■映画鑑賞まとめ■

 

7月、第2週(2023.7.3〜2023.7.9

 


小説家の映画

 

■オススメ度

 

ホン・サンス監督の映画が好きな人(★★★)

映画の中で映画を作る映画が好きな人(★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.4(アップリンク京都)

 

■映画情報

 

原題소설가의 영화(小家の映、英題:The Novelist‘s Film

情報:2022年、韓国、92分、G

ジャンル:筆を置いた小説家が演技を辞めた女優との出会いを経て、映画を作ろうと考えるヒューマンドラマ

 

監督&脚本:ホン・サンス

 

キャスト:

イ・ヘヨン/이혜영(ジュニ:筆を置いている小説家)

キム・ミンヒ/김민희(ギルス:映画から離れている女優)

 

ソ・ヨンファ/서영화(セウォン:書店の店主)

パク・ミソ/박미소(ヒョヌ:手話を習っている書店のお手伝い)

 

クォン・ヘヒョ/권해효(ヒョジン:ジュニと面識のある映画監督)

チョ・ヨンヒ/조윤희(ヤンジュ:ヒョジンの妻)

 

ハ・ソンクク/하성국(ギョンウ:ジュニの映画を手伝うギルスの甥)

イ・ウンミ/이은미(ジェウォン:映画館のプログラマー)

 

キ・ジュボン/기주봉(マンス:詩人)

キム・シハ/김시하(食堂を覗く少女)

 

■映画の舞台

 

韓国:河南

https://maps.app.goo.gl/RxtJuUN575dPgUvD7?g_st=ic

 

ロケ地:

韓国:河南

ユニオンタワー

https://maps.app.goo.gl/pfUhSXqth95FQdbG6?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

かつてベストセラーとして活躍していた作家のジュニは、ここ数年筆を置いていて、後輩セウォンを探しにソウル郊外のハナムを訪れていた

彼女が経営している古本屋はこじんまりとした小規模の店舗で、手話を習っている店員ヒョヌと二人で店を切り盛りしていた

セウォンは誰にも行き先を告げておらず、ジュニの来訪に戸惑っていたが、少しずつ打ち解けていき、昔話に花を咲かせていく

 

セウォンの店を出たジュニは近くにあったユニオンタワーに足を運ぶ

そこには偶然彼女と面識のあるパク・ヒョジン監督とその妻が来ていて、さらに地上に降りると、女優業から離れていたギルスと対面することになった

映画談義で時間を費やす中、ジュニは先輩に呼ばれてしまう

一緒についていくことになったジュニは、そこで再びある人物と出会うことになった

 

テーマ:思いつきで作る映画

裏テーマ:評価と才能

 

■ひとこと感想

 

ほぼモノクロームで撮影された映画は、長回しの多用による会話劇の面白さが凝縮されています

アクシデントや偶然をフィルムに刻むことで、想定外の絵が撮れる手法ではありますが、面白いかどうかは意見が分かれるところかもしれません

 

映画の中で映画を作る内容ですが、その製作立案の手法が、本作のメタ構造になっていましたね

このあたりはパンフレットの監督のインタビューで書かれているので割愛しますが、配役を決めてから物語を作るというジュニの手法は興味深いものがありました

 

創作と評価の織りなす妙というものがあって、小説家が作る映画がどんなものになるかという興味は尽きません

このあたりは小説と映画の作り方の違いがあるのですが、ホン・サンス監督の手法は小説家に近いのかな、と思ってしまいました

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】小説家の映画【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/388706/review/4cbc833f-8215-4c46-85ec-14bef86032bb/

 

公式HP:

https://mimosafilms.com/hongsangsoo/


探偵マリコの生涯で一番悲惨な日

 

■オススメ度

 

オムニバスっぽい構成の映画が好きな人(★★★)

伊藤沙莉さんのファンの人(★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.4(アップリンク京都)

 

■映画情報

 

情報:2023年、日本、116分、PG12

ジャンル:連続殺人事件が起こる歌舞伎町にて、人探しを依頼される探偵を描いたヒューマンコメディ

 

監督:内田英治&片山慎三

脚本:山田能龍&内田英治&片山慎三

 

キャスト:

伊藤沙莉(石破マリコ:私立探偵、バー「カールモール」のママ)

   (少女期:上杉美風

 

竹野内豊(MASAYA:マリコの彼氏、自称忍者「伊賀麻積新陰服部流」)

 

北村有起哉(戸塚六平:落ちぶれたヤクザ)

藤松祥子(瑞樹:六平の疎遠の娘)

 

宇野祥平(天本秀樹:異端の科学者)

 

久保史緒里(絢香:星矢に恋するキャバ嬢)

高野洸(星矢:ホスト)

円井わん(星矢を取り合うキャバ嬢)

 

松浦祐也(南部:歌舞伎町に潜むシリアルキラー)

中原果南(小金井茂美:区役所職員&殺し屋、姉)

(少女期:平原美鈴

島田桃依(小金井貞美:区役所職員&殺し屋、妹)

(少女期:川本結月

伊島空(石渡心:貞美が恋する映画監督)

島津健太郎(姉妹の父)

 

黒石高大(佐竹健一:ヤクザの若頭)

牛丸亮(佐竹の子分)

 

イアン・ムーア(ジェームズ:忍者好きのFBI)

ハーシェル・ペッパース(FBI)

真宮葉月(YUKA:FBIの通訳)

 

阿部顕嵐(潤:カールモールの常連客、バンドマン)

鈴木聖奈(神奈:カールモールの常連客、バンドマン)

 

石田佳央(石破康三:マリコの父)

真千せとか(マリコの母)

 

■映画の舞台

 

日本、

東京:新宿区、歌舞伎町

 

ロケ地:

東京都:新宿区

カールモール

https://maps.app.goo.gl/TXMsQHNDcHUgf1LBA?g_st=ic

 

北京飯店

https://maps.app.goo.gl/mUJRrPZqkUe2huJT8?g_st=ic

 

神奈川県:横浜市

SMホテル愛愛賓館

https://maps.app.goo.gl/Th3ttGVH6LsbmsFr9?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

新宿でバーを開いているマリコは、私立探偵としても活躍しており、数々の「探し物」を探し当てていた

その噂を聞きつけたFBIは、科学者とともに行方不明になった「あるもの」を探していた

マリコは無理だと思うものの、高額な報酬に釣られて引き受けてしまう

 

マリコには忍者教室を開いている恋人のMASAYAがいて、常連も癖の強い人たちばかり

ホストに入れ込んでいるキャバ嬢の絢香、新人映画監督に入れ込んでいる区役所職員・貞美などもいて、元ヤクザの戸塚なども顔を並べる

 

そんな新宿では、連続殺人鬼の出没とともに、不可解な失踪事件が頻発していた

バスケットに入った謎の物体から発せされる光によって消滅したカップルの目撃談などから、警察の厳戒態勢が広がっていく

そんな折、マリコは捜索人・天本教授と偶然にも鉢合わせてしまった

 

テーマ:色々ある人生

裏テーマ:カオスに潜む溺愛

 

■ひとこと感想

 

予告編の情報だけ仕入れて、あとは流れに任せて鑑賞

伊藤沙莉さんの映画は大概観ているので、今回も「ボソッと呟く本音」に痺れて参りました

 

映画はオムニバスっぽさがありますが、探偵マリコが「人探しの依頼を遂行する」という本筋があって、歌舞伎町で生きる人々の日常を切り取ったような印象も受けます

濃いキャラクターばかり出てくるで飽きはきませんが、何を見せられてるんだろう感というのは確かにありますね

 

探偵マリコは人探しをしていく中で、彼女は一体何者なのかを描いていく映画で、新宿で起こっていそうな非日常が切り取られて行きます

わかる人にはわかる特殊なワゴン車とか、リズミカルに動くピストンバイブとか、まあお察しという下品さが作風にあっていたと思います

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】探偵マリコの生涯で一番悲惨な日【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384168/review/9567154d-7b3f-4201-8228-44e1407178ad/

 

公式HP:

https://detective-mariko-movie.jp/


断捨離パラダイス

 

■オススメ度

 

人生の転換系映画に興味がある人(★★★)

ゴミ屋敷のリアルが大丈夫な人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.5(T・JOY京都)

 

■映画情報

 

情報:2023年、日本、101分、G

ジャンル:健康問題で進路変更を余儀なくされたピアニストが、ゴミ屋敷の清掃員として働く様子を描いた社会派ヒューマンコメディ

 

監督&脚本:萱野孝幸

 

キャスト:

篠田諒(白高律稀:手の震えでキャリアを断たれるピアニスト)

 

北山雅康(市木八吉:律稀を雇う清掃会社「断捨離パラダイス」の社長)

荒木民雄(石冨道則:スキンヘッドの従業員)

原岡梨絵子(中森百恵:ベテラン従業員)

北島タツロウ(生麦次郎:ベテラン従業員)

長谷川テツ(工藤新太郎:赤髪の若い従業員)

加藤志津子(水野ミツコ:事務方の従業員)

豊永阿紀(井護美弘:ネコを見つけてしまう従業員)

 

中村祐美子(青原明日華:ゴミを溜め込むシングルマザー)

古賀迅人(青原天雫:明日華の息子)

 

関岡マーク(ボン・デ・グレスマン:ゴミを溜め込むフィリピンからの技能実習生)

木村健二(久米坂真:グレスマンの上司の介護士)

 

泉谷しげる(金田繁男:ゴミを溜め込むゴミ屋敷の頑固な老人)

福澤究(金田湖太郎:繁男の息子、広告屋)

 

武藤十夢(岸田万莉子:ゴミを溜め込む小学校の教諭、天雫の担任)

髙橋佳成(近藤涼介:潔癖症の万莉子の彼氏)

 

天希衣絵菜(大島冴楽:別れ話を切り出す律稀の彼女)

吉村志保(律稀の母)

 

 

■映画の舞台

 

日本のどこか(ロケ地は福岡県福岡市)

 

ロケ地:

福岡県:那珂川市

八洲学園福岡女子商業高校

https://maps.app.goo.gl/9VSWzBDaYoKR8utC9?g_st=ic

 

福岡県:福岡市

デュークホテル中洲

https://maps.app.goo.gl/N4MhC5mRvwdphGmM6?g_st=ic

 

カノビアーノ福岡

https://maps.app.goo.gl/kNSUTsLZNZvq1pDz9?g_st=ic

 

唐八

https://maps.app.goo.gl/HwSrwwPVYEKnL45o7?g_st=ic

 

特別養護老人ホーム・マナハウス

https://maps.app.goo.gl/brnBSgW1HmHxHvbCA?g_st=ic

 

屋台の味 鬼多郎

https://maps.app.goo.gl/72pCjYZQgDnR8CCx9?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

ピアニストとして英才教育を受けてきた律稀は、あるコンクールの日に両手が震えて自由に動かせなくなってしまった

母の助言でピアノの個別指導をするものの、律稀は他に何かやりたいことはないのかと模索する

そして、偶然手元にあったチラシの「断捨離パラダイス」という清掃業者に興味を持ち、そこで働くことになった

 

社長の市木は一風変わった男で、素人の律稀を即採用して、翌日から働かせ始める

仕事内容はかなりハードなもので、初日から凄まじいゴミ屋敷の処分に同行させられてしまう

気持ち悪さで全てリバースしてしまうものの、社長は「大丈夫だと思うよ」と律稀を励ました

 

母の反対を押し切って仕事を続けることになった律稀は、片付けられないシングルマザー、潔癖症の彼氏を持つ小学校教諭、ゴミ屋敷の頑固ジジイ、フィリピンに帰る技能実習生などの「お片付け」を担当することになった

やがて、後輩もできて、仕事をそつなくこなすようになり、律稀はさまざまな人生にふれていくことで、少しずつ変わり始めていた

 

テーマ:ためこみ症の背景

裏テーマ:環境を壊していく心理

 

■ひとこと感想

 

断捨離という言葉に惹かれて鑑賞しましたが、まさかのゴミ屋敷の片付け映画に気分が悪くなってしまいました

潔癖症ではありませんが、度を超えたゴミ屋敷は、それが美術で作られているとしても精神的にキツイものがありました

なので、潔癖症まで行かなくても、ゴミが散乱しているのがダメな人、付随する虫などがダメな人はスルーした方が良いと思われます

 

映画は、オムニバスのような感じになっていて、清掃業者として働く律稀の日常が描かれていきますピアニストとして、優雅な生活が一変して、長年付き合ってきた彼女にもフラれてしまう

記号的な幸福感が崩れた先にあったのは、カオスとしか思えない世界でした

 

濃いキャラばかりで飽きませんが、やはりゴミ散乱の映像は作り物とわかっていてもしんどいですね

私の部屋も綺麗とは言いませんが、生ゴミを貯めるのは大嫌いなので、散乱しているのは無機物だけだったりします

断捨離というよりは、特殊清掃に近い印象があって、かつて働いていた職場のことを思い出してしまいますね

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】断捨離パラダイス【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/388721/review/81688951-86ff-4282-882f-dffd98203291/

 

公式HP:

https://danpara.jp/


山女

 

■オススメ度

 

山田杏奈さんのファンの人(★★★★)

民族伝承系の物語が好きな人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.5(京都シネマ)

 

■映画情報

 

情報:2023年、日本、100分、G

ジャンル:飢饉に喘ぐ農村を舞台に、山男と遭遇する村の娘を描いたヒューマンドラマ

 

監督:福永壮志

脚本:福永壮志&長田育恵

原案:柳田國男『遠野物語』

 

キャスト:

山田杏奈(凛:先代の罪を背負う女)

森山未來(山男:山に住む謎の存在)

 

二ノ宮隆太郎(泰蔵:凛を慕う村の男)

三浦透子(春:治次郎の孫、泰蔵と結婚させられる女)

 

山中崇(寅吉:村の住人)

川瀬陽太(角松:村の住人)

周本絵梨香(シゲミ:赤子を殺される村の女)

 

赤堀雅秋(マタギの親方)

白川和子(巫女のお婆)

品川徹(村長)

でんでん(治五郎:村長の補佐)

 

永瀬正敏(伊兵衛:凛の父)

込江大牙(庄吉:凛の弟)

 

 

■映画の舞台

 

18世紀末の東北のある村

 

ロケ地:

山形県:鶴岡市

金峯神社

https://maps.app.goo.gl/PC292wHqisp218o17?g_st=ic

 

出羽三山神社

https://maps.app.goo.gl/V71et6cmrdkx8pAo8?g_st=ic

 

鶴岡市大鳥自然の家

https://maps.app.goo.gl/o81vJQvFpjir9qTk7?g_st=ic

 

山形県:高畠町

https://maps.app.goo.gl/MJXyJ9D9czctudnV7?g_st=ic

 

山形県:戸沢村

https://maps.app.goo.gl/szK5Wh6kxvUSoU2e7?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

1700年代後半の東北地方のある村では、日照り続きで農作物が育たずに飢饉に見舞われていた

赤ん坊が生まれても間引きせざるを得ず、嬰児は布に包まれて川に流されていた

その忌み役をさせられていたのが「先代からの罪」を背負う伊兵衛で、娘・凛はそれを始末する役割を 担っていた

 

ある日、伊兵衛が米を盗んだという騒動が勃発し、凛は咄嗟に父を庇う

父も凛を犯人だと印象付け、それによって凛は村を追われることになった

 

凛は誰も立ち入らない深い森に足を運ぶ

するとそこには背中まで伸びた白髪の謎の男が動物か何かをむしゃぶり食っていた

男は「山男」として恐れられている存在だったが、凛は彼を忌み嫌うこともなく、距離感を縮めていくのであった

 

テーマ:外側から見る内側

裏テーマ:内側にある感情の出口

 

■ひとこと感想

 

柳田國男の『遠野物語』を知っているかどうかで評価が分かれそうな感じはありますが、映画は「天明の大飢饉」を背景にしたある農村の出来事という感じになています

年代をざっくりと18世紀と濁している意味はわかりませんが、村社会の閉鎖性とか大自然の強大さというのがテーマなので、細かなところは拘らない感じでしょうか

とは言え、どこかの集落に行けば、このような風習が残っていそうな感じがするのが不思議なところですね

 

映画は、村八分の理由が先代の罪ということになっていて、一族がその業を背負っているという設定になっています

それが波及して罰ゲームのようなことになっているのですが、飢餓に喘いでいるのにセックスしている意味がわかりません

無駄に体力も使うし、リスクもあるしと考えるのは現代人だからなのでしょうか

 

物語性はそれほどなくて、村を出て行った凛がそこで人間らしい生活を手に入れるというもので、でもその暮らしは長く続かないという流れになっていきます

ラストシーンをどう捉えるかですが、素直に自然に愛された女という解釈で良いのではないでしょうか

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】山女【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384859/review/35626d53-df45-4b9c-a9df-014be2a8cb23/

 

公式HP:

https://yamaonna-movie.com/


探偵マーロウ

 

■オススメ度

 

ハードボイルド風の探偵物語が好きな人(★★★)

リーアム・ニーソンさんのファンの人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.6(京都シネマ)

 

■映画情報

 

原題:Marlowe

情報:2022年、アメリカ&アイルランド&フランス、109分、PG12

ジャンル:訳あり女性の人探しを手伝うことになった私立探偵を描いたミステリー映画

 

監督:ニール・ジョーダン

脚本:ウィリアム・モナハン&ニール・ジョーダン

原作:ベンジャミン・ブラック/BenjaminBlack『The Black Eyes Blonde(黒い瞳のブロンド)』

 

 

キャスト:

リーアム・ニーソン/Liam Neeson(フィリップ・マーロウ/Philip Marlowe:ロサンゼルスの私立探偵、元刑事)

 

ダイアン・クルーガー/Diane Kruger(クレア・キャベンディッシュ:失踪した愛人を探す高貴な女性)

パトリック・マルドゥーン/Patrick Muldoon(リチャード・キャベンディッシュ:クレアの夫)

ジェシカ・ラング/Jessica Lange(ドロシー・クインキャノン:クレアの母、大女優)

 

アラン・カラング/Alan Cumming(ルー・ヘンドリックス:闇の実業家、麻薬王)

アドウェール・アキンヌオエ=アグバジュ/Adewale Akinnuoye-Agbaje(セドリック:ルーの運転手)

 

ダニー・ヒューストン/Danny Huston(フロイド・ハンソン:「コルバタ・クラブ」の支配人)

 

ショーナ・カースレイク/Seána Kerslake(アマンダ・トクステス:ニコがエージェントをしている若手女優)

 

フランソワ・アルノー/François Arnaud(ニコ・ピーターソン:映画スタジオの小道具マスター、失踪したクレアの愛人)

ダニエラ・メルヒオール/Daniela Melchior(リン・ピーターソン:ニコの妹)

 

コルム・ミーニー/Colm Meaney(バーニー・オールズ:マーロウの元同僚、刑事)

イアン・ハート/Ian Hart(ジョー・グリーン:マーロウの友人、ベイ・シティ署の刑事)

 

ミッチェル・マレン/Mitchell Mullen(ジョセフ・オライリー:スタジオのオーナー、駐イギリス大使)

 

■映画の舞台

 

1939年、

アメリカ:カリフォルニア州

ロサンゼルス&ティフアナ

 

ロケ地:

アメリカ:ロサンゼルス

 

スペイン:バルセロナ

https://maps.app.goo.gl/KWy8NWzDwydTqA2a6?g_st=ic

 

スペイン:ジェローナ

Hotel La Gavina

https://maps.app.goo.gl/SVuHyiYz8VHiMcL99?g_st=ic

 

アイルランド:ダブリン

https://maps.app.goo.gl/Wi9TbbxFrB5NgA4Y6?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

元刑事の私立探偵マーロウは、ロサンゼルスのベイ・シティに居を構え、細々と依頼をこなしていた

ある日、彼の元に大女優ドロシー・クインキャノンの娘クレア・キャヴァンディシュが現れる

彼女は愛人のニコ・ピーターソンを探していて、彼は数日前から行方不明になっているという

 

そこでマーロウは旧友の刑事ジョーを巻き込むなどして、ニコの行方を追い始める

だが、ニコはひき逃げ事件で死んでいて、クレアの依頼が一気にきな臭く感じられた

マーロウはクレアに「ニコは既に死んでいる」と告げるものの、「彼は生きている」と譲らず、ティフアナの街で彼を目撃したというのである

 

そこでマーロウはクレアの言葉を信じてニコの捜索を始めるものの、次々に彼を探している人物と遭遇してしまう

謎のメキシコ人二人組を筆頭に、麻薬王ルー・ヘンドリックス、クレア&ドロシーなども加わってきて、彼の何を探しているのかはわからないままだった

 

テーマ:支配欲と演出

裏テーマ:鈴をつける効果的な方法

 

■ひとこと感想

 

静かな雰囲気の推理映画で、一緒に楽しむこともできますが、マーロウの推理力や関わる人々の展開を楽しむ映画となっています

主演のリーアム・ニーソンさんの100作目ということですが、意外なほどに地味で日本では小規模の公開となっていました

 

映画は、ある依頼者の探し物が既に死んでいる人ということになっていて、依頼者は「死を偽装している」と確信を持っています

少し離れた町で見かけたということになっていて、さらに「探す理由」を曖昧にしているという流れがありました

なので、察しの良い人は、このあたりで依頼人の怪しさに気付いたかもしれません

 

とは言え、クレアが怪しいと思っていても、基本的に全員が怪しく思えてくる内容で、誰が殺したのかが主軸として物語が動いていきました

推理力を試すこともできますが、提示されるヒントが少ないので完全に当てるのは難しい感じになっていますね

後半は、そんなことがどうでも良くなるほど激しく動きますが、ラストの仕返しは楽しめるものになっていました

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】探偵マーロウ【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/387365/review/031cf94c-f324-43ed-8c01-8c7d0cd1b025/

 

公式HP:

https://marlowe-movie.com/


交換ウソ日記

 

■オススメ度

 

複雑に絡んだ高校生の恋愛劇を楽しみたい人(★★★)

高橋文哉さんのファンの人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.7(イオンシネマ京都桂川)

 

■映画情報

 

情報:2023年、日本、110分、G

ジャンル:好きな人から間違ったラブレターを受け取った女子高生が、相手の好きな人になりすまして日記を続ける様子を描いたラブロマンス映画

 

監督:竹村謙太郎

脚本:吉川菜美

原作:櫻いいよ『交換ウソ日記(2013年、スターツ出版)』

 

キャスト:

高橋文哉(瀬戸山潤:間違ってラブレターを送ってしまう男子高校生、元サッカー部)

桜田ひより(黒田希美:瀬戸山のラブレターを受け取る女子高生、放送部)

茅島みずき(松本江里乃:瀬戸山の本命、希美のクラスメイト、生徒会長)

 

曽田陵介(米田晴人:優子を想う瀬戸山の親友)

齊藤なぎさ(林優子:米田を密かに想っている希美と江里乃の親友)

 

板垣瑞生(矢野大翔:希美の先輩、放送部の3年生)

 

有香(瀬戸山美久:潤の妹、小学3年生)

 

■映画の舞台

 

日本のどこかの地方都市

 

ロケ地:

茨城県:取手市

取手聖徳女子高等学校

https://maps.app.goo.gl/pYSfoG8w81Pp6U956?g_st=ic

 

東京都:あきる野市

古民家スタジオまきのした住宅

https://maps.app.goo.gl/Ehd5SuyqHzVVPPEA8?g_st=ic

 

山梨県:富士吉田市

富士急ハイランド

https://maps.app.goo.gl/cwuRAbNF1736Y4rc6?g_st=ic

 

東京都:町田市

南町田グランベリーパーク

https://maps.app.goo.gl/qa97tNxCMuH11eeu6?g_st=ic

 

東京都:千代田区

Day Nite

https://maps.app.goo.gl/sM2WC23yWsdjErep9?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

高校の放送部に所属している2年生の黒田希美は、かつて先輩の矢野と付き合っていたが、「自分を見せない希美」はいつしかフラれてしまっていた

ある日、移動教室で落書きだらけの席に座った希美は、机の中からある物を見つけてします

それは「この席に座る君に」と書かれたメモで、そこには「好きだ 瀬戸山」とだけ書かれていた

 

驚きを隠せない希美は、それからも置かれてくるメモに反応しながら、回数を重ねていく

「よく知らない」と書けば、「知ってほしい」とノートが置かれていて、そこから奇妙な交換日記が始まろうとしていた

だが、その日記の最初のページには、「このノートが終わる時、松本に告白する」と書かれていて、一連のメモは希美の親友・松本江里乃に宛てていたことが判明する

 

別人であることを言い出そうとするもののタイミングが掴めず、希美は江里乃になりすますカタチで、瀬戸山と交換日記を始めることになってしまったのである

 

テーマ:本当の自分は隠せない

裏テーマ:積み重なった好きという感情

 

■ひとこと感想

 

ガッツリと少女漫画っぽい展開で、イケメン俳優だったので、ジャニ映画かなと思っていました

主演の高橋文哉さんは仮面ライダーの人で、この手のテレビを一切観ないのでまったく存じ上げませんでした

ファンっぽい人たちの黄色い声援が響くのかと思っていましたが、節度ある大人の女性に人気があるようで、内に秘めたLOVEが滲んでいたのかもしれません

 

映画は、勢いで始まってしまった交換日記を通じて片思いが増幅し、その一方で絶望的な溝ができていく様子を描いていきます

実際には、ある時点でどちらもが「ウソを続けていること」に気づいている感じになっていて、それが和解に至るのが今風な感じなのかもしれません

 

基本的に悪い人間は出てこない感じのピュアさがあるものの、一歩間違えばという危うさがありましたね

基本的にはファンムービーの部分が強いので、イケメンに限るというシーンがたくさんあるし、ファンに向けた目線(第四の壁突破)みたいなショットがたくさんあったように思えました

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】交換ウソ日記【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/387288/review/30717753-619e-4aec-a82b-20cda791ecee/

 

公式HP:

https://movies.shochiku.co.jp/koukan-usonikki/


■1秒先の彼

 

■オススメ度

 

原作『1秒先の彼女』を知っている人(★★★)

キャストのファンの人(★★★)

 

■公式予告編

鑑賞日:2023.7.7(イオンシネマ京都桂川)

 

■映画情報

 

情報:2023年、日本、119分、G

ジャンル:タイミングのズレた男女が失われた1日を巡って不思議な体験を共有する青春映画

 

監督:山下敦弘

脚本:宮藤官九郎

原案:チェン・ユーシェン『1秒先の彼女(2020年、台湾)

Amazon Prime Video リンク→https://amzn.to/44fhRrK

 

キャスト:

岡田将生(皇一/ハジメ/ワイルドスピード:いつもワンテンポ早い郵便局員)

(幼少期:柊木陽太

清原果耶(長宗我部麗華/レイカ:いつもワンテンポ遅い大学7回生)

(幼少期:加藤柚凪

 

福室莉音(桜子:ハジメが恋する路上ミュージシャン)

 

笑福亭笑瓶(ラジオDJ/写真屋の店主)

 

伊勢志摩(小沢:ベテラン局員)

松本妃代(エミリ:新人局員)

朝井大智(エミリに絡む郵便局の利用客)

や乃えいじ(中賀茂郵便局の局長)

蟷螂襲(大学教授)

 

荒川良々(秋迦牟尼仏憲/ミクルベ:バスの運転手)

 

羽野晶紀(皇清美:ハジメの母)

加藤雅也(皇平兵衛/勘解由小路:ハジメの父)

片山友希(皇舞:ハジメの妹)

   (幼少期:五藤希愛

しみけん(ミツル:舞の彼氏)

 

■映画の舞台

 

京都市:

中賀茂郵便局(架空)

 

京都府:伊根町

天橋立郵便局

 

ロケ地:

京都市:北区

立命館大学 学生会館

https://maps.app.goo.gl/YxwHDYc9X1Y2demaA?g_st=ic

 

ダイアテック 上賀茂

https://maps.app.goo.gl/JWrv63BrYxKCh8BdA?g_st=ic

 

京都市:左京区

平安神宮

https://maps.app.goo.gl/4zy9ZEYWtJyst3PJ6?g_st=ic

 

京都市・上京区

山中油店

https://maps.app.goo.gl/fchLTwGtP3obEJoG7?g_st=ic

 

京都市:中京区

吉川写真館

https://maps.app.goo.gl/NodtyUaSogXQk8k88?g_st=ic

 

鉄板居酒屋さかき二条

https://maps.app.goo.gl/J5eFTUwNtRoZvzAi8?g_st=ic

 

京都府:宮津市

天橋立公園

https://maps.app.goo.gl/xptGG8YaBUVP1WeQ8?g_st=ic

 

旧宮津小学校

https://maps.app.goo.gl/WYezw7Na2UQeeDPA8?g_st=ic

 

■簡単なあらすじ

 

京都の洛中の郵便局に勤めるハジメは、昔からワンテンポ早くて難のある青年だった

度重なる交通違反で配達員から窓口係に配属され、今では窓口業務を淡々とこなしていた

 

ある日、ハジメは鴨川の河川敷で弾き語りをしているミュージシャンの桜子に出会って恋をする

順調に過ごしていた二人だったが、ある日曜日がハジメの中から消えてしまっていた

 

一方その頃、いつもワンテンポ遅いレイカは、大学7回生のまま地元の写真館でアルバイトをしていた

彼女はいつもハジメの郵便局に来ては、ある私書箱に向けて手紙を送っていた

 

テーマ:ズレた二人のサプライズ

裏テーマ:想いの強さが奇跡を起こす

 

■ひとこと感想

 

台湾映画のリメイク作品になっていて、男女のポジションが真逆になっています

変態度が消失して、純愛度が増した感じになっていますが、それについては『1秒先の彼女』をご覧になった方が早いかもしれません

 

映画は、ハジメの恋愛が描かれる中で、ちょいちょい登場している女子大生がカギになっている設定で、喪失した1日を探しているうちに自分に起こった出来事と、レイカの気持ちに気づくという流れになっています

 

京都の街を舞台に繰り広げられる「洛中あるある」は魅力的で、平安神宮で撮られたあるシーンは見応えのあるものになっています

ハジメの出身地がツボですが、ベテラン局員の洛中っぽさがなかなか面白かったと思います

 

↓詳しいレビューはこちらから

【映画感想】1秒先の彼【後半:ネタバレあり】

 

■関連リンク

Yahoo!映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)

https://movies.yahoo.co.jp/movie/384808/review/9826e182-9c15-4f2b-86b1-139de8262b82/

 

公式HP:

https://bitters.co.jp/ichi-kare/

アバター

投稿者 Hiroshi_Takata

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA