■映画鑑賞まとめ■
4月、第4週(2024.4.22~2024.4.28)
■マンティコア 怪物
■オススメ度
深層心理を抉る映画が好きな人(★★★)
変態性の強い映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.4.24(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Manticora(人間の顔とライオンの体を持つ伝説の怪物)
情報:2022年、スペイン&エストニア、116分、PG12
ジャンル:モンスターデザイナーの深層に潜む本質が暴露される様子を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:カルロス・ベルムト
キャスト:
ナチョ・サンチェス/Nacho Sánchez(フリアン:ビデオゲームデザイナー、クリーチャーモデラー)
ゾーイ・ステイン/Zoe Stein(ディアナ:オンラインで美術史を学んでいる女性)
アルバロ・サンス・ロドリゲス/Álvaro Sanz(クリスチャン:火事で閉じ込められる少年、フリアンの隣人)
Ángela Boix(クリスチャンの母)
アイツィベル・ガルメンディア/Aitziber Garmendia(サンドラ:フリアンの同僚、ディアナの友人)
Joan Amargós(オスカル:開発チームのリーダー)
Patrick Martino(エリウス:ディアナの友人)
■映画の舞台
スペイン:マドリード
プラド美術館
https://maps.app.goo.gl/s9xqzWk3S876bfjD9?g_st=ic
ロケ地:
スペイン:マドリード
アルコベンダス/Alcobendas
https://maps.app.goo.gl/pHpfAHbHwEigALBZA?g_st=ic
スペイン:カタリーナ
シッチェス/Sitges
https://maps.app.goo.gl/AoJQwKaTmoC4uFzD8?g_st=ic
サン・ペレ・デ・リベス/Sant Pere de Ribes
https://maps.app.goo.gl/ciBYH2eyRVbsG8Xf6?g_st=ic
■簡単なあらすじ
KOBO社でゲーム開発に携わっているクリーチャーモデラーのフリアンは、マドリードに一画にある古いアパートに住んでいた
ある日、助けを呼ぶ声を聞いたフリアンが窓の外を見ると、隣の部屋が火事になっているのに気づく
ドアを蹴破って侵入したフリアンは、そこに住む少年クリスチャンを助け出し、火事も鎮火させた
その後、煙を吸った後遺症からか息苦しくなったフリアンは、思わず救急病院に駆け込む
診察の結果、ストレスによる不安神経症と言われ、抗不安薬を処方されることになった
それからしばらくしたある日、同僚のサンドラが誕生日を迎えるとのことでパーティーが行われることになった
フリアンも参加するものの、徐々に居心地が悪くなってきて帰ろうとすると、そこにサンドラの友人ディアナがやってくる
フリアンは帰るのを止め、楽しそうに踊るディアナを眺めていた
フリアンは創作活動に熱中すると同時に、会社のVRソフトを使って個人的な妄想をデータにして、外付けのUSBメモリーにそれを書き留めていく
そしてある日、映画館のロビーでディアナを見つけたフリアンは、思わず彼女の後をつけてしまうのである
テーマ:深層心理に棲む魔物
裏テーマ:安心をもたらす状況
■ひとこと感想
ゲームのクリエイターが余計な妄想をするぐらいのイメージで思っていましたが、表現は控えめだけど、かなりぶっ飛んだ人たちの物語になっていました
主人公のフリアンはクリーチャーを作り出すデザイナーで、ある時に同僚の友人ディアナと出会うことになります
彼女は美術史を学んでいる学生のようで、ところどころ価値観が重なるところがあって惹かれていくようになりました
冒頭で隣人の少年クリスチャンを助けることになったフリアンですが、そこで彼の内なる何かが目覚めてしまい、それをVRソフトで再現してしまうシーンはかなり危険な香りがしました
肝心なシーンは見せないのですが、この見せなくても何をやっているのか何となくわかるところが恐ろしくもあります
映画では、虚構と現実の境界線を踏み越えた時の不安定さを描いていて、炎を遮るドアもそれに近い印象があります
フリアンとディアナの会話でも、遊園地の裏側を見て落胆したとか、ポルノの世界=ホラーだったという会話も興味深い価値観だと思いました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/97967/review/03748273/
公式HP:
https://www.bitters.co.jp/manticore/
■異人たち
■オススメ度
記憶を巡る不思議な旅に興味のある人(★★★)
LGBTQ+関連の映画に興味のある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.4.25(MOVIX京都)
■映画情報
原題:All of Us Strangers(僕らはみな、見知らぬ人)
情報:2023年、イギリス、105分、R15+
ジャンル:幼少期に両親と死別した脚本家と同じマンションに住む青年との交流を描くヒューマンドラマ
監督&脚本:アンドリュー・ヘイ
原作:山田太一『異人たちとの夏』
Amazon Link(原作小説)→ https://amzn.to/3UxXRy9
Amazon Link(邦画版)→ https://amzn.to/3Uz6kBh
キャスト:
アンドリュー・スコット/Andrew Scott(アダム:幼い頃に両親を亡くした脚本家)
(幼少期:Carter John Grout)
ポール・メルカル/Paul Mescal(ハリー:同じマンションに住む青年)
ジェイミー・ベル/Jamie Bell(アダムの父)
クレア・フォイ/Claire Foy(アダムの母)
■映画の舞台
イギリス:ロンドン
ロケ地:
イギリス:ロンドン
151 Purley Downs Road(両親の実家のあたり)
https://maps.app.goo.gl/VJ4y9v5tnt4eNRGJ8?g_st=ic
Sanderstead Recreation Ground(父と遊んだ公園)
https://maps.app.goo.gl/29arYZRgQgaDCjer8?g_st=ic
Whitgift Centre(よく行ったショッピングモール)
https://maps.app.goo.gl/jtkS5hBA2ASFaM4D8?g_st=ic
Insignia Point(アダムたちの住むタワマン)
https://maps.app.goo.gl/P1W8h9YridgURXGy8?g_st=ic
Royal Vauxhall Tavern(アダムたちが行くクラブ)
https://maps.app.goo.gl/j8PeWyQd7fD8p9AJ7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
イギリスのロンドンのタワーマンションに住んでいる脚本家のアダムは、12歳の頃に両親を事故で亡くして以来、一人で生きてきた
ある日、マンションの火災報知器が鳴る騒ぎになって、外に出たアダムは、まだ部屋の中にいた青年と目を合わせた
その後、その青年はアダムの部屋を訪れ、一杯飲らないかと言う
面識がなく、突然の訪問に戸惑ったアダムはやんわりと断り、仕事に戻ることになった
ある日、幼少期を過ごした郊外の家を訪れたアダムは、そこで30年前に死んだはずの両親の姿を見つけてしまう
それからアダムは両親の家に行き来するようになり、そして、謎めいた青年ハリーとの関係をも深めていくことになった
テーマ:孤独からの脱却
裏テーマ:成長への橋渡し
■ひとこと感想
原作では「日本のジメジメした夏」と言うイメージがありますが、本作はロンドンなので、少し肌寒い感じがしましたね
シチュエーションが変わると孤独の感じ方も違うようですが、さらにアダムとハリーが同性愛と言う設定になっていました
山田太一の原作の設定を私小説に脚色したと言う印象になっていて、生きづらさとか孤独感というものの表現は独特のものに変わっているように思えます
あのタワーマンションにはアダムとハリーしか住んでいないというセリフがありましたが、心のバリアを張っていると、そのように見えるものかもしれません
映画は、映像美が独特で、柔らかな性的な表現になっていたように思います
どこか幻想的で、という感じなのですが、それは最後まで見れば理解できる、というつくりになっていたと思います
やはりレストランのシーンが物悲しくて、そこにいるのが10代の少年に見えるし、徐々に生へと光が見えてくるのは秀逸なシーンだったと感じました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100239/review/03751507/
公式HP:
https://www.searchlightpictures.jp/movies/allofusstrangers
■ゴジラ×コング 新たなる帝国
■オススメ度
大怪獣が暴れている映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.4.26(MOVIX京都 ドルビーシネマ)
■映画情報
原題:Godzilla x Kong : The New Empire(ゴジラとコング:新たなる帝国)
情報:2024年、アメリカ、117分、G
ジャンル:謎の生命体の鳴動によって、ゴジラとコングが手を合わせて戦う様子を描いた怪獣映画
監督:アダム・ウィンガード
脚本:テリー・ロッシオ&サイモン・バレット&ジェレミー・フォースター
キャスト:
レベッカ・ホール/Rebecca Hall(アイリーン・アンドリューズ:未確認生物特務機関「モナーク」の人類言語学者)
ブライアン・タイリー・ヘンリー/Brian Tyree Henry(バーニー・ヘイズ:アイリーンの知人、ポッフォキャストにてえ陰謀論を配信する男)
ダン・スティーブンス/Dan Stevens(トラッパー・ビーズリー:アイリーンの友人、モナークの獣医)
ケイリー・ホトル/Kaylee Hottle(ジア:髑髏島のイーウェス族の唯一の生き残り、アイリーンの養女)
アレックス・ファーンズ/Alex Ferns(ミカル:モナークのヒーヴ・パイロット)
レイチェル・ハウス/Rachel House(ハンプトン:モナークの長官)
【怪獣たち】
ゴジラ/Gozilla(地上を制圧する大怪獣)
コング/Kong(地下空洞に住む髑髏島の生き残り)
スーコ/Suko(グレイトエイブスの若者)
スカーキング/Skar King(グレイトエイブスを支配する猿)
モスラ/Mothra(イーウィス族を護る伝説の怪獣)
■映画の舞台
地球:地下空洞
イタリア:ローマ
フランス:パリ
北極
エジプト:カイロ
スペイン:カディス
ブラジル:リオデジャネイロ
ロケ地:
オーストラリア:クイーンズランド
ゴールド・コーストGold Coast
https://maps.app.goo.gl/nCFgWu2TpP5pj73i6?g_st=ic
モロッコ
ジブラルタル
ブラジル:リオデジャネイロ
イタリア:ローマ
アメリカ:ハワイ
スペイン
アイスランド
■簡単なあらすじ
前作から3年、ゴジラは地上の怪獣たちを抑え込み、コングは故郷の地下空洞に戻っていた
ある日、地下空洞から謎のシグナルをキャッチした「モナーク」のアイリーン博士は、その解析のために、ポッドキャスト配信者のバーニーの元を訪ねる
彼は、自分がモナークから外れたことでファンが減ったと嘆いていたが、アイリーンに見せられたシグナルを見て顔色を変えた
それは、かつて大怪獣が出現する前に完治されたシグナルで、何らかの存在による「SOS」だと言う
そこでアイリーンは、ハンプトン長官の指示の下、獣医トラッパー、バーニー、養女ジア、バイロットのミケルを連れて地下空洞へと向かった
一方その頃、ローマでひと暴れしていたゴジラは、何かを感知してフランスの原子力発電所に向かっていた
そこで放射能を浴びたゴジラは、何かに備えて充電をしていると考えられた
そして、そのまま北極の怪獣の棲家へと向かってしまうのである
テーマ:真の支配者
裏テーマ:隷属と従属の違い
■ひとこと感想
前作の記憶はほとんどなく、謎の少女がコングと話せたと言う設定だけを覚えていました
おそらく物語がスッカスカで、ど迫力映像を堪能する映画だと思ったので、迷わずにドルビー最前列のリクライニングにて鑑賞
怪獣が吠えるたびに椅子が唸っていましたね
物語は、謎のシグナルを受信した人類がコングの棲む世界へと足を踏み入れるのですが、冒頭の「紹介VTRのCGの雑さ」は許容できても、本編の背景もCGにしか見えないのは何とも言えない感じになっています
ドルビー最前列は「迫力があるけど、あれだけ入り乱れると何と何が戦っているのかわからない」と言う感じになってしまいます
時折、字幕が右上に出て見逃してしまうのですが、それで話がわからなくなると言うことはありません
映画は、本当にアトラクションムービーのような仕上がりで、物語性を求めたらアウトの映画になっています
人類はコングたちの世界へ誘うだけの役割で、簡単なエピソード以外はかなり端折られている印象がありましたね
前作からの続投キャラもいますが、ほとんど存在感がないと言っても過言ではありません
4DXなどで動き回るシアターだと楽しめそうですが、デバイスで配信だと面白さを微塵にも感じないと思います
それぐらい、物語性は皆無に等しかったと感じました
↓詳しいレビューはこちらから
【映画感想】ゴジラ×コング 新たなる帝国【後半:ネタバレあり】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/98575/review/03754368/
公式HP:
■リバウンド
■オススメ度
弱小バスケ部の奇跡の実話を堪能したい人(★★★)
スポ根系実録映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.4.27(MOVIX京都)
■映画情報
原題:리바운드(リバウンド)、英題:Rebound
情報:2023年、韓国、122分、G
ジャンル:廃部寸前のバスケ部を任された元選手と訳ありチームの奮闘を描くスポーツ&青春映画
監督:チャン・ハンジュン
脚本:クォン・ソンフィ&キム・ウニ
キャスト:
アン・ジェホン/안재홍(カン・ヤンヒョン/강양현:釜山中央高校のバスケチームの新コーチ、公益勤務要員、元バスケ選手)
イ・シンヨン/이신영(チョン・ギボム/천기범:伸び悩む天才、PG、7番)
(幼少期:ゴ・ヒド/고희도)
チョン・ジンウン/정진운(ペ・ギュヒョク/배규혁:足のケガで離脱していた選手、SF、10番)
(幼少期:キム・ジュンフン/김중훈)
チュン・グンジョ/정건주(チョン・ガンホ/정강호:路上バスケから勧誘、PF、22番)
キム・テク/김택(ホン・スンギュ/홍순규:サッカー部から引き抜く選手、C、11番)
アン・ジホ/안지호(チョン・ジヌク/정진욱:新加入するお調子者、SG、4番)
キム・ミン/김민(ホ・ジェユン/허재윤:試合未経験の新入生、14番)
イ・テヒ/이대희(ハン・ジョンヨン:有力校に転校する高身長のメンバー)
イ・ヒョンヒュク/이준혁(イ先生:バスケ存続に肩入れする先生)
ソン・ヨンサム/서영삼(校長先生)
■映画の舞台
2010年~2012年
韓国:釜山
釜山中央高校
https://maps.app.goo.gl/vNB222peGUYRP2Bt8?g_st=ic
ロケ地:
韓国:釜山
■簡単なあらすじ
韓国・釜山にある釜山中央高校では、大会で恥ばかりかいているお荷物のバスケ部をどうすれば良いかで悩んでいた
校長は廃部を考えるものの、イ先生は「形だけ存続」と言うアイデアを出し、元バスケ選手で今は公益勤務要員をしているカン・ヤンヒョンをコーチに推薦した
ヤンヒョンはその話を引き受け、本気でバスケをしようと考える
ツテを辿りながら、残ったメンバーを集めていき、なんとか体裁を整える
そして、群山での大会を迎えるのだが、そこで思わぬ出来事に遭遇してしまう
審判のジャッジに反抗するヤンヒョンは退場処分となり、選手が投げたボールが審判に直撃したことで没収試合となってしまう
下された処分は6ヶ月の試合出場停止
それでもヤンヒョンは新入生が来るまでにチームを立て直そうと、チームに残ったギボム、ギュヒョク、ガンホ、スンギュたちは、練習に明け暮れる
そして、新入部員として、マイケル・ジョーダンになりたいジヌクと、試合未経験のジェユンが加わることになった
そして、チームは大韓バスケット協会の長旗大会へと挑むことになったのである
テーマ:不屈のためにすべきこと
裏テーマ:チームのために動くということ
■ひとこと感想
弱小バスケが成り上がるスポーツ映画ということで、フィクションなら使い古されたようなネタではありますが、本作は2012年に実際に存在したチームの奮闘を描いていきます
キャラも漫画的な人が多く、おそらくは脚色が入っているのだと思いますが、エンドロールにて主要メンバーが顔出しをしていましたね
カメオ出演にて、観客席にもいたように思います
物語は、本当に漫画のような展開で、キャラの性格とか属性もバスケあるあるに思えました
監督のビジュアルもそっくりで、選手に心の中を曝け出すシーンは感動的だったと思います
大会に関してどこまで忠実なのかは調べないとわかりませんが、実際の試合をそのままペーストしたかのような完成度がありました
エンドロールでも登場しますが、試合の中のワンシーンなどは、実際の試合と同じアングルになっていたりしていて、かなりのこだわりがあったと思います
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101297/review/03756619/
公式HP: