリの説教男)
遠藤健慎(山口陽歩:花蓮の3人目の彼氏、借金まみれの大学5年生)
石本愛(ケイコ:民宿経営者)
遠藤久美子(カズエ:ケイコの妹)
長崎亭キヨちゃんぽん(時田昭次:姉妹の父、茶屋経営)
鶴田真由(時田和葉:姉妹の母)
金子大地(ラジオ番組「ミッドナイトジャッジ」のDJの声)
【その他の出演者】
小宮みどり(佐野ちあき:近所の八百屋さん)
宮崎裕子(天野しず子:近所の魚屋さん)
加々良宗澄(大畑直紀:近所の電気屋さん)
明石純美玲(ブティックの店員)
田中明日実(中里友梨:花蓮の幼馴染)
悠木紫真(瑠璃:由梨の友だち)
丹路修平(修平:由梨の友だち)
稲崎陽南(サークルパーティーの参加者)
福田桃子(サークルパーティーの参加者)
川口莉奈(サークルパーティーの参加者)
阿部羽葉子(サークルパーティーの参加者)
楠木里愛菜(サークルパーティーの参加者)
安部ナナミ(サークルパーティーの参加者)
橋本航(サークルパーティーの参加者)
小嶺政和(サークルパーティーの参加者)
吉田ひかる(ホテルのスタッフ)
小林和奈(アコ:公園の三姉妹)
渡辺結音(ミコ:公園の三姉妹)
川尻彩葉(ハコ:公園の三姉妹)
井上真緒(桃子:三姉妹の母)
中山祐太(取り立て屋)
若杉康平(取り立て屋)
村上幸太郎
DJ SHIMODA
■映画の舞台
長崎県:佐世保市&諫早市&雲仙市
ロケ地:
ロイヤルチェスター長崎 ホテル&リトリート
https://maps.app.goo.gl/4VUB6FgczYZH5Zhr7?g_st=ic
とんねる横丁
https://maps.app.goo.gl/keMwowj6wCRcu8sGA?g_st=ic
Free Strain
https://maps.app.goo.gl/CU6ytR6pvEC9YhQu7?g_st=ic
ホテルフラッグス諫早
https://maps.app.goo.gl/g6nX2G4Rbb1YK4cq7?g_st=ic
ゆうゆうランド 干拓の里
https://maps.app.goo.gl/kVcgX2aunD5WDL3x9?g_st=ic
民宿 見晴
https://maps.app.goo.gl/bQsgWQ3LpyYEDUzt7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
長崎の佐世保の実家住まいの22歳・伊呂波は、お気に入りのラジオ番組に投稿するのが趣味で、毎晩のように「考察投稿」を行っていた
彼女の実家は商店街の中にある茶屋で、その手伝いをしながら、淡々とした日々を過ごしている
そんな彼女には、しばらく会っていない姉・花蓮がいたが、仲が良いとは言えなかった
ある日のこと、突然姉が帰ってくることになり、伊呂波は苛立ちを隠せない
両親は姉を特別扱いすることを嫌っていて、絡むこともウザく思っていた
だが、姉はいきなり「妊娠した」と言い、その父親に会いに行くからついてこいと言い出す
姉は「長崎のセミナーに行く」と両親に嘘をついて伊呂波を連れ出す
向かった先はホテルのパーティー会場で、そこには着飾った若者たちで溢れ、その中心人物として元彼の翔太がいた
さらにそこには伊呂波の幼馴染たちもいて、そんな人たちの前で自己紹介をするように言われてしまうのである
テーマ:自己嫌悪を写す鏡
裏テーマ:思い込みが曇らせる本音
■ひとこと感想
長崎の佐世保を舞台にした姉妹の物語で、妊娠した姉に振り回される妹が描かれていました
予告編ではガッツリとネタバレされていますが、「元彼何人出てくるの(今彼なのか三股なのかよくわからない感じ)」という流れになっていました
親の代からの茶屋を渋々手伝っているニートみたいなもので、立派な考察をラジオ番組に投稿する一面を持っていましたね
毒舌系ではありますが、その投稿自体が伏線にもなっていました
映画では、姉に連れ回される妹が「姉のダメダメな交際相手にダメ出しをする」みたいな流れになっていて、出てくる彼氏は全員クズ男みたいな感じでしたね
それに苛立つ伊呂波ですが、それらは彼女自身を映す鏡でもありました
嫌なところは全部自分が抱えているものでもあり、姉の意図としては「どの相手に伝えたら良いだろうか」という思いがあったのでしょう
それを全部ぶち壊すことになるのですが、あの状況だと堕ろした方が良いとしか思えません
物語は、長崎の街を縦横無尽に動くロードムービーですが、ご当地の人じゃないとわからないことも多いのでしょう
さすがに行ったことがないので空気感は分かりませんが、寂れた漁港の町みたいな印象でしたね
民宿の魚は美味しそうでしたが、地元の人間だとそうは思わないのかもしれません
しきりにスナック菓子を食べている伊呂波でしたが、このキャラに感情移入できる人もヤバめなのかなあ、と思ってしまいました
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
見ていてイライラするということはありませんが、姉の男を見る目の無さは致命的で、誰とも恋人関係ではないように思えます
サークルで知り合った男はワンナイトラヴのような関係で、マッチングアプリの男もいっときのものでしょう
幼馴染っぽいニートが腐れ縁のようですが、男によってキャラが激変するのはなかなかだなあと思って見ていました
きちんと伊呂波がツッコんでいましたが、相手にキレているというよりは、見境のない姉にキレているようにも思えます
結局のところ誰の子どもかはわからないのですが、本当に妊娠していたのかも怪しいように思います
伊呂波に誰と本気で付き合えば良いのかを選別してほしかったようにも思えるし、本当に妊娠していたとすれば、誰に告知すれば良いのかを悩んでいたのでしょう
誰の子どもがわからない状態ということは時期が重なっているということになりますが、それにしても趣味が最悪だなあと思ってしまいます
御曹司とは遊び以上にはならないだろうし、マッチングおじさんは家庭向きではないでしょう
幼馴染っぽいニートも社会不適合者だし、どうしたらこれだけハズレを引き続けられるのかはよく分かりません
このあたりは「伊呂波を写す鏡」として設定されていて、自分の実力で経済自立していない御曹司、御託ばかり並べる上から目線、大人になりきれていないニートという感じでしたね
伊呂波はそれぞれの男に嫌悪感を抱き、それが自分自身と何ら変わりないことに気づいていきます
自分が客観視されるとこういうふうに見えるのか、という感じでしょうか
それに気づくための旅ということになりますが、それが姉が仕掛けたものではないところに伊呂波にとっての転換期というものが近づいていた、と言えるのではないでしょうか
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作は、ほぼ引きこもりニートの妹が自我を取り戻す内容になっていて、彼女自身がめんどくさくて後回しにしてきたものが一気に噴出する、という流れになっています
感受性が強いのかは何とも言えないのですが、3人の誰もが姉を傷つけると感じていて、その怒りというものが露骨に出てしまいます
御曹司にはそこまで嫌悪感を抱いてはいませんが、あの場面は彼女が忌み嫌う社交界の縮図のようになっていました
伊呂波は人間嫌いではないと思いますが、それ以上に億劫に感じているのでしょう
その原因が幼少期のエピソードにあるのか、社交的な姉との自己対比によるものかは分かりませんが、多くは両親の影響があるのだと思います
姉は特別扱いで、自分は雑に扱われているように感じる
それは、姉ができた子に見えていたからで、実際には「卒倒するほどできの悪い子だったりする」のですね
無計画にいろんな男と付き合って、誰の子どもかわからない妊娠をする、というのは親御さんからすれば最も意味不明の行動のように見えると思います
映画では、実際に妊娠があったのかはわからない感じで、それでも嘘はついていないようにも思えます
切実とした姉の悩みというのは、今の三股状態を解消したかったようにも思え、伊呂波はうまく使われただけのように思います
この誰もが姉を幸せにはしないだろうし、伊呂波も家族の一員として迎えたくない
姉と妹の人生が別とはいえ「家族の縁」は切っても切れないものなのですね
それを踏まえると、伊呂波は自分ごとのように姉の彼氏たちと向き合っているし、そこで出た感情は全て本物であると言えます
とは言え、伊呂波自身もどんな男性と一緒になるかは分かりません
案外、姉と同じようなダメ男を掴みそうな気はするのですが、これも「遺伝」のように思えるところが奇妙なからくりになっているなあ、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/105694/review/06564855/
公式HP:
