■映画鑑賞まとめ■
5月、第3週(2024.5.13~2024.5.19)
Contents
■悪は存在しない
■オススメ度
賛否両論の映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.13(京都シネマ)
■映画情報
英題:Evil Does Not Exist(悪は存在しない)
情報:2024年、日本、106分、G
ジャンル:ある田舎町のグランピング計画に巻き込まれる地元民を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:濱口竜介
キャスト:
大美賀均(安村巧:先祖代々、この土地で暮らす男、便利屋)
西川玲(安村花:巧の娘)
小坂竜士(高橋啓介:グランピングの説明会に訪れる担当者)
渋谷采郁(黛ゆう子:高橋の後輩社員)
菊池葉月(峯村佐知:うどん屋の店主)
三浦博之(峯村和夫:佐知の夫、巧の友人)
田村泰二郎(駿河一平:地元の区長)
■映画の舞台
長野県:水挽町
ロケ地:
長野県:諏訪郡
富士見町
https://maps.app.goo.gl/SAZSPbBmJ8ytdQQc9?g_st=ic
やまゆり(うどん屋)
https://maps.app.goo.gl/Xtrv9s1uxT2qugat8?g_st=ic
立沢構造改善センター(集会所)
https://maps.app.goo.gl/K6DXGtaYqgWa1NKv8?g_st=ic
■簡単なあらすじ
長野県の山奥の村に住んでいる巧は、村の便利屋として、みんなの生活の手伝いをしていた
うどん屋を営んでいる和夫夫妻のために水を汲んだり、自分の家の暖房のために薪を割ったりする日々を過ごしている
彼には娘の花がいて、巧はしばしば迎えに行くのを忘れてしまう
花は学校から自宅まで自分で帰るのだが、寄り道することが多かった
ある日、その村に芸能事務所の事業拡大の話が持ち上がり、その説明会が行われることになった
担当者の高橋と黛は「グランピング場建設」に関する説明を行い、質疑応答の時間がやってきた
和夫の妻・佐知は「水を求めてこの地にきたこと」を訴え、グランピング場から出る生活排水によって味が変わることを懸念する
また、区長の駿河も「水は上から下へ流れる」と説き、ここで事業を行うということは、その責任を負う覚悟が必要だと訴えた
高橋と黛は話を持ち帰るものの、コロナ助成金目当ての事業は着工期限が迫っていた
そこで、便利屋の巧を引き込もうと考え、再び高橋と黛は彼らの元を訪れる
そんな折、ある事件が起こってしまうのである
テーマ:行動の起点
裏テーマ:手負の抵抗
■ひとこと感想
賛否両論のエンディングということは知っていて、どんなものかなあと思いながら鑑賞
こりゃあ賛否両論になってしまうわ!というエンディングになっていましたね
賛否を論ずるにはネタバレが必要なのでここでは割愛しますが、流れや伏線を考えると、そこまで割れるような感じはしません
とは言え、各種レビューを見ると、いろんな意見があるのだなあと思ってしまいます
映画は、冒頭の長回しに見られるように、全てのシーンがドキュメンタリーのようなテイストに感じられます
芝居があるというよりは、本当に日常を眺めている感じなのですね
それでも、会話の節々に仕掛けが施されていて、それらがうまく回収されていきます
物語性はあってないようなもので、グランピング事業に関わる方も生きるのに必死であることがわかり、水面下で命の削り合いをしている様が描かれていました
キーワードは「手負の鹿」
それが何を指すのかを考えることで、自分なりの解釈が生まれるのではないでしょうか
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99914/review/03818412/
公式HP:
■毒親 ドクチン
■オススメ度
韓国の親子関係問題について興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.13(京都シネマ)
■映画情報
原題:독친(毒親)、英題:Toxic Parents(毒の両親)
情報:2023年、韓国、104分、R15+
ジャンル:ある女子高生の死によって暴かれる家庭内問題を描いた社会派ミステリー映画
監督&脚本:キム・スイン
キャスト:
チャン・ソヒ/장서희(カン・ヘヨン:娘に過干渉な母親、結婚情報会社勤務)
カン・アンナ/강안나(イ・ユリ:ヘヨンの娘、高校3年生、班長)
チェ・ソユン/최소윤(チェ・イェナ:ユリの友人、アイドル志望の練習生)
ユン・ジュンウォン/윤준원(キム・ギボム:ユリの担任、体育教師)
ソン・ヨンジン/송용진(イ・チャンフン:ユリの父、海外勤務中)
チェ・ウンジュン/최은준(イ・ミンジョン:ユリの弟)
オ・テギョン/오태경(オー刑事、捜査班のチーム長)
ソ・ヒョンギョン/조형균(ユン刑事、現場責任者)
ユン・ソジン/윤서진(チャン刑事、女性刑事)
キム・ヨンチョル/김인철(オ刑事の上司)
カン・ヒョクイル/강혁일(ジュンテ:自殺志願の男)
タクヤ/타쿠야(アン・チャンヒョン:自殺志願の男)
パク・ウンソ/박은선(パク・ウンソ:自殺志願の女)
アン・ヒテ/안휘태(サンボム:ギボムの兄)
イ・ジョンウン/이종운(ギボムの父)
イ・ホジュ/이호주(ギボムの母)
■映画の舞台
韓国:ソウル
ロケ地:
韓国:ソウル
ホンイン湖
■簡単なあらすじ
ソウルの進学校に通うユリは、母の期待に応え、言いつけを守る従順な少女だった
彼女の母ヘヨンは、良い大学を出て、良い企業に就職すれば良いと考えていて、そのキツすぎる性格から、夫は逃げ出して別居中になっていた
ある日、近くの湖畔にて、服毒自殺を思わせる3人の遺体が発見された
ユリと無関係に思える大人の男女の遺体
そして、彼女の爪から「もう一人いた」ことがわかり、殺人事件の可能性も残されていた
警察は事情聴取を重ねる中で、イェナというクラスメイトとの不審なやり取りと、担任ギボムとの関係性が疑われてしまう
ヘヨンはその二人が共謀して殺したと思い込み、告訴に踏み切ってしまう
そんな中で、オー刑事たちは、次々に浮かんでは消える事件のヒントをたぐり寄せることになったのである
テーマ:摂りすぎると毒になるもの
裏テーマ:愛情を取り戻す方法
■ひとこと感想
韓国で社会問題になっている案件ですが、日本でもここまででは行き過ぎてはいないものの、よく似たケースは多いと思われます
韓国はルッキズムに学歴至上主義の側面があり、子どもにかける教育費用も高く、親の期待を背負わされてしまう子どもの数も多い状況になっていると聞きます
そんな社会において、親の過干渉からの逃亡と思われる自殺も多いのですが、実際のところ「死んだ人の本当の気持ち」というものはわからないものだと思います
映画では、ユリはなぜ死んだのかを最後まで引っ張る流れになっていて、それまでの物語は「自殺か事件かで揺れる」というのを繰り返しています
母親の異常行動に「告訴」を入れたかったから「殺人事件」を引っ張ったのだと思いますが、早々と「自殺断定」して警察にキレるという展開の方がわかりやすかったように思います
タイトルで母親が異常ということはわかっているので、どのような理由でその決断に至ったのかを色んな角度で見せることの方が重要だったように思えました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101336/review/03818777/
公式HP:
https://dokuchin.brighthorse-film.com/
■不死身ラヴァーズ
■オススメ度
一風変わった恋愛映画が好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.14(アップリンク京都)
■映画情報
情報:2024年、日本、103分、G
ジャンル:両思いになった途端に相手が消える現象に巻き込まれる女子を描いた恋愛映画
監督:松居大悟
脚本:大野敏哉&松居大悟
原作:高木ユーナ『不死身ラヴァーズ(講談社)』
Amazon Link(原作コミック Kindle版)→ https://amzn.to/3UZxRf5
キャスト:
見上愛(長谷部りの:運命の相手を忘れられない中学生)
(幼少期:𠮷田帆乃華)
佐藤寛太(甲野じゅん:りのの運命の人)
(幼少期:泉二伊織)
青木柚(田中:りのの幼馴染)
(幼少期:岩川晴)
菅野三鈴(じゅんの母)
岸本晟夢(甲本:陸上部の部員)
アダム(近藤:軽音楽部の部員)
大関れいか(アスカ:りのの大学時代の同級生)
平井珠生(カナ:りのの大学時代の同級生)
米良まさひろ(良太:りのの大学時代の同級生)
前田敦子(花森叶美:クリーニング屋の店員)
本折最強さとし(カズ:クリーニング屋の店長)
落合モトキ(田野倉:介護士に恋する男)
■映画の舞台
日本のどこかの地方都市
ロケ地:
山梨県:上野原市
牛倉神社
https://maps.app.goo.gl/ADjmhhz7KYU1vXAF9?g_st=ic
一福食堂
https://maps.app.goo.gl/m3nvccK3JLpMxz4i8?g_st=ic
上条集落 もしもしの家
https://maps.app.goo.gl/j8sa7pDe4zebyVLC9?g_st=ic
戸田酒販 上野原店
https://maps.app.goo.gl/R4QREebNhHFTN4Wi9?g_st=ic
■簡単なあらすじ
病床に臥していたりのは、そこで「甲野じゅん」という男の子に励まされた
そんな彼を運命の人だと感じたりのは、ずっと彼のことを探し続けていた
幼馴染の田中は暖かく見守るものの、その思いは徐々にエスカレートしていく
そして、ようやく中学に入り、甲野じゅんと再会することができた
彼は陸上部のホープで、そこでりのは陸上部のマネージャーになってしまう
日々は重なり、徐々に二人の距離が近づいていく
そしてある日、りのは思い切って告白をし、じゅんもその想いに応えた
だが、二人が両思いとわかった瞬間に、じゅんは姿を消してしまい、その恋はそこで終わりを告げてしまう
傷心のりのだったが、今度は高校に入って軽音部に入っているじゅんを見つけて接近する
やがて恋仲になった二人だが、またもや両思いになった瞬間に、じゅんはこの世から消えてしまう
そして、とうとう大学生活がスタートしてしまうのである
テーマ:繰り返される不変
裏テーマ:記憶を上書きする力
■ひとこと感想
両思いになったら相手が消えるというラブコメで、これが夢でなければを論理的に考えると答えは一つしかありません
とは言え、そう言った見方をするよりは、りのの目線で「なんで?」を追体験し、そのおかしさを辿った方が良いと思います
映画は、幼少期に自分に勇気を与えてくれた相手を「運命の人」だと思い込んでいくのですが、その想いが叶うと消えるを繰り返していきます
陸上部、軽音部、クリーニング店までは同じパターン(相手はフリー)で、車椅子のじゅんだけは想い人がいるという流れになっています
そして大学に入ってもじゅんと会うことになりますが、そこで消えて欲しくないために、自分の心を押さえ込んでしまいます
でも、今度は相手の方が毎日同じように告白をしてくるのですね
このカラクリがうまく機能して、りのの選択を強いるようになっていたように思えました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/100990/review/03821081/
公式HP:
https://www.cinema-factory.jp/2024/03/07/45947/
■胸騒ぎ
■オススメ度
不条理系ホラーが好きな人(★★★)
ざわつく感じが好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.14(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Gaesterne(ゲスト)、英題:Speak No Evil(悪口を言うな)
情報:2022年、デンマーク&オランダ、95分、PG12
ジャンル:ある旅行で出会った家族の再会を描く不条理ホラー
監督:クリスチャン・タフドルップ
脚本:クリスチャン・タフドルップ&マッズ・タフドルップ
キャスト:
モルテン・ブリアン/Morten Burian(ビャアン:休暇中のデンマーク人家族の夫)
スィセル・スィーム・コク/Sidsel Siem Koch(ルイーセ:ビャアンの妻)
リーバ・フォシュベリ/Liva Forsberg(アウネス:うさぎのぬいぐるみにこだわるビャアンの娘)
フェジャ・ファン・フェット/Fedja van Huêt(パトリック:オランダ人家族、夫、医師)
カリーナ・スムルダース/Karina Smulders(カリン:パトリックの妻)
マリウス・ダムスレフ/Marius Damslev(アーベル:先天性失語症のパトリックの息子)
イシェーム・ヤクビ/Hichem Yacoubi(ムハジド:アーベルのベビーシッター)
■映画の舞台
イタリア:トスカーナ
ロケ地:
イタリア:
トスカーナ/Tuscany
https://maps.app.goo.gl/jGVs6njsW25CtegB7?g_st=ic
ニュージーランド:
フリースラント/Firesland
https://maps.app.goo.gl/1hFJ4tyDPcPmq5iH7?g_st=ic
デンマーク:
フュン/Fyn
https://maps.app.goo.gl/v2RS4gvS2nUM33fRA?g_st=ic
■簡単なあらすじ
オランダのトスカーナに旅行に来たデンマーク人一家は、そこでオランダ人一家と交流を持つことになった
オランダ人のパトリックとその妻カリンはデンマーク人のビャアンとルイーセを気に入り、社交辞令の如く、「一度遊びにいらしてくださいな」という言葉を受けた
旅行が終わりしばらく経った頃、パトリックの元に一通の手紙が届いた
パトリックは誘いに乗ろうかと思っていたが、ルイーセは娘アウネスのことで手一杯で、再び旅行をする気になれなかった
だが、友人たちと会食した際に、車で8時間もあれば着く距離だと言われ、彼らの誘いに乗ることになった
パトリック夫妻には先天性の失語症のアーベルがいたが、アウネスとは同い年で、関係性は悪くない
夫妻も優しい人たちで問題がないと思われたが、ルイーセには一抹の不安が募っていた
そして、1秒でも早くこの場所を去りたいと考えたルイーセは、真夜中にも関わらず、挨拶もなしに帰ることを決める
だが、道中でアウネスが大事にしているぬいぐるみを忘れていたことがわかり、ビャアンはやむを得ずに戻ることになったのである
テーマ:不穏の先にある異質
裏テーマ:見逃しすぎたサイン
■ひとこと感想
原題が「ゲスト」で、英題が「悪について話すな」で、邦題が「胸騒ぎ」という統一性のなさが不思議で、映画を見終わった後だと「シンプルすぎるる原題を公開国で印象付けるために工夫したんだなあ」ということがよくわかります
バカンスに行った先で現地民の祝福を受け、そして関係性が繋がるというもので、普通なら「ここまで邪悪な夫婦だった」ということは想定しないものだと思います
映画は、終始不穏で、場を支配したがるパトリックと裏で糸を引いているカリンの狡猾さというものが滲み出ていました
不穏さをどこで感じるかは危機察知能力に依ますが、本作の二人は察しが悪すぎる割には諦めも早いという絶望的な夫婦だったように思いました
物語性はなく、ただ不穏な空気感を堪能するという内容になっていて、ラストでは意味深な宗教画がドーンと構えていましたね
調べるのが面倒ではありますが、意味がるのだろうなあと思っています
とりあえず、パンフレットを読み込むところから始めたいのですが、持ち歩けないほどに超特大のサイズになっていましたねえ
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101163/review/03821082/
公式HP:
https://sundae-films.com/muna-sawagi/
■トランスフュージョン
■オススメ度
親子の関係修復の物語に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.15(T・JOY京都)
■映画情報
原題:Transfusion(輸血)
情報:2023年、オーストラリア、105分、PG12
ジャンル:妻の死によって全てが狂った父と子を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:マット・ネイブル
キャスト:
サム・ワーシントン/Sam Worthington(ライアン・ローガン:妻を亡くした退役軍人)
Edward Carmody(ビリー・ローガン:ライアンの息子)
(8歳時:Gilbert Bradman)
Phoebe Tonkin(ジュスティーヌ:事故死したライアンの妻)
マット・ネイブル/Matt Nable(ジョニー:ライアンの軍人時代の相棒、退役軍人)
Damian de Montemas(トニー・マクマノス:ジュスティーヌの事故相手)
Max Duffield(ブラッド:ビリーの同級生)
Jeremy Lindsay Taylor(ジム・ウッズ:ブラッドの父)
Sam Parsonson(ネッド:ヤクの売人のリーダー)
■映画の舞台
オーストラリア:クイーンズランド州
ブリスベン
https://maps.app.goo.gl/L5ZFQ9twzAp9Zwff7?g_st=ic
ロケ地:
オーストラリア:ニューサウスウェールズ
タマラマ/Tamarama
https://maps.app.goo.gl/JmhTwhYzDQRUCMnt5?g_st=ic
マルブラ/Maroubra Beach
https://maps.app.goo.gl/tGED77eXkEVE9wTd9?g_st=ic
Maroubra Seals Sports and Community Club
https://maps.app.goo.gl/VGSv9j7hfsYtwNXr8?g_st=ic
オーストラリア:シドニー
■簡単なあらすじ
アルカイダとの戦いにて前戦を生き抜いてきたライアンは、ある日赴任先にて妻・ジュスフィーヌの訃報を知らされる
二人には幼い息子ビリーと、妻のお腹の中に生まれくる命を授かっていた
ジュスフィーヌは信号無視をしてきた車に衝突され、脳の損傷が激しい状態だという
後部座席に乗っていたビリーも臓器内出血がひどい状況で、二人の血液型は稀な型であり、二人を輸血することは敵わなかった
それから数年後、ビリーは高校に上がり、ライアンは戦線から離れてひっそりと暮らしていた
定職に着くこともなく家計は不安定で、ビリーは学校で問題ばかり起こしている
学費の滞納もあり、校長からは「無理をせずに公立に行った方が良い」とまで言われてしまう
そんな折、イラク戦争でタッグを組んでいたジョニーが彼の元を訪れた
彼は「見張りをしてほしい」と裏仕事を匂わし、ライアンは一度は断るものの、相棒のよしみで手助けをすることになった
ジョニーは麻薬の密売に関わっていて、ライアンは危険を感じつつも、背に腹はかえられぬ状態で、徐々に裏稼業を頼るようになってしまうのである
テーマ:親子の絆
裏テーマ:生きる道は選べない
■ひとこと感想
映画のタイトルは「輸血」という意味なのですが、内容を考えるとあまりしっくりくるものではなかったように思います
「黄金の血」だという会話があっても、本編にはほとんど関係なかったりします
息子との関係が悪化しているのが全て父親のせいなのですが、ビリーは自分の方が生き残ったからだと思っていて、母の死後にどのような会話がなされてこうなったのかまでは描かれていませんでした
映画は、キャラクターの名前を把握するのがとても難しく、ライアンとは最後まで呼ばれません
ローガンさん呼びが何度かあるぐらいで、相棒すら名前を呼ばないのは意味がわかりませんでした
IMDBなどを見ると末端まで名前があるのですが、妻の名前も出てこないし、ビリーが関わることになる弁護士の息子の名前も出てきませんでしたね
物語としては、よくあるパターンで、普通の生き方ができない退役軍人が、結局のところ暴力の世界に戻るという内容になっていました
あの性格で酒販の営業をやろうと考えるのは意味がわかりませんが、ルックスと腕っぷしの強さを考えると、生きていける世界はアウトローにしか無いように思えてしまいますね
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101018/review/03824081/
公式HP:
https://klockworx.com/movies/transfusion/
■フューチャー・ウォーズ
■オススメ度
コメディ調のSF映画が好きな人(★★)
■公式予告編
鑑賞日:202.5.16(T・JOY京都)
■映画情報
原題:Le visiteur du futur(未来からの来訪者)、英題:The Visitor from the Future(未来からの来訪者)
情報:2022年、フランス&ベルギー、101分、G
ジャンル:2555年の地球滅亡を救うために500年前の歴史を改変しようと目論む来訪者を描いたSFコメディ映画
監督&脚本:フランソワ・デスラック
キャスト:
アルノー・デュクレ/Arnaud Ducret(ギルバート・アルベール:原発誘致に関わるフランスの国会議員)
エンヤ・バルー/Enya Baroux(アリス・アルベール:ギルバートの娘、環境活動家)
Julie Farenc(キャシー:ギルバートの妻)
フローラン・ドリン/Florent Dorin(キツネ:2555年から来る訪問者)
ラファエル・デスクラック/Raphaël Descraques(ラフ:過去から連れてこられた青年)
スリマン=バプティスト・ベルフン/Slimane-Baptiste Berhoun(アンリ・カルタフォルテ博士:2555年の科学者)
マチュー・ポッジ/Mathieu Poggi(マテオ:時空警察)
オドレイ・ピロー/Audrey Pirault(ルイーズ:時空警察)
バンサン・ティレル/Vincent Tirel(ヴィクトール:時空警察)
Lénie Cherino(コンスタンス:時空警察の責任者)
アサ・シラ/Assa Sylla(ベレット/イタチ:キツネの恋人、シェルターの管理者)
Marc Riso(フランシス:シェルターのバーテンダー)
Alex Ramirès(ファビオ:ギルバートの専属運転手)
■映画の舞台
2555年&現在、地球
フランス:パリ
ロケ地:
フランス:
モーゼル/Mosele
https://maps.app.goo.gl/NoEJ8iQfbkNP2yEW7?g_st=ic
ムルトエモーゼル/Meurthe-et-Moselle
https://maps.app.goo.gl/jdhSYg4jg4otydPaA?g_st=ic
■簡単なあらすじ
2555年の地球では、絶望的な環境汚染が進んでいて、滅亡までカウントダウンを迎えていた
生存者はシェルターで生活をするものの、タイムトラベルを試みて、根本原因を解決しようと考える者も現れた
そのリーダーであるキツネは、単身で2000年代のパリを訪れ、メルトダウン寸前の原発に足を運んだ
そこでは爆発を食い止めようとする科学者たちが奮闘していたが、再起動のさせ方がわからない
キツネはトラベルを繰り返してヒントを与えるものの、歴史の改変を許さない時空警察が彼の前に立ち塞がった
メルトダウンは起こってしまい、キツネは別の手段を考えようと試みる
それが、フランスに原発を誘致したギルバート議員を阻止するというものだったが、再び時空警察の邪魔が入り、ギルバートとその娘アリスを2555年に連れてきてしまう
時空警察はキツネたちの逮捕に成功し、歴史を変えることはできなかった
だが、諦めきれない彼らは、次の手を打って出ることになったのである
テーマ:歴史を変えれば変わるもの
裏テーマ:歴史を変えても変わらないもの
■ひとこと感想
フランスのSF映画ということで、未来人が歴史を変えようとするという設定だけを知って参戦しました
パンフレットも作られておらず、データの収集は困難かと思われましたが、本編のラストに主要キャストが映像付きで紹介されていたので助かりました
映画は、フランスの原発で起きた事故によって500年後に地球滅亡の危機が訪れるというもので、それを阻止しようとタイムトラベラーがやってくる流れになっていました
役名は「来訪者」なのですが、映画内では「キツネ」と呼ばれていて、シェルター(地下組織みたいなもの)にキツネのロゴが貼り付けられていました
物語は、歴史をどう変えるかという命題があって、それを阻止しようとする時空警察が登場するという「いつもの」流れになっています
原発の事故を止めるのが無理なので、いっそのこと建設をやめさせようと考えるに至ります
その方法は予想通りの展開なのですが、時空警察の邪魔が鬱陶しいくらいに入り込んで、さらに陰謀があるという展開になっていました
↓詳しいレビューはこちらから
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101436/review/03826623/
公式HP:
https://klockworx-v.com/future/
■またヴィンセントは襲われる
■オススメ度
不条理スリラーが好きな人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.16(アップリンク京都)
■映画情報
原題:Vincent doit mourir(ヴィンセントは死なねばならぬ)、英題:Vincent Must Die(ヴィンセントは死なねばならぬ)
情報:2023年、フランス、109分、G
ジャンル:目が合うと襲われる男の逃亡劇を描いた不条理スリラー
監督:ステファン・カスタン
脚本:マチュー・ナールト&ドミニク・ボーマール&ステファン・カスタン
キャスト:
カリム・ルクルー/Karim Leklou(ヴィクトル/ヴィンセント・ボレル:目が合うと襲われるグラフィックデザイナー)
ビマーラ・ポンス/Vimala Pons(マルゴ・ラミー:ヴィンセントを襲わないウェイトレス)
François Chattot(ジャン=ピエール・ボレル:ヴィクトルの父)
Sasha Tournaire(ジャンヌ:別荘の隣人)
Ulysse Genevrey(ヒュゴ・モニエ:ヴィクトルを襲うインターン)
Sébastien Chabane(ライオネル:ヴィクトルの上司)
Michaël Perez(ジョアキムDB:ヴィクトルと同じ悩みを持つ男)
■映画の舞台
フランス:リヨン
ロケ地:
フランス:
ペイ・ド・ワ・ラオール/Région Pays de la Loire
https://maps.app.goo.gl/yY14eQHRE8UcCiUy7?g_st=ic
オーヴェルニュ・ローブ・アルニュ/Région Rhône-Alpes
https://maps.app.goo.gl/ibYx9oqYQinpj3NF7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
フランスのリヨンでグラフィックデザイナーをしているヴィクトルは、ある日突然、インターンの学生・ユーゴから殴られてしまう
意味もわからず退避するものの、今度は経理部の社員イヴから、手の甲をペンで滅多刺しされてしまった
上司のライオネルは在宅勤務を命じ、ヴィクトルは不本意ながらそれに従うことになった
その後もヴィクトルは外出先で不穏な行動を起こす人々から襲われ続け、どうやら目が合うと攻撃的になることがわかった
だが、攻撃が止むタイミングがわからず、途方に暮れていると、ジョアキムという謎の男に声をかけられた
彼はヴィクトルの行動を観察していて、自分と同じ境遇であると語る
そして、同じような被害者が集まる情報サイトを教えて去っていった
ヴィクトルは半信半疑でそのサイトに登録をして、いろんな情報を入手する
そして、食料を買い込もうとダイナーを訪れたところ、なぜか攻撃してこないマルゴーという女性と出会う
彼女も男に執拗に絡まれてはいるが、ヴィクトルとは状況が違った
そして、この現象はフランス全土へと広がりを見せ、多くの暴力事件が社会問題化していくのである
テーマ:目と目で通じ合う何か
裏テーマ:抉り出される本性
■ひとこと感想
予告の情報ぐらいしかなく、とにかく理不尽に襲われ続けるということだけはわかっていました
どんな兆候があるのかなと思ったら、「目が合っただけ」というシンプルなもので、それ以来「相手の視線」を気にする生活というものが始まってしまいます
インターンから同僚、路上のホームレスまでもが襲ってきて、精神科医に相談したら、犬が吠える理由という的外れなアドバイスをされるに至っていました
物語は中盤まで襲われて逃げるの繰り返しになっていて、バリエーションが少ないので飽きてしまいます
襲わない女マルゴーの登場までが結構道のりが長く、そこからはあっさりと大人の関係になるという、手錠プレイなるものへと発展していました
ともかく、原因を探ろうとしてもあっさりと放棄し、誰でも思いつきそうな対策としての「サングラス着用」をしないのが不思議でしたね
せめて、サングラス越しでもダメだというシークエンスを入れないと、最低限の説得力に欠けるなあと思ってしまいました
↓詳しいレビューはこちらから
【映画感想】またヴィンセントは襲われる【後半:ネタバレあり】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/101560/review/03826627/
公式HP:
■ボブ・マーリー:ONE LOVE
■オススメ度
ボブ・マーリーに興味のある人(★★★)
■公式予告編
https://youtu.be/RGDWGp18E7M?si=tzlyrDjs2YMV2X9Y
鑑賞日:2024.5.17(MOVIX京都)
■映画情報
原題:Bob Marley:One Love
情報:2024年、アメリカ、108分、PG12
ジャンル:ボブ・マーリーの絶頂期から終焉までを振り返す伝記映画
監督:レイナルド・マーカス・グリーン
脚本:テレンス・ウィンター&フランク・E・フラワーズ&ザック・ベイリン&レイナルド・マーカス・グリーン
キャスト:
キングスリー・ベン=アディール/Kingsley Ben-Adir(ボブ・マーリー/Bob Marley:著名なレゲエ・アーティスト)
(10代:Quan-Dajai Henriques)
(幼少期:Nolan Collignon)
ラシャーナ・リンチ/Lashana Lynch(リタ・マーリー/Rita Marley:ボブの妻、バンドのバックコーラス「アイ・スリーパーズ」)
(10代:Nia Ashi)
【制作サイド関係者】
ジェームズ・ノートン/James Norton(クリス・ブラックウェル/Chris Blackwell:イギリス人の音楽プロデューサー)
アンソニー・ウェルシェ/Anthony Welsh(ドン・テイラー/Don Taylor:ボブのマネージャー)
マイケル・ガンドルフィーニ/Michael Gandolfini(ハワード・ブルーム/Howard Bloom:レコード会社の広報責任者、「エクソダス」制作)
シェルドン・シェパード/Sheldon Sheperd(ネビル・ギャリック/Neville Garrick:グラフィックアーティスト、「エクゾダス」のパッケージ制作)
ジェフ・クロスリー/Jeff Crossley(クレメント・ドッド/Clement “Coxsone” Dodd:ジャマイカの音楽プロデューサー)
【ザ・ウェイラーズ】
トーシン・コーン/Tosin Cole(ティロン・ダウニー/Tyrone Downie:キーボード)
アストン・バレット・ジュニア/Aston Barrett Jr.(アストン・バレット/Aston “Family Man” Barrett:ベーシスト)
ヘクター・ブーツ・ルイス/Hector Boots Lewis(カールトン・カーリー・バレット/Carlton Carly Barrett:ベーシスト)
アレクサ・A・ゲーム/Alexxa A-Game(ピーター・トッシュ/Peter Tosh:ギタリスト、発足時からのメンバー)
(10代:Narado Williams)
アビジャ・リビングストン/Abijah “Naki Wailer” Livingston(バニー・ウェイラー/バニー・リビングストン/Bunny Livingston:パーカッション、発足時からのメンバー)
(10代:Courtney Edwards)
ステファン・AD・ウェイド/Stefan A.D Wade(シーコ・パターソン/Seeco Patterson:パーカッション)
(幼少期:Matthew Malcolm Blake)
セヴァナ/Sevana(ジュディ・モワット/Judy Mowatt:コーラス、「アイスリーパーズ」のメンバー)
ナオミ・コーワン/Naomi Cowan(マーシア・グリフィス/Marcia Griffiths:コーラス、「アイスリーパーズ」のメンバー)
デヴィッド・カー/David Kerr(ジュニア・マービン/Junior Marvin:ギタリスト)
アンドレ・シンプソン/Andrae Simpson(ドナルド・キンゼー/Donald Kinsey:ギタリスト)
【親族・交友関係】
ナディーン・マーシャル/Nadine Marshall(セデラ・ブッカー/セデラ・マルコム/Cedella Malcolm:ボブの母)
Xavier Woolry(ジギー/デヴィッド・マーリー/David ‘Ziggy’ Marley:ボブの息子
ウミ・マイヤーズ/Umi Myers(シンディ・ブレイクスピア/Cindy Breakspeare:ボブの交際相手、ダミアンの母、モデル)
サンドラ・オークリー/Sundra Oakley(ダイアン・ジョブソン/Diane Jobson:ボブの法律顧問弁護士)
Wilfred Chambers(モーティマー・プランノ/Mortimer Planno:ラスタファリの長老、ボブの友人)
Abba Samuel Tadely(ハイレ・セラシエ/Haile Selassie:ボブのイメージに登場するエチオピアの皇帝)
【政治関連】
Brian Todd Boucher(クローディ・マソップ/Claudie Massop:ジャマイカのウェスト・キングストンのギャング「フェニックス」のリーダー)
Cornelius Grant(バッキー・マーシャル/Bucky Marshall:ジャマイカのギャング、クローディの天敵)
Yasmeen Scott(ビアンカ・ジャガー/Bianca Jagger:人権活動家)
【音楽関連】
Stephen-Rhae Johnson(ジョー・ヒッグス/Joe Higgs:音楽家、ボブの師匠的存在)
■映画の舞台
ジャマイカ:キングストン
イギリス:ロンドン
ロケ地:
イギリス:ロンドン
ジャマイカ:キングストン
■簡単なあらすじ
ジャマイカのレゲエ・シンガーのボブ・マーリーは、内戦状態の国内を鎮めるためのコンサート「スマイル・ジャマイカ」を行うことになっていた
だがその前日、楽屋に暴漢が侵入し、ボブたちは撃たれてしまう
それでもコンサートを強行するボブだったが、観客席に撃った犯人が見えてしまい、胸の傷を見せて、コンサートを中断させた
それからイギリスに活動拠点を移したボブは、妻子をアメリカに移住させることに決める
イギリスにて、映画「エグゾダス」にインスピレーションを受けたボブたちは、アルバム制作に取り掛かる
そんな折、ジャマイカを牛耳っているギャングか刑務所から出てきたことを知り、彼らはボブにコンサートを開いてほしいと懇願する
ボブは断るものの、ツアー先である指輪をもらったことをきっかけとして、ジャマイカに帰ることを決めたのである
テーマ:音楽は世界を救うか
裏テーマ:銃弾に込められた呪い
■ひとこと感想
ボブ・マーリーに関しては、名前と楽曲ぐらい知らない状態で鑑賞
なので、思いっきり政治寄りであるとか、スプリチュアルな側面というのは知りませんでした
レゲエ自体がそこまで聴くジャンルでもなく、ふれあう機会も少なかったからですが、さすがにここまで有名だと自然と楽曲は耳に残っています
映画は、「ONE LOVE」というからには「楽曲制作の過程」か、ラストのジャマイカのコンサートに至る経緯を描くのだと思っていましたが、どちらでもなかったですね
ほぼ「ジャマイカの情勢」と「エクゾダスができるまで」という感じで、タイトルの付け方間違っていないか?と思ったくらいでした
楽曲に関しては数曲知っている感じですが、いくつかは制作過程が登場したので安心しました
肝心の「ONE LOVE」がこの使われ方なのかあとは思いましたが、ファンの人は納得できたのでしょうか
そのあたりは生粋のファンの声を参考にしていただければ良いと思います
↓詳しいレビューはこちらから
【映画感想】ボブ・マーリー:ONE LOVE【後半:ネタバレあり】
■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99799/review/03828987/
公式HP:
https://bobmarley-onelove.jp/
■ハピネス
■オススメ度
心温まる系のラブロマンス映画を観たい人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.18(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
情報:2024年、日本、118分、G
ジャンル:余命1週間を過ごすカップルとその家族を描いたヒューマンドラマ
監督:篠原哲雄
脚本:川崎いづみ
原作:嶽本野ばら『ハピネス(小学館)』
Amazon Link(原作小説)→ https://amzn.to/3UPPuNc
キャスト:
窪塚愛流(国木田雪夫:由茉の彼氏、高校生)
蒔田彩珠(山岸由茉:あと1週間で死ぬ女子高生)
橋本愛(国木田月子:雪夫の姉)
篠原あさみ(雪夫の母)
杉本凌士(雪夫の父)
山崎まさよし(山岸英生:由茉の父)
吉田羊(山岸莉与:由茉の母)
福松凛(秋人:雪夫の親友、クラスメイト)
中村優一(葬儀屋さん)
佐藤文吾(化学の教師)
長谷川朝晴(喫茶店の店員)
青木美沙子(Incent World本店の店員)
■映画の舞台
東京:某所
大阪:道頓堀
ロケ地:
東京都:武蔵野市
ゆりあべむべる
https://maps.app.goo.gl/ehMmzzithErWb9Dx7?g_st=ic
茶房 武蔵野文庫
https://maps.app.goo.gl/GyKwVgH52BPFfxPH9?g_st=ic
東京都:中央区
資生堂パーラー銀座本店レストラン
https://maps.app.goo.gl/MBQ6wbAZPvjf9pdw8?g_st=ic
■簡単なあらすじ
高校生の由茉と雪夫はお付き合いをしていたが、ある日雪夫は、由茉から衝撃の告白を受けてしまう
それは「1週間後に死ぬ」というもので、彼女はそれを受け入れて、好きなことをしたいと言い出す
彼女はロリータファッションに興味を持っていて、Inocent Worldの衣装に身を包み、好きな喫茶店で過ごすことを望んでいた
告白を受け止めきれない雪夫だが、由茉はマイペースに好きなことを始めて、戸惑いを隠せない
ある日、由茉の両親と会うことになった雪夫だったが、彼女の両親もそれを受け入れていて、由茉の願いを叶えるためなら何でも受け入れる覚悟ができていた
由茉は大阪にあるIncent Worldの本店に行って、特別なカレーを食べたいという
そんな矢先、彼女は倒れてしまい、雪夫は動揺を隠せなくなってしまうのである
テーマ:死の意味
裏テーマ:覚悟の尊さ
■ひとこと感想
ロリータファッションで身を固めたイメージショットにどんな話なのかなと思っていましたが、ストレートなラブロマンスになっていましたね
いわゆる難病系なのですが、悲壮感がほぼないという稀有な物語になっていました
映画は、ロリータファッションを堪能するビジュアルと、死の意味について考えるという哲学的なものが描かれていきます
全く死にそうに見えない問題はありますが、心臓の病気で突然死するタイプのリスクがあるので、見た目にはわからない感じになっていました
物語としては、死について考える重いものではありますが、死を意識しないはずの世代が達観しているというのは興味深いものがあります
とは言え、彼女は生まれながらにして病気を抱えていたので、17年ぐらいの年月が覚悟を醸成してきました
もっと早く伝えてあげればとも思いますが、告げるタイミングも神様の計らいだったのかもしれません
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99959/review/03832290/
公式HP:
■ミッシング
■オススメ度
心を抉る物語に興味がある人(★★★)
■公式予告編
鑑賞日:2024.5.18(イオンシネマ京都桂川)
■映画情報
英題:Missing
情報:2024年、日本、119分、G
ジャンル:娘を失った両親の葛藤を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本:吉田恵輔
キャスト:
石原さとみ(森下沙織里:失踪した娘を探す母)
青木崇高(森下豊:沙織里の夫)
有田麗未(森下美羽:失踪する娘)
森優作(土居圭吾:沙織里の弟、最後の目撃者)
美保純(土居真知子:沙織里の母、みかん農園)
中村倫也(砂田:地元のテレビ局の記者)
小野花梨(三谷:新人記者)
細川岳(不破:カメラマン)
柳憂怜(村岡康二:事件の担当刑事)
小松和重(目黒和寿:砂田の上司)
山本直寛(駒井力:砂田の後輩)
矢野竜司(水谷:砂田の上司)
阿岐之将一(ニュースアンカー)
高田衿奈(ニュースアンカー)
大須みづほ(宇野久美:類似事件の被害者)
橋本羽仁衣(宇野さくら:類似事件の失踪少女)
水野直(井形:久美の元交際相手)
カトウシンスケ(木村宗介:圭吾の同僚)
齋藤英文(コンクリ会社の社長)
岩本賢一(漁業組合の組長)
久松龍一(漁業組合の幹部)
三島ゆたか(漁業組合の組員)
佐倉孝治(印刷工場の社長)
鉾田智子(印刷工場の社長の妻)
日高ボブ美(片山千絵:沙織里の知り合い)
伊藤杏(片山サキ:千絵の娘、ピアノ教室)
■映画の舞台
静岡県:沼津市
ロケ地:
静岡県:沼津市
スーパーカドイケ
https://maps.app.goo.gl/U3dLBSf4VKkkQ5hE7?g_st=ic
静岡県:伊東市
古屋園(みかん園)
https://maps.app.goo.gl/vkvZSHjVxrQeJTh86?g_st=ic
コーヒー専門店あずみ野
https://maps.app.goo.gl/J1MSq5WVfGx8NmVb7?g_st=ic
■簡単なあらすじ
静岡の沼津に住む森下沙織里は、ある日、娘の美羽を弟・圭吾に預けてライブ観戦に出かけた
その日、公園で遊んだ美羽は自宅に戻らず、それに気づいた夫・豊からの電話にも気づかなかった
幼女失踪事件として取り上げられ、大規模な捜査が行われるものの、有力な手がかりはなく、時間だけが過ぎていった
地元のテレビ局の砂田は、沙織里らに密着取材をしていて、逐次情報を流すものの、その反応は日々薄くなり、局長たちもこれ以上の報道に意味がないと感じ始めていた
それでも砂田に縋るしかない沙織里は、最後に美羽と会っていた圭吾をカメラの前に引きずり出し、インタビューを受けさせる
だが、人見知りの圭吾は犯人のようにも見え、却って世間の反応は悪くなるばかりだった
沙織里はSNSなどの非情な書き込みに心を痛め、徐々に病んでいってしまうのである
テーマ:人の温かみとは
裏テーマ:表面的と深層的
■ひとこと感想
娘が失踪して、母親がバッシングを受けるという内容で、夫婦の間にも温度差があるという印象を植え付ける内容でした
このあたりは男女で感じ方が違うとは思いますが、男性の倫理的な思考と女性の感覚的な思考が噛み合わない様子が延々と描かれていました
娘が失踪して個人で何ができるのかとは思うものの、彼らは使えるものはなんでも使うという感じになっていました
でも、世間が興味を失っていくのと同時に、協力者も日常に還ってしまいます
映画では、モブっぽい人々が背景で怒っているシーンが多く、おそらく意図的なものだと思います
沙織里の日常は誰かにとっては無関係のもので、それゆえに関わる人たちは経験値で温度が変わります
ラストである人物が捜索に参加することになりますが、我がごとと思えるかどうかを想像で補うのは難しいのかな、と感じました
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■関連リンク
映画レビューリンク(投稿したレビュー:ネタバレあり)
https://eiga.com/movie/99212/review/03832294/
公式HP:
https://wwws.warnerbros.co.jp/missing/