■映画鑑賞まとめ■

 

11月、第4週(2022.11.21〜2022.11.27)

 


ザ・メニュー

 

■オススメ度

 

一風変わったスリラー映画が好きな人(★★★)

高級レストランのメニューに興味がある人(★★★)

チーズバーガーが好きな人(★★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.22(イオンシネマ京都桂川)

 

■映画情報

 

原題:The Menu

情報:2022年、アメリカ、107分、R15+

ジャンル:孤島のプライベート高級レストランで起こる惨劇を描いたスリラー映画

 

監督:マーク・マイロッド

脚本:セス・リース&ウィル・トレイシー

 

キャスト:

レイフ・ファインズ/Ralph Fiennes(ジュリアン・スローヴィック:ホーソン島にあるなかなか予約の取れないレストランの有名シェフ)

 

アニヤ・テイラー=ジョイ/Anya Taylor-Joy(マーゴ/マーゴット・ミルズ/エリン:代理で孤島を訪れるカップル)

ニコラス・ホルト/Nicholas Hoult(タイラー:マーゴの彼氏、食通気取りのイタい青年))

 

ジャネット・マクティア/Janet McTeer(リリアン・ブルーム:スローヴィックを見出した著名な料理評論家)

リード・バーニー/Reed Birney(リチャード・リーブラント:リッチな熟年夫婦)

 

ホン・チャウ/Hong Chau(エルサ:スローヴィクに忠実な給仕長)

 

■映画の舞台

 

太平洋にある孤島「ホーソン島(架空)」

 

ロケ地:

アメリカ:ジョージア州

サバンナ

https://maps.app.goo.gl/menoeAnYFxbvm7Eo9?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

有名シェフが腕を振るう評判の高級レストラン「ホーソン」は、太平洋上の孤島にあるプレイベートレストランだった

一人1200ドルはかかる費用で、一日12人限定のメニューが用意されていた

兼ねてからそのレストランに行きたかったタイラーは、ようやく予約を取れたものの、相方は欠席

やむを得ず代役にマーゴを立てて洋上へと繰り出す

 

島に着くと、オーナーシェフのジュリアン・スローヴィック他スタッフが彼らを出迎え、料理に使われる食材を保管している燻製室などを案内して回った

そんな中、代役で店に来ることになったマーゴはいらぬ注目を浴び、ジュリアンも彼女の存在を気にかけていた

 

「極上体験への誘い」と題したコース料理は、「アミューズ・ブーシュ」から流れるように続き、それぞれ個性的で調和の取れた美しい食材が散りばめられている

それはまさに「海を食べる」という文言がふさわしい「生態系を食する」というコースだったのである

 

テーマ:生態系を食べる意味

裏テーマ:生態系を食べる存在とは何か

 

■ひとこと感想

 

高級レストランに行ったことがないし、ここで登場するような料理とは無縁でしたが、何か起こりそうな感じの映画だったので参戦決定

う〜ん、チーズバーガーが食べたくなる映画でしたねえ

 

映画は「絶海の孤島の中で猟奇的なメニューの犠牲になる」というもので、その世界からどうやって脱出するか、というのがメインになっています

一応は「集められた理由」がマーゴ以外にはあって、それはレストラン業界、ひいては外食産業の闇にふれるものだったと言えます

 

でも、基本的に会話劇なので眠たくなりますし、よほど料理に詳しくないと「会話の内容の意味がわからない」という感じになっています

眠気との戦いになりそうなところに、シェフの大きめの「パチン!」が入るので、そこで意識を取り戻す人が多かったのではないでしょうか

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】ザ・メニュー【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/383297/review/0fa77190-59e1-4978-95d1-09641c940883/

 

公式HP:

https://www.searchlightpictures.jp/movies/themen


サイレント・ナイト

 

■オススメ度

 

暴露系会話劇が好きな人(★★★)

 

■公式予告編

https://youtu.be/qa5KEOFnzgo

鑑賞日:2022.11.22(イオンシネマ京都桂川)

 

■映画情報

 

原題:Silent Night

情報:2021年、イギリス、90分、G

ジャンル:終末を迎えたあるクリスマスパーティを描いた社会風刺映画

 

監督&脚本:カミーユ・グリフィン

 

キャスト:

キーラ・ナイトレイ/Keira Knightley(ネル:サイモンの妻、アート、ハーティ&トーマスの母、クリスマス・パーティの主催者)

マシュー・グッド/Matthew Goode(サイモン:ネルの夫)

ローマン・グリフィン・デイヴィス/Roman Griffin Davis(アート:サイモンとニールの息子、ハーディとトーマスの兄、密かにネット情報をチェックしている)

ハーディ・グリフィン・デイヴィスHardy Griffin Davis(ハーディ:サイモンとネルの双子の弟)

ジルビー・グリフィン・デイヴィス/Gilby Griffin Davis(トーマス:サイモンとネルの双子の弟)

 

アナベル・ウォリアーズ/Annabelle Wallis(サンドラ:ド派手な衣装のトニーの妻、修学費で自分の服を買うキティの母)

ルーファス・ジョーンズ/Rufus Jones(トニー:サンドラの夫、キティの父)

ダヴィダ・マッケンジー/Davida McKenzie(キティ:トニーとサンドラのリボンをつけたワガママまな娘)

 

リリー=ローズ・デップ/Lily-Rose Depp(ソフィー:ジェームズの妻、妊婦)

ショペ・デリス/Sope Dirisu(ジェームズ:ソフィーの夫、医師)

 

カービー・ハウエル・バプティスト/Kirby Howell-Baptiste(アレックス:ベラのパートナー)

ルーシー・パンチ/Lucy Punch(ベラ:アレックスのパートナー、ネルたちの友人)

 

■映画の舞台

 

人類滅亡のカウントダウンを迎えるイギリス

 

ロケ地:

イギリス:ロンドン

ハートフォードシャー

https://maps.app.goo.gl/BKefiVdAc77wnNgJA?g_st=ic

 

Serge Hill(リージェントハウスのある場所)

https://maps.app.goo.gl/1kMzqqeT7ZvFmcDz6?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

あるクリスマスの夜、ネルとその夫サイモンは学生時代の仲間を集めてパーティーをすることになっていた

トニーとサンドラの夫婦とその娘キティ、ベラとアレックスのレズカップル、そして、医師のジェームズとソフィの夫婦には新しい命が宿っていた

 

ネルとサイモンにはアートと双子のルディ、トーマスがいて、そこに集まったのは12人

誰かが呼ぶと思っていたネルの母ニコラは呼ばれておらず、のちにオンラインで参加することになった

 

ネルが腕を振るった料理が豪勢に並べら、お酒が進んでくると学生時代の暴露話が始まってくる

女同士でヒソヒソ話をし、男同士も喫煙と称してプラントハウスで愚痴をこぼしたったりしていた

 

ベラのパートナーとして招かれたアレックスは蚊帳の外で、子どもたちは好き勝手にはしゃいでいる

そんな中、アートは親に内緒でネットから情報を得て、これから起ころうとしている恐ろしいことを観察し始めていたのである

 

テーマ:陰謀論と真実

裏テーマ:何を信じるかで人生は決まる

 

 

■ひとこと感想

 

終末ディザスター系なのかなと思っていましたが、内容は「終末を過ごす人々を描いた会話劇」になっていました

なので、期待するようなデゥザスター映像はほとんどなく、霧のようなものが迫ってくるだけになっていました

 

登場人物の関係性も分かりにくく、どうやら学生時代の仲間が7人いるという感じで盛り上がっていて、ベラのパートナーであるアレックスだけが置いてけぼりで一人で酒を煽っていました

その多飲が後半である出来事を生みますが、だからと言ってどう、というほどの展開には至りません

 

映画は会話劇が進む中、学生時代の暴露話が出てくるのですが、その背景で「一人ネット情報をググりまくるアート」が描かれていきます

分かりやすい「政府広報とネットの情報のどちらを信じるか」という内容になっていて、いわゆる「コロナ禍のワクチン騒動」を揶揄しているという内容になっていました

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】サイレント・ナイト【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384259/review/ab2aab5b-a8b2-4292-800c-53ec9e8dba0d/

 

公式HP:

https://silent-night.jp/


ファイブ・デビルズ

 

■オススメ度

 

タイムリープ系の映画が好きな人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.23(MOVIX京都)

 

■映画情報

 

原題Les cinq diables、英題:The Five Devils

情報:2022年、フランス、96分、G

ジャンル:特殊な嗅覚を持つ少女が、強烈な匂いによって母親の青春時代にタイムリープする様子を描いたヒューマンドラマ

 

監督:レア・ミシウス

脚本:レア・ミシウス&ポール・ギローム

 

キャスト:

アデル・エグザルコプロス/Adèle Exarchopoulos(ジョアンヌ・ソラー:ヴィッキーの母、水泳のインストラクター)

サリー・ドラメ/Sally Dramé(ヴィッキー・ソラー:嗅覚に不思議な能力を持つ少女、ジョアンヌの娘)

 

スワラ・エマティ/Swala Emati(ジュリア・ソラー:問題を起こして疎遠だったヴィッキーの叔母、ジミーの妹)

ムスタファ・ムベング/Moustapha Mbengue(ジミー・ソラー:ジョアンヌの夫、ヴィッキーの父、消防士

 

ダフネ・パタキア/Daphné Patakia(ナディーヌ:顔に火傷痕が残っているジョアンヌの同僚、元体操チームのチームメイト)

 

パトリック・ブシテー/Patrick Bouchitey(ジョン・イヴォン:ジョアンヌの父)

 

■映画の舞台

 

フランス:ローヌ=アルプ地域

ファイブ・デビルズ

https://maps.app.goo.gl/koss8xbn8KwBgqXBA?g_st=ic

 

ロケ地:

フランス:イゼール

Le Bourg-d’Oisans/ル・ブール=ドアザン

https://maps.app.goo.gl/G1RN6y75ztayxGFj6?g_st=ic

 

フランス:

Bondy/ボンディ

https://maps.app.goo.gl/Pf7RQ7Y2UEdRPo3d7?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

フランス南部の山奥で暮らすヴィッキーは特別な嗅覚を持っていた

彼女は水泳のインストラクターの母ジョアンヌを溺愛していて、彼女の日課である湖での寒中水泳の監視役を買って出ていた

ヴィッキーの父ジミーは地元の消防士で、ジョアンヌとはハイスクール時代からの旧知の仲だった

 

ある日、ジミーの元に妹のジュリアから連絡が入った

ジュリアとは10年ぶりの再会で、彼女はその10年前に村を揺るがす大事故を起こして服役していた

好意的に思われないのを承知でジョアンヌたちと暮らし始めるジュリアだったが、彼女はある理由で「イカレ女」扱いをされていた

 

特に彼女の存在を意味嫌っているのがジョアンヌの同僚ナディーヌで、根深い問題が燻ったままになっている

ジュリアが村に戻ったという情報は颯爽と駆け巡り、それは彼女が村から去ろうとした時でされ、他人の興味本位に晒され続けるのである

 

テーマ:本心

裏テーマ:母親への理解

 

■ひとこと感想

 

タイムリープ系というのは映画のチラシか何かを見て覚えていたのですが、ストーリーの概要は全く知らないまま鑑賞することになりました

ある家族の秘密が根底にあって、ある匂いを嗅いだことで、少女ビッキーが母親たちの記憶の中に転がり込んでいる様子を描いてきます

 

ヴィッキーが手を振っても応じず、どうやら子供側「(しかもヴィッキー寄り」というところがおかしくもあり、怖くもありましたね

 

タイプリープ系は「過去あるいは現在の問題を解決する」というものでしたが、本作はタイムリープで過去を改変することもなく、単に「ヴィッキーが両親たちの秘密を覗き見る」という感じになっています

でも、終わってみると、ヴィッキーのこの行動が因果を作り出していた、という本質が見えてくるところは若干ホラーかな、と思ってしまいます

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】ファイブ・デビルズ【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384984/review/302fb305-10cb-4d4d-b47a-39b16e67d33e/

 

公式HP:

https://longride.jp/fivedevils/


母性

 

■オススメ度

 

母と娘の関係性について考えたい人(★★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.23(MOVIX京都)

 

■映画情報

 

情報:2022年、日本、116分、G

ジャンル:母と娘の歪な関係を描いたヒューマンドラマ

 

監督:廣木隆一

脚本:堀泉杏

原作:湊かなえ『母性(2012年、新潮社)』

 

キャスト:

戸田恵梨香(露木ルミ子/田所ルミ子:自分の母を愛し、母に褒められたい母親)

永野芽郁(田所清佳:母親から愛されていないと思う娘)

 (幼少期:落井実結子

 

三浦誠己(田所哲史:ルミ子の夫、清佳の父)

山下リオ(律子:哲史の妹)

高畑淳子(哲史の母、ルミ子の義母)

 

大地真央(露木華恵:ルミ子の実母)

中村ゆり(佐々木仁美:哲史の高校時代の同級生、ルミ子の親友)

 

■映画の舞台

 

日本のどこかの地方都市

 

ロケ地:

兵庫県:神戸市

六甲アイランドリバーモール

https://maps.app.goo.gl/mc5pCTbwaEU99Uvd8?g_st=ic

 

群馬県:桐生市

cafe restaurant NILS

https://maps.app.goo.gl/psonY1pUybFpp51s5?g_st=ic

 

東京都:渋谷区

富士見丘中学高等学校

https://maps.app.goo.gl/u3YTKDtoR3d6zadk9?g_st=ic

 

千葉県:銚子市

一山 いけす

https://maps.app.goo.gl/u7tGBd8bmetGANAPA?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

上品な家庭に育ったルミ子は、母に可愛がられ、その寵愛を一身に受けてきた

ルミ子は母が喜ぶことなら何でも率先して行い、それが縁で夫・哲史とも出会っていた

 

それから愛娘の清佳を授かったルミ子は、躾を施し、清佳は礼儀正しい娘へと育っていく

ある台風の夜、ルミ子たちの住む家に倒木が起こり、その清佳と母は木の下敷きになってしまう

 

蝋燭が部屋に燃え移り、火の手が迫ってくる中、寝室に取り残された母と娘に手を伸ばす

 

その記憶は、ルミ子と清佳で大きな違いになっていて、その後、義母の家に移り住んだ二人には大きな試練が待っていた

 

義母はルミ子にきつく当たり、夫は何も口出さない

仕事に精を出して不在がちになった夫をよそに、ルミ子は懸命に義母の仕打ちに耐えていく

そして、清佳はそんな母を見て耐えきれずに口出しをしてしまう

だが、その清佳の口出しはルミ子をさらに追い詰めていくのである

 

テーマ:母と娘の関係性

裏テーマ:母性の正体

 

■ひとこと感想

 

湊かなえさんの「小説家やめていい」宣伝が記憶に新しい作品ですが、パンフレットの作者の言葉を読むとその意味がわかります

映画は「母性とは何か」ということを現在軸から回想する流れになっていて、「母の真実」「娘の真実」「母と娘の真実」という章立てになっていました

この中で、「母の真実」と「娘の真実」はある事件に至るまでの過程において、捉え方の違いが如実に表れています

 

本作はルミ子以外のキャラクターの名前がほとんど出てこない作品で、「お母さん」「義母」などのように「普通名詞」で呼ばれていましたね

清佳の名前も最後まで出てこず、おそらくは「誰にでも当てはまる」という普遍性を訴えたかったのではないでしょうか

 

母性に関する作者なりの結論があって、それが議論の下地になりそうな予感はあります

何分、女性特有の悩みでもあるので、男性ウケはなかなか厳しいでしょうし、論理的な議論を配偶者としてもあまり意味はないかもしれません

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】母性【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/379944/review/3cbbf78c-046c-4f91-a4eb-366d4a73d494/

 

公式HP:

https://wwws.warnerbros.co.jp/bosei/index.html


宮松と山下

 

■オススメ度

 

余白のある映画が好きな人(★★★)

香川照之さんの真骨頂を観たい人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.24(アップリンク京都)

 

■映画情報

 

情報:2022年,日本,87分,G

ジャンル:記憶を失くした男の元に元同僚が訪れて、妹夫婦と再会するヒューマンドラマ

 

監督&脚本:関友太郎&平瀬謙太朗&佐藤雅彦

 

キャスト:

香川照之(宮松:記憶を失くしたエキストラ俳優)

 

津田寛治(健一郎:宮松の妹の夫、ホテルマン)

 

尾美としのり(谷:宮松を知る元タクシー運転手)

中越典子(藍:谷の妻、宮松の妹)

 

■映画の舞台

 

日本の関東のどこかの地方都市

 

ロケ地:

東京都:世田谷区

一越観光株式会社 世田谷営業所(タクシー会社)

https://maps.app.goo.gl/Ki3csVFQAGtJtiW26?g_st=ic

 

茨城県:つくばみらい市

ワープステーション江戸(時代劇撮影)

https://maps.app.goo.gl/wmFBoGdq1Gtu9tjo6?g_st=ic

 

宝登山ロープウェイ山麓駅

https://maps.app.goo.gl/shBrVJYtrmQW5Lpw5?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

時代劇やヤクザ映画にエキストラとして出演している宮松は、何らかの理由によって一時的に記憶を失っていた

エキストラだけでは食べていけない宮松は、ロープウェイの従業員と掛け持ちしながら、日々を送っている

 

ある日、彼の元に谷という中年の男性が訪れる

聞けば、元同僚とのことで、姿を消した宮松を探していたのである

 

そして、谷は「妹さんにも連絡していいか?」と訊き、宮松は驚きを隠せぬまま、谷の手筈で妹夫婦に会うことになったのである

 

テーマ:人は何者を演じているか

裏テーマ:記憶の中に残している本質

 

■ひとこと感想

 

単館系の映画で宣伝もひっそりでしたが、よくよく見ると豪華なメンバーが集結していました

監督が3人という馴染みのないプロジェクトでしたが、あまり観ないタイプの映画だったように思います

 

物語はエキストラ俳優をしている男が記憶喪失ということなのですが、エキストラで死ぬシーンが連続していて、どこからが彼の日常なのかが不明瞭な感じに進んでいきました

彼が唯一役をもらったのが女優との絡みのある作品のようで、そのシーンはおそらくは回想になるのだと思います

 

映画はエキストラシーン、回想、現在軸を交互に織り交ざっていて、真剣に観ないと混乱すること必至だと思います

妹との関係性も「本当なの?」と思いながら見ていましたが、どうやら「妹であって妹ではない」というただならぬ感情が迸っていたように思います

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】宮松と山下【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

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公式HP:

https://bitters.co.jp/miyamatsu_yamashita/


バルド、偽りの記録と一握りの真実

 

■オススメ度

 

一風変わった映像体験に興味のある人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.24(アップリンク京都)

 

■映画情報

 

原題Bardo, falsa crónica de unas cuantas verdades、英題:Bardo, False Chronicle of a Handful of Truths(ともに「中陰、いくつかの真実と偽りの記録」と言う意味)

情報:2022年、メキシコ、159分、R18+

ジャンル:著名なジャーナリストの半生を想起する映像体験を描いたヒューマンドラマ

 

監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

脚本:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ&ニコラス・ヒアコボーネ

 

キャスト:(わかった分だけ)

ダニエル・ヒメス・カチョ/Daniel Giménez Cacho(シルべリオ・ガマ:メキシコの著名なジャーナリスト)

 (11歳時:Diego Tello de Meneses

グリセルダ・シチリアニ/Griselda Siciliani(ルシア・ガマ:シルべリオの妻、生まれてすぐに亡くなったマテオに囚われている)

ヒメラ・ラマドリッド/Ximena Lamadrid(カミーラ・ガマ:シルべリオの娘、ボストン在住)

Iker Sanchez Solano(ロレンソ・ガマ:シルべリオの息子)

 (6歳時:Jerónimo Guerra

 

■映画の舞台

 

アメリカ:ロサンゼルス

 

メキシコ:バハカリフォルニア

https://maps.app.goo.gl/b4GeFzHy8YkXNxCk6?g_st=ic

 

ロケ地:

メキシコ:メキシコシティ

Estudios Churubusco

https://maps.app.goo.gl/b1B7AFoiazHk4KPA9?g_st=ic

 

Isabel La Católica(人々が倒れる交差点)

https://maps.app.goo.gl/Hw1sHG8qbWVSHtRVA?g_st=ic

 

ボスケ・デ・チャプルテペック I セクシオン/Bosque de Chapultepec I Secc(兵隊が戦う宮殿)

https://maps.app.goo.gl/pfK8JvhxpdJuwRSeA?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

著名なジャーナリストであるシルベリオは、ドキュメンタリー番組で賞を獲り、その表彰式に向かっていた

息子ロレンゾが好きだったアホロートルを購入し、列車に乗って会場へと向かっていた

 

シルベリオはそこで不思議な夢を見始める

手のひらからこぼれ落ちたアホロートルは列車の車内を水槽に見立てて泳ぎ、そこは砂漠の中にあるセットのような一軒家へと変わっていく

 

そんなシルベリオは妻ルシア、ロレンゾとともにいろんな場所を周り、ボストンに住む娘カミーラと合流する

そして、彼らはさまざまな土地を行き、シルベリオを知る人々との交流を果たしながら、その夢を見ている理由へと向かっていくのである

 

テーマ:中陰が見せる幻想

裏テーマ:父としての存在感

 

■ひとこと感想

 

冒頭から何者かが空を飛んでいるショットになっていて、雄大なメキシコの荒野を飛んでいき、これは「そっち系」なのかなと思って見ていました

映画のタイトル『バルド』の意味を知っているとそんな余計なことを考える必要はなかったのですが、てっきり主人公の名前か何かだと思っていましたね

でも、実際にはシルベリオが死の際に見えていた映像が脳内で構築され、自分が作ったドキュメンタリーに様変わりしていきます

 

映像がとにかく凝っていますが、物語はあってないようなものでしたね

登場人物も多すぎて把握できないし、場面展開も何度も起こるので、物語の先は読めないような作りになっていました

 

最後まで観ると、冒頭とラストのつながりがわかるので一本の線になりますが、とにかく「長い夢」を共有したなあと言う感覚になりますね

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】バルド:偽りの記録と一握りの真実【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/385287/review/58a89d4d-8375-4a82-b527-1fb368e27e66/

 

公式HP:

https://www.bardo-jp.com/


シスター 夏のわかれ道

 

■オススメ度

 

一人っ子政策の余波を受けた女性たちを描いた作品に興味のある人(★★★)

姉弟の深まっていく絆を体感したい人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2022.11.25(MOVIX京都)

 

■映画情報

 

原題:我的姐姐(「僕のお姉さん」と言う意味)、英題:Sister

情報:2021年、中国、127分、G

ジャンル:一人っ子政策の余波で初対面になった弟の面倒を見ることになった姉を描いたヒューマンドラマ

 

監督:イル・ルオシン/殷若昕

脚本:ヨウ・シャオイン/晓颖

 

キャスト:

チャン・ツィフォン/张子枫(アン・ラン:医師を目指す姉)

(幼少期:ワン・シェンディ/王圣迪

ヤオユエン・ジン/金遥源/ダレン・キム(アン・ズーハン:会ったことのないアン・ランの弟、6歳)

 

シャオ・ヤン/肖央(ウー・ドンフォン:麻雀命のアン・ランの叔父)

ジュー・ユエンユエン/朱媛媛(アン・ロンロン:アン・ランの父の姉、雑貨店を営む苦労人)

 

ジンカン・リャン/梁靖康(チャオ・ミン:アン・ランの彼氏、医師)

 

ウェン・ファン/黄雯(チェン医師:チャオ・ミンの同僚女医)

 

ボーエン・ドゥアン/段博文(ション・ヨン:事件のドライバー)

ヤン・ユートン/杨雨潼(ヤーヤー:ション・ヨンの娘、ズーハンと同じ幼稚園の女の子)

 

■映画の舞台

 

中国:四川省

成都市/Chengdu

 

ロケ地:

中国:四川省

成都市/Chengdu

https://maps.app.goo.gl/QuXAKaKC3WPHHxy66?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

一人っ子政策の余波で両親から早くに自立することになったアン・ランは看護師として働きながら、北京にある医大を目指して勉強を重ねていた

ある日、両親が事故で死亡し、ズーハンと言う歳の離れた弟と会うことになった

親戚はズーハンは姉のアン・ランが育てるべきと言い、一方的に押しつけられる

 

アン・ランには目標があり、とても弟の面倒など見れるはずもない

そこで「養子に出す」と言い、養子縁組が成立するまでの間だけ面倒を見ることになった

 

喪中が明けて出勤したアン・ランだったが、ズーハンを一人で家に置いて行ける訳もなく、幼稚園を利用しながら叔父のドンフォンを頼ることになった

ドンファンは両親の家を売って、養育費に充てようと言い出すものの、彼の賭博癖は信用ならない

 

そんな折、両親の事故相手ションヨンと会ったアン・ランは、思わず彼を問い詰めてしまう

ションヨンの飲酒運転は思い込みで、事故は父の心筋梗塞が原因だと判明する

だが、いきなり見知らぬ弟を押しつけられた怒りは収まらず、彼氏のチャオミンとの心の距離も離れていくのである

 

テーマ:一人っ子政策の闇

裏テーマ:我慢の先にある負の連鎖

 

■ひとこと感想

 

題材に興味があったため、大作飛び交う中、小さな箱で鑑賞

内容は、中国の一人っ子政策について知っていないと、描かれる女性の不遇ついて意味がわからないかもしれなません

 

いわゆる負の連鎖が続いている状況で、その枠外にはみ出したはずのアン・ランが、両親の事故によって、再びその渦中に引き摺り込まれることになりました

弟を育てることが夢を諦めることに直結するのかは微妙なところですが、彼女自身があの街(成都)を出たいと考えていたので、あの場所から出て弟の面倒を見るのはハードルが高そうに思えます

 

映画は人物相関が鑑賞中にはほとんどわからないので、パンフの相関図くらいは頭に入れておいた方が良いかもしれません

ネタバレと言っても、最後にどうするかと言うものなので、相関図を見るだけではネタバレにならないと思います

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】シスター:夏のわかれ道【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

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公式HP:

https://movies.shochiku.co.jp/sister/

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投稿者 Hiroshi_Takata

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