■トランプ誕生の起因は信頼性を失ったメディアで、それらを包括した戦略が現在の主流になりつつありますね


■オススメ度

 

実業家トランプに興味のある人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2025.1.22(TOHOくずはモール)


■映画情報

 

原題:The Apprentice(見習い)

情報:2024年、アメリカ、123分、R15+

ジャンル:政治家トランプの若き実業家時代を描いた伝記映画

 

監督:アリ・アッバシ

脚本:ガブリエル・シャーマン

 

キャスト:

セバスチャン・スタン/Sebastian Stanドナルド・トランプ/Donald Trump:若き実業家、「トランプ・オーガニゼーション」の副社長)

ジェレミー・ストロング/Jeremy Strongロイ・コーン/Roy Cohn:悪名高い弁護士)

 

【ドナルドの家族】

マリア・バカローバ/Maria Bakalovaイヴァナ・ゼルニーチコヴァ/イヴァナ・トランプ/Ivana Trump:ドナルドの後の妻、チェコ人のモデル)

 

マーティン・ドノヴァン/Martin Donovanフレッド・トランプ/Fred Trump:ドナルドの父、不動産王)

Catherine McNallyマリー・アン・トランプ/Mary Anne Trump:ドナルドの母)

Charlie Carrickフレディ・トランプ/Freddy Trump:ドナルドの兄、TWAの航空機のパイロット)

 

Ben Ballロバート・トランプ/Robert Trump:ドナルドの弟)

Iona Rose MacKayメアリー・トランプ/Mary Trump:ドナルドの姪、心理学者、「世界で最も危険な男」執筆者)

Samantha Espieエリザベス・トランプ/Elizabeth Trump:ドナルドの父方の祖母)

 

Emily Mitchellイヴァンカ・トランプ/Ivanka Trump:ドナルドとイヴァナの娘、のちの大統領補佐官)

Niamh Carolan(ドナルド・ジュニアの乳母)

 

【ロイの交友関係】

Ben Sullivan(ラッセル・エルドリッジ/Russell Eldridge:ロイの恋人)

Aidan Gouveia(ピーター・フレイザー/Peter Fraser:ロイの最期の恋人)

 

Kerry Ann Doherty(エステル/Estelle:ロイの友人、元クライアントの女性)

James Madge(トム・ボラン/Tom Bolan:ロイの仕事仲間)

 

【ロイの人脈】

Mark Rendallロジャー・ストーン/Roger Stone:政治コンサルタント、のちのドナルドの政治顧問)

 

Joe Pingueトニー・サレルノ/Tony Salerno:マフィア)

Domingos Andrade(トニー・サレルノの連れ)

 

Tom Barnettルパート・マードック/Rupert Murdoch:「ニューズコーポレーション」の創業者、メディア王)

 

Brad Austin(ディック・モーガン/Dick Morgan:ニューヨークの副市長、ロイの友人)

 

Stuart Hughesマイク・ウォレス/Mike Wallace:ジャーナリスト、『60ミニッツ』の特派員、ロイのテレビ出演のインタビュアー)

 

Bruce Beatonアンディ・ウォーホル/Andy Warhol:パーティーに来るアーティスト)

Jason Blickerジョージ・スタインブレナー/George Steinbrenner:実業家、ニューヨークヤンキースのオーナー)

 

Patch Darragh(ダニエル・サリバン/Daniel Sullivan:劇作家)

 

【法曹関係】

Ron Lea(ヴィクター・パルミエーレ/Victor Palmieri:フレディの顧問弁護士)

Frank Moore(エドワード・ニーハー/Edward Neaher:フレディの訴訟の判事)

 

James Downing(ウォルター/Walter:アメリカ合衆国司法省の要職)

 

Edie Inksetter(バーバラ・キャッツ/Barbara Katz:公民権局の職員)

Peter McGann(ジェイ・スタンリー・ポッティンジャー/Jay Stanley Pottinger:公民権局の局長の声)

 

Jai Jai Jones(セオドア・グリーン/Theodore Green:公民権局の訴訟の証人、捜査官)

 

Cyndy Day(法廷速記官)

Aaron J. La Fleur(裁判所執行官)

Taylor Bernier(若い弁護士)

 

【ドナルドの私的関係】

Matt Baram(スティーヴン・ホフリン/Dr. Steven Hoefflin:ビバリーヒルズの美容外科医)

 

Jaclyn Vogl(ドナルドのデート相手、会員制クラブ)

 

Dina Roudman(カーリー/Carly:ドナルドの愛人)

 

Eoin Duffy(トニー・シュツワルト/Tony Schwartz:ドナルドの自伝のゴーストライター)

 

【その他の交友・仕事関連】

Ian D. Clarkエド・コッチ/Ed Koch:ニューヨークの新市長)

 

Sam Rosenthal(マイケル・ルビン/Michael Rubin:都市計画審理会の議長)

Daniel Goldenberg(都市計画審議会の行政側の弁護士)

 

Valerie O’Connor(ロナ・バレット/Rona Barrett:ゴシップコラムニスト、「Rona Barrett Foundation」の運営者、ロイのエイズ疑惑を追求するテレビのホスト)

Chris Owensジェイ・プリツカー/Jay Pritzker:「ハイアット」の創業者、プレゼン相手)

Rick Hughes(プレゼン参加者)

Erik Snider(「ハイアット」の理事会のメンバー)

 

Russell Yuen柏木昭男:ドナルドの債権者)

Michael Gordin Shore(ドナルドの債権者)

 

Marvin Karon(ハリー・ヘムスリー/Harry Helmsley:不動産王、エンパイアステートの保有者)

Kyle James Butler(ダニエル・K・ルートヴィヒ/Daniel K. Ludwig:海運ビジネスマン)

 

Jim Monaco(アル・フォルミコラ/Al Formicola:ニューヨークホテルの会長)

 

【その他の一般人】

Craig Warnock(ビリー/Billy:タクシー運転手)

 

Clare Coulter(エヴァ・ネイサンソン夫人/Ms. Eva Nathanson:トラップビレッジの入居者)

Hume Baugh(グランジャー・トンプソン夫人/Mr. Granger:トラップビレッジの入居者)

Tammy Boundy(トラップビレッジの水を掛ける入居者)

 

Mishka Thébaud(路上の攻撃的なポン引き)

Moni Ogunsuyi(サンドラ/Sandra:路上のポン引きの連れの女性)

 

Taylor Brunatti(イヴァナのモデル仲間)

Addyson Douglas(イヴァナのモデル仲間)

Emma Elle Paterson(イヴァナのモデル仲間)

Pief Weyman(ファッション誌のカメラマン)

 

Fiona Mongillo(トランプのセキュリティ)

 

Don Shaxon(長老派の牧師)

Charlie Seminerio(スーツの仕立て屋)

 

Nabil Traboulsi(テレビのレポーター)

Michael Hough(キニー/Kinney:レポーター)

Robert J. Tavenor(レポーター)

Raechel Fisher(レポーター)

Randy Thomas(レポーター)

Stefanie Martino(レポーター)

 

Myron Ron Reider(「Atlantic City」のギャンブラー)

Sharon Wilcox(「Atlantic City」のギャンブラー、ジョージアの女)

Jim Chad(「Atlanta City」のギャンブラー)

Andre Reiter(カジノのギャンブラー)

Gavin Pounds(「Atlantic City」のウェイター)

Joshua Michael St. John(金髪の男性客)

Chloe Madison(ファンシーな女性客)

Benny Shilling(ニクソンのマスクを被った男)

Brie Watson(カジノの客)

Duke Robinson(カジノの客)

Hannah Sheppard(カジノの客)

 

Craig Burnatowski(「Le Club」の用心棒)

Lorne Monroe(「Le Club」のウェイター)

Peter Deiwick(居酒屋のウェイター)

Chris Gleason(リムジンの運転手)

Katie Layne(エスカレーターの金髪のゴージャスな女)

 

Salvatore Marcellino(エイズデモの暴徒)

Liam Bell(エイズデモの暴徒)

Duane Keogh(警官)

Mary Krohnert(ニュースキャスター)

James Lucas Cruickshank(聖歌隊)

Henos Girma(聖歌隊)

Elliot Hunter Self(聖歌隊)

Ross Cameron Bruce Fraser(聖歌隊)

Eamon Bernard Fraser(聖歌隊)

Michelle Doiron(乱交パーティーの参加者)

Drew Gilder(乱交パーティーの参加者)

Dion Yorkie(乱交パーティーの参加者)

Sebb Argo(乱交パーティーの参加者)

Miles Carney(乱交パーティーの参加者)

David Yee(パーティーの参加者)

Kate Wheeler(女性通行人)

Shawn Gordon Fraser(棺担ぎ者/弔問者)

Vincenzo Ruggieri Calvano(ニュースレポーター)

 

Gary Hetzler(アメリカのニュースキャスターの声)

Tara Flynn(娯楽番組のレポーターの声)

 


■映画の舞台

 

1973年〜

アメリカ:ニューヨーク

 

ロケ地:

カナダ:オンタリオ州

トロント/Toronto

 

スコティッシュ・ライト/Scottish Rite

https://maps.app.goo.gl/NgmZzJNJyPm9wMZWA?g_st=ic

 

2 Wellesley Place

https://maps.app.goo.gl/krfQeJH98RxxWVZCA?g_st=ic

 

アクスブリッジ/Uxbridge

https://maps.app.goo.gl/5kRphDeZWvDtxsfBA?g_st=ic

 


■簡単なあらすじ

 

1973年、父フレディの会社の副社長を任されていたドナルド・トランプは、コモドアホテルの再建を夢見ていた

父の会社「トランプ・オーガニゼーション」は公民権局から訴訟をされていて、ドナルドは何とかならないかと考えていた

 

そんな折、会員制クラブにて、悪名高き弁護士のロイ・コーンと出会うことになった

ドナルドはロイに訴訟の件を相談すると、彼は脅迫まがいの通告を公民権局の担当者キャッツに告げる

その後、正式にトラップ家の弁護士として訴訟に向かうことになったロイは、裁判での勝訴は難しいと考え、司法省の要職ウィルターに脅しをかけ、訴訟を取り下げることに成功した

 

この件を機に友人関係となったドナルドは、彼の教えを忠実に守り、様々なビジネスを展開していく

トランプタワーを作り、アトランティックシティの再開発を手掛けていくものの、独り立ちしてきたドナルドはロイと距離を置き始める

それは、アメリカに蔓延する、ある病に対する差別的な風潮と、ドナルド自身の傲慢さによるものだった

 

テーマ:勝つために守るべき掟

裏テーマ:愛が枯れるとき

 


■ひとこと感想

 

ドナルド・トランプのネガキャンで作られたような作品で、彼の実業家時代を追いかける内容になっていました

ほぼ、弁護士ロイ・コーンとの出会いから別れを描いていて、さらに妻のイヴァナとの馴れ初めを描いていきます

プライベートな部分も露骨で、性癖まで暴露しているので、公開差し止めに動くのは理解できる行動のように思います

 

とは言え、映画が完全なネガキャンになってはおらず、どちらかと言えば「人間味あふれる男」「アメリカファーストの熱血な男」と言う感じに描かれています

この映画を観ると、今後のアメリカをどうして行きたいかと言うのが見えてきて、その思想が時代に見合うのかとか、抵抗勢力をどのように封じるのかという問題に行き着いて行きます

 

日本人としてこの映画を観る理由はいくつかあると思いますが、今後の対米関係の変化というものを考える上でのベースになるように思います

ロイから学んだ3つの格言は、そのままアメリカの外交戦略と同じものとなっています

ある意味、アメリカの哲学でもあり、それを根底に世界が動いていくことになります

なので、その影響をもろに受けることになるので、うまく付き合える人物が総理大臣にならないと52番目の州になってしまう危険性も無きにしもあらずという感じに思えてしまいますね

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

伝記映画なのでネタバレもあったものではありませんが、1970年から80年代のアメリカの激動の時代を知るにはちょうど良い作品になると思います

この時期に活躍した人が多く登場し、アーカイブ映像によって、ニクソン大統領からレーガン大統領に移っていく流れがわかります

アメリカファーストの懐古主義的な部分はありますが、強いアメリカを取り戻すために、まずはニューヨークの再建を掲げるというのは、現代的にも通じるところがあるように思えました

 

映画は、主にロイとイヴァナとの出会いから精神的別離を描いていて、ロイの誕生日に贈られたカフスが全てを物語っていると言えます

あのカフスは高価なものに見える安物で、トランプの名前が刻まれていたものでしたね

安価であることをイヴァナがバラしたことで、ドナルドの本心というものがわかるのですが、これには「カフスボタン贈る意味」というものを知っておいた方が良いと思います

 

一般的に、カフスボタンは女性が好意を寄せる男性に贈るもので、そこには「私を抱きしめて」という意味が込められています

ロイは同性愛者で、エイズに罹った後に「ドナルドに愛している」と言ったように、当初からそう言った気持ちがあったことは否めません

その気持ちに対する返事があのカフスボタンであり、一見すると「ドナルドからの愛の言葉」のように思えます

 

でも、実際には「そこまで重いものではない」ということが込められていて、イヴァナがバラさなければ、ロイは至福のまま、最期を迎えられたのかもしれません

イヴァナがそれをバラしてしまうのは、その時点でドナルドの本性というものに気づいていたからであり、同じように傷つけられた同胞と感じたからでしょう

なので、最後はドナルド以外を愛した方が良いという意味も込めて、その意味を伝えることにしたのかな、と感じました

 


実業家ドナルド・トランプについて

 

ドナルド・トランプは1946年生まれで、1968年の大学卒業後に父の会社「Elizabeth Trump&Sun」に入り、のちに社名が「The Trump Organization」に変更になっています(映画は社名変更後)

その後、父の住宅開発路線ではなく、マンハッタンの高級不動産市場への進出を行なっていいます

1976年には、ミッドタウンのグランド・ハイアット・ホテルの再開発をニューヨーク市とハイアット社の協力を得て成功させます

 

1980年代になると、トランプタワー(1983年)の開業を開始し、これはニューヨーク五番街に建てられた象徴的な建築として、自宅の住居兼オフィスを稼働させていきます金色の装飾、豪華なパーティーなどをして、著名人との交流を重ねていきます

さらにメディアへの露出を意識し、「成功した億万長者」としてセルフプロデュースをしていきます

この頃には、アトランティックシティにカジノを建設し、トランプ・プラザ、トランプキャッスルなどのホテルを作り、航空業への進出、スポーツチーム(USFLのニュージャージー・ジェネラルズ)などを経営していくことになります

 

1990年代前半では、アメリカの不動産バブルが崩壊し、カジノ経営の不振によって、巨額の負債を抱えるようになります

そして、トランプ・ホテルズ&カジノ・リゾーツは破産法11条の適用を受けることになりました

それでもトランプ本人は倒れることもなく、銀行団との交渉で資産再編を行なって、ブランド価値を保持することに成功します

 

1990年代後半にて、「トランプ」という名前をライセンス提供するモデルに移行し、トランプの名前を冠したホテル、タワー、ゴルフコースなどを世界中に展開し、所有していない施設でもロイヤリティ収入を得る方式を行なっていきます

2000年だに入ると、映画のタイトルにも使われている『The Apprentice』という司会兼プロデューサーを務めるリアリティ番組を始めます

参加者がビジネスの課題で競う合うというもので、落選者には「You‘re Fired」と言い放つ内容になっていました

この番組は成功を収め、成功したビジネスマンとしてのイメージが定着することになりました

 

映画ではあまり詳細が描かれませんが、トランプは自分自身をブランド化させて、それでロイヤリティを得るという方法を広めていきます

いわゆる「自己宣伝の天才」と称されていますが、実際には父の資産と銀行融資にかなり依存していました

会社は最低でも6回破産させていて、メディア戦略をうまく使った人物だったと言えますね

 


ロイ・コーンとはどんな人物か

 

映画では、主に弁護士ロイ・コーンとの関係が描かれていました

彼は1927年生まれのユダヤ系のアメリカ人で、1951年24歳の時にアルジャー・ヒス事件(ソ連のスパイ容疑)の検察チームに加わっています

即年には上院議員ジョセフ。マッカーシーの側近弁護士となり、赤狩り(マッカーシズム)を主導していきました

政界・官僚・軍内部の「共産党員摘発」を強行しましたが、証拠は乏しく、政治的弾圧だったと非難されていました

それでも、「恐怖を利用する弁護士」として、悪名高い人物として認知されていくことになりました

 

1960年代には、マッカーシーが失脚し、地元のニューヨークで弁護士として働き始めます

クライアントは多彩で、マフィアのガンビーノ一家、アンドリュー・ウォーホールなどの芸能人、若き日のドナルド・トランプなどがいました

恐喝まがいの圧力をかけたり、メディアへのリークをうまく利用し、政治的なコネを使っていきます

 

1973年にトランプと出会い、彼の父が所有する不動産に対する「黒人入居差別」の事件にて弁護を行うことになります

コーンはトランプに対して、「政府に謝るな。反撃しろ。彼らを訴え返せ」と助言したとされています

結果的に、トランプ側は強気の姿勢で世論を操作し、和解へと持ち込むことに成功します

これがトランプが「ロイ・コーン式の闘争法」を信条するようになったきっかけであると言われています

 

ロイ・コーンがトランプに与えた3つの教えとは、「攻撃は最大の防御である」「決して謝らず、非を認めない」「現実よりもイメージを支配せよ」というものでした

攻撃や訴訟を受けたら「倍返し」の精神で対抗し、メディアを利用して「敵を悪役に仕立てる」という方法を取ります

さらに「弱みを見せることが最大の敗北」として、「常に自分が正しい」と主張を続けることになります

そして、世論を操作し、ニュースの主導権を取ることになり、真実ではなく「見せ方」で勝敗を決めさせる、というものとなっていました

これらのトランプ的な行動は、その後の政治にも影響を与えているとされています

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

本作は、ドランプ大統領の再就任に向けて公開されたかのような作品で、当初はネガティブキャンペーンの一環のように扱われていました

内容はかなりプライベートな部分も含まれていて、そこまで暴露するなら本人の了承が要るだろうという感じに思えます

それでも、公人としての公益性みたいなものを前面に押し出して、これでも支持しますか?みたいなテイストだったように思います

 

結果はトランプの再選ということになりましたが、映画をよく見てみるとネガティブキャンペーンというよりは、トラップの行動理念がはっきりわかるように思えて、どちらかと言えばイメージで語られるトランプの肉付けになっていたように思います

ネガティブを主体として作っても、裏表のない人間像を捏造しなければ、伝わる悪意をも飲み込んでしまうのでしょう

結果として、アンチも含めたムーヴメントは、逆効果のような状態になっていて、それがSNSで拡散されることで、知名度が上がってしまうという状況になっていました

 

日本の参議院選挙でも同じことが起こっていて、ある種のプロパガンダ的な報道、恣意的な報道があったとしても、見る側が「ファストチェックをする」という段階に来ているのですね

そのチェックがネット依存であるところに真実性の低さというものがありますが、メディアの真実性がそれくらいまで落ちているからだと思います

何かしらの一次情報を鵜呑みにしないという状況が世界中であり、しかもその情報に対して、自分で考えるという習慣が生まれている

ネットの真実性とか、AIの返答などに対しても鵜呑みにせずに自分の頭で考える人が増えれば、メディアもネットもAIも同列になっていくのだと考えられます

 

ロイ・コーンが提唱する3つの原則も言い方はキツいのですが、相手の攻撃を受けた時に「相手発信の情報に支配されない」という意味にもなるし、謝るのは判決が出てからでも良いと言えるし、正義は立場によって変わることは理解されるものでしょう

また、それらの空気感を作り出すのはこれまではメディア一択でしたが、今では個人のSNS発信が主流になっていて、ダイレクトに声を聞けるので、それ以上の一次情報がないとも言えます

企業なども自分のメディアを作って発信するところも増えてきて、ますます既存メディアの存在意義というのは弱くなっていきます

でも、それを作り出したのはメディア側の行き過ぎた姿勢であり、この流れを変えることこそが、SNSを中心として媒体の誕生の理由のようにも思えてしまいますね

そういった意味において、トランプはその流れをうまく掴んだ政治家だったと言えるのではないでしょうか

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/101545/review/04693319/

 

公式HP:

https://www.trump-movie.jp/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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