■SIRAT シラート


■オススメ度

 

音響体感映画が好きな人(★★★)

 


■公式予告編

鑑賞日:2026.6.6(MOVIX京都 Dolby Cinema)


■映画情報

 

原題:Sirāt(天国と地獄の間にある狭い道)

情報:2025年、スペイン&フランス、115分、PG12

ジャンル:行方不明の娘を探す親子を描いたスリラー映画

 

監督:オリビエ・ラシェ

脚本:オリビエ・ラシェ&サンティアゴ・フィロル

 

キャスト:

セルジ・ロペス/Sergi López(ルイス/Luis:行方しれずの娘を探す父)

ブルーノ・ヌニェス・アルホナ/Bruno Núñez Arjona(エステバン/Esteban:ルイスの息子、マールの弟)

(マール:ルイスの行方不明の娘)

 

ステファニア・ガッダ/Stefania Gadda(ステフ/Steff:レイヴパーティーの参加者、ジョシュの恋人)

ジョシュア・リアム・ヘンダーソン/Joshua Liam Herderson(ジョシュ/Josh:ステフの恋人)

リチャード・ベラミー/Richard ‘Bigui’ Bellamy(ビギ/Bigui:ステフたちと行動を共にする右手義手の男)

トニン・ジャンビエ/Tonin Janvier(トナン/Tonin:ビギとともに行動する義足の男)

ジャド・オウキッド/Jade Oukid(ジャド/Jade:トナンの恋人)

 

Ahmed Abbou(モロッコ地方の先住民族の牧師/Pastor Bereber:ガソリン売りの通訳)

Abdellilah Madrari(ガソリン売り)

Mohamed Madrari(ガソリン売り)

 


■映画の舞台

 

南モロッコ

 

ロケ地:

スペイン&モロッコ

 


■簡単なあらすじ

 

南モロッコのレイヴパーティーに訪れたルイスとその息子エステバンは、家を出て行方不明になった娘マールを探していた

参加者に写真を見せて回るものの、全く手掛かりのないまま、そのレイヴパーティーは軍によって中止に追い込まれてしまった

その後、スペイン語を話すレイバーについていくことになり、次のパーティーの開催地とされるモーリタニアを目指すことになった

 

だが、砂漠を走る仕様の車ではなく、なんとかついていくものの、水位の低い川すら渡れずに置いていかれそうになった

それでも、ガソリンの恩義で手助けしてもらうことになり、その後も食料をシェアするなどして同行していく

行く先々で様々なことが起こるものの、徐々に打ち解けていくことになった

 

ニュースでも戦線の拡大が懸念され、軍隊も至る所で見るようになる

そこで彼らは目立たないようにと山岳地帯を選び、険しい山道を行くことになった

車が走る道ではなく、様々なトラブルが起こってしまい、彼らは協力して、苦難を乗り越えようとする

だが、そこであることが起きてしまうのである

 

テーマ:喪失の連鎖

裏テーマ:神が指し示す道

 


■ひとこと感想

 

「何も調べずに観る系」の作品で、レイヴパーティーに潜入するということだったので「音響重視」でDolby Cinemaにて鑑賞してまいりました

通常席の2列目での鑑賞となりましたが、かなりの音圧を感じることができました

行方不明の娘を探す父と弟ということになっていて、どうして家を出たのかなどの理由は分かりません

レイヴパーティーに参加しているということがわかっている経緯も不明となっていて、ともかく親子と同行するレイバーと「同行する」という体感ムービーになっていました

 

本当に「何も知らない方が良い」作品なので、未見の方はこの辺りで読み進めるのを辞めた方が良いでしょう

「シラート」の意味がわからなくてもググる必要はないので、追加料金を払ってもDolbyをお勧めしたいと思いました

 

時代背景が分かりませんが、スマホが登場するので現代劇だと思います

モロッコの軍事関連と言えば西サハラ問題だと思いますが、このあたりは「ニュースラジオ」で情報を追える人ならなんとかなるかもしれません

とは言え、そういったことは気にしなくて良くて、「本当に何も知らない状態」で観るべき映画だったと言えますね

 


↓ここからネタバレ↓

ネタバレしたくない人は読むのをやめてね


ネタバレ感想

 

本作のネタバレに関しては、うっかり踏んでしまう人のために避けたいと思いますので、それをぼかしている前提で書き進めたいと思います

鑑賞後の人なら意味がわかる感じになると思いますので、抽象的な表現が多くなりそうなのはご容赦ください

 

 

OK?

 

 

本作は、冒頭で示されるように、道なき道の先にあるものが命題となっていて、タイトルが登場する場所にも意味がありました

当初は車がなんとか通れる道でしたが、タイトルコール以降は「普通に通るのは無理」という道に突入していきます

映画内で登場する地名は「南モロッコ」と「モーリタニア」になりますが、位置的にはアフリカ大陸の西海岸(カナリア諸島があるあたり)の内陸部を進んでいくことになります

西サハラのあたりから南に向かうというルートになっていて、そこにある道と呼べるのかわからない場所を突っ切っていくことになりました

 

映画では、モーリタニアに到達する前に終わるので、登場したのはモロッコ軍であると思います

そこから先は西サハラになっていて、アルジェリアとの国境付近を南下していたのだと考えられます

 

彼らが探しに向かったのは「レイブパーティー」というイベントで、電子的なダンスミュージックを流して、延々と踊り続けるというものでした

歌詞が登場することはなく、様々なビート(ほとんど一緒に聞こえますが)に対して、それぞれが体を預けるという感じになっています

冒頭からレイヴパーティーに参加しているような錯覚になるほどで、このあたりの音圧はドルビーならではのものだったのかな、と感じました

 


120分で人生を少しだけ良くするヒント

 

ネタバレをせずに書くことが少ない作品ではありますが、タイトルから少し紐解いて書いていきたいと思います

シラート(Sirāt)というのはアラビア語で「道」という意味で、「天国と地獄の上に架けられる髪の毛よりも細く、剣よりも鋭い細い橋」というものになります

これが冒頭に示され、ルイスたちの進む道が「シラート」であるというふうに演出されています

 

渡り切れば天国、途中で落ちれば地獄というイメージで、どのように「地獄に落とされるのか」という観点で映画は進んで行きました

その途上で様々な人が転落していくのですが、ここには因果というものがあるようでないと言えます

それぞれのキャラがそれぞれの「道」を行くのですが、他人を慮ったり、手助けをしたからと言って助かるとは限らず、同じように歩いても同じ結果にはなりません

その匙加減が神様次第なのかもわからず、恐れを超えた先に道筋がある、という解釈になると言えるのでしょう

 

後半は強烈なシーンの連続で、物語性はないものの、緊張感は半端ない感じになっています

特に最後の道探しはその辺のホラー映画よりも怖くて、その安堵感たるや、一緒に道を渡ったような感覚になってしまいます

そこに残るのは虚無だと思いますが、それでも「どこからか対地ミサイルが飛んでこないだろうか」と思わせる不穏さというのは迸っていたように思いました

 


■関連リンク

映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://eiga.com/movie/103729/review/06594808/

 

公式HP:

https://transformer.co.jp/m/sirat/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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