■映画がゲームとして捉えている以上、注意喚起にはなり得ないのかなと思ってしまいます
Contents
■オススメ度
シリーズのファンの人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.11.2(イオンシネマ久御山)
■映画情報
情報:2024年、日本、116分、G
ジャンル:首脳会談をターゲットにした電子テロを描いたサスペンススリラー
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
原作:志駕晃『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』
キャスト:(わかった分だけ)
成田凌(浦野善治:連続殺人鬼、韓国の反政府組織ムグンファに雇われる天才ハッカー)
千葉雄大(加賀谷学:浦野を追う刑事、神奈川県警捜査一課の巡査部長、内閣府サイバーセキュリティチームに転属)
大谷亮平(キム・ガンフン:ムグンファの幹部)
クォン・ウンビ(スミン:キムの秘書)
(幼少期:山田詩子)
佐野史郎(チョン・ハクソン:剥製師)
乃碧(ハクソンの作品の少女?)
白石麻衣(加賀谷美乃里:学の妻、元セキュリティ会社の秘書)
井浦新(兵藤彰:公安警察)
森岡龍(西田一正:兵頭の部下)
岡田卓也(洲崎康文:兵頭の部下)
久保勝史(小野敏明:兵頭の部下)
間瀬永実子(岬史子:兵頭の部下)
真飛聖(窪田逸子:内閣府サイバーセキュリティー室の室長)
長田成哉(セキュリティー室の職員)
宮原弘樹(鵜飼久信:サイバーセキュリティースタッフ)
利重剛(市原旬:内閣総理大臣)
阪田マサノブ(総理の秘書)
羽場裕一(臼井守:警視総監)
飯田基裕(登川誠司:警察庁警備局長)
猪塚健太(長瀬明:ストーカー殺人犯)
鈴木美羽(吉沢沙月:ストーカー殺人の被害者)
髙石あかり(瀬戸千春:花屋の店員)
田中圭(富田誠:麻美の恋人)
北川景子(富田麻美/稲葉麻美:浦野が執着する女、誠の妻)
原田泰造(毒島徹:神奈川県警捜査一課の警部補)
カン・ユンス(チェ・ヨンジュン:スミンの義父)
岩男海史(浦野の協力者)
藤原倫己(?)
栗田麗(加賀屋志津子:学の母)
幸将司(テウ:キムの部下?)
ヒョヌ(ノ・ギョンス:?)
川合諒(?)
鳥谷宏之(?)
ホ・スチョル(闇バイト?)
吉居亜希子(サイバーセキュリティーチームのスタッフ)
小菅栞苑(?)
杉浦豪(?)
生田俊平(沙月の彼氏、写真)
志波昴星(?)
井上賢嗣(ムグンファのメンバー)
志生(ムグンファのメンバー?)
Manyu(ムグンファのメンバー?)
海老原恒和(?)
水野直(ムグンファのメンバー)
高田誠(ムグンファのメンバー)
加藤翔(?)
コウ・ビョンウク(?)
神崎まどか(?)
セイラ(?)
松岡七緒(?)
桑波田洋実(ムグンファのメンバー)
増田具佑(ムグンファのメンバー?)
宗本汐理(?)
細江翔(セキュリティーチームのスタッフ)
プリティ望(?)
勝永裕幸(?)
寝屋川真之介(?)
東龍美(セキュリティーチームスタッフ)
伊ノ藤梗(?)
千葉誠太郎(セキュリティーチームスタッフ)
丸山加代子(セキュリティーチームスタッフ)
菊池夏野(セキュリティチームスタッフ)
伊藤あすか(?)
吉川一勝(セキュリティーチームスタッフ)
さゆり(?)
篠原美紀(Jアラートに怯える市民?)
平川直大(?)
卯内里奈(?)
福本さち(?)
乙黒史誠(裏バイト?)
須藤佑介(裏バイト?)
中山健吾(ゲーム参加者、ゲーマー?)
日沼りゆ(ゲーム参加者、メガネ女子高生?)
井上桃子(ゲーム参加者、女子高生?)
白濱貴子(ゲーム参加者、女子高生)
松元飛鳥(ゲーム参加者、カップル)
櫛野愛里(ゲーム参加者、カップル?)
井上良明(韓国の大統領)
花ヶ前浩一(キムの理容師)
當麻真歩(?)
石田頌馬(施設の子どもたち)
詠大(施設の子どもたち)
坂元海奏(施設の子どもたち)
猿井美央(施設の子どもたち)
藤原咲音(施設の子どもたち)
小林実月紀(施設の子どもたち)
松本孟徳(施設の子どもたち)
丸﨑右太(施設の子どもたち)
横尾朝陽(施設の子どもたち)
馬場慶吏(施設の子どもたち)
■映画の舞台
日本:
都心のどこか
韓国:
ソウル特別市
インチョン広域市
ロケ地:
神奈川県:横浜市
横浜平楽園
https://maps.app.goo.gl/JARriBZWhvgZUohcA?g_st=ic
山梨県:南都留郡
SHIGENO河口湖ハウス
https://maps.app.goo.gl/JjE2rmxLNyaW6s1L7?g_st=ic
東京都:清瀬市
清瀬市役所本庁舎
https://maps.app.goo.gl/pL74ot9Y6fWZAFL67?g_st=ic
■簡単なあらすじ
前作にて、ハッカーで殺人鬼の浦野を取り逃した加賀谷は、内閣府のセキュリティチームに転属になっていた
浦野への執着も消えぬまま、日々の業務をこなしていた加賀谷だったが、捜査一課の毒島を訪ねては、浦野の手掛かりを探そうとしていた
一方その頃、浦野は韓国の仁川市に潜伏していたが、反社会組織のムグンファの連中に目をつけられていた
ムグンファのキムの狙いは「韓日首脳会談の阻止」であり、それに手を貸してくれたら報酬を与えると約束した
浦野はある条件を提示して、キムの手助けをすることになり、浦野の監視役には、キムの秘書スミンが付くことになった
浦野はプログラムに没頭し、スミンが用意する食事には手もつけない
そして、首脳会談が行われる会場の下見の日に事件は起こる
それは、Jアラートがハッキングされ、会場への弾道ミサイル着弾が演出された
加賀谷は浦野が動き出したと感じ、公安警察の兵頭とともに彼の行方を追うことになったのである
テーマ:スマホの充電には気をつけて
裏テーマ:境遇が作る未来の違い
■ひとこと感想
シリーズ3作目にして、最終章ということで、サイバー&スリラーがピークを迎えるのかと思いましたが、まさかの展開になっていましたね
ほぼ浦野とスミンの物語になっていて、同じ境遇を持った人間はどのような大人になるのか、というのがテーマになっていました
人間・浦野の背景を描いていくのですが、そこにある目的を持ったスミンが監視役として張り付くことになりました
彼女も何かしらの目的があるのですが、映画ではうやむやになっていたように思えます
サスペンスというよりは思いっきりヒューマンドラマの方に振り切っていて、浦野の狂気性のようなものはそこまで感じません
彼自身が普通の人間に戻るのかはなんとも言えませんが、ラストはなかなか凝っていましたねえ
↓ここからネタバレ↓
ネタバレしたくない人は読むのをやめてね
■ネタバレ感想
本作は、日本と韓国を股にかけたというテイストではありますが、景色以外のロケはほとんど日本で行っている感じでしたね
韓国人の主要キャストも日本人が演じていたりしますが、みなさん母国語以外はうまくてびっくりしてしまいます
映画は、スマホのハッキングというよりは、日本政府のサイバーセキュリティを自由に行き来する浦野という感じになっていて、実際に起こり得そうなところが恐ろしくもあります
実はフェイクでしたというのは、かつての名作アニメを思い出してしまいましたが、浦野ならやりそうな感じに思えましたね
ハッキングネタはもう使い古された感じになっていて、今回は充電器にWi-Fiを仕込まれていたとか、Bluetoothを悪用されたという感じにデバイス本体ではないところに着目していました
このあたりは本当に危ないので、ネットで中古を買ったりすると危険度が増すと思うので、極力メーカーの正規品を買った方が良いと思います
あとは、ラストをどう考えるかですかねえ
誰かが剥製になるのだとは思いましたが、不気味の谷を行き来する気持ち悪さがありました
あれで幸せなのかは分かりませんが、頭のネジが飛んでいるのでOKなのかなと思いました
■ハッキングゲームの行く末
映画では、スマホから情報を抜き取ってハッキングをすることで、そのスマホを利用して犯罪を起こしていく様子が描かれていきます
当初は本当にスマホを落としただけでしたが、最終章にもなると「スマホを落としたと言えるのか」というところまで来ていましたね
麻美に執着する浦野がエスカレートしていく様子が描かれていて、その本質は本作も変わらないものだと思います
映画では、ハッキングされるシーンがたくさんあって、ここまで何でもできるのかと思うかもしれません
でも、実際には映画で描かれるような外部からスマホを操作するというのは可能で、それは個人でもソフトと設定によって可能な領域になっています
その技術はいろんなスマート家電にも応用されていて、個人的に利用しているのでは「遠隔で玄関を開け閉めする」などの機器を導入しています
自宅内にあるインターネット回線に接続して操作をするというもので、これを少し複雑にしたものでPCを操作したりすることができます
スマホの場合は「ランサムウェア」と呼ばれるマルウェアの一種を使い、それに感染するとシステムやデータを暗号化してしまい使えなくしてしまうというのがあります
これを解除するために金銭を要求するというやり方で、応じないと個人情報や機密情報を公開すると脅してくることになります
また、このマルウェアを仕込むためにメールを送りつけてそれを開けさせる方法とか、ECサイトを偽装したサイトに誘導するなどして、そこにクレジットカードなどの情報を入力させる、などの方法があります
今では、SNSのIDやパスワードを入手してなりすましを行うとか、そこから連動させてアプリ課金などをさせるみたいな様々な犯罪があります
スマホがハッキングされた状態だと、動作が遅くなるのですが、これはハッキング側がスマホを操作しているために負荷がかかりすぎているからだと言えます
その為に電池の消費量が増えて、バッテリーの持ちが悪くなります
こまめにアップデートをするとか、通信容量をチェックすることで異常を感知できますが、そもそもの入り口である「ダウンロード」「情報入力」を慎重に行う必要があると思います
今では個人では防げない企業による漏洩というものもたくさんあるので、クレカ登録は一つだけに限定するとか、被害に合った場合の範囲を自分でコントロールできるようにした方が良いのではないかと考えています
■サイコパスは改心できるのか?
本作に登場する浦野は自分の欲望に従順で、その為には何でもやるというタイプの人間でした
今回は、さらに大きな組織の仕事を請け負うことになっていて、これまでのような自分の欲望を満たすための行動というのは減っているように思います
浦野自身の性質が変わることはないと思いますが、これまでにない体験をしたことによって、浦野自身の中で何かが変わったかもと思わせるものがありました
それが「愛されること」という安直なものではあるのですが、愛憎で狂っている人物なので、その裏返しが起こるというのは理解しやすいと思います
サイコパスは基本的には先天性だと思いますが、環境などによって感情を無くしていって近づいていく人もいるでしょう
おそらく浦野は後天的なサイコパスで、それゆえに原因となったものの否定が起こると、元に戻る可能性はあります
浦野地震が麻美を愛することで自我を保ってきましたが、スミンに愛されることによって、サイコパスに至らせたものを曇らせることになったのかな、と感じました
改心というのとは違うと思いますが、生まれ持った状態に回帰することになるので、周囲からは心を入れ替えたように見えます
でも、もしスミンが裏切るなどの行為があって、浦野がさらにトラウマを増幅させるようになれば、再度強固なサイコパスに戻るでしょう
映画では、蝋人形になって固定されるのですが、ある種の皮肉のようにも思えますね
外的要因を受けなければ人は変わることはない
それを考えると、浦野の気質というものはとても脆いものだったのかもしれません
■120分で人生を少しだけ良くするヒント
本作は、浦野と刑事・加賀谷との頭脳対決がメインになっていて、韓国から行われたサイバー犯罪を加賀谷が追いかけるという展開になっていました
妻・美乃里が浦野の被害に遭っていたこともあり、彼は過剰に反応しています
彼自身はとても優秀な刑事だと思いますが、思い込みが激しく、激情的な部分があって、刑事には向いていないように思います
シリーズは、原作とは少し趣が違う印象があって、登場人物などを色々と変えて、エンタメ度が高くなっていると思います
サイバー犯罪に疎い人たちの軽率な行動と、それによって知らない間に大ごとになるという構図になっていて、浦野を信奉する人々も登場します
犯罪を魅力的に思う人もいて、自分にはできないことをしてしまう人を神と崇める人たちもいます
直接的に関わりがなくても、この手のサイバー犯罪はネットの海を流れていくので、その革新的な手法を神と崇める人がいてもおかしくないと思います
映画が、サイバー犯罪の注意喚起になっているとは思いませんが、それは事件が大きくなりすぎているのと、キャラが漫画的で大袈裟だからでしょう
実際のサイバー犯罪はもっと地味なもので、犯人側に顕示欲がないので、跡形もなく目的を遂行していきます
このようなリアルをエンタメにするのは難しいと思いますが、注意喚起を目的とするならば、そのような路線で映画を作ることも可能だと思います
どれぐらい能天気な人に自分ごとだと思わせるかはスリラーやホラーの要素でもあるので、そう言ったエッセンスの映画が増える方が、映画の意義を増やしていくのかな、と感じました
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100867/review/04429463/
公式HP: